73
B 7607 : 2018
附属書JC
(規定)
検定に使用する器具
JC.1 一般
この附属書は,取引又は証明に使用する自動捕捉式はかりの検定に使用する器具について規定する。
JC.2 基準分銅
基準分銅は,計量法第103条の規定によって基準器検査に合格し,かつ,有効期間内になければならな
い。また,その器差が検定公差の1/3以内でなければならない。
JC.3 実用基準分銅
実用基準分銅は,JIS B 7611-2のJA.1.1 b)に規定するもので,その器差が検定公差の1/3以内でなけれ
ばならない。
JC.4 管理はかり
JC.4.1 基準はかり
基準はかりは,計量法第103条の規定によって基準器検査に合格し,かつ,有効期間内になければなら
ない。また,次の規定に適合しなければならない。
a) 器差が検定公差及び最大許容標準偏差のいずれか小さい方の1/3以内でなければならない。
b) 目量の1/10又は感量の1/10が,検査箇所における検定公差の値の1/5以下でなれけばならない。
基準はかりを管理はかりとして検定に使用する場合,計量値の決定のために,基準分銅及び実用基準分
銅(以下,基準分銅等という。)による比較は行わなくてよい。
JC.4.2 基準はかり以外のはかり
基準はかり以外のはかりを管理はかりとして使用する場合,次の規定に適合しなければならない。
a) 目量又は実目量(アナログ指示のはかりにあっては,目量の1/10又は感量の1/10)が,検査箇所にお
ける検定公差の値の1/5以下でなければならない。ただし,検定を行う自動捕捉式はかりを,一体型
管理はかりとして質量の比較に使用する場合などで,目量の補間を追加荷重によって行う場合には,
その補間が可能な桁数において,検査箇所における検定公差の値の1/5以下であればよい。
b) 検定を行う範囲内の任意の箇所における同一荷重による10回の計量結果の間の差は,その荷重に対す
る検定公差の1/5以下でなければならない。
基準はかり以外のはかりを用いて計量値を決定する場合,検定を行う箇所において,基準分銅等を用い
て表示値の誤差を算出し,それを補正して質量を決定しなければならない。
JC.5 使用する物品及び役務等の供出等
検定及び検査に使用する実材料及び擬似材料の準備及び使用後の処理,管理はかり及び試験荷重の搬送
に使用する機器等について,検査を行う機関は申請者に対してこれらの供出を依頼することができる。
――――― [JIS B 7607 pdf 76] ―――――
74
B 7607 : 2018
附属書JD
(規定)
自動捕捉式はかりの修理
JD.1 一般
この附属書は,自動捕捉式はかりの計量法上の修理について規定する。
自動捕捉式はかりを修理する場合,軽微な修理及び簡易修理は検定証印等を除去しなくてもよい。ただ
し,それ以外の修理は計量法第49条によって,検定証印を除去しなければならない。
修理は,失った性能及び構造を元どおり原状回復させる行為である。修理によって新たな機能を追加又
は除去してはならない。
JD.2 軽微な修理
計量法施行規則第10条の修理(軽微な修理)は,届出製造事業者及び届出修理事業者以外の者も封印を
除去することなくできる,計量性能に影響を及ぼすおそれがない修理とする。該当する修理は,次による。
a) 外装
1) 風防,キャップ,蓋及び水平調整ねじなど,破損,汚染,紛失しやすい外装部品の交換又は修理
2) 表示装置の表面保護シートなど,衛生管理上交換を推奨する部品の交換
3) シール材,保護材,パッキン及びクランプ用ゴムなど,経年劣化しやすい部品の交換又は修理
4) 軸受け及びベアリングなど,摩耗劣化しやすい部品の交換又は修理
b) 消耗品
1) ラベル用紙,印字用紙及び印字ヘッドなどの消耗品の交換
c) 搬送
1) 搬送ベルト,搬送ガイド,パスライン高さ変更及び物体検知センサなど,製品搬送にかかる部品の
交換又は修理
2) 選別装置の部品交換又は修理
d) 電源・電装
1) キーボード及び外部入出力装置などの周辺装置の交換又は修理
2) 周辺装置との入出力にかかるケーブルなどの交換又は修理
3) タイマ及びリレーなどの交換又は修理
4) ヒューズなどの保安部品の交換又は修理
5) 電池,ACアダプター,電源ケーブル,電源スイッチなどの電子基盤の交換を必要としない部品の
交換又は修理
e) その他
1) 外部記憶装置,印字装置など,計量結果の後続使用に使用される装置の交換又は修理
2) 印字内容の変更など,計量結果の後続使用に影響する内容の変更
3) 荷重受け部,搬送ベルトなどの清掃
JD.3 簡易修理
計量法施行規則第11条の修理(簡易修理)は,届出製造事業者,届出修理事業者又は適正計量管理事業
――――― [JIS B 7607 pdf 77] ―――――
75
B 7607 : 2018
所が封印を除去することなくでき,計量性能に影響を及ぼすが器差に直接影響を及ぼすおそれがない修理
とする。該当する修理は,次による。簡易修理後は,計量法第49条第1項のただし書きの規定によって,
附属書JBによる検査を行い,性能が技術上の基準に適合し,かつ,器差が使用公差を超えないことを確
認しなければならない。
a) 搬送装置及び選別装置の交換等の処理能力に影響を及ぼす部分の交換又は修理
b) 表示装置の交換又は修理
c) 構造支持体の交換又は修理
d) 駆動モータ,搬送ローラ,プーリ,駆動部カップリング及びモータドライバの交換又は修理
e) D.4以外の交換及び修理
JD.4 修理
軽微な修理及び簡易修理に属さない修理は,次による。修理後は再度検定を受けなければならない。
a) 荷重受け部,ロードセルなど,質量検出にかかる部分の交換又は修理
b) アナログ/デジタル変換器の交換又は修理
c) 封印の除去を伴う修理(例えば,スパンの調整,法定計量関連ソフトウェアの変更)
d) 使用計量範囲[JA.3.1.1 h),JA.4.1.1 e)]又は使用最大速度[JA.3.1.1 i),JA.4.1.1 f)]の変更
注記 使用計量範囲又は使用最大速度で検定を行うことは,製造時の計量範囲を使用実態に即した範
囲に変更することである。これを超えて使用することは,製造時の計量範囲から逸脱しない範
囲内に変更することであるため,原状回復である修理と解釈することができる。
――――― [JIS B 7607 pdf 78] ―――――
76
B 7607 : 2018
B7
3
附属書JE
60
(参考)
7 : 2
JISと対応国際規格との対比表
018
JIS B 7607:2018 自動捕捉式はかり OIML R 51-1:2006,Automatic catchweighing instruments. Part 1: Metrological and
technical requirements−Tests
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差異の
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際 の評価及びその内容 理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 自動捕捉式はかりの適用 1.2 JISと同じ。 変更 国際規格の適用範囲に含まれる機 3機種以外のこの規格に含まれない機
範囲 種については,もともと国内では別の
種が多岐に渡り,国内でこの規格に
呼称で分類されているうえに,この規
含まれるべき機種の絞込みを,製造
及び使用の実態も考慮し検討した 格の基準になじまないものであるた
結果,適用範囲を3機種に限定し め,変更した。
た。
2 引用規格 − − 追加 この規格で引用する規格を追加し 対応国際規格にないため,追加した。
た。 技術的差異はない。
3 用語及び 3.1.3 自動捕捉式はかり JISとほぼ同じ。 変更 箇条1と同じ。
3.1.3 適用範囲の変更に伴い,自動
定義 捕捉式はかりの定義は対象とする3
機種の総称とした。
3.1.7 管理はかり 追加 3.1.7 管理はかりの略称を追記し 呼称の追加であり,技術的差異はな
た。 い。
3.1.9 計量当局 変更 3.1.9 用語“計量当局”を用いない
取引証明に使用されない一般製品に
ため“適用しない。”とした。 対する規定であるため,この用語を適
用していない。
3.3.2.0A 計量値 追加 対応国際規格にないため,追加した。
国内法(計量法)で器差の算出根拠
として使用している定義を追加し 技術的差異はない。
た。
3.3.5 感度 変更 3.3.5 “感度”はこの規格では使用
定義の有無だけであり,技術的差異は
ない。
していないため,“適用しない”こ
ととした。
――――― [JIS B 7607 pdf 79] ―――――
77
B 7607 : 2018
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差異の
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際 の評価及びその内容 理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
4 計量要件 4.1 精度等級 2.1 JISとほぼ同じ。 変更 4.1 カテゴリXにおけるOIML R 国内では商品量目制度があり,OIML
R 87を採用していないため,規定は不
87の規定は国内では対象外のため,
要である。カテゴリYの限定について
削除した。また,適用範囲の変更に
伴い,カテゴリYも2機種だけと は,箇条1と同じ。
した。
4.2 自動捕捉式はかりの 2.2 JISと同じ。 一致 − −
分類
4.3 多目量はかりに対す 2.3 JISと同じ。 一致 − −
る追加要件
4.4 補助表示装置 2.4 JISと同じ。 一致 − −
4.5 最大許容(平均)誤差 2.5 JISとほぼ同じ。 変更 使用中のはかりに適用する最大許 構成の変更だけで,技術的差異はな
及び最大許容標準偏差 容誤差及び最大許容標準偏差を附 い。
属書JBに示した。また,カテゴリ
Xの最大許容平均誤差と最大許容
標準偏差を,附属書から個別に引用
する必要があることから,細分箇条
とした。
4.6 影響因子試験に対す 2.6 JISと同じ。 一致 − −
る最大許容誤差
4.7 計量単位 2.7 JISとほぼ同じ。 追加 法定計量単位として認められてい 国内において法令で使用が認められ
る単位を追加した。 ている単位であるため,対策は不要で
ある。
4.8 結果間の許容差 2.8 JISと同じ。 一致 − −
4.9 影響因子 2.9 JISと同じ。 一致 − −
4.10 スパン安定性 2.10 JISと同じ。 一致 − −
4.11 試験目的のための表 2.11 JISと同じ。 一致 − −
示及び印字(自動運転の場
B7
合)
607 : 2018
3
――――― [JIS B 7607 pdf 80] ―――――
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JIS B 7607:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 51-1:2006(MOD)
JIS B 7607:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7607:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISB7612-1:2008
- 質量計用ロードセル―第1部:アナログロードセル
- JISB7612-2:2008
- 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISZ8103:2019
- 計測用語