この規格ページの目次
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B 7607 : 2018
3.2.10.8.3
自動ゼロ点設定装置(automatic zero-setting device)
操作者の介在なしで,自動的に表示をゼロに設定するための装置。
3.2.10.8.4
初期ゼロ点設定装置(initial zero-setting device)
電源投入後,はかりを使用する前に自動的に表示をゼロに設定するための装置。
3.2.10.9
ゼロトラッキング装置(zero-tracking device)
ある限度内でゼロ点表示を自動的に維持するための装置。
3.2.10.10
風袋引き装置(tare device)
何らかの荷重が荷重受け部上にあるとき,表示をゼロに設定するための装置。風袋引き装置の方式には,
次のものがある。
− 加算式風袋引き装置 正味量に対する計量範囲は変わらない風袋引き装置。
− 減算式風袋引き装置 正味量に対する計量範囲が減少する風袋引き装置。
風袋引き装置の作動には,次のものがある。
− 非自動風袋引き装置 操作者によって荷重を釣り合わせる。
− 半自動風袋引き装置 単一の手動操作によって自動的に荷重が釣り合わされる。
− 自動風袋引き装置 人による操作なしで荷重が自動的に釣り合わされる。
3.2.10.10.1
風袋平衡装置(tare-balancing device)
はかりに風袋が負荷されたとき,風袋量の表示がない風袋引き装置。
3.2.10.10.2
風袋計量装置(tare-weighing device)
風袋量を記憶しておき,はかりに荷重が負荷されていなくても,その表示又は印字が可能な風袋引き装
置。
3.2.10.10.3
プリセット風袋引き装置(preset tare device)
総量又は正味量の値から,事前に設定されたプリセット風袋量を差し引いて計算結果を表示する装置。
正味量に対する計量範囲は,それに応じて減少する。
3.2.11
動補正(dynamic setting)
静的計量値と動的計量値との差を除去するための補正。
3.3 はかりの計量特性
3.3.1 計量能力
3.3.1.1
ひょう量[maximum capacity (Max)]
加算風袋量を考慮しないで計量することができる最大の量。
――――― [JIS B 7607 pdf 11] ―――――
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B 7607 : 2018
3.3.1.2
最小測定量[minimum capacity (Min)]
計量結果に過大な相対誤差を生じない荷重の最小の量。
3.3.1.3
計量範囲(weighing range)
最小測定量とひょう量との間の範囲。
3.3.1.4
最大風袋量,T+,T−(maximum tare effect)
加算式風袋引き装置又は減算式風袋引き装置の最大量。
3.3.2 計量結果
注記 3.3.2.13.3.2.6の定義は,表示値が負荷前にゼロに設定されている場合にだけ適用される。
3.3.2.0A
計量値
計量器の表示する物象の状態の量の値。
3.3.2.1
総量,G,B(gross value)
風袋引き装置又はプリセット風袋引き装置が操作されていない場合に,はかりの荷重受け部にある荷重
の計量表示値。
3.3.2.2
正味量,NET,N(net value)
風袋引き装置を操作した後に,はかりの荷重受け部に載せた荷重の計量表示値。内容量ともいう。
3.3.2.3
風袋量,T(tare value)
風袋計量装置によって決定された荷重の計量値。
3.3.2.4 その他の計量値
3.3.2.4.1
プリセット風袋量,PT(preset tare value)
はかりに書き込まれた風袋量を表す数値又は計量値。1回又は複数回計量に使用する事前に決めた風袋
値。
注記1 “書き込まれた風袋量”には,キー入力,保存されたデータの呼出し又はインタフェース経
由の書込みを含む。
注記2 “事前に決めた”とは,風袋値を一度決定し,個別に風袋量を計量せずに他の計量に適用す
ることを意味する。
3.3.2.4.2
算出正味量(calculated net value)
計量値(総量又は正味量)とプリセット風袋量との差の値。
3.3.2.4.3
最終計量値(final weight value)
はかりの表示に影響を及ぼす妨害がなくなって,はかりが完全に静止して釣り合ったときの計量値。
――――― [JIS B 7607 pdf 12] ―――――
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3.3.2.5
安定平衡(stable equilibrium)
印字又は保存した計量値が,次のような状態にあること。
− 最終計量値から変動しない。
− 最終計量値からの変動が,隣接したいずれか1目量以内にある。
注記 “最終計量値からの変動が,隣接したいずれか1目量以内”とは,例えば,最終計量値が500 g
であって,1目量が1 gの場合に,はかりの表示が500 gから501 gに変動する,又は500 gか
ら499 gに変動するいずれかのことを示す。
3.3.2.6
最大許容誤差の変わる点(critical points)
最大許容誤差が変化する試験荷重値。
3.3.3 目盛区分
3.3.3.1
実目量,d(actual scale interval)
検査目量(e)より小さい量の表示。はかりの誤差又は計量値の決定に使用することができる。
3.3.3.2
検査目量,e(verification scale interval)
はかりの精度等級分類及び検査で使用される質量の単位で表される次の値。
− アナログ指示において,二つの連続した目盛標識に対応した値の差
− デジタル表示において,二つの連続した表示の差
注記 “検査目量”を単に“目量”という場合もある。
3.3.3.3
目量の数(単目量はかり)[number of verification scale intervals (single-interval instrument)]
ひょう量と検査目量との商。次の式で表す。
検査目量の数(n)=ひょう量(Max)/検査目量(e)
3.3.3.4
多目量はかり(multi-interval instrument)
その計量範囲が異なる目量をもった部分計量範囲に分割され,適用される荷重の増減に応じて自動的に
その部分計量範囲を決定するはかり。
3.3.3.5
複目量はかり(multiple range instrument)
同じ荷重受け部に対して,ひょう量と目量とが異なる複数の計量範囲をもつはかり。個々の計量範囲が
ゼロからひょう量まで有効である。
3.3.4 動作特性
3.3.4.1
動作速度(rate of operation)
単位時間当たり自動的に計量する荷重の数。例えば,荷重/分又はパック/分で表す。
3.3.4.2
起動時間(warm-up time)
電源投入後から初期の計量性能に適合して,計量が可能になるまでの時間。
――――― [JIS B 7607 pdf 13] ―――――
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B 7607 : 2018
3.3.4.3
非自動(静的)運転[non-automatic (static) peration]
試験のための静的計量モード。
3.3.4.4
自動運転(automatic operation)
はかりが操作者の介入なしに,事前に定められたプログラムによる自動プロセスに従って動作する計量
モード。自動運転を行うはかりは,その計量プロセスによって,静的計量はかり又は動的計量はかりのい
ずれかに分類する。
3.3.4.5
静的計量はかり(instrument that weighs statically)
質量計量プロセスの間,安定平衡に基づいた計量システムで動作するはかり。
3.3.4.6
動的計量はかり(instrument that weighs dynamically)
質量計量プロセスの間,安定平衡に基づかない計量システムで動作するはかり。
3.3.5
感度(sensitivity)
(対応国際規格のこの用語は,この規格では適用しない。)
3.3.6
繰返し性(repeatability)
一定とみなし得る試験条件の下で,同じ荷重を実用的に同じ方法で荷重受け部に数回載せた場合に,互
いに一致した計量結果をもたらすはかりの能力。
3.3.7
耐久性(durability)
使用期間中に性能特性を維持する,はかりの能力。
3.4 表示及び誤差
3.4.1 表示の方法
3.4.1.1
アナログ指示(analog indication)
計量値を連続的に示す目盛標識の集合であって,目量(e)及び実目量(d)の端数まで釣り合う位置の
評価ができる指示。
3.4.1.2
デジタル表示(digital indication)
計量値を一定間隔で断続的に表示する目盛標識の集合(最下位の桁の値を連続的に表示する場合も含
む。)であって,目盛標識が一連の整列した数字の連続で構成されていて,目量(e)及び実目量(d)の端
数の補間を許容しない表示。
3.4.2 読み
3.4.2.1
単純な並列による読み(reading by simple juxtaposition)
計算の必要なしに,計量結果を与える連続的な数字が単純に並んだ状態の計量結果の読み。
――――― [JIS B 7607 pdf 14] ―――――
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3.4.2.2
読みの総合的な不確かさ(overall inaccuracy of reading)
アナログ指示のはかりにおいて,同じ表示の標準偏差に等しい値。その読みは,通常使用条件の下で複
数の観測者によって実行される。結果については,10回以上の読みを実施することが通例である。
3.4.3 誤差
3.4.3.1
(表示の)誤差[error (of indication)]
計量値から質量の(取決めによる)真の値を引いた値。
3.4.3.2
デジタル表示の丸め誤差(rounding error of digital indication)
デジタル表示の結果と,はかりがアナログ指示でもたらす結果との差。
3.4.3.3
固有誤差(intrinsic error)
標準条件下でのはかりの誤差。
3.4.3.4
初期固有誤差(initial intrinsic error)
性能試験及びスパン安定試験の前に決定されたはかりの固有誤差。
3.4.3.5
平均(系統)誤差,x[mean (systematic) rror]
荷重受け部を通過した荷重の連続した自動計量に対する(表示の)誤差の平均値。次の式で表される値。
n
xi
i1
x
n
ここに, x : 平均誤差
xi : 荷重表示の誤差
n : 計量回数(回)
i : 荷重が通過した回数(回)
3.4.3.6
誤差の標準偏差,s(standard deviation of the error)
荷重受け部を通過した荷重の連続した自動計量に対する(表示の)誤差の標準偏差。次の式で表される
値。
n
2
xi x
i1
s
n 1
3.4.3.7
最大許容誤差,MPE(maximum permissible error)
はかりに対して,許容される誤差の限界値。
3.4.3.8
誤り(fault)
はかりの(表示の)誤差と固有誤差との差。
――――― [JIS B 7607 pdf 15] ―――――
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JIS B 7607:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 51-1:2006(MOD)
JIS B 7607:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7607:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISB7612-1:2008
- 質量計用ロードセル―第1部:アナログロードセル
- JISB7612-2:2008
- 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISZ8103:2019
- 計測用語