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B 7607 : 2018
5.9.2 ゼロ点設定
荷重受け部と荷重計量装置との複数の組合せをもつ自動捕捉式はかりのゼロ点設定は,5.5によって,曖
昧さなしに可能でなければならない。
5.9.3 計量の不可能性
選択装置又は切換装置の作動中は,計量が可能であってはならない。
5.9.4 組合せの識別
使用する荷重受け部と荷重計量装置との組合せは,容易に識別できなければならない。
5.10 質量ラベル貼付機又は計量値付け機
質量ラベル貼付機又は計量値付け機は,計量値用に一つ以上の表示をもたなければならない。ただし,
その表示を,設定限界,単価,プリセット風袋量及び品名の管理のようなセットアップ目的で一時的に使
用してもよい。
自動運転中においても,単価及びプリセット風袋量の実際の値を確認できなければならない。
5.10.1 料金計算
料金計算は,自動捕捉式はかりに表示又は印字された質量値と単価との積によって計算し,料金の単位
に丸める。料金の演算装置及び表示装置は,自動捕捉式はかりの一部とみなす。
料金間隔,通貨記号及び表示又は印字場所は,取引に関する国内規定を適用する。
単価は,“円/100 g”又は“円/kg”とする。ただし,“円”は,その自動捕捉式はかりを使用する国の
通貨単位に置き換えてもよい。
5.10.2 合計
合計量が特別な用語又は記号で識別されている場合,質量値及び価格を一つ以上のチケット(伝票)又
はラベル(値札)上に合計してもよい。総計は,印刷された全ての値の代数和とする。
5.10.3 印字
自動捕捉式はかりによる料金計算取引を印字する場合は,計量値,単価及び料金の全てを印字しなけれ
ばならない。
データは,印字する前に自動捕捉式はかりの記憶装置に保存してもよい。同じデータは,ラベル(値札)
又はチケット(伝票)に2度印字してはならない。
最小測定量未満は,印字してはならない。
5.11 表記
5.11.0A 一般
自動捕捉式はかり及び関連モジュール(表示装置又は印字装置)には,5.11.1及び5.11.2の表記を記載
しなければならない。
5.11.1 一般的な表記事項
一般的な表記事項は,次のとおりである。
a) 製造業者名又は識別マーク
b) 輸入業者名又は識別マーク(該当する場合)
c) 器物番号及び型式記号表示
d) 最大動作速度(例えば,···荷重/分又はパック/分)(該当する場合)
e) 荷重搬送システムの最大速度(··· m/s又はm/min)(該当する場合)
f) 電源電圧(V)
g) 電源周波数(Hz)
――――― [JIS B 7607 pdf 31] ―――――
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h) 空気圧又は油圧(kPa)(該当する場合)
i) 調整範囲(··· g又は··· %設定値)(動補正装置をもち,かつ,作動範囲を限定する場合)
j) 温度範囲(−10 ℃40 ℃でない場合)
k) ソフトウェア識別(該当する場合)
注記 d)の表記は,e)の荷重搬送システムの最大速度及び設定可能な製品の寸法などから推定され
る最大動作速度である場合がある。
5.11.2 記号で表示する表記事項
記号で表示する表記事項は,次のとおりである。
− 精度等級の表示,例えば,XI(0.5)又はY(a)
− 検査目量(e)
− 実目量(d)
− ひょう量(Max ···)
− 最小測定量(Min ···)
− 最大加算風袋量(T=+ ···)
− 最大減算風袋量(T=− ···)
5.11.3 補助表記
(この規格では,適用しない。)
5.11.4 表示の方法
表示は,消滅しない仕組みのもので,かつ,通常使用条件下で容易に読める大きさ,形状及び明瞭さで
なければならない。
表示は,国内の言語若しくは適切な形態,又は国際的に合意されていて公開されている記号若しくは図
記号でもよい。
表示は,自動捕捉式はかりの取外しができないように固定した銘板若しくはステッカ,又は自動捕捉式
はかり自体の取外しができない部品上の,はっきりと見える一つの場所に,集めて表示する。
自動捕捉式はかりから取り外したときに銘板又はステッカが壊れない場合は,適切な封印の方法を講じ
ることが望ましい。
破壊せずに取り外すことができない場合を除いて,銘板は封印が可能でなければならない。その代わり
に,恒久的な又は手動操作によるソフトウェア制御を用いて,表記事項を次のように同時にディスプレイ
上に表示してもよい。
− 表示 : Max ···,Min ···,e,d≠eの場合は,d及びX(x)及び/又はY(y)を1か所以上に,ディスプレ
イ上又はディスプレイの近くのはっきり見える位置に常に表示しなければならない。自動捕捉式はか
りの電源が入っている限り,計量結果のディスプレイ上に,常に同時に又はお互い交互に表示する。
− その他の表記は,手動コマンドで表示する。
− 表記は,装置特有のパラメータとみなされ,5.2.6の封印を適用する。
ソフトウェア制御の表示装置を使用する場合,少なくとも次の表記をしなければならない。
− ひょう量,最小測定量及び実目量をディスプレイの近くに表示する。
− 製造業者名又は商標
− 型式
− 器物番号
− 供給電圧
――――― [JIS B 7607 pdf 32] ―――――
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− 周波数
− 空気圧又は油圧
5.12 検定証印
(この規格では,適用しない。)
6 電気式はかりの要件
6.0A 一般
電気式はかりは,他の全ての箇条の適用すべき要件に加えて,次の電気式はかりの要件にも適合しなけ
ればならない。
6.1 一般要件
6.1.1 定格動作条件
電気式はかりは,定格動作条件の下で最大許容誤差を超えないように,設計及び製造していなければな
らない。
6.1.2 影響因子
電気式はかりは,温度範囲の上限値及び相対湿度85 %において,計量要件(箇条4)及び技術要件(箇
条5)に適合しなければならない。ただし,検査目量(e)が1 g未満の場合,精度等級XI,精度等級Y(I),
精度等級XII及び精度等級Y(II)には適用しない。
6.1.3 妨害
電気式はかりが妨害を受けた場合,次のいずれかとなるように設計及び製造していなければならない。
a) 有意な誤りを起こさない。すなわち,妨害を受けているときの計量値表示と妨害を受けていないとき
の計量値表示(固有誤差)との差が1目量(1 e)を超えない。
b) 有意な誤りを検出し,対処する。ディスプレイ上の有意な誤りの表示は,そのディスプレイに表示す
る他のメッセージと紛らわしいものであってはならない。
注記 有意な誤り(1 e)を超えない誤りは,表示誤差の値にかかわらず認められる。
6.1.4 耐久性
自動捕捉式はかりの意図した用途によって,6.1.16.1.3の要件に恒久的に適合しなければならない。
6.1.5 適合性評価
電気式はかりの型式は,附属書Aに規定した試験に適合する場合,6.1.16.1.4の技術要件に適合してい
るとみなす。
6.1.6 適用
6.1.3の妨害に対する技術要件は,次のように個別に適用してもよい。
− 有意な誤りの個々の原因
− 電気式はかりの各部分
6.1.3のa)又はb)のいずれかを適用するかは,製造業者の選択による。
6.2 機能要件
6.2.1 表示器の表示試験
表示装置の故障が質量値の誤表示の原因になる場合,自動捕捉式はかりの電源ONで自動的に起動する
表示チェック機能をもっていなければならない。例えば,その表示チェック機能は,作動中及び非作動中
における全ての関連する表示記号を操作者が容易に確認できるほど十分長い間,示していなければならな
い。ただし,画面表示器,マトリクス表示器などのように故障が明白な非セグメント方式の表示装置には
――――― [JIS B 7607 pdf 33] ―――――
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適用しない。
6.2.2 有意な誤りへの対処
有意な誤りを検出したとき,電気式はかりを自動的に停止するか,又は目か耳で認識できる表示か警告
音を自動的に発しなければならない。この措置は,操作者が処置するか,又は誤りが消えるまで続ける。
6.2.3 起動時間
電気式はかりの起動中は,計量結果の表示及び転送をしてはならず,自動運転を不可とする。
6.2.4 インタフェース
電気式はかりは,周辺装置又は他のはかりと接続するためのインタフェースを備えていてもよい。ただ
し,インタフェースは,コンピュータなどの周辺装置,他の接続したはかり又はインタフェースに働く妨
害によって,電気式はかりの計量機能及びその測定データが許容できないほどに影響を及ぼされてはなら
ない。
インタフェースを介して実行又は起動される機能は,箇条5に規定する技術要件及び条件に適合しなけ
ればならない。
注記 “インタフェース”は,自動捕捉式はかりと周辺装置又は他のはかりとの間のデータのやり取
りにおける全ての機械的,電気的及びソフトウェア装置を含む。
自動捕捉式はかりは,インタフェースを介して,a) c)のことを行ってはならない。
a) 明確に定義されておらず,計量結果として誤認される可能性のあるデータを表示する。
b) 表示,処理又は保存された計量結果を改ざんする。
c) 自動捕捉式はかりを調整又は調整係数を変更する。
それを介してa) c)の機能が実行又は起動できないインタフェースは,封印しなくてもよい。他のイン
タフェースは,5.2.6によって封印することが望ましい。
この規格の要件を適用する周辺装置に接続することを意図したインタフェースは,周辺装置が要件に適
合できるように,主表示に関連したデータを転送しなければならない。
7 試験方法
7.1 自動運転
7.1.1 試験荷重
試験荷重は,次による。
− 最小測定量及びひょう量のそれぞれに近い荷重
− 最小測定量とひょう量との間の最大許容誤差が変わる点に近いが,その値を超えない2点。ただし,
最大許容誤差の変わる点が一つの場合は,任意の試験荷重を1点追加する。
注記 規定した最大動作速度を達成するために,上記の四つの試験荷重それぞれにおいて複数の荷重
が必要となる場合がある。
7.1.2 試験計量回数
カテゴリXの自動捕捉式はかりの平均誤差及び誤差の標準偏差,並びにカテゴリYの自動捕捉式はかり
の個々の誤差を決定するために,使用する試験荷重に対する試験計量回数は,表7による。
――――― [JIS B 7607 pdf 34] ―――――
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表7−試験荷重に対する試験計量回数
カテゴリ 試験荷重 試験計量回数
m (回)
X 1 kg以下 60
1 kgを超え 10 kg以下 30
10 kgを超え 20 kg以下 20
20 kgを超えるもの 10
Y どの荷重に対しても10回以上
特別な試験手順でない限り,カテゴリYの自動捕捉式はかり
の試験計量回数は,少なくとも10回とする。
7.1.3 試験荷重の種類
7.1.3.1 型式検査
次の条件の試験荷重を用いなければならない。
− 適切な寸法
− 変動のない質量
− 固体,非吸湿性,非静電気性及び非磁性の材料
− 金属間の接触を排除
7.1.3.2 受渡検査
試験荷重は,使用を意図した種類の品物とする。
7.1.4 試験条件
標準計量動作試験(A.3.1.1参照)においては,荷重搬送システムを最大速度に設定する。代替動作速度
試験(A.3.8参照)においては,オペレータによって動作速度の調整が可能な場合は,その作動範囲のほぼ
中間の速度にも設定する。速度が特定の製品に関連付けられている場合,その製品用のプリセット速度に
設定する。
所定荷重値において,個々の試験手順の始めにゼロ点を設定しなければならない。
7.1.5 管理はかり
7.1.5.0A 一般
各試験荷重の取決めによる真の値を決定するために管理はかり(7.1.5.1の適合品)を使用しなければな
らない。管理はかりは,個別のもの(個別型管理はかり)又は一体のもの(一体型管理はかり)のいずれ
かとする。
7.1.5.1 管理はかりの精度
管理はかりは,個別型か一体型によらず,カテゴリXの自動捕捉式はかりの場合は,表3の最大許容誤
差及び表4の最大許容標準偏差のいずれか小さい方の1/3未満の精度まで,カテゴリYの自動捕捉式はか
りの場合は,表5の最大許容誤差の1/3未満の精度まで,各試験荷重の取決めによる真の質量の決定を保
証しなければならない。
7.1.6 試験荷重の真の質量値
試験荷重の取決めによる真の質量値は,7.1.5.1に適合した個別型管理はかり又は一体型管理はかりを使
用して決定する。
7.1.7 個々の誤差
7.1.7.1 カテゴリX
計量の個々の誤差は,計量値(表示結果又は印字結果)と試験荷重の取決めによる真の質量値(7.1.6参
――――― [JIS B 7607 pdf 35] ―――――
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JIS B 7607:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 51-1:2006(MOD)
JIS B 7607:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7607:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISB7612-1:2008
- 質量計用ロードセル―第1部:アナログロードセル
- JISB7612-2:2008
- 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISZ8103:2019
- 計測用語