この規格ページの目次
33
B 7607 : 2018
照)との差とする。表示結果又は印字結果を観測紙に記録する(7.1.8参照)。
7.1.7.2 カテゴリY
計量の個々の誤差は,計量値(表示結果又は印字結果)と試験荷重の取決めによる真の質量値(7.1.6参
照)との差とする。表示結果又は印字結果を観測紙に記録する。
試験中の丸め誤差の影響を排除するため,次のいずれかの方法を適用しなければならない。
− 実目量(d)は,0.2 e以下とする(A.1.9.2.1参照)。
− 試験荷重の質量は,A.1.9.2.2の手順に従って選択する。
注記 A.1.9.2.2の手順を用いる場合,個々の誤差を記録することは不可能なことがある。ただし,
その自動捕捉式はかりが表5の最大許容誤差以内にあるかどうかに留意すれば十分である。
7.1.8 カテゴリXの自動捕捉式はかりに対する表示された質量
カテゴリXの自動捕捉式はかりは,各試験における平均誤差及び誤差の標準偏差を算出するために,各
試験荷重の計量値を表示及び/又は印字するか,計量値と基準設定値間との差を表示及び/又は印字をし
なければならない。このため,実目量(d)は,表4に等級指定係数(x)を乗じて得られる最大許容標準
偏差よりも大きくてはならない。
これに代わって,表3及び表4に適合していることを証明するその他の実際的な手段を用いてもよい。
例えば,平均誤差及び誤差の標準偏差の計算を直接行うための適切な装置が試験対象の自動捕捉式はかり
の中にある場合,使用前に精度チェックを行えば,この装置を使ってもよい。この状況では,個々の質量
を記録することは必須ではない。使用した方法が試験する特定設計に依存するため,自動捕捉式はかりが
計算要件に適合していることを検証する特定の方法は規定されていない。ただし,使用するどの方法も正
しく誤差が7.1.7.1に規定するように計算されていること,3.4.3.5及び3.4.3.6に定義する正しい式が自動
捕捉式はかりでの計算に使用されていることを検証し,少なくとも何らかの荷重のチェックを含んでいな
ければならない。使用する方法の詳細は,検査報告書の適切な場所に記録しておく必要がある。
7.2 非自動(静的)運転
7.2.1 試験の標準器
試験に使用する分銅の誤差は,表6の最大許容誤差の1/3以下とする。
7.2.2 試験荷重の質量値
試験荷重は,附属書Aの個々の試験に対して規定する試験荷重を適用しなければならない。
7.2.3 試験計量回数
各試験荷重における試験計量回数は,1回とする。
7.2.4 質量表示
非自動(静的)運転に対して,自動捕捉式はかりは,次のいずれかを備えていなければならない。
− 非自動はかりのように,常時質量表示をするモード
− 計量サイクルを模擬することで,質量表示を更新し続けるモード
個別誤差を決定するために,実目量(d)は0.2 e以下でなければならず,そうでない場合はA.1.10.2[実
目量(d)が0.2 eを超える場合]の手順を使用する。
7.3 自動補正装置の状態
動補正及び自動ゼロ点設定装置の状態は,附属書Aの個々の試験に対して規定したとおりとする。
7.4 試験のための動作モード
7.4.1 スパン安定性試験(7.5.3参照)
スパン安定性試験では,自動捕捉式はかりを非自動(静的)運転で試験を行う。試験には,ひょう量付
――――― [JIS B 7607 pdf 36] ―――――
34
B 7607 : 2018
近の1点の静的試験荷重を使う。
7.4.2 妨害試験
妨害試験に対しては,非自動(静的)運転で試験を行う。試験には,一つの小さな静的試験荷重を使っ
て行う。
7.4.3 起動時間試験
起動時間試験では,自動捕捉式はかりを非自動(静的)運転で試験を行う。試験には,ひょう量付近の
1点の静的試験荷重を使って行う。
7.4.4 偏置試験
自動運転で動的計量する自動捕捉式はかりに対しては,偏置試験を次のとおり行う。
ひょう量の1/3の試験荷重(該当する場合,最大加算風袋量を加える。)を使って,荷重搬送システムの
中心から片側の縁の間及び中心から反対側の縁の間の2か所で,同一荷重による自動運転を繰り返す
(A.3.7.1参照)。
自動運転で静的計量する自動捕捉式はかりに対しては,偏置荷重の影響は,固定停止状態の荷重搬送シ
ステムの中央及び4区分の各位置にひょう量の1/3の試験荷重(該当する場合,最大加算風袋量を加える。)
を負荷し,非自動(静的)運転で試験を行う(A.3.7.2参照)。
支持点数(n)が4点を超える荷重搬送システムをもつ自動捕捉式はかりは,各支持点にひょう量(該当
する場合,最大加算風袋量を加える。)をn−1で除した試験荷重を負荷する。
7.4.5 影響因子試験
7.4.5.0A 一般
影響因子試験に要求する動作モードは,次による。
ばら状の物体を計量するように設計した自動捕捉式はかりは,非自動(静的)運転で試験を行ってもよ
い。
20 kg以上の荷重における試験は,非自動(静的)運転で試験を行ってもよい。
動的計量はかりで寄せ集めた個別荷重を計量する場合,影響因子試験の動作モードは,附属書Aで個々
の試験に対して規定したとおりとする。
静的計量はかりで事前に寄せ集めた個別の物体を計量する場合,影響因子試験の動作モードは,附属書
Aで個々の試験に対して規定したとおりか,又は7.4.5.1に規定した手順としてもよい。
7.4.5.1 非自動(静的)運転試験の代替手法
影響因子試験中の自動運転への代替手法として,次の条件に適合する場合,非自動(静的)運転に静的
試験荷重を適用することができる。
− 自動捕捉式はかりが正常動作で静的に計量できる。
− 偶然誤差が正常動作では有意でないことを7.4.5.2の試験で実証する。
− 非自動(静的)運転で試験する場合,全ての影響因子を非自動(静的)運転で実施し,検査報告書に
記載する。
7.4.5.2 静的計量はかりに対する偶然誤差の決定
静的試験荷重を影響因子試験に使用するかどうかの決定は,型式検査の前に,次の試験を行って判断す
る。
最小測定量及びひょう量の試験荷重で,荷重搬送システムを最大動作速度に設定し,また,動作速度範
囲の約中間に設定して,通常の使用条件下において,7.1に規定した自動運転を行う。
試験荷重に対して,同一荷重を複数回計量した結果間の差が,表6に規定した試験荷重に対する自動捕
――――― [JIS B 7607 pdf 37] ―――――
35
B 7607 : 2018
捉式はかりの最大許容誤差の絶対値よりも大きくないことを検証した場合,影響因子試験に静的試験荷重
を使用することができる。
7.5 電気式はかりの試験
7.5.0A 一般
電気式はかりの試験は,箇条4及び箇条5の要件と,特に箇条6の要件への適合を検証するために行う。
7.5.1 審査
(この規格では,適用しない。)
7.5.2 性能試験
電気式はかり又は電子装置は,正しく機能するかについて,必要に応じて附属書Aに規定する試験をし
なければならない。大きさ及び/又は構造がユニットとして試験を行うのに適さない場合を除き,機器全
体に対して試験を行う。試験が機器全体として行えない場合,計量結果に影響を与え得るシステムの全て
の電子的要素を含む,擬似自動捕捉式はかりとみなすことが可能である電子機器の試験を行う。他の機器
への電子インタフェースの使用に起因する感受性も,試験で模擬しなければならない。加えて,試験は自
動捕捉式はかりの機能が完全に動作する状態で行わなければならない。
7.5.3 スパン安定性試験
スパン安定性試験は,4.10に規定する要求事項への適合に対し,A.5に規定する試験を行う。
8 検査
8.1 一般
自動捕捉式はかりの検査は,次の検査によって構成しなければならない。
− 型式検査
− 受渡検査
また,検査に必要な試験の項目は,表8による。
――――― [JIS B 7607 pdf 38] ―――――
36
B 7607 : 2018
表8−検査の種類及び検査項目
項目 型式検査 受渡検査
全ての自動捕 計量性能試験 一般 A.3.1 ○ ○
捉式はかりに 起動時間 A.3.2 ○ −
対する要件 動補正の範囲 A.3.3 ○ ○
ゼロ点設定 A.3.4 ○ ○
ゼロ点の安定性及び自動ゼロ点設定の頻度A.3.5 ○ ○
風袋 A.3.6 ○ ○
偏置 A.3.7 ○ ○
代替動作速度 A.3.8 ○ ○
平衡安定性試験 A.3.9 ○ ○
表示装置及び印字装置の一致 A.3.10 ○ ○
構成部品及びプリセット制御の保護 A.3.11 ○ ○
影響因子試験 静的温度 A.4.2.1 ○ −
ゼロ点表示の温度影響 A.4.2.2 ○ −
高温高湿(定常状態) A.4.2.3 ○ −
電源電圧変動 A.4.2.4 ○ −
A.4.2.5
A.4.2.6
傾斜 A.4.2.8 ○ −
電気式はかり 妨害試験 AC主電源の短時間停電試験 A.4.3.1 ○ −
に対する追加 A.4.3.2
電気的ファストトランジェント/バーストイ ○ −
要件 ミュニティ試験
サージ試験 A.4.3.3 ○ −
静電気放電試験 A.4.3.4 ○ −
電磁イミュニティ試験 A.4.3.5 ○ −
スパン安定性試験 A.5 ○ −
8.2 型式検査
8.2.1 文書
(この規格では,適用しない。)
8.2.2 一般要求事項
型式検査は,その型式を代表する1台以上で,通常は3台を超えない自動捕捉式はかりで行う。自動捕
捉式はかりの性能が特定の操作方法又は特定の使用方法で影響を受ける可能性があって,その条件が現場
での動作以外に再現できない場合,1台以上の自動捕捉式はかりをその代表的な現場に設置して行う。1
台以上の自動捕捉式はかりは,シミュレーション試験に適した形で8.2.3に規定した試験を行う。
8.2.3 適用要件
自動捕捉式はかりは,この規格の要件に適合することを確認するため,次の要件に適合しなければなら
ない。
− 箇条4の計量要件[特に,7.1.3.1に規定した試験荷重又は製造業者が指定した試験荷重を用いた4.5
の最大許容(平均)誤差及び最大許容標準偏差に関連する要件]
− 箇条5の技術要件
− 箇条6の電気式はかりに対する追加要件(該当する場合)
8.2.3.1 動作試験
試験は,次のとおり行う。
――――― [JIS B 7607 pdf 39] ―――――
37
B 7607 : 2018
− 5.11の表記事項に基づいて行う。
− 意図した正常な使用条件下で行う。
− 箇条7の試験方法によって行う。
精度要件は,箇条4に適合しなければならない。
8.2.3.2 技術要件に適合していることへの確認及び試験
確認及び試験は,5.2の動作の安全保護に対する要件を評価するために,完成された自動捕捉式はかりで
行わなければならない。
8.2.3.3 影響因子の試験
影響因子試験は,次の事項に従って7.4.5及び附属書Aに規定した完成された自動捕捉式はかり又はシ
ミュレータに適用しなければならない。
− 全ての自動捕捉式はかりに対して4.9に従って適用
− 電気式はかりに対して箇条6に従って適用
8.2.3.4 誤差の配分
モジュールを個別に試験する場合は,次の要件を適用する。
分離して試験するモジュールに適用する誤差の限界値は,4.5に規定した完成された自動捕捉式はかりの
最大許容誤差又は表示の許容偏差の誤差配分(pi)に等しい。誤差配分は,モジュールを組み込んだ完成
された自動捕捉式はかりにおけるいずれのモジュールについても,少なくとも同一精度等級でなければな
らない。
誤差配分(pi)は,次の式による。
p12+p22+p32+···≦1
誤差配分(pi)は,そのモジュールの製造業者が選び,次の条件を考慮して,適切な試験で検証しなけ
ればならない。
− 純粋なデジタル装置に対しては,誤差配分は“0”に等しい(pi=0.0)。
− 計量部モジュールに対しては,誤差配分は“1”に等しい(pi=1.0)。
− 複数のモジュールが問題とする誤差に寄与している場合,その他の全てのモジュール(デジタルロー
ドセルを含む。)の誤差配分(pi)は0.3以上0.8以下でなければならない。
ロードセル又は他のモジュールの計量特性がJIS B 7612-1及びJIS B 7612-2,又は適用可能なその他の
規格の要件に基づいて既に試験されている場合,申請者が要求するなら型式検査のためにその結果を使用
してもよい。
8.2.4 試験場所
型式検査は,製造業者の事業所か他の適切な場所で行う。
8.2.5 型式検査報告書及び精度等級の決定
型式検査報告書には,型式検査段階での精度等級X(x)及び/又は精度等級Y(y)を記載する。精度等級は,
受渡検査における各自動捕捉式はかりの計量特性によって決定する。
8.3 受渡検査
8.3.1 一般要求事項及び適用要件
自動捕捉式はかりは,計量要件(4.14.8)及び技術要件(箇条5)に適合していることを確認するため
に,受渡検査を使用を意図した品物に対して,通常の使用条件で動作しているときに行う。
静的計量はかりは,7.4.5に適合している条件において,非自動運転で受渡検査を行ってよい。受渡検査
は,自動捕捉式はかりを完全に組み立て,使用を意図した場所に固定し,自動捕捉式はかりの使用場所で
――――― [JIS B 7607 pdf 40] ―――――
次のページ PDF 41
JIS B 7607:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 51-1:2006(MOD)
JIS B 7607:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7607:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISB7612-1:2008
- 質量計用ロードセル―第1部:アナログロードセル
- JISB7612-2:2008
- 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISZ8103:2019
- 計測用語