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B 7607 : 2018
行う。自動捕捉式はかりの組み立て及び設置は,検査目的であるか正常動作であるかにかかわらず,計量
動作が同じであるように設計しなければならない。
8.3.2 動作試験
試験は,自動運転の通常モードで次のとおり行う。
− 5.11の表記事項に基づいて行う。
− 意図した定格条件下で行う。
− 7.1に規定した試験方法で行う。
精度要件は,4.5に適合しなければならない。
8.3.3 試験の実施
(この規格では,適用しない。)
8.3.4 精度等級の決定
8.3.4.0A 一般
精度等級の決定は,8.3.4.1及び8.3.4.2による。ただし,型式検査で決定した精度等級は,使用する試験
荷重がかなり安定性に欠けるか,又は寸法が異なる場合,受渡検査では達成できない場合がある。この場
合,4.5.1.1又は4.5.1.2,及び5.11.2によって低い精度等級を表記する。型式検査で決定した精度等級より
高い精度等級を表記することは許されない。
8.3.4.1 カテゴリXの自動捕捉式はかり
カテゴリXの自動捕捉式はかりは,a)及びb)による。
a) 受渡検査で試験に使われる製品に対して,4.5.1.1に規定する精度等級を適用する。
b) 次の事項を検証する。
1) 5.11によって表記した精度等級が,a)と同等であること。
2) 5.11によって表記した等級指定係数(x)が,a)で決めた係数(x)と同じか,又はより小さい数で
あること。
8.3.4.2 カテゴリYの自動捕捉式はかり
カテゴリYの自動捕捉式はかりは,4.5.1.2に規定する精度等級を適用しなければならない。
8.4 後続計量管理
(この規格では,適用しない。)
――――― [JIS B 7607 pdf 41] ―――――
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附属書A
(規定)
自動捕捉式はかりの試験手順
A.1 一般試験条件
A.1.1 電源
各試験に対して別に指定がない場合,自動捕捉式はかりは,製造業者が指定した予熱時間以上通電し,
試験中は通電したままの状態に維持する。
A.1.2 ゼロ点設定
自動捕捉式はかりのゼロ点は,試験の開始前に設定し,有意な誤りが生じた場合のリセットを除き,試
験中いかなる場合においても再設定してはならない。
自動ゼロ点設定装置は,各試験に規定したとおりとする。
A.1.3 動補正
動補正は,製造業者の指示に従い,試験の前に作動させる。
影響因子試験の前に,各試験荷重に対して動補正を繰り返してもよいが,それ以降は繰り返してはなら
ない。
動補正は,有意な誤りが生じた後を除き,妨害試験中は繰り返さないほうが望ましい。
動補正が計量範囲全体の校正手順の一部である場合,異なる試験荷重での試験の前にその動補正を繰り
返さないほうが望ましい。
A.1.4 静的試験荷重
ばら状の物体を計量するように設計された自動捕捉式はかりは,A.4.2の影響因子試験に対する静的試験
荷重を適用する。寄せ集めた個別荷重を計量するように設計された静的計量はかりに対しては,7.4.5.1の
条件に適合している場合(A.4.2の試験の前に適用する試験を含む。),静的試験荷重を任意で適用すること
ができる。
A.1.5 温度
静的温度試験(A.4.2.1)及び高温高湿試験(定常状態)(A.4.2.3)を除き,試験は,安定した周囲温度と
し,別に指定がない場合,通常の室温で実施する。試験中に記録された最大温度差が5 ℃を超えず,自動
捕捉式はかりの使用温度範囲の1/5を超えないとき,及び温度の変化率が1時間当たり5 ℃を超えないと
きに,温度は安定しているとみなす。
自動捕捉式はかりは,結露が生じないようにしなければならない。
A.1.6 回復
自動捕捉式はかりは,個々の試験の後,続いて行う試験の前に,十分に回復させる。
A.1.7 予備負荷
自動捕捉式はかりは,A.3.2及びA.4.2.2の試験を除き,個々の計量試験の前には,ひょう量まで,予備
負荷をかける。
A.1.8 複目量はかり
一般的に各計量範囲は,個別の自動捕捉式はかりとして試験をする。
――――― [JIS B 7607 pdf 42] ―――――
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A.1.9 自動運転時の誤差評価
A.1.9.1 カテゴリX
カテゴリXの自動捕捉式はかりについて,質量の表示及び/又は印字若しくは質量と基準設定値間との
差は,平均誤差及び誤差の標準偏差を求めて決めるため,個々の試験荷重に対して提供する。実目量(d)
で,7.1.2に規定した個々の試験荷重の値に対して,最大許容誤差及び最大許容標準偏差の誤差を計算する。
これに代えて,7.1.8に規定する表3及び表4への適合を検証する他の手段を用いてもよい。
A.1.9.2 カテゴリY
A.1.9.2.1 0.2 e以下の目量をもつ表示
デジタル表示をもつ自動捕捉式はかりが,実目量(d)が0.2 e以下を表示する装置を備えている場合,
その装置を使って誤差を決定してもよい。その装置を使用した場合,検査報告書にその旨を記載すること
が望ましい。
A.1.9.2.2 0.2 eを超える目量をもつ表示
実目量(d)が0.2 eを超える場合,デジタル表示の丸め誤差を排除する。これを実行するためには,次
のいずれかの方法による。
a) 可能な場合,丸め誤差を排除するために,試験荷重の質量を次のいずれかによって選択する。
1) 最大許容誤差が1.5 e(又は0.5 e,2.5 e,...)である場合,試験荷重の質量を目量全体にできるだけ
近く選択する。
2) 最大許容誤差が1.0 e(又は2.0 e,3.0 e,...)である場合,試験荷重の質量を全目量プラス(又はマ
イナス)0.5 eにできるだけ近く選択する。
b) )が適用できない場合,表5に規定した最大許容誤差に追加の0.5 eを加えることによって,丸め誤差
を考慮する。
A.1.10 非自動(静的)運転における誤差評価
A.1.10.1 0.2 e以下の目量をもつ表示
デジタル表示をもつ自動捕捉式はかりが,実目量(d)が0.2 e以下を表示する装置を備えている場合,
その装置を使って誤差を決定してもよい。その装置を使用した場合,検査報告書にその旨を記載すること
が望ましい。
A.1.10.2 0.2 eを超える目量をもつ表示の丸め誤差評価のための分銅
A.1.10.2.1 丸め前の誤差評価の一般的な方法
検査目量(e)のデジタル表示をもつ自動捕捉式はかりにおいて,目量の間を補完する,つまり,丸める
前の自動捕捉式はかりの計量値を決定するために,次のとおり表示の切換点を用いる。
ある試験荷重(L)において,表示値(I)を記録する。自動捕捉式はかりの表示値が明らかに1目量(1 e)
増加して(I+e)になるまで,例えば,0.1 eの荷重を順次載せていく。
荷重受け部に載せた追加荷重(ΔL)によって,丸める前の表示値(P)を次の式によって算出する。
1
P I e ΔL
2
丸める前の誤差(E)は,次の式による。
1
E P L I e ΔL L
2
例 5 gの検査目量(e)をもつ自動捕捉式はかりに1 kgを載せると,1 000 gを表示する。続いて0.5 g
の分銅を順次に加えていき,1.5 gの追加荷重で表示が1 000 gから1 005 gに変化する。上の式に
――――― [JIS B 7607 pdf 43] ―――――
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この結果を代入すると,次の式となる。
P=(1 000+2.5−1.5) =1 001 g
このように,丸める前の真の指示は1 001 gであり,その誤差は,次の式による。
E=(1 001−1 000) =+1 g
A.1.10.2.2 ゼロ点の誤差の補正
ゼロ点における誤差(E0)及び荷重(L)における誤差(E)を,A.1.10.2.1の方法で測定する。
丸める前の補正された誤差(Ec)は,次の式による。
Ec=E−E0
例 A.1.10.2.1の例に対して,ゼロ点において計算した誤差が+0.5 gとする。その場合の補正された
誤差(Ec)は,次の式のとおりとなる。
Ec=+1−(+0.5)=+0.5 g
A.2 検査工程
A.2.1 型式検査(8.2)
A.3A.5の試験を,箇条7の試験方法を適用して行う。
A.2.2 受渡検査(8.3)
受渡検査において,A.3.2及びA.3.4.2を除くA.3を適用する。使用する試験荷重は,7.1.3.2による。
A.3 計量性能試験
A.3.1 一般
A.3.1.1 自動運転に対する標準計量動作試験(8.2.3.1)
試験手順は,次のとおりとする。
a) 自動捕捉式はかりを使用中,通常作動する周辺の機器(EUTが使用場所に設置されている場合)を含
め,自動計量システムを始動する。
b) 荷重搬送システムを,最大速度に設定する(7.1.4)。
c) 四つの荷重を選ぶ。最小測定量及びひょう量,並びに最小測定量とひょう量との中間の最大許容誤差
の変わる点(3.3.2.6)を含む2点。最大動作速度を達成するには,上記の荷重個々に対して二組以上
の荷重が必要となる。7.1.5に規定した管理はかりでこの荷重を計量して,7.1.6に従って各試験荷重の
取決めによる真の質量値を決定する。
d) 個々の試験荷重に対する試験計量回数は,7.1.2に規定した試験荷重に対する試験計量回数とする。
e) 規定した試験計量回数だけ試験荷重を自動計量して,個々の質量の表示を記録する。次の事項に従っ
て,個々の計量誤差を決定する。
− カテゴリXの自動捕捉式はかりは,7.1.7.1による。
− カテゴリYの自動捕捉式はかりは,7.1.7.2による。
f) 7.1.8によってカテゴリXの自動捕捉式はかりに対する平均誤差及び誤差の標準偏差を,又はカテゴリ
Yの自動捕捉式はかりに対する個々の誤差を決定する。
標準計量動作試験は,次の多くの異なる試験に使用する。
− 動補正
− 動的計量はかりに対する偏置
− 静的温度
――――― [JIS B 7607 pdf 44] ―――――
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− ゼロ点表示の温度影響
− 電圧変動
− 動作試験
A.3.1.2 非自動(静的)運転に対する計量性能試験
次の計量試験は,7.4.5の条件に適合していることが前提で,影響因子試験中(A.4.2)の自動運転への代
案として非自動(静的)運転中に行う。
− 荷重をゼロ点から,順次,ひょう量まで載せ,同様にゼロ点まで荷重を降ろす。
− 初期固有誤差を測定する場合には,10以上の異なった荷重を選定し,他の計量試験の場合には,五つ
以上を選定する。
選定した荷重は,ひょう量,最小測定量及び最大許容誤差が変わる点に近いが,その値を超えない荷重
(複数)を含まなければならない。分銅を載せ・降ろしするときには,荷重を段階的に増加又は減少する
ようにしなければならない。
自動捕捉式はかりが自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置をもつ場合,温度試験を除き,試験
中にそれを動作させてもよい。ゼロ点での誤差は,A.1.10.2.1によって測定する。
A.3.1.3 追加計量試験
ひょう量の20 %よりも大きい範囲をもつ初期ゼロ点設定装置をもつ自動捕捉式はかりは,範囲の上限を
ゼロ点として,追加計量試験を行わなければならない。
A.3.2 起動時間(6.2.3)
この試験は,電源投入後すぐの時間,計量性能が維持されていることを検証するためのものである。そ
の方法は,安定した表示が得られるまで自動運転が不可であることを確認し,電源投入から30分を経過す
る過程においてゼロ点の誤差及びスパンの誤差が要件に適合しているかを検証する。ゼロ点設定が全ての
自動計量サイクルの一部として作動しないのであれば,ゼロトラッキング装置及び自動ゼロ点設定装置は
作動してはならない。その場合,この機能は試験の一部として可能にするか又は模擬しなければならない。
計量性能が電源投入後の30分間維持されていることを検証するには,上記以外に次の試験方法を適用し
てもよい。
a) 試験の前に8時間以上は電源から切り離す。
b) コンセントに接続し,電源を投入する。
c) 表示器が安定するまで自動計量が始動しないことを確認する(6.2.3)。
d) 表示が安定したら直ちに,自動捕捉式はかりをゼロ点に設定する。
e) .1.10.2.1の方法を用いてゼロ点における誤差を求め,この誤差をまずE0Iとして(初期ゼロ点設定の
誤差),このステップを繰り返してE0(ゼロ点設定誤差)を決定する。
f) ひょう量に近い静的荷重を負荷する。A.1.10.2.1及びA.1.10.2.2の方法で誤差を決定する。
g) 次の点を検証する。
− ゼロ点の誤差(E0I)が,±0.25 eを超えない(5.5.2)。
− スパンの誤差が,表6に規定した最大許容誤差以下である。
h) 5分,15分及び30分後にe)及びf)を繰り返す。
i) 個々の時間間隔後に,次の点を検証する。
− ゼロ点変動誤差(E0−E0I)が,±0.25 eを超えない。
− スパン誤差が表6に規定した最大許容誤差以下である。
――――― [JIS B 7607 pdf 45] ―――――
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JIS B 7607:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 51-1:2006(MOD)
JIS B 7607:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7607:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISB7612-1:2008
- 質量計用ロードセル―第1部:アナログロードセル
- JISB7612-2:2008
- 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISZ8103:2019
- 計測用語