JIS B 7984:2006 排ガス中の塩化水素自動計測器 | ページ 4

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g) 切換弁 試料ガス及び校正用ガスの流路切換の操作を行う弁で,水分などが凝縮しないように120 ℃
程度に加熱した電磁切換弁などを用いる。

――――― [JIS B 7984 pdf 16] ―――――

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附属書4(参考)希釈サンプリングによる排ガス中の
塩化水素自動測定システム
序文 この附属書は,排ガス中の塩化水素を希釈サンプリング方式によって連続的に測定するシステムに
ついて記載するもので,規定の一部ではない。
1. 原理 水分の多い燃焼排ガス中の塩化水素を煙道内に設置した希釈プローブに乾燥エアを送り込み,
排ガス温度下で希釈することによって試料中の相対湿度を下げ,導管での結露による塩化水素の溶解損失
をなくして,分析計に導くものである。
フィルタ 臨界オリフィス 真空ゲージ
試料ガス
Q2
希釈試料ガス
Q1+Q2
希釈ガス
Q1
エゼクタポンプ 一次ノズル 二次ノズル
附属書6 図1 希釈プローブ原理図
Q1 : 試料ガス吸引流量
QQ22 Q2 : 希釈ゼロエア流量
Q1 : 試料ガス吸引流量
希釈比
希釈比 Rd=
Rd Q1+Q2 Q2 : 希釈ゼロエア流量
Q1 Q2 Cd : 測定濃度
Cd : 測定濃度
発生源濃度 Cd
C=Cd
発生源濃度 C
Rd
Rd
附属書4図1 希釈プローブ原理図
附属書4図1において乾燥した希釈ゼロエアをエゼクタポンプの一次ノズルに送り込むことによって,
キャビティ効果でエゼクタポンプ内は減圧となる。一方,試料ガスはフィルタ,臨界オリフィスを通じて
エゼクタポンプにつながっており,臨界オリフィスで制限された一定の流量がエゼクタポンプに流れ込む。
試料ガスは希釈ゼロエアと混合され,二次ノズルを経て大気圧の乾燥した希釈試料ガスとなる。
附属書4図2の例では希釈試料ガスを赤外線吸収方式の塩化水素分析計で測定している。また,校正ガ
スを希釈プローブに送り込み,希釈システムを含めて校正するので希釈による誤差は無視できる。
2. 性能 希釈プローブの主な性能は,次による。
a) 希釈倍率 12350 (臨界オリフィスの選択による。)
b) 試料採取量 50 mL/分 (希釈倍率100のとき)
c) 試料温度 400 ℃最大(SUS)/ 600 ℃最大(ニッケル合金)

――――― [JIS B 7984 pdf 17] ―――――

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3. 構成 附属書4図2に希釈サンプリングシステムによる排ガス中の塩化水素自動測定の構成例を示す。
希釈プローブ 希釈ゼロエア
希釈試料ガス
導管
希釈試料ガス
オーバーフロー
校正ガス
排ガス流 排出
希釈プロー 赤外線吸収
ブ制御部 方式分析計
減圧度測定ライン
粗フィルタ 微細フィル 希釈ゼロエ
タ ア校正ガス ゼロエア
希釈試料ガス 発生部
減圧度測定ライン
エジェクタポンプ
排ガス流 臨界オリフィス
希釈部分詳細図
圧縮空気
附属書6
附属書4図2 図2 排ガス希釈サンプリングシステムの例
排ガス希釈サンプリングシステムの例
a) 希釈プローブ 一般的には希釈プローブを煙道やダクト内に試料温度と同一になるように設置する。
試料の条件などによって煙道外に設置してスチーム又は電気ヒータで希釈部を加熱するタイプやポー
タブル形もある。
b) 導管 希釈用のゼロエア供給,希釈された試料,校正ガスラインと圧力の監視の計4本のテフロン管
で希釈プローブとプローブ制御部とを接続する。通常は保護管に入れるだけでよいが寒冷地等で外気
温が希釈後の試料中の水分露点以下になる場合は,保温又は加熱が必要である。
c) 希釈プローブ制御部 希釈プローブに供給するゼロエアの圧力制御及び減圧度の監視,校正ガスの切
換等の機能をもつ。
d) ゼロエア発生部 コンプレッサなどで圧縮した空気中の水分,塩化水素などを除去するためのドライ
ヤとスクラバとからなる。
e) 赤外線吸収方式分析計 希釈プローブシステムでは試料の濃度が希釈されて薄くなるため,多重反射
セルによって高感度が得られるガスフィルタ相関法赤外線吸収方式分析計等が使用される。
4. ガスフィルタ相関法赤外線吸収方式分析計
a) 原理 ガスフィルタ相関法赤外線ガス吸収方式分析計は塩化水素の3.4 における赤外線吸収
を計測することによって,その成分濃度を測定する方法である。
附属書4図3に示すように赤外線光源からの放射は,ガス相関フィルタを交互に通過すると共に回
転セクタでチョップされて試料セルを通り,検出器に到達する。ガス相関フィルタには塩化水素ガス,

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窒素ガスが各々封入されており,それぞれ参照ビーム,測定ビームを形成する。試料セル内の塩化水
素は参照ビームでは吸収されず,サンプルビームでは塩化水素の濃度に比例して吸収される。一方,
試料セル中の塩化水素以外のガスは両ビームを等しく吸収するために検出器出力はゼロとなり,検出
器は塩化水素だけに応答する。
(測定ガスフィルタ) ガス相関フィルタ
光源 (比較ガスフィルタ)
光学フィルタ
反射ミラー
回転セクタ
モータ



ル 反射ミラー

試料ガス 示
増 記
検出器 幅 録
器 用


附属書6 図3 ガスフィルタ相関法塩化水素分析計の構成例
附属書4図3 ガスフィルタ相関法塩化水素分析計の構成例
b) 性能 分析計の主な性能は次のとおりである。
1) 測定範囲 050 ppmから05 000 ppm 希釈システム使用時
(0500 ppmから0500 000 ppm 分析計単体)
2) 繰返し性 最大目盛値の±2 %
3) ゼロドリフト ±0.2 ppm
4) スパンドリフト 最大目盛値の±2 %
5) 指示誤差 最大目盛値の±4 %
6) 最小検出限界 0.2 ppm
7) 応答時間 60秒以下
8) 干渉成分の影響 最大目盛値の±5 %以下

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