JIS B 7988:2007 排ガス中の一酸化二窒素自動計測器 | ページ 3

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f) 応答時間 試料導入口から設定流量のゼロ試験用ガスを導入し,指示安定後,導入ガスをスパン試験
用ガスに切り換える。このときの指示記録において,スパン試験用ガスの導入の時点から最終指示値
の90 %値に達するまでの時間を測定する。
g) 干渉成分の影響 ゼロ校正,スパン校正を行った後,干渉影響試験用ガスを導入し,そのときの指示
値の最大目盛値に対する百分率を求める。
h) 試料ガスの流量の変化に対する指示値の安定性 設定流量のスパン試験用ガスを導入し,指示が安定
したときの値をAとする。次に流量を設定値から+5 %変化させ,指示が安定したときの値をBとす
る。さらに,流量を設定値から−5 %変化させ,指示が安定したときの値をCとする。B−A,C−A
の値の最大目盛値に対する百分率を求める。
i) 電源電圧に対する指示値の安定性 電源電圧を定格電圧にしてスパン試験用ガスを導入し,指示が安
定したときの値をAとする。次に電源電圧を定格電圧の+10 %に変化させ,指示が安定したときの
値をBとする。さらに,電源電圧を定格電圧の−10 %に変化させ,指示が安定したときの値をCと
する。B−A,C−Aの値の最大目盛値に対する百分率を求める。
j) 耐電圧 計測器電源スイッチ“入り”の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間に定格周波
数の交流1 000 Vを1分間加えて,異常の有無を調べる。
k) 絶縁抵抗 計測器電源スイッチ“入り”の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間の絶縁抵
抗を,JIS C 1302に規定する直流500 V絶縁抵抗計で測定する。

8. 試験報告書

 試験報告書には,次の項目を含む。
a) 7.1,7.2のうち必要な事項
b) 表1のうち必要な事項
c) 試験結果
d) 特記事項

9. 表示

 計測器には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。
a) 計測器の名称及び製造業者が指定する形名
b) 測定対象成分
c) 測定濃度範囲
d) 使用吸収波長帯(4.5 μm又は7.3 μm)
e) 使用温度範囲
f) 定格電圧,定格周波数及び消費電力
g) 製造業者名又はその略号
h) 製造年月
i) 製造番号
備考 これらの表示は,1か所にまとめて表示しなくてもよい。

10. 取扱説明書

 取扱説明書には,次の事項を記載しなければならない。
a) 設置場所に関する注意事項
b) 試料ガスの温度,流量,ダスト濃度及び干渉成分のそれぞれの許容範囲
c) 試料ガスの前処理方法

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d) 配管及び配線
e) 暖機時間
f) 使用方法
1) 測定の準備及び校正
2) 測定操作
3) 測定停止時の処置
g) 保守点検
1) 日常点検の指針
2) 定期点検の指針
3) 流路系の清掃
4) 故障時の対策

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附属書1(参考)ガスクロマトグラフ電子捕獲検出方式(GC−ECD)
による分析計
この附属書は,ガスクロマトグラフ電子捕獲検出方式による分析計に関する事柄を記載するもので,規
定の一部ではない。
1. 測定原理 試料ガス中の一酸化二窒素をガスクロマトグラフで分離し,電子捕獲検出器(ECD)で測
定する方式。測定周期は515分である。
2. 性能 主な性能は,本体の表2に準じる。
3. 構造 分析計は,附属書1図1に示す流量制御部,検出器,分離部,演算制御部などで構成する。
なお,試料採取部は本体の6.3(試料採取部)に準じる。
附属書1図 1 ガスクロマトグラフ電子捕獲検出方式(GC−ECD)による分析計の構成例
a) 流量制御部 試料ガス及びキャリアガスの流量を制御するためのもので,流路切換弁,抵抗管,流量
調整弁,圧力調整器,流量計,圧力計などで構成する。
b) 検出器 放射性同位元素のβ線源,コレクター電極などから構成された放射線源式電子捕獲検出方式,
及び放射性同位元素の代わりにヘリウムなどのガスの放電機構を備えた非放射線源式電子捕獲検出方
式がある。検出器は200300 ℃の恒温槽の中に収納されている。
備考 放射線源式の検出器を備えた装置の設置及び廃棄に当たっては,“放射性同位元素等による放
射線障害の防止に関する法律”(昭和32年法律167号)に従って,あらかじめ文部科学省に届
出を行うか,又は許可を受けなければならない。

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c) 分離部 分離管を収納する恒温槽などで構成する。試料導入機構は,試料ガスの一定量を精度よく採
取し,キャリアガス流中に導入させるためのもので,自動流路切換弁,試料計量管などで構成する。
分離管は,試料ガス中の一酸化二窒素を分離できるものを用いる。
d) 演算制御部 試料ガスの導入,分離,バックフラッシュ(逆洗),流路切換,ゼロ調整,濃度演算など
の操作を自動的に行わせる機能をもつものを用いる。

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附属書2(参考)試料非吸引採取方式による排ガス中の
一酸化二窒素計測器
この附属書は,排ガス中の一酸化二窒素濃度を試料非吸引採取方式によって連続的に測定する自動計測
器(パスモニター)に関する事柄を記載するもので,規定の一部ではない。
1. 測定原理 固定発生源の排ガス流に測定光路部を設置することによって,試料ガスを吸引採取せずに
測定する方法。一酸化二窒素の吸収波長の光を排ガス流に直接照射し,その透過光を計測する方法で,発
光器からの照射光強度と受光器で計測した透過光強度との関係から排ガス中の一酸化二窒素濃度を測定す
る。計測器には,波長分散方式(差分光吸収法 DOAS : Differential optical absorption spectroscopy)と単一
波長赤外レーザを用いた波長非分散単光束方式とによるものがある。
なお,測定値は,湿りガス濃度(水分を含んだ状態での濃度)として測定される。
2. 性能 主な性能は,附属書2表1による。性能試験は所定長さの校正用ガスセルを測定光路部に挿入
し,試験用ガスを導入又は封入することによって行う。
附属書2表 1 主な性能
波長分散方式 波長非分散単光束方式
レンジ 050 volppmから 05 000 volppm 0350 ppmから 03.5 vol%
繰返し性 最大目盛値の ±2 % 最大目盛値の ±2 %
ゼロドリフト 最大目盛値の ±2 % 最大目盛値の ±2 %
スパンドリフト 最大目盛値の ±2 % 最大目盛値の ±2 %
指示誤差 最大目盛値の ±4 % 最大目盛値の ±4 %
最小検出限界 最大目盛値の 1 %以下 最大目盛値の 1 %以下
応答時間(90 %応答) 50 s 以下 2 s 以下
備考 この値は,光路長1 m,測定時間30秒(波長分散方式)の場合で,製品カタログなどを参考にして記載した。
3. 構造 計測器は,附属書2図1及び附属書2図2に示す測定光路部,発光器,受光器,分光検出器,
校正用ガスセル,パージガスセル,データ処理部などで構成する。

――――― [JIS B 7988 pdf 15] ―――――

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JIS B 7988:2007の国際規格 ICS 分類一覧

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