JIS B 8415-1:2020 工業用燃焼炉の安全通則―第1部:一般要求事項 | ページ 3

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が漏れ出ないようにする。
特に,次の事項について検討する。
− 開口部からの高温のガス又は火炎の放出
− 処理材の装入及び抽出
設備のガス及び液体燃料配管は漏れを避けるよう設計する。さらに,燃料配管は予見可能な機械の損傷
に対して耐久性をもたなければならない。ガス燃料配管及び液体燃料配管に関する詳細な規定は,JIS B
8415-2に記載されている。
油圧の駆動部がある場合,過昇温に対して配管及び油圧設備を保護する。適切な設計及び配置によって,
高温部に油が漏出しないようにする。
熱媒体は,有害でないものを使用し,製造業者又は熱媒体製造業者の指定する最大値を超える温度で使
用しない。熱媒体中の湿気及び酸素の量は製造業者が指定する範囲内で使用する。これらの値は取扱説明
書に記載する。
熱媒体の最高温度に留意して,操業中の熱膨張を考慮して設計する。危険な混入物(例 湿気及び空気)
に対する保護として,熱媒体のシステムに安全排出口を設置する。
熱媒体系統には,温度を制限するための制御機器を取り付ける。
次に掲げる要素のうち一つでも安全に影響を与える場合は,バーナ,加熱機器及び循環ポンプを制御す
る適切な安全機器を設置する。
− 圧力
− 温度
− 液面の高さ
− 流量
詳細な規定は,JIS B 8415-2による。
必要に応じて,設備の最も火災のリスクが大きい位置に消火システムを設置する。使用する消火設備の
選定には特段の検討を行う。
4.4.3.2 爆発
燃焼炉自体及び燃焼炉で使用又は生成される,ガス,液体,蒸気,その他の物質による爆発のリスクを
回避するように設備を設計及び製作する。
設計要素に,可燃範囲内にある可燃物と酸化材(通常空気)との混合物が点火源とともに存在しないよ
うにする手段を含める(JIS B 8415-2を参照)。
それ自体に可燃性のない処理材への付着物によって,可燃性混合物生成の可能性が高まるような事象を
考慮して設計する。
可燃性混合物が燃焼下限界の25 %を上回らない場合,他の手段で安全に排出される場合,又は安全に封
じ込められる場合以外は,爆発口を設置する。
爆発口は,設備の内外の機器の動作を妨げないように設置し,人が危険にさらされないようにする。破
裂板の強さは,設備に深刻な損傷が及ぶ前に爆発の圧力が外部に逃げるようなものとする。
扉が爆発口として設計されていない場合は,予測できる爆発力で扉が開かないようにしなければならな
い。
4.4.4 高温粉じん,処理材及びプロセスに使用する液体の噴出
燃焼炉は,高温粉じん,処理材及びプロセスに使用する液体の噴出に配慮した設計を行う。装入・抽出
区域には特別な注意を払う。追加のガード又は障壁が必要な場合は,JIS B 9716による。

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溶融金属,油又は塩を加熱する場合,液状の被加熱物への水分の混入は避ける。
4.4.5 熱による人体及び生理学的影響
人への熱的影響が最小限になるように設備を設計する(ISO 7933を参照)。操炉作業者の周囲温度を予
測し,必要に応じて予防策(例 換気,運転室の冷房)を講じる。

4.5 騒音

4.5.1  一般事項
程度の差はあるが,燃焼炉は騒音を発生する。したがって,騒音による人体へのリスクを低減化するよ
うに設計及び製作する。
設備の潜在的な騒音のリスクを最小化するように設計する。設計者は,次の対策を考慮することが望ま
しい。
a) 音源に対する騒音低減策
例えば,次の設計によって騒音を低減する。
− 低騒音バーナの選定
− バーナ定格の最適化
− 低騒音機器の選定
b) 機器による騒音緩和
例えば,次のものを使用して騒音を低減する。
− 換気扇用の遮音板
− バーナ付近の遮音板
− ポンプの囲い込み
− 消音器
− 騒音吸収壁又はカバー(ISO 11690-2を参照)
− 囲い
c) 作業場の騒音緩和,例えば,操作室などを設置して騒音を低減する。
処理材の動きによって生じる騒音を低減するように設備を設計する。
騒音の測定及び検査は,適切な方法による。
注記 強制法規などに基づく各種の規制があることに注意する。
4.5.2 情報伝達の妨害
会話による情報伝達,音声信号,警報などに支障がないように,騒音の発生を低減するように設備を設
計しなければならない。聴覚による警報に支障がある場合は代替の手段(例 視覚を用いた警報)を用い
なければならない。
聴覚関連の保護具の装着を規定する必要がある場合は,情報伝達に与える影響を考慮しなければならな
い。

4.6 振動

  設計及び建設における振動の低減に対する方策は,まずその発生源から行う。
二次的な対策が必要な場合は,防振台又は他の手段を使用する。
注記 EN 1299に,振動の最小化及び低減に関する指針が示されている。

4.7 放射線に対する安全

4.7.1  一般事項
4.7.2及び4.7.3に規定しているように,放射線による害を低減する手段を取らなければならない。この

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ような手段は,炉設備内の環境条件に適していなければならない。
4.7.2 非電離放射線
4.7.2.0A 一般事項
操炉作業者が赤外線又は紫外線に暴露されがちな検査場所では,適切に着色されたカバーなどの使用に
よって保護し,直接の影響を避ける手段を講じなければならない。
制御,測定器又は監視附属品で非電離放射線,超短波,レーザ,電磁波,通信周波又はアーク放電を使
用するもので,それらが設備の重要な部分となる場合は,放射線の制限に関する法令に適合していなけれ
ばならない。
4.7.2.1 赤外線,可視光及び紫外線の放射
赤外線,可視光及び紫外線に対して適切な防護を行う(4.4.5も併せて参照)。
放射源の直視を防止し,観察孔はシールドできる構造とする。装置を構成する制御盤又は部屋の必要な
箇所は,着色ガラスなどの保護板で覆う。
明確な警告標識を設置する(6.3.4を参照)。
4.7.2.2 レーザ光線
レーザ装置及びその使用は,JIS C 6802による。必要な場合,レーザ光線がいかなるときも,操炉作業
者を照射しないように設置する。レーザ光線への接近を防止するための適切なインターロックを設置する。
明確な警告標識を設置する(6.3.4を参照)。
4.7.2.3 電磁場
危険源となり得る大出力の電磁場源を分離する囲いを設ける。また,可能な限りそのような電磁場源は
操炉作業者(操業時及び待機時)から隔離する。
稼働中の電磁場源の区域に,心臓ペースメーカ又は金属インプラントを付けた人,又は金属製指輪,腕
輪などを付けた人の立入りを禁止する旨の警告表示をする(6.3.4を参照)。
4.7.3 電離放射線
X線及び/又はガンマ線を用いた測定機器又はモニタ機器を設備で使用する場合,それらが人体へのリ
スクを生じてはならない。IEC 62598に適合する遮蔽された発生源だけ使用する。
そのような装置及び機器に明確な危険表示を設置する。その設置区域には警告標識を設置する。
生産時又は予見可能な状況で当該機器に接近する可能性がある場合は,次による。
a) 発生源にシャッタが下りるか(発生源の遮蔽)又は電源遮断になるインターロックを設ける。
b) 装置の状態を明確に表示する警報を設置する(例 シャッタ開・閉,放射線照射オン・オフ)(6.3.4
を参照)。

4.8 処理,使用又は排出された材料及び物質

4.8.1  一般事項
危険な状態は,粉じん,有害な液体,ガス,蒸気,ミスト,フュームなどの接触又は吸入など,燃焼炉
が取り扱うプロセスの性質の結果として生じることがある。したがって,燃焼炉は,設計上の特徴を適切
に選択することによって,材料及び物質から生じる可能性のある危険を除去するように設計しなければな
らない。さらに,取扱説明書には,設備の安全な使用を確保するために必要な特定の作業手順と人員の保
護とを明確に記載しなければならない(JIS B 9709-1を参照)。
4.8.2 有害な副産物
設計では,有毒性又は窒息の危険を考慮し,副産物として発生した粉じん,フューム及びガスの漏れを
防ぐ手段を講じなければならない。漏れが不可避の場合は,排気システムにつながる適切なベントを備え

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付ける(JIS B 9709-1を参照)。また,明確な警告標識を設置する(6.3.4を参照)。
4.8.3 火災及び爆発
燃焼炉から排出される可燃性混合物による火炎によって生じるおそれのある火災又は圧力上昇による危
険を防止する,又は最小化するための適切な対策を組み込まなければならない。
このような対策において,少なくとも,次のような装置の取付けを考慮する。
− 火炎保護具
− 燃料遮断機器及びインターロック
− 設備及び処理材の冷却手段
− 火気検知器
(消火設備は4.4.3.1を参照)
− ガス検知器
− パージ装置
− 安全温度モニタ
燃焼及び燃料に関する事項は,JIS B 8415-2及びJIS B 8415-3による。

4.9 人間工学

  燃焼炉の使用及び保全については,人間工学的な面を考慮して設備を設計しなければならない(ISO
15534-1を参照)。ISO 7731,ISO 7933及びISO 11429への適合が望ましい。高温の表面に関する事項は,
ISO 13732-1に適合する。ISO 15534-1及びJIS Z 8504も参考情報とする。

4.10 危険源の組合せ

  危険源が重なったり,連鎖的に発生したりすることを防ぐための手段を講じなければならない。
注記 例えば,運転を停止するための機器の故障は,危険な事象を連続的に発生させる可能性がある。
可能な限り,予見可能な危険源の組合せを最小化するような制御回路を設計することが望まし
い(JIS B 9960-1参照)。

4.11 不具合

4.11.1 エネルギー供給及び補助流体系の故障
機器及び監視装置を動作させる補助流体(例 圧縮空気,油圧作動油,その他の作動流体)の圧力の望
ましくない及び予定されない変動が危険な状態を生じる場合,適切な安全機器によって圧力変動を監視可
能な状態にする。
危険な状態を生じさせるような圧力変動が想定される場合,燃焼炉を停止又は安全な状態にする安全機
器を設置する。
電源供給の故障の場合は,4.3.1.2を参照する。
附帯設備,例えば,空気圧縮器,電気供給ユニット,補助流体のための圧縮器,原動機付き発電機など
は,燃焼炉と離して設置する。
空気取入れ口は,気体状排出物(例 車両からの排気),可燃性蒸気(例 パラフィン)又は貯蔵物から
離れた十分広い空間に設置する。
4.11.2 設備の設置時における装着ミス又は組立ミス
設備の設置時における装着作業又は組立作業には,適切な監督を配置する。
部品が容易に不正確に装着又は組み立てられないように設計しなければならない。
4.11.3 制御システム又は構成部品の不具合による影響
不具合時に,制御システムが燃焼炉を安全状態に移行させるように設計する。

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4.12 安全機器の欠如及び不適切な取付け

4.12.1 一般事項
安全機器の不正確な取付けを防止するために,取扱説明書において,安全機器の特定及び説明がなされ
ていなければならない。製造業者が機器の欠落又は不適切な取付けによって危険源が発生すると評価する
場合は,取扱説明書に参考情報及び適切な警告を記載する。
4.12.2 エネルギー供給遮断機器
燃焼炉に,全てのエネルギー源を遮断する手段,及び内部に蓄積されるエネルギーを放散する手段を備
える。また,これが達成されたことを確認する機器(例 圧力測定計器,聴覚的又は視覚的信号装置など)
を設置する(6.3を参照)。追加的な参考情報は,JIS B 9700及びJIS B 9714による。

5 安全要求事項及び保護方策の検証

  次に掲げる手段,又はそれらの組合せによって,箇条4に掲げる安全要求事項及び保護方策に適合して
いることを検証する。
a) 目視/聴覚検査
b) 機能テスト
c) 測定
d) 図面/計算の検証
検証は,表1を参照する。

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JIS B 8415-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 13577-1:2016(MOD)

JIS B 8415-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8415-1:2020の関連規格と引用規格一覧