JIS B 8577-2:2019 自動車用圧縮天然ガス燃料計量システム―第2部:計量管理及び性能試験 | ページ 3

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表2−変動流量での試験
試験 段階 動作順序
1. 初期試験容器圧は,0 kPa(又は安全面の理由から求められた場合はそれ以上)を確実に
する。
2. 初期補給所の貯蔵圧力は,低圧バンクの中でPstを確実にする。
3. 使用された参照はかりの初期質量指示を記録する。
4. 又は質量指示をゼロに設定する。
5. ノズルを接続する。
段階1
6. 送出開始時の時間トラッキングを開始する。
7. 試験容器を低圧段階に対して定められた質量容量のパーセンテージ程度まで充する。
8. 同時に充と時間トラッキングを停止する。
試験0 9. ノズルを外す。
10. はかり,計量分配装置及び時間トラッキングの指示を記録する。
11. 誤差を計算する。
1. 初期補給所貯蔵圧力は,中圧Pstmバンクに対して定められたとおりとなることを確実に
する。
段階2
2. ノズルを再度接続し,引き続き段階1の順序に従い,第6番目から開始して,試験容器
を中圧段階に対して定められた質量容量のパーセンテージまで充する。
1. 初期補給所貯蔵圧力は,高圧バンクPsthに対して定めたとおりとなることを確実にする。
段階3 2. ノズルを再度接続し,引き続き段階1の順序に従い第6番目から開始して,試験容器を
高圧段階に対して定められた質量容量のパーセンテージまで充する。
注記 表2の試験は,3回繰り返すのが望ましい。MPE及び繰返し性に関する要件は6.4.2の中で詳
細に記載されるように適用できる。
5.2.7.1.1 バッチサイズの公差
試験シリンダの最大容量の前述のパーセンテージに適用する公差は±5 %とする。
5.2.7.2 3バンクを含む精度試験
3バンクで試験した計量システムは,バンクの総数にかかわらず,全ての状況において使用してもよい。
手順は,特に使用現場における試験及び/又は充補給所の特定設計を考慮して対応する必要がある。
5.2.7.2.1 3バンクの試験は,次の一連の条件の下で実施しなければならない。ここでは,Pstは最大補給
所貯蔵圧力であり,Pvは最大許容車両急速充圧である。各バンクは,各試験過程で作動させなければな
らない。
表3−シーケンス制御を伴う試験
試験 初期状態
初期試験容器圧0 kPa(又は安全面の理由から求められた場合はそれ以上)
試験1
全てのバンクにおいて,初期補給所貯蔵圧Pst
初期試験容器圧0.5 Pv
初期補給所貯蔵圧 :
試験2 − 高バンクはPstで
− 中バンクはPvの近くで
− 低バンクは0.7 Pvで
初期試験容器圧0.5 Pv
初期補給所貯蔵圧 :
試験3 − 高バンクはPstで
− 中バンクはPvの近くで
− 低バンクは0.75 Pvで

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5.2.7.2.2 バンク体積は,規定の試験シリンダへの補給が補給シーケンス制御装置の全段階の動作を始動
させるようなものでなければならない。シーケンス制御装置が計量システムに含まれていない場合,一つ
のバンクから他のバンクへの切替え動作を3秒以内に完了しなければならない。シーケンス制御装置が計
量システムに含まれている場合,製造業者が設計したとおりの最小遅延時間以内に一つのバンクから他の
バンクへの切替え動作が完了しなければならない。関連する場合,最大許容速度(試験したもの)は,型
式承認証明書に規定されていなければならない。
5.2.7.2.3 試験1及び試験2の実施において適用するのがよい最小積算質量の量は,試験当たりの最小測
定量の2倍以上で,試験3の実施においては最小測定量以上でなければならない。
5.2.7.2.4 平均最大流量,平均中間流量及び平均最小流量は,順次測定した質量に対してそれぞれ記録し
た充時間で除することによって計算する。
5.2.7.2.5 試験容器,試験リザーバ及び貯蔵バンクの試験体積比率は,5.2.5.3.1,5.2.5.3.2及び5.2.5.3.4に
規定したとおりでなければならない。必要な試験リザーバ体積及びバンク比率を達成するために,試験リ
ザーバシリンダの弁の幾つかを閉じる場合がある。
5.2.7.3 1バンクだけを含む精度試験
シーケンス制御装置なしの試験は,表4に示した条件で実施しなければならない。
表4−シーケンス制御を伴わない試験
試験 初期状態
初期試験容器圧0 kPa(又は安全面の理由から求められた場合はそれ以上)
試験4
Pstにおける初期補給所貯蔵圧
初期試験容器圧0.5 Pv
試験5
Pstにおける初期補給所貯蔵圧
初期試験容器圧0.75 Pv
試験6
Pstにおける初期補給所貯蔵圧
試験6の条件は,最小測定量を試験するために適応させている。このために,
試験7 圧力はその最後に試験容器においてPvである必要はなく,移転したガスの量
(最小測定量) が少なくとも最小測定量となる圧力(実施できる限りPvに近く)であればよ
い。
5.2.7.4 ガス圧の公差
全ての試験に対して適用されたガス圧の公差は,指示圧の±10 %とする。
5.2.7.5 耐久試験
JIS B 8577-1の5.15の規定を満足することを検証するために,使用条件の下で耐久試験を実施すること
が推奨される。耐久試験は少なくとも0.8 Qmaxでの100時間の稼働に等しい合計質量を含むか,又はその
代わりに少なくとも実際の使用での2 000回の送出を行う作動回数を含まなければならない。耐久試験を
試験所内で行う場合,それは実際の使用に相当する0.8 Qmaxでの100時間の稼働に等しい合計質量を実施
し,また,必要に応じてシーケンス制御装置の動作を含める。
計量システムがシーケンス制御装置を用いて動作することを意図しているか又はその装置を用いず動作
することを意図しているかによって,推奨される試験はそれぞれ試験1(表3)又は試験4(表4)となる。
ただし,流量センサがコリオリ流量計の場合は,この試験を行わなくてもよい。
耐久試験の後で,メータは再度次の試験にかける。
− シーケンス制御装置を使用する計量システムには,試験1(表3)を少なくとも3回実施しなければな

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らない。
− シーケンス制御装置を使用しない計量システムには,試験4(表4)を少なくとも3回実施しなければ
ならない。
− 対応する初期固有誤差の平均値を計算する。
− 耐久試験後の対応する誤差の平均値を計算する。
− 繰返し性はJIS B 8577-1の5.7の要件を満たさなければならない。
注記1 5.2.5.2に従って,耐久試験では代替流体(ガス又は液体)を適用することができる。
注記2 特定試験目的のために型式承認を受けさせたメータを使用してもよい。
5.2.7.6 ガス影響因子試験
試験は,メータの動作範囲の限界点,すなわち,そのガスに対して可能な圧力,温度及び密度の限界値
において実施することが望ましい。試験所は,代替的な試験方法及び手順の妥当性を検証する能力をもち,
これらをガス影響因子の試験に利用してもよい。その場合,試験方法の妥当性の証拠は,試験報告書の中
で提供し,試験性能が満たされていることを示さなければならない。そのような代替的な方法は,その根
拠,理由,代替方法を使用する事由の正当性が完全に文書化された最先端の試験慣行が適用されているこ
との証拠で構成される場合にだけ容認される。
附属書Bは,コリオリメータに対する代替試験方法についての情報を提供している。この情報は単に指
標であり,メータの全ての技術,設計などに対して適用されないことがある。製造業者は,周囲温度の規
定範囲内で動作しているときのガス温度の妥当性を規定及び確立しなければならない。この附属書Bに従
ってガス温度の影響を試験する必要がある場合,次の試験を各温度限界値において行わなければならない。
a) シーケンス制御装置を利用している計量システムに対して試験1(タイプa及びタイプb)
b) シーケンス制御装置を利用していない補給所用計量システムに対して試験4(タイプc)
温度限界値における試験では,少なくとも計量システムは,試験を開始する前に意図した試験温度に達
していることを確実にするため,十分な調整時間,温度制御チャンバに入れておかなければならない。ガ
ス供給システムは,ガス温度が±5 ℃の公差内で適切な温度になっている場合は,温度チャンバに入れる
必要はない。ガスの取扱いのためのこの手法は,ガスの圧力及び密度に同様に適用することができる。温
度試験の実施の場合,ガスではなく液体を用いてもよい。この場合,液体及びガスの類似する挙動につい
ての証拠を提供する必要はない。
5.2.7.7 特定試験
測定の原則に基づいて次のパラメータが結果に重大な影響が及ぼすと予想できる場合,次の試験も実施
しなければならない。
a) ゼロ安定性の測定
b) 流れの妨害のある試験
流れの妨害のある試験については,適用できる最大許容誤差はその計量システムに対して規定したもの
であり,メータに対して固定されたものではない。これら試験は,次の点を考慮に入れて,最新技術(特
に,関連するISO規格を参照)に従って実施する。
− 現実の補給所機器に存在する流れの妨害
− メータ及び計量システムの設計
− 性能に影響を及ぼすことが知られている状況

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6 型式評価

6.1 アセンブリの評価

6.1.1  評価するのがよい試料数
型式評価は,少なくとも最終型式を表す1台の試料に対して実施しなければならない。この評価は,箇
条5に規定した評価及び試験から構成されていなければならない。
6.1.2 同時評価
試験手順を迅速化するため,試験所は,異なる試料で同時に異なる試験を実施することができる。この
場合,評価するメータが全て同一型式であり,最初の試料と比較して,影響量に対するイミュニティを裏
付けるために追加対策が一切必要ないことを検証しなければならない。
通常,同時評価に使用する追加試料は2個を超えてはならない。
どの試験を追加試料に対して実施してもよいかは,表5による。
6.1.3 現場試験中のMPE
型式評価中に試験の一部分を異なる場所で実施する必要がある場合,これらの試験場所にかかわらず
JIS B 8577-1の5.4の中で規定されたMPEが適用される。
表5−複数の試料に対する並行試験
1台及び同一試料で実施しなければならない試験 追加の2台までの試料間で分割してよい試験
・ 周囲温度試験
・ ガス温度試験
・ 圧力試験
・ 振動試験
・ 電源電圧変動試験
・繰返し性
・ チェック装置の検定
・変動フロー
・ 高温湿潤試験
・一つの/三つのバンク試験
・ 放射電動RF EM
・耐久性
・ 主電源線路及び制御線路上のバースト
・プリセット機能試験(該当する場合)
・ 主電源線路及び制御線路上のサージ
・ ディップ及び中断
・ DCリップル
・ 非常電源
・ 静電放電
6.1.4 別の型式評価用としてもよいモジュール
次の計量システムのモジュールを型式試験用及び承認用に別途評価提出することができる。
a) メータ(6.10.1参照)
b) トランスデューサ(6.10.1参照)
c) 電子計算機(表示装置を含む。)(6.10.2参照)
d) 測定結果を提供又は記憶する補助装置(6.10.4参照)
e) 印字装置(6.10.5参照)
計量システムの構成要素は,それらが個別の型式評価対象でなかった場合でも,その関連要件に適合し
ていなければならない。

6.2 性能試験の実施に関わる特例

  ガスの測定を意図した計量システムの検定が空気(又は別の流体)を使って実施できる場合,製造業者
が指定する方法か又は適切な試験によって確認されなければならない。この場合,必要に応じて,偏差の

――――― [JIS B 8577-2 pdf 14] ―――――

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根拠を説明し,ガスの最大許容誤差の適合を示すために,最大許容誤差に対してより制限された範囲又は
変位を規定してもよい。

6.3 型式評価中に実施するのがよい評価及び試験

6.3.1  評価
型式評価時に実施する評価は,箇条5による。
6.3.2 型式評価時に実施する試験
型式評価中に実施する試験の概要は,表6,表9及び表10に示す。
6.3.3 型式評価中の精度試験の概要
表6は,その構成,すなわち,それらがシーケンス制御システムと連携して使われるかどうかに従って,
計量システムの型式評価中に求められる精度試験をまとめたものである。
通常,全ての精度試験及び影響試験(妨害試験を除く。)は,同一の試料に対して実施しなければならな
い。
しかし,幾つかの試験は,現場で実施する必要がある場合がある。これは,試験結果がその試験を6.7.2
の参照条件下で実施した場合に得られる結果と同等であることが保証されている場合は,実施してもよい。
注記 適用時,同等を保証する根拠を報告するか,又は参照してもよい。
表6−試験プログラム
試験名 参照 メータに適用可能 計量システムに適用可能
試験 項 表 試験 全て シーケンス管 シーケン 調整可能シ 調整可能シ
理を伴って使 ス管理を ーケンス管 ーケンス管
用することを 伴わずに 理を伴うa) 理を伴わず
意図する 使用 に使用
変動流量での 5.2.7.1 2 0 3回b)
試験
シーケンス制 5.2.7.2 3 1 非該当 3回b) 3回b)
御を伴う試験 2 任意,3回b) 3回b) 非該当
3 非該当 3回b) 非該当
シーケンス制 5.2.7.3 4 4 3回b) 非該当 3回b)
御を伴わない 5 3回b) 非該当 3回b)
試験 6 非該当 非該当 3回b)
7 非該当 2回b) 3回b)
耐久試験 5.2.7.5 − − 1回b)
プリセット機 1回b) 1回b)
能(ある場合)
ガス影響因子 5.2.7.6 − − 影響要因ご
試験 とに2回b)
流れの妨害の 5.2.7.7 − − 任意,2回 メータに対し メータに対
b)
ある試験など て未実施の場 して未実施
特定試験 合は2回b) の場合は2回
b)
注a) 調整の極限での試験
b) 指示されていない限り,試験は実施しなければならない。

――――― [JIS B 8577-2 pdf 15] ―――――

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JIS B 8577-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R 139-2:2014(MOD)

JIS B 8577-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8577-2:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB8577-1:2019
自動車用圧縮天然ガス燃料計量システム―第1部:計量及び技術要件
JISC60068-2-1:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
JISC60068-2-2:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
JISC60068-2-30:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
JISC60068-2-47:2008
環境試験方法―電気・電子―第2-47部:動的試験での供試品の取付方法
JISC60068-2-64:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-64部:広帯域ランダム振動試験方法及び指針(試験記号:Fh)
JISC60068-3-1:2016
環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
JISC60068-3-4:2004
環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
JISC60068-3-8:2006
環境試験方法―電気・電子―第3-8部:振動試験方法の選択の指針
JISC61000-4-11:2008
電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
JISC61000-4-2:2012
電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
JISC61000-4-20:2014
電磁両立性―第4-20部:試験及び測定技術―TEM(横方向電磁界)導波管のエミッション及びイミュニティ試験
JISC61000-4-3:2012
電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JISC61000-4-4:2015
電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JISC61000-4-5:2018
電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
JISC61000-4-6:2017
電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
JISC61000-6-2:2019
電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格