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B 8577-2 : 2019
6.4 メータに適用できる試験
6.4.1 試験用アセンブリに関わる一般的考察
型式試験は,製造業者の要求によってメータ単体又はメータを含む部品装置に対して実施する。いずれ
の場合も,そのメータに適用可能な試験プログラムは実施しなければならない。
メータは単独で試験を行う。ただし,単独のメータに対して実施された場合と部品装置又は完全な計量
システムで実施された場合との試験結果が同等と推定することが可能である場合は,部品装置又は完全な
計量システムの中で試験してもよい。
6.4.2 試験プログラム(表6参照)
6.4.2.1 試験0(5.2.7.1及び表2参照)は,メータの固有挙動をはっきりさせるため同じ条件を維持しな
がら,連続して少なくとも3回実施しなければならない。
個別の試験サイクル(t)当たりの誤差Et,pを定義する際,個別の段階(p)当たり,マトリクスにおける
個別(一般的に9個)の誤差のそれぞれEn.mは,そのメータについてJIS B 8577-1の5.4に規定されてい
るMPEを超えてはならない。ただし,ここで,n=1t,及びm=1pとする。
繰返し性要件は,連続する(一般的に3回の)試験のそれぞれの同じ段階番号の中での繰返し性に関係
する。このことは,繰返し性誤差は,三つの配列,En,1,En,2及びEn,3のそれぞれに対して計算しなければ
ならないことを意味する。ここで,n=1tとする。
6.4.2.2 試験4及び試験5(5.2.7.3及び表4参照)は,メータの動的挙動をはっきりさせるため,同じ条
件で連続して少なくとも3回実施しなければならない。
それぞれの誤差は,メータについてJIS B 8577-1の5.4に規定されているMPEを超えてはならない。JIS
B 8577-1の5.7に規定されている繰返し性についての要件を満たさなければならない。
6.4.2.3 耐久試験(5.2.7.5参照)を実施しなければならない。
メータが,シーケンス制御装置を使った計量システムに内蔵することを意図している場合,試験は,そ
のメータがそのような装置と連携して動作するよう実施しなければならない。
計量システムに含まれていない場合でも,特定のシーケンス制御装置を伴うメータの場合,この特定装
置はそのメータに関連した試験にかけなければならない。その結果がシーケンス制御装置のタイプに依存
し,かつ,製造業者の仕様に従っている可能性のある場合,最も厳しいフロー切替え効果を提供する装置
を使用しなければならない。
5.2.7.5に規定した耐久性についての要件を満たし,JIS B 8577-1の5.7に規定した繰返し性についての要
件を満たさなければならない。
6.4.2.4 該当する場合,ガス影響因子試験を実施しなければならない(附属書B及び5.2.7.6参照)。
その試験が適用できる場合,それぞれ,試験を2回実施する。個別の登録された誤差は,そのメータに
ついてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えてはならない。
対応する試験を実施しない場合,理由を記録の中で示さなければならない。
6.4.2.5 製造業者が,そのメータはシーケンス制御装置を使った計量システムに内蔵することを意図する
場合,試験2(5.2.7.2参照)を同じ条件で連続して3回以上実施しなければならない。
それぞれの個別の誤差は,そのメータについてJIS B 8577-1の5.4に規定されているMPEを超えてはな
らない。
JIS B 8577-1の5.7に規定した繰返し性についての要件を満たさなければならない。
6.4.2.6 必要に応じて,特定試験(5.2.7.7参照)を実施してもよい。
試験が適用可能な場合,各試験は2回ずつ実施しなければならない。それぞれの誤差は,そのメータに
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ついてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えてはならない。
6.5 計量システムに適用できる試験
6.5.1 シーケンス制御装置を利用する計量システム
6.5.1.1 試験1,試験2及び試験3は,完全な計量システムに対し,同じ条件で連続して少なくとも3回
実施しなければならない。
それぞれの個別の誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えて
はならない。
JIS B 8577-1の5.7に規定した繰返し性についての要件を満たさなければならない。
6.5.1.2 試験7は,完全な計量システムに対し,少なくとも2回実施しなければならない。
それぞれの個別の誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えて
はならない。
6.5.1.3 まだメータに対して実施していない場合,特定試験(5.2.7.7参照)を実施する。
該当する場合,それぞれの試験は,2回実施しなければならない。
それぞれの個別の誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えて
はならない。
6.5.1.4 調整パラメータを備えたシーケンス制御装置(内蔵されている,又は内蔵されていないに関係な
く)と一緒に使用する可能性のある計量システムについて,その調整パラメータのそれぞれの極限値に対
して試験1を同じ条件下で少なくとも連続して3回実施しなければならない。
あるパラメータを試験する場合,他のパラメータはその製造業者が規定した標準条件とする。
それぞれの個別の誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えて
はならない。
JIS B 8577-1の5.7に規定した繰返し性についての要件を満たさなければならない。
6.5.2 シーケンス制御装置を利用しない補給所用計量システム
6.5.2.1 試験4,試験5及び試験6は,同じ条件下で連続して少なくとも3回完全な計量システムに実施
しなければならない。
それぞれの個別の誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えて
はならない。
JIS B 8577-1の5.7に規定した繰返し性についての要件を満たさなければならない。
6.5.2.2 試験7は,完全な計量システムに対し少なくとも2回完全なシステムに実施しなければならない。
それぞれの個別の誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定しているMPEを超えて
はならない。
6.5.2.3 特定試験(5.2.7.7参照)関連があり,メータにまで実施していない場合,特定試験(5.2.7.7参照)
を実施する。
該当する場合,それぞれの試験を2回実施しなければならない。
それぞれの誤差は,その計量システムについてJIS B 8577-1の5.4に規定されているMPEを超えてはな
らない。
6.5.3 プリセット機能
計量システムがプリセット機能を備えている場合,JIS B 8577-1の6.7.6に規定される要件への適合を検
証するために試験を実施しなければならない。
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6.6 特定規定
次を用いて計量システムの初期検定を実施することを意図している場合,
a) 流体(使用時に測定することを意図するガス又は複数のガスの代わりに)
b) 一種類のガスだけ(使用時に2種類以上のガスを測定することを意図する場合)
最大許容誤差のシフト及び/又は低減が必要かどうか,及びもし必要ならば,どの程度までかを決める
ため,5.2.7.7の中で言及された特定試験に類似する特定の試験を実施しなければならない。
一般的に,この決定にはその計量システムの再現性を考慮するため,2台以上のメータを伴うことが望
ましい。
この規定は,使用中の計量システムが予定したガス又はあらゆるガスでその最大許容誤差を超えないこ
とを見込めるような方法で実現しなければならない。
6.7 初期試験の実施
性能試験を実施する前に,JIS B 8577-1の5.4及びJIS B 8577-1の5.5の要件への適合を検証し,それ以
降の全ての性能試験のための基準を定めるために,初期固有誤差を測定しなければならない。指示質量(測
定量)の誤差曲線は,再現可能な方法で確立しなければならない。複数の表示機構又は印字装置の場合,
これらの装置全ての指示は,測定量のどの値についても記録しなければならない。
6.7.1 初期試験の実施の概要
初期試験の実施について,表7に示す。
表7−初期試験の実施
プリコンディ EUTは,製造業者が規定した予熱時間以上の間,動作モードで電源を入れておく。
ショニング 次に,EUTは,試験前に有用な参照値を可能な限りゼロに近づけて規定するように調整してもよい。
EUTの条件 試験継続中は,電源は入れておかなければならない。
EUTは,試験中いかなる時にも再調整してはならない。
実施 参照条件を安定に保ち,(シミュレートした)流量を適用しながら,少なくとも測定量の5個の異
なる値を記録する。各記録は,次を含まなければならない。
a) 日付及び時間
b) 温度
c) 相対湿度
d) 測定量
e) 指示値
f) 誤差
g) 機能性能
許容される変 全ての機能は設計どおりに動作しなければならない。
動 全ての誤差の値は,JIS B 8577-1の5.4及びJIS B 8577-1の5.5に規定されている最大許容誤差以内
でなければならない。
6.7.2 参照条件
試験するパラメータを除いて,試験中,表8に規定された参照条件を保たなければならない。
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表8−参照条件
パラメータ 値
a) 周囲温度 20 °C±5 °C
b) ガス温度(該当する場合)a), b) 製造業者が宣言した公称動作条件
c) 相対湿度 RH60 %±15 %
d) 大気圧 86 kPa106 kPa
e) 振動 必須でないc)。
f) DC主電源電圧c) EUTの製造業者が規定した振動の10 %未満
g) AC主電源電圧c) Unom±1 %
h) AC主電源周波数c) fnom±0.5 % d)
i) 無線周波数及び電磁界(周波数>80 kHz) <0.2 V/m d)
j) 無線周波数及び電磁界(周波数150 kHz80 MHz) <0.2 V/m d)
k) 静電放電 なし。
l) 電力周波数磁界 <1 A/m d)
m) 必須でないd)。
信号,データ及び制御線路上のバースト(過渡)a)
n) 信号,データ及び制御線路上のサージa) 必須でないd)。
o) AC主電源電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動a) 必須でないd)。
p) AC及びDC主電源上のバーストa) 必須でないd)。
q) DC主電力上のリップルa) 必須でないd)。
r) AC及びDC主電源上のサージa) なしd)
注a) ガスでの試験を必要とされるメータの一部分に対して実施する。
b) 安全上の理由で代用のガス又は液体を使用する場合もある。
c) 該当する場合
d) 通常の実験室状態の場合と同様に,これら条件は,特別な手段なしに達成されることが予測できるので,通
常,これらの値を測定及び監視する必要はないと考えられる。
6.8 定格動作条件下での試験の実施(影響因子試験)
影響因子試験パラメータの結果として計量器の誤差がJIS B 8577-1の5.4及びJIS B 8577-1の5.5に規定
されている最大許容誤差を超えないことを確認する。この計量システムが試験に合格した場合は,JIS B
8577-1の5.45.9の規定に適合していると推定される。一つの影響因子の影響を評価している場合,その
他全ての影響量については,6.7.2の中で規定した参照条件で規定された範囲を維持しなければならない。
試験の順序は,初期試験(参照条件下での試験)から開始しなければならない。その後の影響因子試験は,
任意に選択した順序で実施することができる。
6.8.1 影響因子試験の概要
6.8.1.1 影響因子試験の概要について,表9に示す。
表9−影響因子試験の概要
細分箇条 表 試験
6.7.2 8 参照条件
6.8.2 10 高温乾燥
6.8.2 11 寒冷
6.8.3 12 振動(不規則)
6.8.4 13 AC主電源電圧変動
6.8.4 14 DC主電源電圧変動
6.8.5 15 内蔵電池の電圧
注記 幾つかの影響量は,測定結果に対しては一定の影響をもつ可能性が高いが,測定量の値には比
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例的影響をもたない。誤りの限界値は,測定した質量に関連する。
6.8.1.2 使用最大流量において1分間に送出した質量にもよるが,附属書Aに記載されている適切な数の
目量に対応する量以上の質量で試験を実施することが必要である。しかし,試験によっては,1分より長
い時間を要するものがあり,その場合,試験は可能な最短時間内に実施しなければならない。
6.8.2 静温度
試験手順の概略にかかわらず,6.7及び6.8.2の試験は,次の順序を用いて組み合わせてもよい。
− 基準温度
− 規定の高温
− 規定の低温
− 基準温度
注記 試験温度は,周囲温度であり,使用するガスの温度ではない。したがって,ガス温度が試験結
果に影響を及ぼさないようにシミュレーション試験方法で実施することが推奨される。
高温乾燥及び寒冷については,表10及び表11による。
表10−高温乾燥試験
適用規格 JIS C 60068-2-2及びJIS C 60068-3-1
試験方法 高温乾燥(非結露)に暴露
試験目的 JIS B 8577-1の表1のa)で規定されている高温度条件の下での周囲温度で,JIS B 8577-1の5.9
及び4.2の規定に適合していることの検証
試験手順概略a) 試験は,EUTが温度安定に達した後に2時間,自由空気の条件下で一定温度(Tah)にEUTをさ
ら(曝)すことからなる。
温度の変化は,加熱及び冷却の間は1 ℃/分を超えてはならない。
EUTは,少なくとも一つの流量(又は入力信号としてシミュレートした流量)に対して試験しな
ければならない。
− 20 ℃の基準温度に調整後
− 温度安定化の2時間後の温度(Tah)
− 20 ℃の標準温度においてEUTが回復した後
試験レベル指標 1) 温度 Tah
2) 持続時間 2時間
3) 試験サイクル数 1サイクル
許容される影響 影響因子の適用中,
− 全ての機能が設計どおり動作しなければならない。
− 全ての誤差が最大許容誤差以内に入っていなければならない。
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JIS B 8577-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 139-2:2014(MOD)
JIS B 8577-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 8577-2:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8577-1:2019
- 自動車用圧縮天然ガス燃料計量システム―第1部:計量及び技術要件
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-30:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
- JISC60068-2-47:2008
- 環境試験方法―電気・電子―第2-47部:動的試験での供試品の取付方法
- JISC60068-2-64:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-64部:広帯域ランダム振動試験方法及び指針(試験記号:Fh)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC60068-3-8:2006
- 環境試験方法―電気・電子―第3-8部:振動試験方法の選択の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-20:2014
- 電磁両立性―第4-20部:試験及び測定技術―TEM(横方向電磁界)導波管のエミッション及びイミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISC61000-6-2:2019
- 電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格