JIS B 8701:2017 次亜塩素酸水生成装置 | ページ 2

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れ,変形,破損,その他の異常があってはならない。ただし,水道に直結しないものは除く。

5.3 次亜塩素酸水の性能及び安全性

5.3.1  次亜塩素酸水の基本性能
次亜塩素酸水の基本性能は,7.4.1に規定する試験を行ったとき,pH2.2pH8.6及び有効塩素10 mg/kg
100 mg/kgを満たさなければならない。
5.3.2 次亜塩素酸水の殺菌性能
次亜塩素酸水の殺菌性能は,7.4.2に規定する試験を行ったとき,表2を満たさなければならない。
表2−次亜塩素酸水の殺菌性能
項目 殺菌性能 試験方法
大腸菌 7.4.2
6.0以上
黄色ブドウ球菌
5.3.3 次亜塩素酸水の安全性
次亜塩素酸水の安全性は,7.4.3に規定する試験を行ったとき,次亜塩素酸水中の重金属類濃度は表3を
満たさなければならない。
表3−次亜塩素酸水の重金属類許容濃度
単位 mg/L
項目 許容濃度 試験方法
カドミウム 0.01 未満 7.4.3
水銀 0.000 5未満
鉛 0.1 未満
ひ素 0.05 未満
六価クロム 0.05 未満
白金 0.05 未満
チタン 0.05 未満
イリジウム 0.05 未満

6 生成装置の構造

6.1 一般

  生成装置は,給水部,被電解物質供給部,電解部,吐水部,制御部及び外郭(きょう体)を基本構成と
する。構成例を図1及び図2に示す。
接液部に使用する部品などの材質は,食品,添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)中第
3器具及び容器包装に定める規格に適合するものを選定する。

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外郭
水の流れ
制御部
被電解物質供給部 制御系
給水部 電解部 吐水部
図1−連続式生成装置の構成例
外郭
制御部
給水部 吐水部
水の流れ
電解部
制御系
図2−貯槽式生成装置の構成例

6.2 給水部

  生成装置に水を供給する給水部は,給水装置の構造及び材質の基準に関する省令(平成9年厚生省令第
14号)に適合する部品を用いる。
給水部は,次亜塩素酸水が逆流しない構造とする。ただし,水道に直結しないものは除く。

6.3 被電解物質供給部

  被電解物質供給部は,次亜塩素酸水及び被電解物質によって異常な液漏れなどが生じない構造とする。

6.4 電解部

  次亜塩素酸水を生成するために電気分解を行う電解部は,次によって構成されるものとし,かつ,生成
装置に供給する水及び送液に対する耐圧,並びに電流印加による負荷によって,異常な液漏れなどが生じ
ない構造とする。
a) 電解槽 電解槽は,次亜塩素酸水及び被電解物質に耐食性のある材料を用いる。
b) 電極 電極に使用するチタンは,JIS H 4650に規定する1種13種,又はこれと同等以上3)のグレー
ドのものを使用する。電極の触媒には,白金族を使用する。ただし,ルテニウム,パラジウム,オス
ミウムを除く。
注3) 同等以上のものとはASTMのGr.7などがある。
c) 隔膜 次亜塩素酸水及び被電解物質によって,異常な破損などが生じないものを用いる。
d) 電解電源部 電解電源部は,生成装置に供給する水,次亜塩素酸水及び被電解物質がかからない構造
とする。

6.5 吐水部

  次亜塩素酸水を吐水する吐水部は,次亜塩素酸水に耐食性のある材料を用いる。
排水口がある場合は,吐水口と明確に識別できる構造とする。

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吐水口が複数ある場合は,誤配管及び誤使用を防ぐために,明確に識別できる構造とする。

6.6 制御部

  生成装置全体の制御を行う制御部は,連続稼働する際の発熱及び周囲の温度に影響を受けない構造とし,
生成装置に供給する水,次亜塩素酸水及び被電解物質が飛散しても,影響を受けない構造とする。
制御部が故障状態になった場合は,安全に生成装置の稼働が停止する構造とする。

6.7 外郭

  外郭の保護性能は,JIS C 0920に規定するIP22以上とする。生成装置に供給する水,次亜塩素酸水及び
被電解物質が飛散しても,影響を受けない構造とする。

6.8 貯槽式の貯水部

  貯槽式の貯水部は,給水部,吐水部及び電解部で構成するほか,JIS C 9335-1の箇条21(機械的強度)
による。

7 試験方法

7.1 試薬

7.1.1  試験用水
生成装置に供給する試験用水は,水道水質基準に適合し,pH7.0±pH 1.0,カルシウム,マグネシウムな
ど硬度55 mg/L±10 mg/Lを満たす水とする。水温は20 ℃±5 ℃とする。
7.1.2 被電解物質
a) 塩化ナトリウム JIS K 8150を使用する。
b) 塩酸 JIS K 8180を使用する。

7.2 生成装置の性能試験

7.2.1  制御部の性能試験
制御部の性能試験は,次による。
a) 稼働停止状態において,生成装置に供給する試験用水の供給を停止した後,稼働させる。
1) 連続式の場合は,次亜塩素酸水の吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,
pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。
2) 貯槽式の場合は,稼働状態を確認する。
b) 稼働停止状態において,生成装置に供給する試験用水の供給量を変えた後,稼働させる。
1) 連続式の場合は,生成装置に供給する水量を定格の倍量及び半量にした状態で生成装置を稼働させ,
次亜塩素酸水の吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,pH及び有効塩素
を測定する。測定方法は附属書Aによる。
2) 貯槽式の場合は,生成装置に供給する水量を定格の半量にした状態で生成装置を稼働させ,稼働状
態又は警報装置の作動を確認する。
c) 稼働停止状態において,被電解物質の供給をせずに稼働させる。
1) 連続式の場合は,吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,pH及び有効塩
素を測定する。測定方法は附属書Aによる。
2) 貯槽式の場合は,稼働状態又は警報装置の作動を確認する。
d) 稼働中に生成装置に供給する試験用水を停止させ,稼働状態及び吐水状態を確認する。吐水口からの
吐水が停止しない場合には,pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。ただし,貯
槽式は除く。

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e) 稼働中に被電解物質の供給を止め,吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,
pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。ただし,貯槽式は除く。
7.2.2 電極の性能試験
電極の性能試験は,次による。
a) 溶出試験 溶出試験は,附属書Bによる。
b) サイクル試験 サイクル試験は,附属書Bによる。

7.3 生成装置の安全性試験

7.3.1  電気的安全性試験
生成装置の電気的安全性試験は,JIS C 9335-2-207による。
7.3.2 機械的安全性試験
生成装置の機械的安全性試験は,次による。
a) 耐圧性能試験 耐圧性能試験は,JIS S 3200-1による。ただし,減圧機構をもたない生成装置は,附
属品の減圧弁を介して試験を行う。また,水道に直結しないものは除く。
b) 水撃限界性能試験 水撃限界性能試験は,JIS S 3200-3による。ただし,水道に直結しないものは除
く。
c) 逆流防止性能試験 逆流防止性能試験は,JIS S 3200-4による。ただし,水道に直結しないものは除
く。

7.4 次亜塩素酸水の性能及び安全性試験

7.4.1  次亜塩素酸水の基本性能試験
次亜塩素酸水の基本性能試験は,次による。
a) 連続式の場合は,30分間連続稼働後及び60分間連続稼働後に1分間採取した次亜塩素酸水のpH及び
有効塩素を測定する。60分間連続稼働できない場合は,最大稼働時間の半分の時間及び最大稼働時間
で次亜塩素酸水を採取する。測定方法は附属書Aによる。
b) 貯槽式の場合は,稼働1回目終了後及び合計60分間以上の稼働回数終了後に次亜塩素酸水を採取し,
pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。
7.4.2 次亜塩素酸水の殺菌性能試験
次亜塩素酸水の殺菌性能試験は,次による。
a) 連続式の場合は,60分間連続稼働後に1分間採取した次亜塩素酸水の殺菌性能を試験する。60分間連
続稼働できない場合は,最大稼働時間で次亜塩素酸水を採取する。殺菌性能試験方法は附属書Cによ
る。
b) 貯槽式の場合は,合計60分間以上の稼働回数終了後に次亜塩素酸水を採取し,殺菌性能を試験する。
殺菌性能試験方法は附属書Cによる。
7.4.3 次亜塩素酸水の安全性試験
次亜塩素酸水の安全性試験は,次による。
a) 連続式の場合は,60分間連続稼働後に1分間採取した次亜塩素酸水の重金属類を測定する。60分間連
続稼働できない場合は,最大稼働時間で次亜塩素酸水を採取する。測定方法は附属書Aによる。
b) 貯槽式の場合は,合計60分間以上の稼働回数終了後に次亜塩素酸水を採取し,重金属類を測定する。
測定方法は附属書Aによる。

――――― [JIS B 8701 pdf 9] ―――――

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8 検査方法

  生成装置の検査には,形式検査4)と受渡検査5)とに区分し,検査の項目は次による。
注4) 生成装置が,設計全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
5) 生成装置の受渡時に必要と認める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査 形式検査は,次の項目について行う。
1) 生成装置の構造(一般,給水部,被電解物質供給部,電解部,吐水部,制御部,外郭,貯槽式の場
合は貯水部)
2) 生成装置の性能(制御部の性能,電極の性能)
3) 生成装置の安全性(電気的安全性,機械的安全性)
4) 次亜塩素酸水の性能及び安全性(基本性能,殺菌性能,安全性)
b) 受渡検査 受渡検査は,次の項目について行う。
1) 生成装置の構造(一般,吐水部)
2) 生成装置の性能(制御部の性能)
3) 次亜塩素酸水の性能及び安全性(基本性能)

9 こん包及び保管

  こん包は,輸送時又は搬送時に生成装置に異常がない方法とする。
保管は,保管期間,保管場所などに応じ,生成装置に異常がない方法とする。

10 表示

10.1 一般

  製品の安全な使用を確保し,人身への危害と財産への損害とを未然に防ぐための重要な禁忌又は注意事
項を取扱説明書及び生成装置に明記する。誤使用によって一般的に予測される被害についても明記し,注
意喚起をする。

10.2 本体

  一製品ごとに,製品の見やすい箇所に,蛍光灯,日光などの紫外線,次亜塩素酸水,被電解物質などに
よって文字が容易に消えない,かつ,がれない方法で銘板によって次の事項を明記する。
10.2.1 装置銘板
a) 品名(連続式生成装置又は貯槽式生成装置の識別)
b) 型式
c) 製造元業者名若しくは販売元業者名,又はその略号
d) 製造番号及び製造年月,又はその略号
10.2.2 注意銘板
a) 人身及び生成装置に関する禁忌事項(危険,警告,注意など)
10.2.3 その他の銘板
a) 連絡先,設置期日,生成装置の管理者などを記載できるもの
b) 給水口,吐水口(酸性水口,アルカリ性水口など),排水口などの接続部

10.3 取扱説明書

  次の事項を明記する。
a) 生成装置の仕様(定格水量など)及び附属品の内容

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