JIS C 8462-1:2012 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備の電気アクセサリ用のボックス及びエンクロージャ―第1部:一般要求事項 | ページ 4

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7.3.2以外で7.3によって分類する入口の開口部には,ボックス又はエンクロージャに通線する電線の機
械的な保護のため,次のいずれかのものを導入してもよい。
− ボックス又はエンクロージャに接続する電線管又は適切な固定金具
− ケーブルの保護カバー
電線管の入口の開口部が複数ある場合には,その二つ以上の開口部は,JIS C 8463,JIS C 8305,JIS C
8309,JIS C 8411,JIS C 8430及び/又はIEC 60981:2004の要求事項によって,それら開口部の全て
のサイズ又は組み合わせたサイズの電線管のうちいずれかを接続できなければならない。
適否は,取り付けた適切なケーブル又は電線管の目視検査によって判定する。
注記1 適切なサイズの入口の開口部は,ノックアウト又は適切な挿入部品若しくは適切な切断工具
を使用して作り出すことができる。
注記2 次の国では,スイッチ又はコンセントを受け入れるためのボックスの入口の開口部は,入口
ストッパを伴ったスパウトが必要である。 : オランダ,スウェーデン

12.6 ケーブル止めのあるボックス及びエンクロージャ

  取付け後に可とうケーブルに対してアクセス可能であり,かつ,張力が加わるおそれがある場合には,
7.4.2によって分類するボックス及びエンクロージャの締付手段は,可とうケーブルの導体の接続に対して
張力を除去できなければならない。
張力の除去方法及びねじれの防止方法は明確でなければならない。
ケーブル止めは,次による。
− ボックス用可とうケーブルの,異なるタイプにも適合している。
− その一部以上が,ボックスの構成部品の一つと一体となっているか,又は永久に固定するように作ら
れている。
− 絶縁物で作られているか,又は金属部分に固定している絶縁ライニングが設けてある。
適否は,目視検査及び次の試験で判定する。
ケーブル止めの有効性は,図11に示す器具によって判定する。
ケーブル止めは通常使用に適用する。取付ねじは,表4に規定する適切なトルクの3分の2に等しいト
ルク,及びグランドを使用するときには表5に規定する適切なトルクで締め付ける。
供試体を再度組み立てた後は,表3に規定する適切な力で可とうケーブルを,供試体の中に1 mm以上
押し込むことができる構造であってはならない。
次に,可とうケーブルに,表3に規定する引張力を1秒間,50回加え,その後すぐに可とうケーブルに,
表3に規定する適切な数値以上のトルクを,ケーブルの引入箇所にできるだけ近い箇所で,15±1秒間加
える。
表3−ケーブル止めに加える引張力及びトルク
可とうケーブルの外部寸法 引張力 トルク
mm N Nm
5.2×7.6以下 40±2 0.05
8以下 50±2 0.1
8を超え 11以下 60±2 0.15
11を超え 16以下 80±2 0.35
16を超え 100±2 0.42

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試験後,可とうケーブルは2 mmを超えて移動してはならず,張力除去装置は,使用上有害なケーブル
の止めに対する損傷があってはならない。

12.7 ケーブル保持手段のあるボックス又はエンクロージャ

  7.4.1によって分類するボックス及びエンクロージャのケーブル保持手段は,ケーブルを定位置に保持し
なければならない。
注記 次の国では,施工慣習によって,中空壁へのボックス及びエンクロージャには,ケーブル保持
手段を要求する。 : デンマーク
適否は,保持手段の三つの供試体で実施し,次の試験によって判定する。
7.5.2又は7.5.3に従って分類するボックス及びエンクロージャの試験は,それぞれ−15±2 ℃及び−25
±2 ℃で実施する。
まず,製造業者が公表している最大の公称断面積をもつケーブル,次に最小の公称断面積をもつケーブ
ルを使用する。
製造業者の指示に従い,ケーブルは,ケーブル保持手段に取り付ける。
ケーブルには,20±1 Nの軸方向の引張力を加える。
負荷は1分間維持し,負荷を取り除いた後,ケーブルは3 mmを超えて移動してはならない。

12.8 機械的衝撃によって取り外すことを意図したノックアウト

12.8.1 一般要求事項
機械的衝撃によって取り外すことができるノックアウトは,ボックスに損傷を与えずに取り外すことが
できなければならない。
ケーブルのためのノックアウトは,欠け又はばりがあってはならない。
電線管及び/又はグロメット又は膜とともに使用するノックアウトの欠け又はばりは無視する。
7.1.2によって分類するボックス又はエンクロージャの開放したノックアウトを閉じるため,ブランクプ
ラグを用いる場合,ロックナットを使用しないブランクプラグは,次のいずれも満足するものでなくては
ならない。
− 取り外せず,又はダメージを受けない。
− 有効性を損なわない。
− ノックアウトの全ての要求を満たす。
この要求は,ねじ付導入口にねじ込むブランクプラグには適用しない。
適否は,目視検査及び12.8.2及び12.8.3に規定する試験によって判定する。
12.8.2 ノックアウト保持
ボックス及びエンクロージャのノックアウトに,次のとおり力を加える。
− 充電部へ接触しないノックアウト,及び施工後に充電部に接近可能なノックアウトの場合は,30±1 N
の力をノックアウトに15±1秒間加える。
− 施工後に充電部に直接接触できるノックアウトは,40±1 Nの力をノックアウトに60±1秒間加える。
これは,直径6 mmの大きさで先端が平らな丸棒を用いる。
ノックアウト表面に垂直な方向で,最も動く可能性がある箇所に急激でない力を加える。
マルチノックアウトをもつボックスには,力は最も小さいノックアウトに加える。
試験後,ノックアウトは,定位置に残らなければならず,また,力を取り除いた1時間後に測定したと
き,ボックス又はエンクロージャの保護等級が変化してはならない。
12.8.3 ノックアウト除去

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製造業者の指示に従って,ノックアウトは工具を用いて取り除けなければならない。ねじ回しの横のエ
ッジでノックアウトの開口部の角を一度なぞることによって,角に沿って残っている全ての微細なばりを
取り除いてもよい。
7.1.1又は7.1.3に従ったボックス又はエンクロージャは,7.5に規定する取付け時の最低温度に維持し
た雰囲気の中で,5時間±10分間温度調節した一つの試験前のボックス又はエンクロージャで試験を繰り
返し行う。この温度調節の後直ちに,上記のようにノックアウトを取り除かなければならない。
多段式ノックアウトを使用するボックス又はエンクロージャは,小さな孔の段を取り除いたときに大き
な段の移動があってはならない。
試験後は,電線管及び/又はグロメット並びに膜とともに使用するノックアウトを除き,鋭い角があっ
てはならず,ボックス及びエンクロージャは損傷してはならない。
12.8.4 ノックアウトを取り囲む平面
ボックス及びエンクロージャのノックアウトは,平面に配置する。これは,意図した施工状態で,グロ
メット,グランド又は電気アクセサリが,これらの面に対して完全に納まるようにすることを意味する。
平面部分の突起又はへこみは禁止するが,孔は許容する。隣接したノックアウトの平面部分は,一部又
は全てのオーバーラップがこの要求事項の意図に適合する。
適否は,目視検査及び適切なJIS又は国際スタンダードシートに基づく測定によって判定する。

12.9 ねじの固定

  蓋,カバー,カバープレート,電気アクセサリ,端子,接続器具,張力除去装置などのねじによる固定
手段は,これらの手段が,取付け時又は通常の使用中に発生する機械的な負荷に耐えるように設計及び製
造しなければならない。
カバー固定のためのいかなる工具でも締め付けられる絶縁物で作られているねじ,又は規格化されてい
ないねじ,又はねじに類似したその他の固定手段は,製造業者の指示に従って試験する。
注記 次の国では,埋込取付ボックスには,金属製のインサートがあり,一般用メートルねじ山をも
つ金属製のねじが供給されている。 : オランダ
機械的組立だけを意図した転造タッピンねじ又は切削タッピンねじは,組立に意図した部品の一つとセ
ットで供給してもよい。
転造タッピンねじ又は切削タッピンねじは,試験を行う前にねじ組立操作を行わなければならない。
適否は,目視検査及び次の試験で判定する。
固定手段のねじを絞め付け,緩める操作を次によって繰り返し行う。
− 絶縁物のねじ山にかん合している金属ねじは,10回
− その他の全ての場合では,5回
絶縁物のねじ山とかん合しているねじ又はナット及び絶縁物でできているねじは,毎回完全に取り外し,
またそれぞれ再挿入する。試験は,適切なねじ回し又は工具を用いて表4に示すトルクを加える。
溝付六角頭のねじは,表4の列IIに示す適切なトルクでねじ回しによる試験だけを行う。
製造業者が規定した適切な情報を使用者に提供している場合は,より大きなトルク値を使用することが
できる。
表4の列Iは,ねじの公称直径よりも刃の幅の広いねじ回しによって締め付けることができないねじ,
非金属ねじ及び絶縁物のねじ穴に通す金属ねじに適用する。この後者の場合で,ねじを締め付けるための
溝の輪郭の幅が,ねじの公称直径よりも3 mm以上小さい場合には,この輪郭の幅を,ねじの直径として
選択できる。

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列IIは,ねじ回しによって締め付けるその他のねじに適用する。
列IIIは,ねじ回し以外によって締め付けるねじ及びナットに適用する。
列IVは,角ブレードねじ回しによって締め付けるねじに適用する。
試験中は,ねじの破損,ねじ頭部の溝の損傷(適切なねじ回しの使用を不可能にする。)又は固定手段の
以後の使用を損なうようなねじ山若しくはエンクロージャの損傷があってはならない。ねじに力を急に加
えるような締付け方をしてはならない。
表4−ねじの機械的力を判定するための締付トルク
ねじの公称直径 金属及び非金属ねじのトルク
Nm
mm I II III IV
2.8以下 0.20 0.40 0.40 0.70
2.8を超え 3.0以下 0.25 0.50 0.50 0.90
3.0を超え 3.2以下 0.30 0.60 0.60 1.10
3.2を超え 3.6以下 0.40 0.80 0.80 1.40
3.6を超え 4.1以下 0.70 1.20 1.20 1.80
4.1を超え 4.7以下 0.80 1.80 1.80 2.30
4.7を超え 5.3以下 0.80 2.00 2.00 4.00
5.3を超え 6.0以下 1.20 2.50 3.00 4.40
6.0を超え 8.0以下 2.50 3.50 6.00 4.70
8.0を超え 3.00 a) 4.00 10.00 5.00
注a) 又は製造業者の指定による。

12.10 7.2.1.1及び7.2.1.2によって分類するボックス及びエンクロージャの固定

  中空壁用以外の埋込タイプボックス及びエンクロージャ,並びに次に示す以外のものは,壁に適切に取
り付けるための固定手段を用意する。ボックス又はエンクロージャを建築物に固定するためのねじは,ボ
ックス又はエンクロージャとともに供給する必要はないが,製造業者の指示によって施工者が提供する。
ボックス又はエンクロージャ用に別に提供される固定手段は,それらが使用する上で意図したボックス
又はエンクロージャの固定手段の要求事項に適合しなければならない。また,ボックス又はエンクロージ
ャへの固定方法も含まなければならない。
ボックス又はエンクロージャの移動を防ぐためのねじ,追加機械的保持又は設計仕様は,十分な固定手
段とみなす。
適否は,目視検査によって判定する。
上記の一つの要求も満足せず,内容量が400 cm3に満たないボックス及びエンクロージャは,次によっ
て試験する。
ボックス又はエンクロージャの内部容量は,12.15による検査によって確認する。
れんがに埋め込むボックス及びエンクロージャでは,供試体は,図22に示す埋込ブロックの中に埋め込
み,製造業者の指示に従って施工する。
供試体の主要外部側面と容器内面との間隔は20 mm以上とし,主要外部側面からの突起部分は10 mm
以上でなければならない。ブロックは,製造業者が指示する材料で満たす。製造業者が材料を指定してい
ない場所は,石こう(膏)で満たす。
組立品は,室温で10日間から11日間まで維持する。

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図23に示す補助装置は,供試体に固定し,ねじは,表4に規定する値の2/3に等しいトルク値で締め付
ける。
組立品は図24に示す装置の取付プレート(A)に固定し,ねじの軸は取付け面に対して垂直とする。
主おもり(PW)を含む装置の合計質量は72±0.1 Nとし,付加おもり(SW)は8±0.1 Nとする。
付加おもり及び主おもりは,装置の軸に取り付け,キャリアによって固定する(図24参照)。
付加おもりは,50 mmの高さから主おもりの上に10回落下させる。
試験後,供試体は埋込ブロックより0.5 mmを超えて移動してはならない。

12.11 7.7.1によって分類するボックス及びエンクロージャ

  7.7.1によって分類する中空壁又は類似の壁のためのボックス及びエンクロージャは,中空壁又は類似の
壁への適切な固定手段をもち,固定方法はケーブルに頼らない構造とする。
適否は,次の試験によって判定する。
ボックス又はエンクロージャの供試体は,製造業者の指示に従って試験壁に据え付ける。壁のタイプに
ついて製造業者が指示していない場合には,10±1 mmの厚さの合板で,横500 mm及び縦500 mmの大
きさのものを用いる。
a) 引張力及びトルクの判定 図18に示すように,供試体の電気アクセサリ又はカバーには,固定手段を
もったレバーを固定する。
このレバーに,図18 a) に示すように,3 NmのトルクをF1の方向に1分間加える。同時に,図18
b) に示すように,取付表面に垂直のボックスの主軸に100 Nの力をF2の方向に加える。
この試験後,供試体は,それ以降使用するための損傷がなく,レバーの移動が2度を超えてはなら
ない。
b) 移動の判定 レバーの先端に,図18 c) に示すように,3 NmのトルクをF3の方向に1分間加える。
試験後にボックスの端は,取付表面と比較して1 mmを超えてはならない。

12.12 7.7.2によって分類するボックス及びエンクロージャの固定

  7.7.2によって分類する中空壁又は類似の壁のためのボックス及びエンクロージャは,ボックス又はエン
クロージャを中空壁又はそれに類するものに固定するための適切な手段をもたなければならない。
適否は,12.12.1,12.12.2,12.12.3,及び12.12.5の試験によって判定する。
7.7.2によって分類するボックス,エンクロージャ及び隆起カバーに対して,ボックス,エンクロージャ
及び隆起カバーの公表最低内部容量を確認しなければならない。
適否は,12.12.4の試験によって判定する。
12.12.1 壁の木材構造部分に取り付ける目的のボックス
ボックスは,通常使用のように,ボックスの正面の平面(開口部)が垂直になるように,都合のよい長
さの38 mm×90 mmの木材構造部分に据え付ける。
その固定したものは,ボックスの底部から中央部分に向けて徐々に増加する225 Nの力に5分間耐えな
ければならない。
力を取り除いた後に,ボックスを据え付けるために用いたくぎ又はねじが,引き抜けたり,垂直面にお
いてボックスの表面が3 mmを超えて動いてはならない。
12.12.2 天井の木材構造部分に取り付ける目的のボックス
ボックスは,通常使用状態で,ボックス正面の平面が垂直位置になるように,あらゆる都合のよい長さ
で38 mm×190 mmの木材構造部分に固定する。
その固定したものは,ボックス正面の中央部分に向けて徐々に増加する225 Nの力に1分間耐えなけれ

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JIS C 8462-1:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60670-1:2002(MOD)
  • IEC 60670-1:2002/AMENDMENT 1:2011(MOD)

JIS C 8462-1:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8462-1:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0365:2007
感電保護―設備及び機器の共通事項
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC0922:2002
電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護―検査プローブ
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC60068-2-75:2019
環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
JISC60695-10-2:2018
耐火性試験―電気・電子―第10-2部:異常発生熱―ボールプレッシャー試験方法
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC8305:2019
鋼製電線管
JISC8309:2019
金属製可とう電線管
JISC8411:2019
合成樹脂製可とう電線管
JISC8430:2019
硬質ポリ塩化ビニル電線管
JISC8462-21:2016
家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備の電気アクセサリ用のボックス及びエンクロージャ―第21部:懸架手段を備えたボックス及びエンクロージャに対する個別要求事項
JISC8462-22:2016
家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備の電気アクセサリ用のボックス及びエンクロージャ―第22部:接続用ボックス及びエンクロージャに対する個別要求事項
JISC8463:1999
電気設備用電線管の外径及びねじ