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F 0812 : 2006 (IEC 60945 : 2002)
解内容を維持できるものでなければならない。
HMIは,安全に関連した操作上の要件に対して,リスクを生じるような作業負担を増加するものであっ
てはならない。
4.2.1.2 配置(6.1.2参照)
(IMO 決議A.694/3.1) 操作器類の数,デザインと機能方法,位置,配置及びサイズは簡単,迅速で効
果的な操作ができるものでなければならない。操作器類は機能グループ別に配置しなければならない。
機能キーのレイアウトは,それぞれの重要度に応じたものにしなければならない。例えば,緊急用の機
能キーは目立つ位置に配置し,特徴のある外観で,その機能専用としなければならない。
4.2.1.3 操作(6.1.3参照)
(IMO 決議A.694/3.1/3.2) すべての操作器は,通常の調整が容易に行うことができ,かつ,不注意によ
る誤操作の可能性を最小限にする配置としなければならない。通常の操作に必要のない操作器には,容易
にアクセスできてはならない。
操作器の操作をする場合,同操作器の表示器の確認が調整上必要な場合には,その表示器の視認を妨げ
てはならない。
すべての操作において誤って選択した機能から戻る又は不要な状態から抜けるための明確な表示がある
か若しくは一貫した簡単な操作ができなければならない。使用者は,装置を起動,中断,再起動及び停止
することができなければならない。不完全又は中断した手動入力によって,装置の動作が停止してはなら
ない。
4.2.1.4 識別(6.1.4参照)
(IMO 決議A.694/3.2) すべての操作器及び表示器は,装置が通常操作される位置から容易に識別・読
取りができなければならない。
操作器と表示器は,英語(国際慣用語)で識別でき,かつ,装置の技術規格に規定された表示を用いな
ければならない。IEC 60417又は関連の装置技術規格に規定したシンボルを英語表記に付加してもよい。
4.2.1.5 画面表示及び表示内容(6.1.5参照) 画面には個々の機能に対応した最も簡素化した情報を表示
するものとし,装置の機能に関連のない情報の表示及び無関係な文字や図形の表示はしてはならない。最
低限,言語には英語を使用しなければならない。
メニューは,機能に応じてグループ化しなければならない。同じように現れるアイテムは,どのような
種類であっても一貫した動きをしなけばならない。メニューの一部から別の部分に移るとき使用者が情報
を記憶してはならない。
動作全般においてシステムの状態は,主要なデータ表示で確認できなければならない。使用者が操作を
行うときに必要とするすべての情報は,現在使用中の画面に表示しなければならない。使用中のモードは
明確に表示器に表示しなければならない。画面を見ながら行う操作のどの段階においても,一挙動で同操
作開始前の状態に戻すことが可能でなければならない。
フィードバックのタイミングは,要求される機能に対して一貫していなければならない。どの操作にお
いても短時間で明確なフィードバックがなければならない。応答に目立った遅れが発生する場合は視覚的
表示が得られなければならない。
表示する文字は,使用者に明りょうに読みとることができ,容易に理解できるものでなければならない。
可能な限り単純で自然な表現を使用しなければならない。装置には船舶用語を使用しなければならない。
追加のオンラインヘルプ機能が利用できる場合には,タスクに適合したフォームであり,検索しやすく,
操作ステップが表記されていなければならない。
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情報は,すべてハイコントラストの背景に表示され,夜間には可能な限り低い発光で,夜間ワッチ当直
者の視認性を損なわれてはならない。
4.2.1.6 音声機能(6.1.6参照) 音声機能が設備されている場合は,他の表示又はアラームの補助機能と
しなければならない。音声機能が故障しても具備されている表示器又はアラームの機能を損なってはなら
ない。
最低限,英語が使用できなければならない。アナウンスの内容は船舶用語を使用した平易な英語とする
が,通常使用する命令と混同されないようにしなければならない。
音声出力をチェックし,かつ,適切な音量に調整できる方法を具備しなければならない。音量を完全に
消し切るように調整できなければならない。
アナウンスの内容は,操作者が配置される可能性のあるすべての場所及び当該環境条件下において,明
りょうに理解できなければならない。
アナウンスの音量はアラームの項(4.2.2.2参照)に規定したレベルを超えてはならない。音量の急激な
変化があってはならない。
アナウンスは,関連した表示又はアラームが確認された段階で停止しなければならない。
4.2.1.7 操作の安全性(6.1.7参照) システムは,明白なユーザアクションエラー(使用者の誤操作)を
防止するように考慮しなければならない。
取消し不可能なエラーとなる可能性があるすべての操作には,始める前に確認を必要としなければなら
ない。
あるアクションによって検知可能な誤動作が生じた場合,システムは,可能な限り,UNDO(元に戻す)
又はREDO(やり直し)オプションのような明確なフィードバックを備えなければならない。
装置は,他のシステム又は信号源からの入力に含まれる特性指標を利用できなければならない。
使用者は,一回の操作で既知の安全状態に戻す手段をもつものとする。
4.2.1.8 遭難警報(具備している場合)(6.1.8参照)
(IMO 決議A.803/2.6) 遭難警報は専用の遭難ボタンだけで起動できてはならない。このボタンは,装
置に取り付けられるITUデジタル入力パネル又は装置に使用されるISOキーボードのキーであってはなら
ない。キーの色は赤とし,“DISTRESS”と表示しなければならない。
(IMO 決議A.803/2.7) 専用の遭難ボタンは :
1) 明確に識別でき;更に
2) 不用意な操作に対し,跳ね返り式のふた(蓋)又はカバーで保護されたもの
としなければならない。
(IMO 決議A.803/2.8) 遭難警報の起動には少なくとも2回の独立した操作を必要としなければならな
い。
(IMO 決議A.803/2.9) 遭難警報を送信するように意図された装置は,遭難警報の送信状態を表示しな
ければならない。最初にボタンを操作して警報が起動されるまでは少なくとも3秒間の遅延時間を設けな
ければならない。
(IMO 決議A.803/2.10) いかなるときにも,遭難警報の反復を中断でき,かつ,遭難警報を発動できる
ものでなければならない。
4.2.2 ハードウエア
4.2.2.1 一般(6.2.1参照) 安全に関係する機能をもつ装置は,平易な設計を優先しなければならない。
(IMO 決議A.694/3.4) 操作器の誤使用による装置の損傷や人的傷害がないように設計しなければなら
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ない。
不用意な操作が,電源断や性能劣化又は操作者が気付かない誤表示につながる可能性のある操作器は,
不用意な操作ができないように特に保護措置が講じられていなければならない。
実装されていないオプション機能用の操作器の位置を,除去するなどブロックする措置が講じられてい
なければならない。
(IMO 決議A.694/3.6 ) “0”“9”の数字を使用するデジタル入力パネルを備えている場合,数字はITU-T
勧告E.161/Q.11(4×3配列)に合致するように配列しなければならない。ただし,事務機やデータ処理機
などに使われている英数字キーボードが付いている場合,“0”“9”の数字はISO 3791に合致するよう
に配列してもよい。
4.2.2.2 警報表示(6.2.2参照) 装置は,該当する装置規格で要求されるすべての動作の表示器(警告,
警報及び通常の表示),表示器,可聴装置の試験ができる設備を備えていなければならない。
警告及び警報の表示は,“正常”状態では発光してはならない。警報の表示は,赤色であるか,画面上の
表示の場合は,赤色又は強調表示でなければならない。
アラームメッセージが,カラーVDUs(表示器)に表示される場合,表示システムの一色が故障の際も,
アラーム状態が視認できなければならない。
可聴警報の音圧レベルは,音源から1 mの距離で,75 dB(A)以上,85 dB(A)を超えてはならない。
4.2.2.3 照明(6.2.3参照)
(IMO 決議A.694/3.3) 周囲を暗くしなければならない場所に取り付けられる装置の場合,常時操作器
が識別でき指示器が読み取れるように,適切に調整可能な照明を装置又は船内に設けなければならない。
航海の妨げとなるような装置の光源出力を下げる手段を講じなければならない。
外部照明が必要な場合には,その旨を装置のマニュアルに記載しなければならない。
警告/警報時に点灯する表示器を除き,照明はまぶしくなく“オフ”にまで減光でき,装置のスイッチ
の接続切断又は再起動又は遭難警報時に必要な警報表示は,すべての妥当な周囲の明るさで明りょうに見
えなければならない。
計器の透明カバーは,視認を妨げる反射を生じてはならない。
4.2.3 ソフトウエア
4.2.3.1 一般(6.3.1参照) EUTの動作に必要なソフトウエアの設計及び試験の実施規準が記述されて
おり,当局による監査をうけた品質管理システムに適合しなければならない。実施規準は,ソフトウエア
の開発に用いた手順と適用規格が明確でなければならない。特に,次の評価基準を含まなければならない。
− 複合ソフトウエアは,単独モジュール又はグループ化した関連モジュールの個別試験を支援する構造
でなければならない。操作機能と連動する安全保護機能は常に安全性を最優先しなければならない。
− 予期できない不具合や故障のリスクを最小になるようにして,ソフトウエアの保守及びアップデート
をサポートする構造でなければならない。
製造業者は,EUTのソフトウエアが実施規準と4.2.3の要求によって開発,試験されていることを示す
ため,例えばブロック図,データフロー又はステータスダイヤグラムのような文書を提出しなければなら
ない。
4.2.3.2 動作の安全性(6.3.2参照) 装置に搭載されているすべての動作ソフトウエアを保護する措置が
講じられていなければならない。
装置規格に従った操作を容易にするために必要な初起動/再起動用のものも含めた搭載ソフトウエアは,
使用者がそのソフトウエアにアクセスできない方法で,恒久的に装置に搭載されていなければならない。
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その装置規格に従った動作をするために必要な搭載ソフトウエアを操作者が通常使用中に強化,修正,
消去ができてはならない。操作中に使用されシステムに保存されたデータは,必要な改造又は修正を使用
者が行っても,システムの完全性及び正確性に支障を来さないように保護しなければならない。
装置に要求された操作を容易にするために常時,デフォルト値が挿入できなければならない。
安全に関係した機能と同様に,装置から得られる重要な情報の表示と更新は,例えば,対話モードのよ
うな特殊なモードにおいても装置が動作中であることを理由に妨げられてはならない。
提供されたデータが不確か又は相反する情報源からのものである場合は,装置はこのことを表示しなけ
ればならない。
4.2.3.3 モニタリング(6.3.3参照) 動作ソフトウエア及び装置に記憶されたデータを自動的にモニター
する手段を備えなければならない。システムの起動時及び製造業者の文書に記載されている適切な間隔で
チェックを行わなければならない。自動復帰できないエラー又は故障に対しては,個別の警報を出しワー
クステーション上で使用者が観察できなければならない。
4.2.3.4 操作(6.3.4参照) システムは,共通手順の選択をスピードアップするためのファンクションキ
ーを備えてもよい。
4.2.4 ユニット間の接続(6.4参照) 外部通信のために装置は,IEC 61162シリーズの該当規格に合致
した標準プロトコル及びデータフォーマットに適合しなければならない。
(IMO 決議A.694/3.5) 装置の構成ユニットが一つ若しくはそれ以上の別のユニットに接続される場合,
各ユニットの性能が維持され,一構成要素の性能がそれ以外のユニットの性能に影響を及ぼしてはならな
い。
機能がデータに依存しない限り,データ交換が中断しても装置は動作を継続できなければならない。
4.3 電源
4.3.1 電源変動限界(7.1参照)
(IMO 決議A.694/4.1) 装置は,船舶で通常起こり得る電源変動下でも関連の規格要件に従って動作を
継続しなければならない。
4.3.2 過大条件(7.2参照)
(IMO 決議A.694/4.2) 過電流,過電圧,過渡現象及び電源極性又は位相の偶発的反転に対して,装置
を保護する措置が講じられていなければならない。
4.3.3 電源短期変動及び電源故障(7.3,7.4参照)
(IMO 決議A.694/4.3) 装置が二つ以上の電源で動作する場合,一つの電源から他の電源に速やかに切
り替える設備を備えなければならない。ただし,装置に内蔵する必要はない。
4.4 環境条件に対する耐久性及び対抗力
(8.参照) (IMO 決議A.694/5) 船上で発生し得る種々の海況,船の運動,振動,湿度及び温度条件下で連続して動作しなければならない。
この規格の目的のために,装置及びユニットは,次の四つのカテゴリに分けられなければならない :
a) 携帯形;
b) 風雨からの防護形(旧クラスB);
c) 風雨への暴露形(旧クラスX);
d) 没水又は海水に常時接触する形(旧クラスS)。
各カテゴリの装置例は,附属書Dにある。
装置のマニュアルには,装置のカテゴリを記載しなければならない。
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船上での環境条件は,附属書Bに規定する。
4.5 干渉
4.5.1 電磁両立性(9.及び10.参照)
(IMO 決議A.694/6.1) 当該装置とSOLAS条約第III章,IV章及びV章に関連する要件に適合した船舶
搭載無線通信装置及び航海装置との間の電磁両立性を確保するために,合理的,かつ,実際的なあらゆる
措置をとなければならない。
装置の接地要件を装置の装備要領書に記載し,その要件は最低限JIS F 8081に適合しなければならない。
船舶に対する電磁両立性(IEC 60050-161参照)の要件についての説明は附属書Cに記載している。
4.5.2 音響ノイズ(11.1参照)
(IMO 決議A.694/6.2) すべてのユニットからの機械的ノイズは,船舶の安全を左右するサウンドの聴
き取りを阻害しないように制限されなければならない。
4.5.3 コンパス安全距離(11.2参照)
(IMO 決議A.694/6.3) 基準コンパス又は操だ用磁気コンパスの周辺に通常装備される装置の各ユニッ
トには,コンパスから取付け可能な最小安全距離を明示しなければならない。
固定装置の場合には装置に明示する代わりに装置マニュアルに記載してもよいが,携帯形装置の場合に
は必ず装置に明示しなければならない。
ISO 694では,コンパスの“周辺”とは5 m以内であると定義している。コンパス安全距離を表示しな
い装置の場合,マニュアルに装置がそのように定められた周辺の外部に設置する指示を含まなければなら
ない。
4.6 安全対策
4.6.1 危険電圧への偶発的な接触に対する保護(12.1参照)
(IMO 決議A.694/7.1) 実際上可能な限り,危険電圧への偶発的な接触を防止しなければならない。ピ
ーク電圧が50 V以上の直流又は交流電圧又はその両者の組合せ(無線周波電圧を除く)につながるすべて
の部品と配線は,偶発的な接触に対して保護されており,保護カバーを外すと自動的に電源が遮断されな
ければならない。また,装置はスパナ又はドライバのような目的にかなった工具を使わなければこれらの
電圧には触れない構造になっており,装置内と保護カバー上に警告ラベルを目立つようにちょう(貼)付
していなければならない。
(IMO 決議A.694/7.2) 装置の露出した金属部分を接地する手段を備えていなければならない。ただし,
これによっていかなる電源端子も接地してはならない。
4.6.2 無線周波電磁放射(12.2及び12.3参照)
(IMO 決議A.694/7.3) 装置から放射される無線周波の電磁エネルギーが,人体に害を与えないように
あらゆる実行可能な措置を講じなければならない。
4.6.3 X線放射(12.4参照)
(IMO 決議A.694/7.4) 線を放射する可能性のある真空管のような素子,例えば,CRT,マグネトロン,
TR管(セル)などをもつ装置は,次の要件に適合しなければならない。
1) 通常の動作状態で装置から外部へのX線放射は,関係主管庁の設定する限度を超えてはならない。
2) 装置内部で関係主管庁の設定する限度を超えるX線を放射する可能性のある場合,警告を目立つよ
うに装置内部に取り付け,その装置で作業するときに守るべき予防策を装置のマニュアルに記載し
なければならない。
3) 装置の故障によってX線放射が増加するおそれのある場合には,装置のマニュアルに適切な情報を
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JIS F 0812:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60945:2002(IDT)
JIS F 0812:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.70 : 航海及び制御設備
JIS F 0812:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-52:2020
- 環境試験方法―電気・電子―第2-52部:塩水噴霧サイクル試験方法(塩化ナトリウム水溶液)(試験記号:Kb)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISF8007:2004
- 船用電気機器―外被の保護等級及び検査通則
- JISF8061:2005
- 船用電気設備―第101部:定義及び一般要求事項
- JISF8081:2005
- 船用電気設備及び電子機器―電磁両立性