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ト又はグラフィック表示が表示されないことをチェックする。
p) 表示されたテキストは,使用者に明りょうに読み取れることをチェックする。英数文字のフォントと
サイズに一貫性がとれていることをチェックする。いかなるフォントが使用されていても,XとK,
TとY,IとL,Iと1,0とOとQ,Sと5,UとYといった文字の区別がはっきりとできることをチ
ェックする。
q) 測定単位が,いかなるデータでも表示されていることをチェックする。
r) 情報が,すべてハイコントラストの背景に表示されていることをチェックする。
s) ハイライト表示が,容易に認識でき,適用しないときにはハイライトを止められることをチェックす
る。
t) フラッシングは,警報を知らせるためにだけ使用し,どの時点においても一度に画面のごく一部だけ
をフラッシングさせることをチェックする。使用者が警報テキストを読む必要があるときは,テキス
トでなくマーカーシンボルがフラッシュすることをチェックする。2種以上のフラッシングレートが
ないこと及び時間的に同期していることをチェックする。
6.1.6 音声機能(4.2.1.6参照)
a) 音声機能には,SMCPに適合した適切な船舶用語による平易な言語及び英語が使用されていることを
チェックする。
b) 消音するまで音量を調整することが可能なこと及び突然音量の変化が発生しないことをチェックす
る。
c) 音声機能に関連した表示又は警報が認められたとき音声機能が停止することをチェックする。
d) 音声機能システムの故障が指示器又は警報の性能を低下させないことを,スピーカを無効にしてチェ
ックする。
6.1.7 操作の安全性(4.2.1.7参照)
a) 検出できる使用者アクションエラーの発生を妨げるようになっていることをチェックする。
b) 元に戻すことのできない操作は,続行する前に確認が必要になっていることをチェックする。
c) 検出可能なエラーが発生したときは,常時UNDO及び/又はREDOオプションのような明確なフィ
ードバック機能が可能な限り備えられていることをチェックする。
d) UTが他のシステム又は情報源からの入力に含まれる特性指標を利用していることをチェックする。
e) 使用者が一挙動で既知の安全状態へ戻る手段をもつことをチェックする。
6.1.8 遭難警報(4.2.1.8参照)
a) 遭難警報の発呼は,専用の遭難ボタンだけで行え,このボタンが装置附属のITU-T型式のデジタル入
力パネル又はISO規格のキーボードキーのどれかを使ったものでないことをチェックする。そのボタ
ンが通常操作にて使用する機能ボタン/キーとは物理的に分離されたものであることをチェックする。
そのボタンは遭難警報を発呼する目的だけで使用する単独なボタンであることをチェックする。
b) 専用の遭難ボタンは,赤色で明確に識別でき,“DISTRESS”の表示が付されていることをチェックす
る。不透明なふた(蓋)又はカバーが使用されているときも“DISTRESS”の表示が付されているこ
とをチェックする。
c) 専用の遭難ボタンが,例えばヒンジで装置へ取り付けられているスプリング式のふた又はカバーによ
って不用意な操作ができないように保護されていることをチェックする。遭難ボタンを操作するため
に特別にシールを取り外したりふた又はカバーを壊したりする必要がないことをチェックする。
d) 遭難警報の発呼には,少なくとも二つの独立した操作を必要とすることをチェックする。ふた又はカ
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バーを開けるのは,最初の操作と考え,遭難ボタンを押すのは2番目の独立した操作と考える。
e) 装置が遭難警報の発信状態を表示するときは,遭難ボタンによって可視及び可聴表示ができることを
チェックする。遭難ボタンが押されたら直ちにライトのフラッシングと間欠的な音響信号が発生する
ことをチェックする。遭難ボタンを3秒以上押すと,遭難警報の発信が開始されフラッシングが止ま
ることをチェックする。
f) 送信中の遭難警報又は遭難メッセージは,中断できないが,遭難メッセージの繰返し発信が中断可能
であることをチェックする。
6.2 ハードウエア
EUTは,次に規定する特定の要件に適合していることをチェックしなければならな
い。実施したチェックは,試験報告書に記述し,結果を記載しなければならない。
6.2.1 一般(4.2.2.1参照)
a) 実装されていないオプション機能用の操作器の位置を,除去,又はブロックする措置が講じられてい
ることをチェックする。
b) 不用意な操作による電源の切断,性能低下又は操作者が気付かない誤表示につながる可能性のある操
作器は,意図しない操作ができないように特別に保護されていることをチェックする。
c) 通常の操作において操作者がアクセスできる操作器の誤使用による装置の損傷又は人的傷害が生じな
いようにEUTが設計されていることをチェックする。
d) “0”“9”の数字を使用するデジタル入力パネルが設けられている場合,ITU-T 勧告E.161(4×3
配列)に合致するように配列されているか,又は事務機やデータ処理機に使用される英数字キーボー
ドの場合,“0”“9”の数字がISO 3791に合致するように配列されているかをチェックする。
6.2.2 警報及び表示(4.2.2.2参照)
a) UTが,すべての作動表示(警報,警告及びルーチン),表示器及び可聴装置の試験ができる機能を
備えていることをチェックする。可聴警報については11.1に示す方法でチェックする。
b) 警報表示は,赤色,又は,表示器に表示する場合は,赤色か他の色で強調されていることをチェック
する。
c) 警告及び警報の表示は,CRT又はLCD表示器上の警報表示領域の輪郭を示す場合を除き,“安全”状
態では自己発光せず,間接照明されている場合は,誤認を避けるために,照度が十分低いことをチェ
ックする。
6.2.3 照明(4.2.2.3参照)
a) UTに備える照明は,予想されるすべての周囲の照明状態において,装置を操作するのに適切である
ことをチェックする。照明は夜間使用のために調整可能でワッチ当直者の視覚の妨げとならないこと
をチェックする。
b) 航海の妨げとなり得る装置の光源の出力を低下させる手段を備えていることをチェックする。
c) 外部照明が必要な場合は,装置のマニュアルにその旨が記載されていることをチェックする。
d) 警告及び警報表示ランプは,表示が読み取れない程度に減光できないことをチェックする。
e) 警告/警報時に点灯する表示器を除き,照明はまぶしくなくオフにまで減光でき,装置の再起動や遭
難警報時に必要な警報表示は,すべて妥当な周囲の明るさで明りょうに見えることをチェックする。
f) トラックボールのような照明されていない操作器は,触感によって容易,かつ,間違いなく確認でき
ることをチェックする。
g) すべての情報は,夜間ごくわずかな発光の背景で,ハイコントラストで表示されることをチェックす
る。
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h) 計器類の透明なカバーは,計器類の読取りを許容できないレベルまで低下させる反射を生じないこと
をチェックする。
i) 周囲の明るさが変化する状態で使用される場合,ランプはすべて最大輝度から減光できることをチェ
ックする。
6.3 ソフトウエア
EUTは,次に規定する特定の要件に適合していることをチェックしなければならな
い。実施したチェックは,試験報告書に記述し,結果を記載しなければならない。
6.3.1 一般(4.2.3.1参照) 4.2.3.1に合致するかマニュアルを,チェックする。
6.3.2 操作性の安全(4.2.3.2参照)
a) 4.2.3.2に合致するかマニュアルを,チェックする。
b) すべての操作モードにおいて適切な場合,ソフトウエアのデフォルトを挿入できることをチェックす
る。また,そのデフォルト値は,次によることをチェックする :
− 適用する装置規格に従い,装置の好ましい操作又は期待される操作を容易にする;
− 予期せぬ又は無効な操作を起こさない;
− システムを動作するために取り込む入力数又は伝送数を最小にする効果をもつ。
c) 装置を無効な操作へ導くような入力を試みた場合,ソフトウエアは操作を抑止させるか操作者に警告
することをチェックする。
d) 操作者がデフォルト値以外の値を選択することが可能であることをチェックする。
e) 通常の操作では必要としない操作又はシステム性能に逆効果を及ぼす操作には容易に入れないことを
チェックする。
6.3.3 モニタリング(4.2.3.3参照) 4.2.3.3に合致するかマニュアルを,チェックする。製造業者は,復
帰できないエラーを発生する方法についての情報を提供しなければならない。
上記情報に従い,自動復帰できないエラーを実行する。製造業者の書類どおりに警報が認識できること
をチェックする。
備考 製造業者が,装置の監視機能の動作方式についての説明書を提供し,本機能の動作方式と監視
機能の働きが規定要件に適合する旨の宣言書を試験機関に提出する場合には,この試験を免除
することができる。
6.3.4 操作(4.2.3.4参照) 4.2.3.4に合致するかマニュアルを,チェックする。
6.4 ユニット間の接続
(4.2.4参照) EUTが他のユニットに接続されて動作する場合は,EUT及び他のユニットの性能が維持されるような配慮がなされていることを,必要に応じて装置のマニュアルによって製造業者から確認する。特に :
a) UTと他の装置との間のソフトウエアインタフェースを試験し,必要な場合には特別の試験ソフトウ
エアが備えられていることをチェックする;
b) UTとそれに接続される装置が電気的に分離・絶縁する処理がなされていることを,適切な場合,次
によって確認する :
1) ユニット間においてどの信号のやりとりも信号源への影響を最小限に抑えられる;
2) 回路に負荷がない又は伝送ライン,特に,高周波信号や立ち上がりの早い信号に対してのミスマッ
チがない;
3) 装置のユニット間で1 kVの絶縁に耐える能力がある。
7. 電源-試験方法及び試験結果要求
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7.1 限界電源
(4.3.1参照) 限界電源条件での性能試験及び性能チェックは,表2に示す環境条件で行わなければならない。表2 性能試験及び性能チェックのスケジュール
環境 通常電源 限界電源
高温 性能試験 性能チェック
高温高湿 性能チェック −
低温 性能試験 性能チェック
通常温度 性能試験 性能試験
備考 これらの試験は,8.の試験と同時に行ってもよい。
7.2 過大条件
(4.3.2参照) 関連要求事項は,5.2.3参照。7.3 電源の短期変動
(4.3.3参照) 関連試験は,10.7参照。7.4 電源故障
(4.3.3参照) 関連試験は,10.8参照。8. 環境条件に対する耐久性及び対抗力-試験方法及び試験結果要件
(4.4参照)8.1 一般
試験に先立ちEUTを目視検査後,事前調整し,装置規格に従って機械的電気的にチェックし
なければならない。
すべての試験は,通常の操作時の構成で,架台や支えを含め機械的に固定して行わなければならない。
試験チャンバーは,EUTに比べて大形化するか強制空気循環によって,できるだけ自由気流に近づけな
ければならない。チャンバーの内部は,EUTが発散する熱の再放射を避けるよう処置していなければなら
ない。チャンバー内温度の最大上昇率又は下降率は毎分1 ℃とし,また,別に規定がない限り,試験チャ
ンバーの湿度は過度の結露が発生しないように調整しなければならない。
EUTは,表2に示す組合せで通常及び限界試験条件下で性能試験(PT)並びに性能チェック(PC)を
行わなければならない。
性能チェックは,各々の耐久性試験の後,通常の試験条件で実施しなければならない。
各試験中又はチェック中にEUTは,その性能基準に従って正常に動作しなければならない。
4.4で規定するそれぞれのカテゴリのEUTの各ユニットにおいて実施される試験に対する環境条件は,
表3に要約する。各カテゴリでの装置例は附属書Dに規定する。
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表3 環境に対する耐久性及び対抗力
携帯形 防護形 暴露形 没水形
高温 +55 C(保存 +70 C) +55 C +55 C(保存+70 C) (保存 +70 C)
高温高湿 +40 C 相対湿度 93% 1 サイクル *
低温 −20 C(保存 −30 C) −15 C −25 C *
熱衝撃 温度差45 Cの水中 *
硬い表面への落下 1 mの高さから6回 *
水中への落下 20 mの高さから3回 *
振動 掃引周波数2 Hz13.2 Hz振幅±1 mm,13.2 Hz 100 Hz加速度7 m/s2
各共振点で2時間以上の耐久試験
共振点が皆無の場合,30 Hzで2時間以上,全3軸方向
注水 * 12.5 mm ズル *
3 mから100 L/min
潜水 100 kPa (1 bar )で5分間 * 600 kPa (6 bar)
10 kPa (0.1 bar)双方向VHF で12時間
日射 1,120 W/m2 80時間 * * *
耐油性 ISO Oil No. 1 * * *
24 時間,19 C
腐食 2時間の塩水噴霧後,40 C,9095%RHの試験チャンバー内に7日間放置,これを4回繰り返す。
* : 非適用
限界環境条件下での各試験の最後で,次の試験実施前に,EUTを3時間以上又は水分が蒸発してしまう
までのいずれか長い時間,通常環境条件(5.2.1)に置く。湿気を早く取り除くためにEUTを動揺させたり,
室温の空気を吹き付けたりしてもよい。
8.2 高温試験
8.2.1 保存試験(携帯形,暴露形,没水形装置)
8.2.1.1 目的 この試験は,非動作状態で装置への熱応力の影響をシミュレーションするものである。70
Cは,船上の密閉空間内及び港湾内で最大の日射にさらされた装置内で発生する可能性のある温度の最高
値である。
8.2.1.2 試験方法 EUTを常温常湿のチャンバー内に置く。温度を70 C±3 C に上昇させ,1016 hそ
のままの状態を維持しなければならない。
この試験の最後にEUTを通常の環境条件に戻し,関連の装置規格に従い性能チェックを行わなければな
らない。(7.1参照)。
詳細は,IEC 60068-2-2及びIEC 60068-2-48による
8.2.1.3 結果要件 性能チェックの要求事項を満足しなければならない。
8.2.2 機能試験(携帯形,防護形,暴露形装置)
8.2.2.1 目的 この試験は,装置が高温で動作し,かつ,温度変化のある環境で動作する能力を判定する
ためのものである。海上で経験し得る最高気温は+32 Cとするのが妥当であり,海上での日射による最大
の温度上昇は+23 C,したがって,海上の船舶が経験し得る最高温度は+55 Cである。
8.2.2.2 試験方法 EUTは,常温常湿のチャンバー内に置かなければならない。恒温槽が備えられている
場合は,その電源も入れなければならない。次に55±3 Cに温度を上昇させ維持しなければならない。
1016時間,55±3 Cのチャンバー内に放置した後,その最後にEUTを関連の装置規格に従い性能試
験及び性能チェックを行わなければならない。(7.1参照)
チャンバー内温度は,性能試験の間を通して,55±3 Cに維持しなければならない。
試験の最後にEUTは,通常の環境条件に戻さなければならない。
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JIS F 0812:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60945:2002(IDT)
JIS F 0812:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.70 : 航海及び制御設備
JIS F 0812:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-52:2020
- 環境試験方法―電気・電子―第2-52部:塩水噴霧サイクル試験方法(塩化ナトリウム水溶液)(試験記号:Kb)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISF8007:2004
- 船用電気機器―外被の保護等級及び検査通則
- JISF8061:2005
- 船用電気設備―第101部:定義及び一般要求事項
- JISF8081:2005
- 船用電気設備及び電子機器―電磁両立性