JIS G 0802:2016 ステンレス鋼板の超音波探傷検査方法 | ページ 2

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6.2 探傷器

6.2.1  一般的機能
探傷器に要求される一般的機能は,次による。
a) 時間軸の調整が可能で,かつ,探傷感度がデシベル単位で調整できなければならない。
b) 使用する探触子の周波数に対応できなければならない。
c) 送信波の繰返し周波数は,走査速度に対し,十分に対応できなければならない。
d) 不連続部の信号を探傷ゲート機能によって適正に検出でき,かつ,その信号を探傷器の表示器又は記
録装置に出力できなければならない。
6.2.2 手動探傷器
手動探傷器のAスコープ表示は,ピークエコーが鋭く,かつ,明確に表示できるものでなければならな
い。少なくとも1年に1回,JIS Z 2352の箇条7(定期点検)によって定期点検を行う。
増幅直線性,遠距離分解能及び手動探傷器の不感帯の性能は,次による。
a) 増幅直線性 探傷器の増幅直線性は,使用する公称周波数においてJIS Z 2352の6.2.2[増幅直線性(測
定方法A)]によって測定し,正の最大誤差(+hMAX)の絶対値と負の最大誤差(−hMAX)の絶対値と
の和が6 %以下でなければならない。
b) 遠距離分解能 探傷器の垂直探傷における遠距離分解能は,表1の公称周波数に応じJIS Z 2352の
6.3.3[分解能測定方法A(RB-RA形対比試験片)]によって測定し,その値は,表1の値でなければ
ならない。
表1−遠距離分解能
公称周波数 遠距離分解能
MHz mm
2以上 4未満 9以下
4以上 5以下 7以下
超音波減衰が著しい場合は,受渡当事者間の
協定によって1 MHzを使用することができる。
ただし,遠距離分解能9 mm以下を満足しなけ
ればならない。
c) 手動探傷器の不感帯 手動探傷器の不感帯は,4 MHz以上5 MHz以下の場合は10 mm以下,4 MHz
未満の場合は15 mm以下とし,その測定は,次の手順によって行う。
1) 時間軸の測定範囲を50 mmに調整し,JIS Z 2345のSTB-N1を探傷して,その標準穴のエコー高さ
を目盛板の20 %に調整する。
2) 次に,感度を14 dB高め,目盛板の0点から送信パルスが最後に20 %となる点までの長さを厚さ方
向の距離で読み取り,これを不感帯とする。
6.2.3 自動探傷器
自動探傷器の増幅直線性及び距離振幅補償機能は,次による。
なお,空調した室内に設置した自動探傷器は,少なくとも3年に1回,その他の自動探傷器は,少なく
とも1年に1回定期点検を行う。
a) 増幅直線性 増幅直線性は,附属書JAの二振動子垂直探触子用E形対比試験片(RB-E-S)の第1回
底面エコー又は電気的擬似信号を適度のレベルに設定し,その設定レベルから−6 dB,−12 dB及び

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−18 dBの各線で測定し,理論値を基準とし,理論値と測定値との偏差のうち,正の最大値と負の最
大値の絶対値との和が,2.5 dB以下でなければならない。
なお,Aスコープ表示をもつ自動探傷器の増幅直線性は,6.2.2 a) による。
b) 距離振幅補償機能 距離振幅補償機能をもつ装置では,使用する最大厚さでの補償後の底面エコーの
高さが,距離振幅特性曲線における最大エコー高さから−6 dB以内でなければならない。

6.3 探触子

  探触子は,次による。
a) 探触子の種類は,製品板の厚さに応じて,表2による。一振動子の垂直探触子は,単に“垂直探触子”
という。
b) 探触子の公称周波数は,2 MHz以上,5 MHz以下とする。高減衰材又は特別な音響特性をもつ製品板
に対しては,受渡当事者間の協定によって,その他の周波数を用いてもよい。
c) 探触子の振動子は,円形の場合,公称寸法が20 mm以上,30 mm以下とし,く(矩)形の場合,長辺
の公称寸法が30 mm以下とする。
d) 二振動子垂直探触子は,附属書JCの性能をもたなければならない。
e) 垂直探触子の不感帯は,規定された探傷感度で,目盛板の0点から送信パルス又は表面反射エコーが
最後に20 %となるまでの領域で,厚さ方向の距離で読み取った値で示し,製品板の厚さの15 %又は
15 mmのいずれか小さい方の値以下でなければならない。
表2−使用探触子
製品板の厚さ 探触子の種類
mm
13未満 二振動子垂直探触子
13以上 60以下 二振動子垂直探触子又は垂直探触子
60を超えるもの 垂直探触子

6.4 送り装置,探触子追従装置,自動警報装置,マーキング装置及び記録装置

  送り装置,探触子追従装置,自動警報装置,マーキング装置及び記録装置を使用する場合は,探傷作業
上及び結果の判定作業上,十分な性能をもつものでなければならない。

6.5 試験片

6.5.1  二振動子垂直探触子用E形対比試験片(RB-E-S)
二振動子垂直探触子用E形対比試験片(RB-E-S)は,附属書JAによる。
6.5.2 感度補正用試験片(RB-S)
感度補正用試験片(RB-S)は,二振動子垂直探触子及び垂直探触子の探傷感度の補正値を測定する場合,
又は距離振幅特性曲線を作成する場合に使用する試験片であり,附属書JBによる。
6.5.3 標準試験片
標準試験片は,附属書JCで規定する二振動子垂直探触子の性能を測定する試験片であり,JIS Z 2345
のSTB-N1を用いる。

7 探傷方法

7.1 探傷形式

  探傷形式は,水浸法(局部水浸法又はギャップ法を含む。)又は直接接触法とする。

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7.2 探傷時期

  探傷時期は,通常,製造の最終工程とする。

7.3 探傷面

  探傷面は,通常,圧延のまま又は熱処理のままの肌面とし,必要に応じて研磨などによって平滑な面と
してもよい。探傷は,片面から実施する。

7.4 接触媒質

  接触媒質は,探触子と製品板表面との音響結合を十分に確保するためのものであり,通常,水を使用す
る。
なお,他の接触媒質(例えば,油,ペーストなど)を使用してもよい。

7.5 走査方法

7.5.1  走査速度
走査速度は,探傷に支障のない速度とする。ただし,自動警報装置のない探傷装置を用いて探傷する場
合は,200 mm/s以下とする。
7.5.2 二振動子垂直探触子による場合の走査
二振動子垂直探触子による場合は,X走査又はY走査を行う(図1参照)。
X走査 : 探触子の音響隔離面を圧延方向に平行に配置し,圧延方向と直角に走査する。
Y走査 : 探触子の音響隔離面を圧延方向に直角に配置し,圧延方向に走査する。
図1−二振動子垂直探触子による走査

7.6 探傷箇所(走査箇所及び範囲)

7.6.1  製品板内部の探傷箇所
製品板内部の探傷箇所は,注文者の要求がある場合,受渡当事者間の協定によって表3及び図2の走査
区分を指定することができる。注文者の要求がない場合,同一区分内の探傷箇所は,製造業者の選択によ
る。表3以外について,特に必要がある場合は,受渡当事者間の協定による。

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表3−探傷箇所
走査区分 探傷箇所
A形 圧延方向及びその直角方向に200 mmピッチの線上,又は圧延方向若しくはそ
の直角方向に100 mmピッチ線上を探傷する。
B形 圧延方向又はその直角方向に200 mmピッチの線上を探傷する。
A形及びB形において,探傷する方向を表す必要がある場合には,次の記号による。
AG形 : A形で,圧延方向及びその直角方向に探傷
AL形 : A形で,圧延方向だけに探傷
AC形 : A形で,圧延方向に対し直角方向だけに探傷
BL形 : B形で,圧延方向だけに探傷
BC形 : B形で,圧延方向に対し直角方向だけに探傷
7.6.2 四周辺又は開先予定線の探傷箇所
四周辺又は開先予定線を中心に,表4に規定する走査幅全面の探傷を行う。注文者は,製品板内部を探
傷せずに四周辺又は開先予定線の探傷だけを指定する場合,走査区分C形として指定することができる(図
2参照)。
表4−四周辺又は開先予定線の走査幅
単位 mm
製品板の厚さ 走査幅
60以下 50
60を超え 100以下 75
100を超えるもの 100

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a) G形で四周辺を探傷する場合 b) G形で開先予定線を探傷する場合
c) L形又はBL形で四周辺を探傷する場合 d) L形又はBL形で開先予定線を探傷する場合
e) C形又はBC形で四周辺を探傷する場合 f) C形又はBC形で開先予定線を探傷する場合
g) 形で四周辺だけを探傷する場合 h) 形で開先予定線だけを探傷する場合
図2−走査区分及び探傷箇所

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JIS G 0802:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 17577:2016(MOD)

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