この規格ページの目次
- 8 探傷感度の適用・設定及び対比線の設定
- 8.1 一般事項
- 8.2 探傷感度の適用
- 8.3 距離振幅特性曲線を用いた評価方法の適用
- 8.4 探傷感度の設定方法
- 8.5 対比線の設定
- 9 きずの分類
- 9.1 きずの分類及び表示記号
- 9.2 きずの広がり及び指示長さ
- 9.3 きずの記録
- 10 きずの評価方法
- 10.1 評価対象きず
- 10.2 評価のための換算
- 10.3 重きず(×きず)個数の評価
- 10.4 きず1個の最大指示長さの評価
- 10.5 密集度の評価
- 11 きずの判定基準
- 12 試験報告書
- JIS G 0802:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS G 0802:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS G 0802:2016の関連規格と引用規格一覧
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G 0802 : 2016
8 探傷感度の適用・設定及び対比線の設定
8.1 一般事項
探傷感度の確認は,同一条件での連続探傷では,少なくとも4時間ごとに行う。
8.2 探傷感度の適用
探傷感度の適用は,次による。
a) 探傷感度は,通常,表5に示すA感度を適用する。
b) 製品板の厚さが60 mmを超え,SN比が6 dB以下の場合は,受渡当事者間の協定によって,表5に示
すB感度を適用してもよい。ただし,B感度は,圧力容器用途[JIS B 8266の5.3.4(鉄鋼材料の非破
壊試験)a)]の製品板には適用してはならない。また,B感度を適用した場合は,箇条12によって報
告を行う。
注記 SN比とは,垂直探触子の不感帯部を除く厚さ内において,φ5 mm検出レベル(DM線)と
ノイズレベルとの比率をいう。
8.3 距離振幅特性曲線を用いた評価方法の適用
製品板の厚さが60 mmを超え,超音波減衰が著しい場合には,製造業者の選択によって,附属書JDに
規定する距離振幅特性曲線を用いた評価方法を適用してもよい。ただし,距離振幅特性曲線を用いた評価
方法を適用した場合は,箇条12によって報告を行う。
8.4 探傷感度の設定方法
探傷感度の設定方法は,表5及び次による。
a) 感度の設定 A感度の設定は,次によって行う。
1) 探傷する製品板の底面エコーの高さを表5に示すように,CRT上50 %線(図3のDM線)に調整
する。
2) 次に,感度補正用試験片(附属書JBのRB-S)を用いて,あらかじめ測定したF/B(dB)を補正値
として,感度を高める。
b) 感度の設定 B感度の設定は,次によって行う。
1) 探傷する製品板の底面エコーの高さを表5に示すように,CRT上50 %線(図3のDM線)に調整
する。
2) 次に,感度補正用試験片(附属書JBのRB-S)を用いて,あらかじめ測定したF/B(dB)から6 dB
を減じた値を補正値として,感度を高める。
表5−探傷感度
製品板の厚さ 探傷感度
製品板の底面エコー感度補正用 感度補正用試験片による補正値a)
の高さ(CRT上) 試験片No. A感度 B感度
mm % dB dB
6以上 13以下 50 1 F/B −
13超え 20以下 50 2 F/B
20超え 40以下 50 3 F/B
40超え 60以下 50 4 F/B
60超え 100以下 50 5 F/B F/B−6
100超え 160以下 50 6 F/B F/B−6
160超え 200以下 50 7 F/B F/B−6
――――― [JIS G 0802 pdf 11] ―――――
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G 0802 : 2016
表5−探傷感度(続き)
注a) 補正値とは,感度補正用試験片のφ5 mmエコー高さ(F)と底面エコーの高さ(B)と
の比であるF/B(dB)値又はF/B−6(dB)値を示す。
8.5 対比線の設定
手動探傷器の場合の対比線の設定は,探傷器の目盛板の50 %の高さを基準の対比線(DM線)とし,基
準線より6 dB高い線をDH線(100 %),基準線より6 dB低い線をDL線(25 %),基準線より12 dB低い
線をDC線(12.5 %)とする(図3参照)。
自動探傷器の場合は,図3に相当する対比線を設定する。
注記 [ ]内は,Aスコープ式探傷器の対比線に相当する自動探傷器の場合の対比線。
図3−探傷器の対比線の設定
9 きずの分類
9.1 きずの分類及び表示記号
9.1.1 二振動子垂直探触子による場合
X走査の場合は,きずエコー高さによって表6のように分類し,表示記号を付ける。また,Y走査の場
合は,きずエコー高さによって表7のように分類し,表示記号を付ける。
表6−二振動子垂直探触子によるきずの分類及び表示記号(X走査)
きずの程度 きずの評価基準 表示記号
軽 DL線を超えDM線以下 ○
中 DM線を超えDH線以下 △
重 DH線を超えるもの ×
――――― [JIS G 0802 pdf 12] ―――――
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G 0802 : 2016
表7−二振動子垂直探触子によるきずの分類及び表示記号(Y走査)
きずの程度 きずの評価基準 表示記号
軽 DC線を超えDL線以下 ○
中 DL線を超えDM線以下 △
重 DM線を超えるもの ×
9.1.2 垂直探触子による場合
垂直探触子による場合は,きずエコー高さによって表8のきずの程度に分類し,表示記号を付ける。
表8−垂直探触子によるきずの分類及び表示記号
きずの程度 きずの評価基準 表示記号
軽 DL線中 DM線 重 F1>DH線,F1/B1>100 %又はB1≦50 % ×
F1及びB1は,JIS Z 2344の3.(探傷図形の表示)による。
9.2 きずの広がり及び指示長さ
9.2.1 きずの広がり
きずが検出された場合は,その付近を探傷して,きずの広がりを確かめる。きずの圧延方向の寸法を,
長さ方向の指示長さといい,圧延方向に直交する寸法を,きずの幅方向の指示長さという。
なお,圧延方向が不明の場合には,きずの広がりにおいて最大径となる方向を圧延方向とする。
自動探傷できずを検出した場合は,その付近を手動探傷して,きずの広がりを確かめるか,又は手動探
傷と同等の検出能力をもつ自動探傷装置で,きずの広がりを確かめる。
9.2.2 きずの指示長さ
きずの程度によるきずの指示長さは,次のいずれかによる。
a) 二振動子垂直探触子による場合 二振動子垂直探触子によってきずの長さ方向の指示長さを測定する
場合は,通常,Y走査で探触子を移動して,きずエコー高さが表9に示す対比線まで低下するときの
探触子の中心間距離を測定して,きずの指示長さとする。Y走査が困難な場合は,X走査で探触子を
移動し,きずエコー高さが表10に示す対比線まで低下するときの探触子の中心間距離を測定して,き
ずの指示長さとしてもよい。きずの幅方向の指示長さを測定する場合は,X走査によって探触子を移
動し,きずの程度が“軽”の場合はDC線,きずの程度が“中”及びきずの程度が“重”の場合は,
DL線まで低下するときの探触子の中心間距離を測定する。
表9−きずの指示長さを測定する基準(Y走査)
きずの程度 対比線
軽(○きず) DC線
中及び重(△きず及び×きず) DL線
表10−きずの指示長さを測定する基準(X走査)
きずの程度 対比線
軽(○きず) DL線
中及び重(△きず及び×きず) DM線
――――― [JIS G 0802 pdf 13] ―――――
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G 0802 : 2016
b) 垂直探触子による場合 垂直探触子による場合は,探触子を移動して,きずエコー高さ(F1),F1/B1
又は底面エコーの高さ(B1)が表11に示す値まで低下するときの探触子の中心間距離を測定してきず
の指示長さとする。
表11−きずの指示長さを測定する基準(垂直探触子による場合)
きずの程度 F1,F1/B1又はB1
軽(○きず) F1=DL線又はF1/B1=25 %
中(△きず) F1=DM線又はF1/B1=50 %
重(×きず) F1=DM線,F1/B1=50 %又はB1=DM線
9.3 きずの記録
9.3.1 製品板内部
製品板内部のきずは,特に指定のない限り,△きず及び×きずの表示記号,位置及びそれらの寸法を記
録する。ただし,指示長さが50 mm未満の△きず及び指示長さが25 mm未満の×きずは,点きずとして
扱い,寸法を記録する必要はない。
9.3.2 四周辺及び開先予定線
四周辺及び開先予定線のきずの記録の方法は,次による。
a) きずの指示長さが10 mm以下の○きずは,きずとして扱わず,記録する必要はない。
b) ○きず(10 mm以下を除く。),△きず及び×きずの表示記号,位置及びそれらの寸法を記録する。た
だし,指示長さが50 mm未満の○きず及び△きず並びに指示長さが25 mm未満の×きずは,点きず
として扱い,寸法を記録する必要はない。
10 きずの評価方法
10.1 評価対象きず
評価対象きずは,探傷箇所によって,次による。
a) 製品板内部 △きず及び×きずを評価対象とし,○きずは,評価対象にしない。
b) 四周辺又は開先予定線 きずの指示長さが,10 mmを超える○きず,△きず及び×きずの全てを評価
対象とする。
10.2 評価のための換算
評価のための換算は,きずの程度及び探傷箇所によって,次のように行う。
a) ○きず及び△きずは,探傷線に沿ってその長さが50 mm以下の場合は1個として数え,50 mmを超え
る場合は,長さ50 mmごと及びその端数をそれぞれ1個として数える。
b) ×きずは,探傷線に沿ってその長さが25 mm以下の場合は1個として数え,25 mmを超える場合は,
その長さが25 mmごと及びその端数をそれぞれ1個として数える。
c) ) 及びb) で数えた○きず及び×きずを,次のように△きずに換算し,換算後の△きずの総数を,き
ずの換算個数とする。
○きず2個→△きず1個
×きず1個→△きず2個
10.3 重きず(×きず)個数の評価
重きずの個数の評価は,次による。
――――― [JIS G 0802 pdf 14] ―――――
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G 0802 : 2016
a) 製品板内部については,重きず(×きず)個数の製品板全面積に対する割合(個/m2)によって評価す
る。
b) 四周辺又は開先予定線については,重きず(×きず)個数の四周辺又は開先予定線3 mに対する割合
(個/3 m)によって評価する。
10.4 きず1個の最大指示長さの評価
きず1個の最大指示長さは,それぞれのきずの程度別に,きずの最大指示長さによって評価する。ただ
し,2個以上のきずが直線状に連続して存在する場合で,隣り合うきずの間隔が,両方のきずのうち,小
さい方のきずの指示長さより小さい場合は,両きずは間隔部分を含めて連続した一つのきずとみなし,そ
の総和をもってきず1個の指示長さとする。
10.5 密集度の評価
密集度の評価は,次による。
a) 製品板内部については,換算個数が最も多い箇所において,通常,1 m2の正方形面積内の探傷線上の
換算個数とする。
b) 四周辺又は開先予定線については,換算個数が最も多い3 mの部分における換算個数とする。
11 きずの判定基準
きずの判定基準は,表12及び表13に示す全ての項目について規定した値以下の場合,その製品板を合
格とする。ただし,自動探傷の場合で,きずが擬似信号によるものか否かを確認する必要がある場合は,
手動探傷によってきずを評価し,判定してもよい。また,判定の結果が不合格となった場合でも,受渡当
事者間の協定によって,製品板の板取り,使用箇所などを考慮し,合格にしてもよい。
表12−製品板内部の判定基準
きず表示 重きずの きず1個の 密集度
記号 個数 最大指示長さ (△きず換算個数)
個/m2 mm 個/m2
△ − 150
× 1 100
表13−四周辺又は開先予定線の判定基準
きず表示 重きずの きず1個の 密集度
記号 個数 最大指示長さ (△きず換算個数)
個/3 m mm 個/3 m
○ − 100 10
△ − 75
× 1 50
12 試験報告書
試験報告が必要な場合には,報告書の種類のほか,報告する事項は,次のうちから,受渡当事者間の協
定によって選択してよい。報告は,試験報告書によるか又は検査文書に記載してもよい。また,8.2 b) 及
び8.3を適用した場合は,必ず報告しなければならない。
a) 検査年月日
――――― [JIS G 0802 pdf 15] ―――――
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JIS G 0802:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 17577:2016(MOD)
JIS G 0802:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 0802:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB8266:2003
- 圧力容器の構造―特定規格
- JISG0431:2009
- 鉄鋼製品の雇用主による非破壊試験技術者の資格付与
- JISG0431:2021
- 鉄鋼製品の雇用主による非破壊試験技術者の資格付与
- JISG4304:2012
- 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4304:2021
- 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2305:2013
- 非破壊試験技術者の資格及び認証
- JISZ2344:1993
- 金属材料のパルス反射法による超音波探傷試験方法通則
- JISZ2345:2000
- 超音波探傷試験用標準試験片
- JISZ2352:2010
- 超音波探傷装置の性能測定方法