JIS G 3468:2021 配管用溶接大径ステンレス鋼鋼管 | ページ 3

                                                                                             9
G 3468 : 2021
記号説明
1 : 外面オフセット
2 : 外面溶接ビードの高さ
3 : 内面溶接ビードの高さ
4 : 内面オフセット
図2−オフセットがある場合の溶接ビード高さ

10 外観

  管の外観は,次による。
a) 管は,実用的に真っすぐ,かつ,その両端が管軸に対して実用的に直角でなければならない。
b) 管の内外面は,仕上げが良好で,使用上有害な欠点があってはならない。
c) 表面手入れを実施する場合は,グラインダ,機械加工などによってもよいが,手入れ後の厚さは,厚
さの許容差内でなければならない。
d) 手入れ跡は,管の形状に滑らかに沿わなければならない。

11 特別品質規定

  受渡当事者間の協定によって,適用する特別品質規定は,附属書JAによる。

12 試験

12.1 分析試験

12.1.1 分析試験の一般事項及び分析用試料の採り方
分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404の箇条8(化学成分)による。
12.1.2 分析方法
溶鋼分析の方法は,JIS G 0320による。

12.2 機械試験

12.2.1 機械試験の一般事項
機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。ただし,機
械試験に供される供試材の採り方は,JIS G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のA類とする。

――――― [JIS G 3468 pdf 11] ―――――

           10
G 3468 : 2021
12.2.2 母材引張試験
母材引張試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数 供試材の採り方及び試験片の数は,次による。
1) 製造のままの場合は,管又は管に使用する鋼板若しくは鋼帯から採取する。
2) 管に熱処理を行った場合は,管又は管体と同時熱処理を行った同じ厚さの管端の供試材から採取す
る。
3) 鋼板又は鋼帯から供試材を採る場合は,同一溶鋼,同一熱処理条件ごとに一つの供試材を採取し,
それぞれの供試材から引張試験片を1個採取する。
4) 管から供試材を採る場合は,同一寸法,及び同時熱処理の管120 mごと及びその端数からそれぞれ
一つの供試材を採取し,それぞれの供試材から引張試験片を1個採取する。ここで,同一寸法とは,
外径及び厚さが同一のものをいう。また,連続炉を用いる場合の同時熱処理とは,同一熱処理条件
での連続した熱処理をいい,連続炉を停止した場合,停止後の熱処理は,同時熱処理に含まない。
同一溶鋼単位で供試材を採取する場合には,同時熱処理に代えて,同一熱処理条件としてもよい。
管体と同時熱処理の管端の供試材から採取する場合は,管120 m相当量ごと及びその端数からそ
れぞれ一つの供試材を採取し,それぞれの供試材から引張試験片を1個採取する。
b) 試験片 試験片は,供試材から採取し,鋼板又は鋼帯による場合は,JIS Z 2241の13B号,14B号又
は5号試験片のいずれかとし,管による場合は,JIS Z 2241の12号(12B号又は12C号)又は5号試
験片のいずれかとする。試験片の採取方向は,表3による。ただし,管から引張試験片を採取する場
合,溶接部を含まない部分から採取する。
c) 試験方法 試験方法は,JIS Z 2241による。
12.2.3 溶接部引張試験
溶接部引張試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数 供試材の採り方は,管から採取する場合,同一寸法及び同時熱処理
の管120 mごと及びその端数からそれぞれ一つの供試材を採取する。
管体と同一条件で溶接された管端の供試材から採取する場合,同一寸法及び同時熱処理の管120 m
相当量ごと及びその端数からそれぞれ一つの供試材を採取する。
それぞれの供試材から溶接部引張試験片1個を採取する。
b) 試験片 試験片は,JIS Z 3121の1号試験片とし,管又は管体と同一条件で溶接された管端の供試材
から採取する。
c) 試験方法 試験方法は,JIS Z 2241による。

12.3 水圧試験又は非破壊試験

  水圧試験又は非破壊試験は,次による。
a) 試験の頻度 試験は,水圧試験又は非破壊試験のいずれかについて,管1本ごとに行う。ただし,試
験の本数は,受渡当事者間の協定としてもよい。
b) 試験方法 水圧試験又は非破壊試験は,次による。
1) 水圧試験 管に箇条8のa) に規定する水圧試験下限圧力以上の圧力を加えて5秒間以上保持した
とき,これに耐え,漏れが生じたかどうかを調べる。
2) 非破壊試験 非破壊試験方法は,JIS Z 3106による。ただし,受渡当事者間の協定によって日本産

――――― [JIS G 3468 pdf 12] ―――――

                                                                                            11
G 3468 : 2021
業規格による他の非破壊試験を行う場合の試験方法は,適用する日本産業規格による。

13 検査及び再検査

13.1 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条6に適合しなければならない。
c) 機械的性質は,箇条7に適合しなければならない。
d) 水圧試験特性又は非破壊試験特性は,箇条8に適合しなければならない。
e) 寸法は,箇条9に適合しなければならない。
f) 外観は,箇条10に適合しなければならない。
g) 受渡当事者間の協定によって特別品質規定を適用する場合には,箇条11に適合しなければならない。

13.2 再検査

  機械試験に合格とならなかった管は,JIS G 0404の9.8(再試験)の再試験を行い,合否を決定してもよ
い。

14 表示

  検査に合格した管は,管ごとに,次の事項を表示しなければならない。表示の順序は,指定しない。ま
た,受渡当事者間の協定によって,製品識別が可能な範囲で項目の一部を省略してもよい。
a) 種類の記号
b) 製造方法を表す記号
製造方法を示す記号は,次による。ただし,“−”は空白でもよい。
1) 自動アーク溶接鋼管 −A
2) レーザ溶接鋼管 −L
c) 熱処理の記号S(管で固溶化熱処理を行った場合)
d) 寸法。寸法は,外径及び厚さ,又は呼び径及び厚さを表示する。
例 508.0×5.5,又は500A×5.5
e) 製造業者名又はその略号
f) 特別品質規定の指定を表す記号Z(指定があった場合)

15 報告

  製造業者は,特に指定のない限り,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404
の箇条13(報告)による。検査文書の種類は,注文時に特に指定がない場合,JIS G 0415の5.1(検査証
明書3.1)による。
SUS329J1TPYに必要に応じてCu,W及びNのうち一つ以上の元素を添加する場合は,その分析値を報

――――― [JIS G 3468 pdf 13] ―――――

           12
G 3468 : 2021
告しなければならない。SUS329J3LTPY及びSUS329J4LTPYに必要に応じてCu及び/又はWを添加する
場合は,その分析値を報告しなければならない。

――――― [JIS G 3468 pdf 14] ―――――

                                                                                            13
G 3468 : 2021
附属書JA
(規定)
特別品質規定
JA.1 高温引張試験における耐力(Z2)1)
高温引張試験における耐力は,次による。
a) 管の高温引張試験における耐力の値及び試験温度は,受渡当事者間の協定による。
b) 供試材の採り方及び試験片の数は,同一溶鋼ごとに一つの供試材を採取し,これから,試験温度ごと
に1個の試験片を採取する。
c) 試験片及び試験方法は,JIS G 0567による。
なお,JIS G 0567の試験片の採取が困難な管については,試験片の形状は,受渡当事者間の協定に
よる。
注1) 管の取引においては,高温引張試験における耐力の要求指定をZ2と表記することがある。
JA.2 腐食試験(Z6)2)
注2) 管の取引においては,腐食試験の要求指定をZ6と表記することがある。
JA.2.1 腐食試験方法及び評価
粒界腐食試験方法は,b) d) による。ただし,受渡当事者間の協定によって,これらの試験を実施する
前に,a) に示す10 %しゅう酸エッチング試験を実施し,得られたエッチング組織によって,b) d) の粒
界腐食試験を行う必要があるかどうかを判別してもよい。
a) 10 %しゅう酸エッチング試験は,JIS G 0571によって行い,JIS G 0571の8.(エッチング組織の分類)
に従って判定を行う。溝状組織及び/又はピット組織IIが検出されない場合は,合格とする。エッチ
ング組織が溝状組織及び/又はピット組織IIの場合,表JA.1に示す判定に従って,b) d) の粒界腐
食試験を行う。ただし,いずれの粒界腐食試験を行うかは,受渡当事者間の協定による。
表JA.1−10 %しゅう酸エッチング試験による組織と適用する腐食試験
種類の記号 状態 硫酸·硫酸第二65 %硝酸腐食 硫酸·硫酸銅腐
鉄腐食試験 試験(JIS G 食試験(JIS G
0573)を行う組
(JIS G 0572)を 0575)を行う組
行う組織 織 織
SUS304TPY 受入れのまま 溝状組織 溝状組織 溝状組織
SUS315J1TPY (固溶化熱処理) ピット組織II
SUS315J2TPY
SUS316TPY
SUS317TPY −
SUS304LTPY 鋭敏化熱処理 溝状組織
ピット組織II
SUS316LTPY −
SUS317LTPY
SUS321TPY −
SUS347TPY

――――― [JIS G 3468 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS G 3468:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9330-6:1997(MOD)

JIS G 3468:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 3468:2021の関連規格と引用規格一覧