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G 3508-1 : 2021
図1−焼入性の指定方法
7.3 オーステナイト結晶粒度
注文者は,オーステナイト結晶粒度を指定してもよい。この場合,9.2.3の試験を行い,その規定値は,
受渡当事者間の協定による。
7.4 非金属介在物
注文者は,非金属介在物を指定してもよい。この場合,9.2.4の試験を行い,その規定値は,受渡当事者
間の協定による。ただし,特に指定のない限り,規定値は,JIS G 0555のJA.7(判定)の点算法による清
浄度d(%)の上限値とする。
8 外観,寸法及びその許容差
8.1 外観
線材の外観は,次による。
a) 線材は,使用上有害な欠点があってはならない。ただし,線材は,一般に検査によって全長にわたっ
ての欠点の検出及びその除去は困難であるため,欠点を含む場合がある。コイル内に発見された使用
上有害と判断される欠点の取扱いについては,必要な場合,受渡当事者間の協定による。
b) 線材の表面きずは,9.3の試験を行い,そのきずの深さは,0.10 mm以下とする。
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c) きず深さを特別に管理する必要がある場合,径が25 mm以下の線材は,受渡当事者間の協定によっ
て,表JA.1のクラスAを適用してもよい。
8.2 標準径
線材の標準径は,表4による。
表4−標準径
単位 mm
5.5,6, 6.4,7, 8, 9, 9.5,10, 11, 12, 13, 14, 15,
16, 17, 18, 19, 20, 22, 24, 25, 26, 28, 30, 32, 34,
36, 38, 40, 42, 44, 46, 48, 50
8.3 寸法の許容差
径の許容差及び偏径差は,表5による。径の許容差及び偏径差を特別に管理する必要がある場合,径が
32 mm以下の線材は,受渡当事者間の協定によって,表JA.2のクラスA又はクラスBを適用してもよい。
表5−径の許容差及び偏径差
単位 mm
径 許容差 偏径差
15以下 ±0.3 0.4以下
15を超え 25以下 ±0.4 0.5以下
25を超え 32以下 ±0.5 0.6以下
32を超え 50以下 ±0.6 0.7以下
9 試験
9.1 分析試験
9.1.1 分析試験の一般事項及び分析用試料の採り方
化学成分は,溶鋼分析によって求め,分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404
の箇条8(化学成分)による。
9.1.2 分析方法
溶鋼分析の方法は,JIS G 0320による。
9.2 鋼質試験
9.2.1 脱炭層深さ測定試験
脱炭層深さ測定試験は,次による。
a) 供試材は,同一溶鋼に属し,同一圧延チャンス及び同一寸法のコイルを一括して一組とし,1コイル
の片端1) から,一つを採取する。
注1) コイルの片端とは,圧延の先端又は後端近傍に相当する部位を指し,圧延後にコイルを分割
した場合,及び圧延途中にコイルを分割した場合も,分割前のコイルの片端から採取するこ
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とを意味する。
b) 試験方法は,JIS G 0558の6.1(顕微鏡による測定方法)によって,最大脱炭深さの箇所を基点とし
て,円周を等分する4か所で測定し,その平均値を平均脱炭層深さとする。
9.2.2 焼入性試験
焼入性試験は,次による。
a) 試験片の調製方法及び試験方法は,JIS G 0561による。
なお,供試材の採取単位は,同一溶鋼単位とする。試験片の数は1個以上とし,注文者から特に指
定のない限り,製造業者の判断による。
b) 表6表17に規定した位置で硬さを測定した場合で,その中間位置の硬さが必要な場合は,受渡当事
者間の協定によって,隣接する測定位置の硬さ測定結果を用いて,あん(按)分計算によって求めて
もよい。
9.2.3 オーステナイト結晶粒度試験
オーステナイト結晶粒度試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数は,受渡当事者間の協定による。
b) 試験方法は,JIS G 0551による。ただし,JIS G 0551に規定する試験方法のうち,いずれの試験方法
によるかは,受渡当事者間の協定による。
9.2.4 非金属介在物試験
非金属介在物試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数は,受渡当事者間の協定による。
b) 試験方法は,JIS G 0555による。ただし,特に指定のない限り,JIS G 0555の附属書JA(点算法によ
る非金属介在物の顕微鏡試験方法)による。
注記 JIS G 0555には,標準図を用いて測定する顕微鏡試験方法(本体及び附属書A附属書D),
及び点算法を用いて測定する顕微鏡試験方法(附属書JA)を規定している。
9.3 表面きず検出試験
表面きず検出試験は,次による。
a) 同一溶鋼に属し,同一圧延チャンス及び同一寸法のコイルを一括して一組とし,1コイルの片端1) か
ら,試験片を1個採取する。
b) 表面きず検出方法は,磁粉探傷試験,酸洗仕上げでの目視試験など適切な方法で行う。きずの深さは,
通常,きずがなくなるまで削って,削り取られたきずの深さを適切な精度をもった測定器で測定する。
10 検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条6に適合しなければならない。
c) 脱炭層深さは,注文者が指定する場合に適用し,7.1に適合しなければならない。
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d) 焼入性は,注文者が指定する場合に適用し,7.2に適合しなければならない。焼入性試験に合格しなか
った鋼材は,JIS G 0404の9.8(再試験)によって再試験を行って,合否を判定してもよい。
e) オーステナイト結晶粒度は,注文者が指定する場合に適用し,7.3に適合しなければならない。
f) 非金属介在物は,注文者が指定する場合に適用し,7.4に適合しなければならない。
g) 外観は,8.1に適合しなければならない。
h) 寸法は,8.3に適合しなければならない。
i) 受渡当事者間の協定によって,附属書JAの特別品質規定を適用する場合は,その規定に適合しなけ
ればならない。
11 表示
検査に合格した線材は,1コイルごと又は1結束ごとに,次の項目を適切な方法で表示しなければなら
ない。
なお,受渡当事者間の協定によって,製品識別が可能な範囲で,項目の一部を省略してもよい。
a) 種類の記号
b) 溶鋼番号又はその他の製造(検査)番号
c) 製造業者名又はその略号
d) 寸法。寸法の表し方は,JIS G 3191の4.2(バーインコイルの寸法)による。
12 報告
製造業者は,注文者から要求された場合,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G
0404の箇条13(報告)による。ただし,注文時に特に指定がない場合は,検査文書はJIS G 0415の5.1(検
査証明書3.1)による。
なお,附属書JAの特別品質規定で規定した項目についての報告は,受渡当事者間の協定による。
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表6−SWRCHB223の焼入性
試験片焼入端からの距離 熱処理温度
硬さ
mm ℃
HRC
1.5 3 5 7 9 11 13 15 20 25 30 35 40 45 50 焼ならし 焼入れ
上限 50 49 48 46 41 32 24 21 − − − − − − −
900 875
下限 42 40 22 20 − − − − − − − − − − −
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JIS G 3508-1:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4954:2018(MOD)
JIS G 3508-1:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.140 : 鉄及び鋼製品 > 77.140.65 : 鋼線,ワイヤロープ及びリンクチェーン
JIS G 3508-1:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0201:2000
- 鉄鋼用語(熱処理)
- JISG0202:2013
- 鉄鋼用語(試験)
- JISG0203:2009
- 鉄鋼用語(製品及び品質)
- JISG0320:2009
- 鋼材の溶鋼分析方法
- JISG0404:2014
- 鋼材の一般受渡し条件
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISG0551:2013
- 鋼―結晶粒度の顕微鏡試験方法
- JISG0551:2020
- 鋼―結晶粒度の顕微鏡試験方法
- JISG0555:2003
- 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法
- JISG0555:2020
- 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法
- JISG0558:2007
- 鋼の脱炭層深さ測定方法
- JISG0558:2020
- 鋼の脱炭層深さ測定方法
- JISG0561:2011
- 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
- JISG0561:2020
- 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
- JISG3191:2012
- 熱間圧延棒鋼及びバーインコイルの形状,寸法,質量及びその許容差