JIS H 4541:1997 規格概要
この規格 H4541は、電子管,電球,放電ランプ及びダイオード,サーミスタなどの半導体デバイスの軟質ガラス封入部に用いるジュメット線について規定。
JISH4541 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H4541
- 規格名称
- ジュメット線
- 規格名称英語訳
- Dumet wires
- 制定年月日
- 1952年3月8日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 29.060.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 非鉄 2021
- 改訂:履歴
- 1952-03-08 制定日, 1955-03-05 確認日, 1958-03-03 改正日, 1961-12-16 確認日, 1964-12-01 確認日, 1966-03-01 改正日, 1969-03-01 確認日, 1972-02-01 確認日, 1972-10-01 改正日, 1975-09-01 確認日, 1975-12-01 改正日, 1979-02-01 確認日, 1984-06-01 確認日, 1987-01-01 改正日, 1992-06-01 確認日, 1997-05-20 改正日, 2001-12-20 確認日, 2006-09-20 確認日, 2009-02-20 改正日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS H 4541:1997 PDF [5]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 4541-1997
ジュメット線
Dumet wires
1. 適用範囲 この規格は,電子管,電球,放電ランプ及びダイオード,サーミスタなどの半導体デバイ
スの軟質ガラス封入部に用いるジュメット線(1)(以下,線という。)について規定する。
注(1) 線は,鉄・ニッケル合金を心金とし,それに銅を被覆した複合線で,更に表面をオキシダイズ
仕上げ又はボレート仕上げしたものをいう。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS G 0303 鋼材の検査通則
JIS G 1201 鉄及び鋼の分析方法通則
JIS G 1211 鉄及び鋼−炭素定量方法
JIS G 1212 鉄及び鋼−けい素定量方法
JIS G 1213 鉄及び鋼中のマンガン定量方法
JIS G 1214 鉄及び鋼中のりん定量方法
JIS G 1215 鉄及び鋼−硫黄定量方法
JIS G 1216 鉄及び鋼−ニッケル定量方法
JIS G 1219 鉄及び鋼−銅定量方法
JIS G 1253 鉄及び鋼−スパーク放電発光分光分析方法
JIS G 1256 鉄及び鋼−蛍光X線分析方法
JIS G 1257 鉄及び鋼−原子吸光分析方法
JIS G 1258 鋼の誘導結合プラズマ発光分光分析方法
JIS H 1271 ニッケル銅合金分析方法
JIS H 1272 ニッケル及びニッケル合金鋳物中の銅定量方法
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
JIS H 3300 銅及び銅合金継目無管
JIS H 3510 電子管用無酸素銅の板,条,継目無管,棒及び線
JIS Z 2201 金属材料引張試験片
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
――――― [JIS H 4541 pdf 1] ―――――
2
H 4541-1997
2. 種類及び記号 線の種類及び記号は,表1のとおりとする。
表1 種類及び記号
種類 記号 参考
用途例
ジュメット線1種1 DW1-1 電子管,電球,放電ランプなどの管球類
ジュメット線1種2 DW1-2
ジュメット線2種 DW2 ダイオード,サーミスタなどの半導体デバイス類
3. 品質
3.1 外観 線の外観は,6.1によって試験を行ったとき,表面が滑らかで,心金露出,きず,割れ,変色
などの使用上有害な欠陥がなく,さらに仕上げが均一でなければならない。
3.2 化学成分 心金の化学成分は,表2による。
表2 心金の化学成分
種類 記号 心金の化学成分
% (m/m)
Ni(2) C Mn Si S P Fe
ジュメット線1種1 DW1-1 41.043.0 0.10以下 0.751.25 0.30以下 0.02以下 0.02以下 残部
ジュメット線1種2 DW1-2
ジュメット線2種 DW2 46.048.0 0.10以下 0.201.25 0.30以下 0.02以下 0.02以下 残部
注(2) i中のCoは,Ni成分として取り扱う。
参考 心金の平均線膨張係数は,ジュメット線1種が45×10−760×10−7/℃ (30300℃),2種が72×10−782
×10−7/℃ (30300℃) である。
3.3 銅比率 線の銅比率は,6.3によって試験を行ったとき,表3に適合しなければならない。ただし,
特殊な用途に用いる線については,その銅比率を受渡当事者間の協定によることができる。
表3 銅比率
種類 記号 銅比率 参考
% (m/m) 平均線膨張係数 (×10−7/℃)
軸方向 半径方向
ジュメット線1種1 DW1-1 2025 5565 7986
ジュメット線1種2 DW1-2 2328 5565 8389
ジュメット線2種 DW2 1320 8095 9097
備考 参考の平均線膨張係数は,30380℃の温度範囲における値を示す。
3.4 断面の形状 線の断面の形状は,6.4によって試験を行ったとき,被覆銅層にはく離がなく,被覆銅
層及び心金にきず,割れその他の使用上有害な欠陥がなく,さらに偏肉比は2.5以下でなければならない。
ただし,受渡当事者間の協定によってグロー放電による空気漏れでこれに替えることができる。
3.5 機械的性質 線の機械的性質(引張強さ・伸び)は,6.5によって試験を行ったとき,表4に適合し
なければならない。
――――― [JIS H 4541 pdf 2] ―――――
3
H 4541-1997
表4 機械的性質
種類 質別 記号 引張強さ 伸び
MPa %
ジュメット線1種1 O1 DW1-1-O1 640以下 15以上
O2 DW1-1-O2 20以上
ジュメット線1種2 O1 DW1-2-O1 15以上
O2 DW1-2-O2 20以上
ジュメット線2種 O1 DW2-O1 15以上
O2 DW2-O2 20以上
備考 質別は加熱条件による。
3.6 仕上げ層の密着性 線の仕上げ層の密着性は,6.6によって試験を行う。
線表面の仕上げ層面積の41以上が破損(3)してはならない。
注(3) 破損とは,銅素地が露出した状態をいう。
3.7 ガラス溶着性 線のガラス溶着性は,6.7によって試験を行う。
線に起因するガラスの割れ,気泡,その他の使用上有害な欠陥を生じてはならない。
4. 線径の許容差 線径の許容差は,6.8によって試験を行ったとき,表5に適合しなければならない。
表5 線径の許容差
単位 mm
線径 許容差
0.40以下 ±0.010
0.40を超え 0.60以下 ±0.020
0.60を超えるもの ±0.025
5. 製造方法 線は,表2に示す化学成分の心金を用い,これにJIS H 3100のC1020, JIS H 3300のC1020
又はJIS H 3510のC1011に示す化学成分の銅(4)を密着被覆して複合線を形成する。その表面は,表6に示
す仕上げのいずれかを行う。
注(4) 銅の選択は,受渡当事者間の協定による。
表6 仕上げ
名称 記号 内容
ボレート仕上げ P 亜酸化銅層とほう砂層を形成する。
オキシダイズ仕上げ Q 亜酸化銅層だけを形成する。
6. 試験
6.1 外観試験 外観試験は,約10倍の拡大鏡によって線の表面状態を観察する。
6.2 分析試験 心金の化学成分の分析試験は,JIS G 0303及びJIS G 1201並びに次のいずれかによる。
JIS G 1211, JIS G 1212, JIS G 1213, JIS G 1214, JIS G 1215, JIS G 1216, JIS G 1253, JIS G 1256,
JIS G 1257, JIS G 1258
6.3 銅比率試験 線の銅比率試験は,線中の銅の質量をJIS G 1219, JIS H 1271又はJIS H 1272によって
求め,銅除去前後の質量変化から式(1)によって算出する。
m1−m2
Cu= 100 (1)
m1
――――― [JIS H 4541 pdf 3] ―――――
4
H 4541-1997
ここに, Cu : 線の銅比率 [% (m/m) ]
m1 : 銅除去前の質量 (g)
m2 : 銅除去後の質量 (g)
6.4 断面の形状試験 線の断面の形状試験は,線を線軸に対して垂直に切断し,樹脂などに埋め込み,
断面研磨して鏡面状態に仕上げて,倍率50倍以上の顕微鏡によって観察する。
なお,銅層の偏肉比は,式(2)によって算出する。
Tmax
TR= (2)
Tmin
ここに, TR : 銅層の偏肉比
Tmax : 被覆銅の最大肉厚 (mm)
Tmin : 被覆銅の最小肉厚 (mm)
6.5 引張試験 引張試験は,JIS Z 2241の規定による。試験片は,JIS Z 2201の4.1(9)(9号試験片)の
9Bを用いる。
6.6 巻付け試験 巻付け試験は,線を表7の倍率の心径の丸棒に巻き付けた後,倍率約10倍の拡大鏡で
線表面の仕上げ層の破損状態を観察する。
表7 巻き心径倍率
径 巻き心径倍率
mm
0.60以下 5
0.60を超えるもの 10
6.7 ガラス溶着試験 ガラス溶着試験は,線及び鉛ガラス管(30380℃の平均線膨張係数90×10−7100
×10−7/℃)を安定した熱源で,線径の約2倍以上の外径になるまで溶着し,ガラスの屈曲点温度以下に徐
冷し観察する。
6.8 寸法試験 寸法試験は,JIS B 7502に規定するマイクロメータを用い,線軸に垂直な同一平面で互
いにほぼ直角な2方向の直径を測定し,その平均値を求める。
7. 検査 検査は,次のとおり行う。
(1) 試料は,一般に同一材料であり,かつ,同一製造単位のものを1ロットとして,1ロットごとに抜き
取る。
(2) 線は,6.によって試験を行ったとき,3.の規定に合格しなければならない。
8. 包装 線は,線径によって次に示すように巻いて,湿気を吸収しないように適切な方法で包装する。
(1) 線径が0.3mm以下の線は,巻き心径30mm以上のスプール巻き。
(2) 線径が0.3mmを超え0.6mm以下の線は,巻き心径50mm以上のスプール巻き。
(3) 線径が0.6mmを超える線は,束巻き。
備考 これらによらない包装については,受渡当事者間の協定によることができる。
9. 表示 線は,1スプールごと,1束ごと又は1包装ごとに適切な方法によって,次の事項を表示しなけ
ればならない。ただし,受渡当事者間の協定によってその一部を省略してもよい。
(1) 種類又はその記号
(2) 質別
――――― [JIS H 4541 pdf 4] ―――――
5
H 4541-1997
(3) 線径
(4) 長さ又は質量
(5) 仕上げ名称又はその記号
(6) 製造番号
(7) 製造年月日
(8) 製造業者名又はその略号
ジュメット線JIS原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 久 世 孝 東芝電子エンジニアリング株式会社
(委員) 中 島 一 郎 通商産業省機械情報産業局
天 野 徹 工業技術院標準部
佐 藤 充 典 科学技術庁金属材料技術研究所
林 明 松下電子工業株式会社
千 葉 正 寿 株式会社スタンレーいわき製作所
川 田 茂 東芝ライテック株式会社
工 藤 和 直 住友電気工業株式会社
岸 田 道 幸 東和電子株式会社
(事務局) 長谷川 実 社団法人日本電子材料工業会
佐 藤 秀 樹 社団法人日本電子材料工業会
(審議参加者) 廣 瀬 浩 二 工業技術院標準部
富 永 登 松下電子工業株式会社
鶴 丸 明 彦 株式会社スタンレーいわき製作所
後 藤 和 紀 社団法人日本電子材料工業会
JIS H 4541:1997の国際規格 ICS 分類一覧
JIS H 4541:1997の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISG0303:2000
- 鋼材の検査通則
- JISG1201:2014
- 鉄及び鋼―分析方法通則
- JISG1211:1995
- 鉄及び鋼―炭素定量方法
- JISG1212:1997
- 鉄及び鋼―けい素定量方法
- JISG1213:2001
- 鉄及び鋼―マンガン定量方法
- JISG1214:1998
- 鉄及び鋼―りん定量方法
- JISG1215:1994
- 鉄及び鋼―硫黄定量方法
- JISG1216:1997
- 鉄及び鋼―ニッケル定量方法
- JISG1219:1997
- 鉄及び鋼―銅定量方法
- JISG1253:2002
- 鉄及び鋼―スパーク放電発光分光分析方法
- JISG1256:1997
- 鉄及び鋼―蛍光X線分析方法
- JISG1257:1994
- 鉄及び鋼―原子吸光分析方法
- JISG1258-1:2014
- 鉄及び鋼―ICP発光分光分析方法―第1部:多元素定量方法―酸分解・二硫酸カリウム融解法
- JISG1258-2:2014
- 鉄及び鋼―ICP発光分光分析方法―第2部:多元素定量方法―硫酸りん酸分解法
- JISG1258-3:2014
- 鉄及び鋼―ICP発光分光分析方法―第3部:多元素定量方法―酸分解・炭酸ナトリウム融解法
- JISH1272:1998
- ニッケル及びニッケル合金中の銅定量方法
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISH3300:2018
- 銅及び銅合金の継目無管
- JISH3510:2012
- 電子管用無酸素銅の板,条,継目無管,棒及び線
- JISZ2201:1950
- 医療用遠心沈デン器
- JISZ2201:1998
- 金属材料引張試験片
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法