JIS K 0093:2006 工業用水・工場排水中のポリクロロビフェニル(PCB)試験方法 | ページ 2

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o) CB標準液(1 最一 準液(20 最一 フラスコ10 mlにとり,
加える。この溶液1 mlは,j) m)の4種類の試験用PCBそれぞれ0.25 μg,合計1 μgを含む(5)。
p) 窒素 JIS K 1107に規定する高純度窒素2級

5.2 器具及び装置

 器具及び装置は,次による。
a) 分液漏斗 2002 000 ml。使用前にあらかじめヘキサンで洗浄したもの。
b) 濃縮器 ロータリーエバポレーター又はクデルナ−ダニッシュ濃縮器(6)。
注(6) 毛細管を付けないもの。
c) 濃縮器用フラスコ ロータリーエバポレーターを用いる場合は,なす形フラスコ。クデルナ−ダニッ
シュ濃縮器を用いる場合は,濃縮管付き濃縮フラスコ500 mlを用いる。
d) フラスコ 200 mlの共通すり合わせ付きのもの。加熱分解用。
e) 還流冷却器 共通すり合わせリービッヒ冷却器又は管球冷却器 300 mm
f) マイクロシリンジ 110 は自動注入装置。
g) カラムクロマトグラフ管 カラムクロマトグラフ管は,次による。
1) カラム用管 内径約10 mm,長さ約300 mmのコック付きガラス管。
2) カラム充てん剤 PCB分析用のシリカゲル(粉末),粒径150250 約130 ℃で15時間以上加熱
した後,デシケーター中で放冷したもの(7)。
注(7) 加熱乾燥したシリカゲル2 gを,3)によってカラムクロマトグラフ管とし,5.3 m) n)に準じた
操作を行い[ただし,注(16)の操作は省略する。],5 μlをマイクロシリンジを用いてガスクロマ
トグラフに導入し,PCBの保持時間に相当する位置にピークのないことを確認する。
3) カラムクロマトグラフ管の作り方 カラム用管底部にJIS K 8251に規定するガラスウール(あらか
じめヘキサンで洗浄し,乾燥したもの。)を詰め,少量のヘキサンを加えてガラスウール間の気泡を
除去する。続いてカラム充てん剤2 gをビーカーにとり,ヘキサンを加えてスラリー状にし,これ
を気泡が入らないようにカラム用管に流し込み,ビーカーの内壁に付着しているカラム充てん剤は
少量のヘキサンを用いて流し入れる。次に,硫酸ナトリウム1 gをカラム充てん剤の上部に積層し
た後,コックを操作してヘキサンが硫酸ナトリウム層よりわずかに上部になるようにする。
h) 円筒形滴下漏斗 500 ml。カラムクロマトグラフ用。
i) ガスクロマトグラフ 次の条件を満たすもの。
1) カラム用管 内径24 mm,長さ1.52.0 mのガラス管。
2) カラム充てん剤 けい藻土(粒径150180μm)を酸処理した後,シラン処理した担体にシリコー
ン系固定相液体1.55 %を被覆させたもの,又はこれと同等の分離性能をもつもの。
参考 カラム充てん剤の市販品には,Chromosorb W AW-DMCS,Uniport HP,Shimalite W AW-DMCS
又はこれと同等の性能をもつものを担体(いずれも粒径150180μmのもの。)で,これにシリ
コーン系固定相液体としてOV-1,OV-17 などを1.55 %被覆したものがある。
3) 検出器 電子捕獲検出器(ECD)。
4) キャリヤーガス ヘリウム[99.9 %(体積百分率)以上]又は5.1 p)の窒素。
5) キャリヤーガスの流量 流量は3080 ml/minに調節して用いる。
6) 試料気化室温度 200250 ℃。
7) カラム槽温度 180250 ℃。
8) 検出器槽温度 200250 ℃。
j) 振とう器

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5.3 準備操作

 準備操作は,次による。
a) 4.1.2で採取した試料の全量を分液漏斗2 000 mlに移し入れ,試料容器の内壁をヘキサン50 mlでよく
洗い,洗液をこの分液漏斗2 000 mlに加え(8),振とう器を用いて約10分間振り混ぜた後,放置する(9)。
注(8) 試料中に懸濁物が極めて多量の場合は,抽出が不十分となるおそれがあるので,アセトン50 ml
を加える。
(9) エマルションが生じる場合は,硫酸57滴を加えて振り混ぜる。
b) 水層を別の分液漏斗2 000 mlに移す。ヘキサン溶液は三角フラスコに移す。分液漏斗2 000 mlに移し
た水層にヘキサン50 mlを加え,再び振とう器を用いて約10分間振り混ぜた後,放置する(9)。水層を
捨て,このヘキサン溶液を先の三角フラスコに合わせる。
c) ヘキサン溶液に硫酸ナトリウム約10 gを加え,軽く振り混ぜ,約10分間放置して脱水(10)する。ろ紙
5種A(又は5種B)(11)を用いてろ過し,ろ液を濃縮器用フラスコに受ける。ヘキサン溶液を入れた
三角フラスコは,少量のヘキサンで2回又は3回洗浄し,更に,その洗液で,先のろ紙及びろ紙上の
硫酸ナトリウムも洗浄し,洗液を濃縮器用フラスコに合わせる。
注(10) このほかに,ヘキサン溶液を−20 ℃の暗所に保存し,水分を凍結させて分離する方法もある。
濃縮操作を当日行わない場合に用いるとよい。
(11) ろ紙は,使用時にヘキサンで洗浄する。
d) 濃縮器を用いて,約40 ℃の水浴中で加熱(12)しながら,ヘキサン溶液を約5 mlになるまで濃縮する(13)。
注(12) ロータリーエバポレーターを用いる場合は,約40 ℃の水浴中で加熱しながら減圧濃縮し,乾
固しないように注意する。クデルナ−ダニッシュ濃縮器を用いる場合は,減圧方式ではなく,
大気圧下で75 ℃以下で加熱して濃縮する。濃縮終了後,スニーダーカラムを濃縮部に付けた
まま装置から取り外し,スニーダーカラムの上部から少量のヘキサンを加えて洗浄し,スニー
ダーカラムを付けたまま放冷する。
(13) 直ちにe)以下の操作ができない場合には,この濃縮液を−20 ℃以下の暗所に保存する。
e) 濃縮液の全量をフラスコに移し入れ,濃縮液の入っていた濃縮器用フラスコの内壁を水酸化カリウム
エタノール溶液25 mlずつで2回洗い,洗液をフラスコに合わせる。
f) このフラスコに還流冷却器を取り付け,沸騰水浴上で約1時間加熱した後,約50 ℃になるまで放冷
する。
g) この溶液にヘキサン100 mlを加えて緩やかに混ぜた後,室温まで放冷し,溶液を分液漏斗200 mlに
移し入れ,次に,フラスコの内壁を少量のヘキサン-エタノール混液(1+1)で2回又は3回洗い,洗液
もこの分液漏斗200 mlに合わせる。
h) この分液漏斗200 mlにヘキサン洗浄水25 mlを加え,振り混ぜた後,放置する(14)。水層を別の分液漏
斗200 mlに移す。分液漏斗200 mlに移した水層にヘキサン50 mlを加え,振り混ぜた後,放置する。
水層は捨て,ヘキサン層は,先のヘキサン層に合わせる。
注(14) エマルションを生じる場合は,エタノール57 mlを加え,緩やかに振り混ぜる。
i) このヘキサン溶液にヘキサン洗浄水100 mlを加え,激しく振り混ぜ,洗浄する。この洗浄操作を更に
2回繰り返す。
j) 洗浄したヘキサン溶液についてc)及びd)の操作を行う。
k) 濃縮したヘキサン溶液をカラムクロマトグラフ管の上部に静かに移し入れる。濃縮したヘキサン溶液
の入っていた容器をヘキサン約1 mlずつで2回又は3回洗い,この洗液もカラムクロマトグラフ管の
上部に静かに流し込む。

――――― [JIS K 0093 pdf 7] ―――――

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l) さらに,カラムクロマトグラフ管の上部の内壁を少量のヘキサンで洗った後,カラムクロマトグラフ
管の下部のコックを操作し,ヘキサン溶液の液面を硫酸ナトリウムの層よりわずかに上部になるよう
にする。
m) カラムクロマトグラフ管の上部に円筒形滴下漏斗を装着し,ヘキサン500 mlを入れ,1秒に1滴程度
で流下(15)させ,PCBの画分の溶出液を容器に集める(16)。
注(15) 必要があれば窒素を用いて加圧する。
(16) すべてのPCBが含まれ,かつ,PCB及び[1,1'(2,2'ジクロロビニリデン)ビス(4クロロ
ベンゼン)](DDE)以外の有機塩素化合物が含まれないような画分の溶出液。溶出範囲は試料中
のPCBの含有量,カラムクロマトグラフ管の充てん剤(シリカゲル)の活性度のわずかな差異
などによって,大きく変動するので,あらかじめ,PCBの標準液を用いて溶出画分を確認して
おく。
n) この溶出液を濃縮器用フラスコに移し入れ,5 ml以下になるまで濃縮し(12),ヘキサンを加えて5 ml
とする(13)。
o) 空試験用として,試料に代え,試料と同量のヘキサン洗浄水を分液漏斗2 000 mlにとり,a) n)の操
作を行う。
備考1. 妨害物質の少ない試料では,e) j)のアルカリ分解を省略してもよい。
2. 試料中に油分(動植物油脂類)などが多く含まれ,e) j)の操作を行っても,油分などが分解
されずにヘキサン層に残留する場合には,k) m)のカラムクロマトグラフ分離によって得ら
れる溶出液に油分などが含まれ,ガスクロマトグラフによるPCBの測定において,クロマト
グラム上に妨害のピークが生じるおそれがある。このような場合には,j)の操作に続き,附
属書1の活性けい酸マグネシウムを用いたカラムクロマトグラフ分離操作を行い,油分など
を分離する。

5.4 操作

 操作は,次による。
a) CB標準液(1 最一 マイクロシリンジを用いてガスクロマトグラフに導入する。
b) 得られたクロマトグラムのピークに図1及び図2を参考にして番号(以下,ピーク番号という。)を付
け,ピークごとに,ピーク高さ(mm)を読み取り,その高さ(H1)と当該ピークのピーク番号に対応する
CB0 (%)(表1参照)(17)から次の式によってK値(18)を求める。
CB0(%)
K
H1
注(17) 電子捕獲検出器の相対感度は条件によって変動するので,PCB標準液を用い,図1及び図2の
ピーク番号又は表1の各ピークの含有率から検量線を作成し,あらかじめ直線性の得られる範
囲を確認しておく。
(18) 値は,線源の汚れなどによるガスクロマトグラフの操作条件が異なれば変動する。したがっ
て,試料の測定に当たり,同一条件で測定を行ったPCB標準液のガスクロマトグラフからK値
を算出する。
表 1 CB0(%)の例

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1) カラム充てん剤の被覆にOV-1を用いた場合
ピーク番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
CB0(%) 1.67 5.78 2.68 7.57 5.23 7.88 4.83 3.30 10.68 2.37
ピーク番号 11 12 13 14 15 16* 17 18 19 20
CB0(%) 5.70 3.16 4.20 1.24 6.44 6.16 1.68 4.45 3.45 3.15
ピーク番号 21 22 23 24 25 26 Σ
CB0(%) 3.47 1.27 1.54 0.29 0.71 0.21 99.11
注* ピーク番号16は条件によって,16[CB0(%)=2.16]及び16[CB0(%)=4.00]
に分離することがある。
2) カラム充てん剤の被覆にOV-17を用いた場合
ピーク番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
CB0(%) 1.69 6.00 3.17 6.60 2.74 1.35 8.62 4.86 2.54 2.09
ピーク番号 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
CB0(%) 8.65 7.05 0.99 3.18 5.42 6.35 4.28 4.00 4.75 2.82
ピーク番号 21 22 23 24 25 26 27 28 29 Σ
CB0(%) 0.23 2.26 1.57 3.30 0.08 2.95 0.28 0.71 0.15 98.68
c) 5.3 n)で得られたヘキサン溶液110 源榑 (例えば,5 マイクロシリンジを用いてガスクロ
マトグラフに導入する。
d) 得られたクロマトグラムのピークに,その位置に相当するPCB標準液で得られたクロマトグラムの位
置のピークのピーク番号と同一のピーク番号を付ける。
e) 次に,そのピークごとに,ピーク高さ(mm)を読み取り,その高さ(H2)と当該ピークのピーク番号にか
かるK値から次の式によってCB2 (%)を求める。
CB2(%) K H2
f) 空試験用として,5.3 o)で得られたヘキサン溶液110 源榑 (例えば,5 を,マイクロシリン
ジを用いてガスクロマトグラフに導入し,PCBの保持時間に相当するピークが検出され,その指示値
が定量下限値の指示値の31以上である場合は,準備操作から再度操作をし直す。
g) 次の式によって,試料中のPCBの濃度(mg/L)を求める。
B D F
P A
C E G
ここに, P : 試料中のPCB濃度(mg/L)
A : 5.4 a)のPCB標準液の濃度(mg/L)(通常は,1 μg/ml)
B : 5.4 a)のPCB標準液の導入量(
C : 5.4 c)のヘキサン溶液の導入量(
D : 試料のCB2合計(%)
E : PCB標準液のCB0合計(%)
F : 5.3 n)のヘキサン溶液の量(ml)
G : 試料(ml)
備考 ガスクロマトグラフは,キャピラリーカラムを用いてもよい。ガスクロマトグラフなどの条件

――――― [JIS K 0093 pdf 9] ―――――

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は,附属書2による。
参考 PCBの計算例を附属書4に示す。
ガスクロマトグラフの条件
検出器 ECD
検出器槽温度 250 ℃
カラム用管 2 mmφ×1.5 m
カラム充てん剤 OV-1(2 %), クロモソルブW(124147
カラム槽温度 170 ℃
キャリヤーガスの流量 N2 45 ml/min
5 μl] 各5 ng
試料[5.1 o) CB標準液(1 μg/ml)
図1 カラム充てん剤の被覆にOV-1を用いたときのクロマトグラムの例
ガスクロマトグラフの条件
検出器 ECD
検出器槽温度 270 ℃
カラム用管 2 mmφ×1.8 m
カラム充てん剤 OV-17(2 %), クロモソルブW(147175
カラム槽温度 190 ℃
キャリヤーガスの流量 N2 45 ml/min
5 μl ] 各5 ng
試料[5.1 o) CB標準液(1 μg/ml)
図2 カラム充てん剤の被覆にOV-17を用いたときのクロマトグラムの例

――――― [JIS K 0093 pdf 10] ―――――

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