JIS K 2254:2018 石油製品―蒸留性状の求め方 | ページ 10

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表14−充カラムの試験条件の例
項目 単位 試験条件の例
1 2
カラム長さ m 0.7 0.5
カラム内径 mm 3.2 3.2
液相 − OV-101 UC-W98
液相濃度 質量分率% 5 10
担体 − Ga) Pb)
担体粒径 μm 80/100 80/100
初期カラム温度 ℃ −40 −30
最終カラム温度 ℃ 350 360
昇温速度 ℃/分 10 10
キャリヤーガス − ヘリウム 窒素
キャリヤーガス流速 mL/分 30 25
検出器 − FID FID
検出器温度 ℃ 370 360
注入口温度 ℃ 370 350
試料注入量 μL 0.5 1
注記 Chromosorb G及びChromosorb Pは,市販されている適合製品の例である。この情報は,
このJIS使用者の便宜上これを示すものであり,JISがこの製品を保証するものではない。
注a) hromosorb G (AW-DMS)
b) hromosorb P (AW)
表15−キャピラリーカラムの試験条件の例
項目 単位 試験条件の例
3 4 5
カラム長さ m 7.5 5 10
カラム内径 mm 0.53 0.53 0.53
液相 − DB-1 HP-1 HP-1
膜厚 μm 1.5 0.88 2.65
初期カラム温度 ℃ 40 35 40
最終カラム温度 ℃ 340 350 350
昇温速度 ℃/分 10 10 15
キャリヤーガス − 窒素 ヘリウム ヘリウム
キャリヤーガス流速 mL/分 30 12 20
検出器 − FID FID FID
検出器温度 ℃ 350 380 350
注入口温度 ℃ 340 コールドオン 温度プログラム
カラム注入法 気化法(PTV法)
試料注入量 μL 0.5 1 0.2
試料濃度 質量分率% 25 10 原液
7.3.3 記録装置 検出器の信号からクロマトグラムを描くことができる,応答時間がフルスケールで2
秒以内,チャート紙の幅が約120 mm以上あり,01 mVまで記録することができる電位差計。又はこの
電位差計と同等若しくはそれ以上のグラフ表示が可能なコンピュータなどの装置。
7.3.4 データ処理装置 データ処理装置は次による。
a) クロマトグラムの面積を積分することができるもの。

――――― [JIS K 2254 pdf 46] ―――――

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b) 検出されたピークの保持時間と面積とを記録するソフトウェアを備えているもの。
c) 検出器の信号を連続的に積分し,一定の分割時間の面積に変換する機能をもつもの。
d) 連続的な分割面積を保存できるもの。
e) 入力電圧の範囲が,検出器の直線性の範囲内にあるもの。ただし,デジタル信号を直接介するソフト
ウェアを除く。
注記 ガスクロマトグラフには,ベースラインの情報を数式モデル化して記憶装置に保存するよう
に,ソフトウェアに組み込まれている機種もある。ベースラインの変動を補正するため,こ
の情報は,後に測定する試料の検出器信号から自動的に差し引かれる。データ処理装置には,
ブランク試験結果を保存し,後に測定する試料の結果から自動的に差し引くことができるも
のもある。
7.3.5 流量/圧力制御装置 充カラムを用いる場合,使用温度範囲においてキャリヤーガス流量の変動
を1 %以内に保つことができるもの。キャピラリーカラムを用いる場合,キャリヤーガス流量か注入口の
圧力を適切に制御できるもの。
7.3.6 マイクロシリンジ ガスクロマトグラフへの試料導入に用いるもの。試料の注入は,手動又は自動
のいずれでもよい。保持時間の精度を正確にするためには自動の試料注入が望ましい。

7.4 試料の採取方法及び調製方法

  試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取方法及び二次試料の調製方法,又はそれに準じた方法に
よって採取及び調製する。自動サンプリングの場合には,ISO 3171によってもよい。

7.5 試験器の準備

7.5.1  カラムの準備
7.5.1.1 一般事項
7.2の条件を満たすカラムを用意し,カラム液相の溶出によるベースラインの変動を減らすため,使用最
高温度によってカラムのコンディショニングを行う。
7.5.1.2 充カラム
液相濃度質量分率10 %のカラムの場合,カラムを使用最高温度に1216時間保ちながら,キャリヤー
ガスを通常の流量で流してコンディショニングを行う。
7.5.1.3 キャピラリーカラム
キャピラリーカラムのコンディショニングは,次による。
a) 製造業者の取扱説明書に従ってガスクロマトグラフにカラムを取り付け,カラム及び検出器にガスを
流し,接続部からのガス漏れがないことを確認する。
b) キャリヤーガスを室温で30分以上流す。その後,カラム槽の温度を1分間に510 ℃の割合で,試
験条件の最高温度まで昇温し,30分程度保持する。
c) 安定したベースラインが得られるまで,b)を繰り返す。
注記 多くの製造業者から,キャピラリーカラムの完成品が,コンディショニングを既に行った状
態で市販されている。これらは,充カラムより液相の溶出が少ない。
7.5.2 ガスクロマトグラフ
製造業者の取扱説明書に従って設置する。水素炎イオン化検出器の場合,シリコン分解物の燃焼によっ
て生じる堆積物が検出器の感度を変化させるため,定期的に堆積物を除去する。
7.5.3 カラム分離度の確認
沸点変換線作成用混合物を試料と同じ条件で測定し,図25に従ってn-ヘキサデカンの保持時間(秒),

――――― [JIS K 2254 pdf 47] ―――――

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n-オクタデカンの保持時間(秒),n-ヘキサデカンの半値幅(秒)及びn-オクタデカンの半値幅(秒)を求
める。次の式によって分離度を算出し,分離度が3以上であることを確認する。
なお,保持時間及び半値幅を時間(秒)で求められない場合は,長さ(mm)を用いて求めてもよい。
2 (t2 t1 )
R
.1699 ( y1 y2 )
ここに, R : 分離度
t1 : n-ヘキサデカンの保持時間(秒)
t2 : n-オクタデカンの保持時間(秒)
y1 : n-ヘキサデカンの半値幅(秒)
y2 : n-オクタデカンの半値幅(秒)
X : 保持時間(秒) Y : 信号強度
1 : n-ヘキサデカンのピーク 2 : n-オクタデカンのピーク
t2 : n-オクタデカンの保持時間(秒)
t1 : n-ヘキサデカンの保持時間(秒)
y1 : n-ヘキサデカンの半値幅(秒)y2 : n-オクタデカンの半値幅(秒)
a : 試料注入
図25−カラム分離度を求めるための変数
7.5.4 検出器感度の確認
この試験方法では,石油に含まれる炭化水素の検出器感度が,それぞれの成分の質量に比例することを
前提にしている。そのため,装置を設置したとき,装置に変更が加えられたとき,及び試験条件を変更し
たときは,検出器感度を確認しなければならない。沸点変換線作成用混合物を試料と同じ条件で測定し,
各n-パラフィンのn-デカンに対する相対感度係数を,次の式によって算出し,各n-パラフィンの相対感度
係数は,0.9以上1.1以下の範囲内であることを確認する。

――――― [JIS K 2254 pdf 48] ―――――

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mn / An
Fn
m10 / A10
ここに, Fn : 相対感度係数
mn : 混合物中の各n-パラフィンの質量(g)
An : 混合物中の各n-パラフィンのピーク面積値
m10 : 混合物中のn-デカンの質量(g)
A10 : 混合物中のn-デカンのピーク面積値
7.5.5 ピーク非対称度の確認
沸点変換線作成用混合物の最大ピークのクロマトグラムから,図26に従ってピーク高さの5 %における
ピークの立上がり部分の幅とテーリング部分の幅とを求める。
X : 保持時間(秒)
Y : 信号強度
A : ピーク高さの5 %におけるピークの立上がり部分の幅(秒)
B : ピーク高さの5 %におけるピークのテーリング部分の幅(秒)
図26−ピークの非対称度を求めるための変数
ピーク非対称度を次の式によって算出する。
A
S
B
ここに, S : ピーク非対称度
A : ピーク高さの5 %におけるピークの立上がり部分の幅(秒)
B : ピーク高さの5 %におけるピークのテーリング部分の幅
(秒)
ピーク非対称度は,0.5以上2.0以下の範囲であることを確認する。この範囲を外れる場合には,ピーク
のゆがみを防ぐため,沸点変換線作成用混合物の注入量を減らすか,更に希釈して再測定を行う。
なお,ピーク非対称度を時間(秒)で求められない場合は,長さ(mm)を用いて求めてもよい。

――――― [JIS K 2254 pdf 49] ―――――

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注記 ピークの非対称は,試料がカラムの許容量を超えていることを示し,試料がカラムの許容量を
超えていない場合と比べて,各成分の保持時間を変化させる。これによって沸点の測定結果に
誤差を生じる。許容できる試料の注入量は,カラムの液相濃度に直接依存する。

7.6 試験の準備

7.6.1  試験条件の設定
試験条件の設定は,次による。
a) 精度良く分析するために,試験条件を事前に定めて,それに従い全ての操作を行う。試験条件には,
測定開始温度までの恒温槽の冷却に要する時間,オーブン温度を安定させるのに要する時間,試料注
入と測定開始との時刻,測定時間,最終温度での保持時間などを含む。
b) ガスクロマトグラフの条件を設定した後,カラムを測定時の最高温度まで上昇させ,その温度で,あ
らかじめ決めた時間保持する。次に,試験条件に従って,カラムを初期温度まで冷却する。
c) カラム温度の冷却から初期温度に安定させるまでの間に,データ処理装置でデータを取得するための
準備を行う。保持時間,検出器感度などの確認を行うときには,必要に応じてクロマトグラムのピー
クを検出する条件にデータ処理装置を設定する。試料の測定及びベースラインの補正には,クロマト
グラムの面積を分割する条件にデータ処理装置を設定する。この場合,分割速度は,1 Hz(1秒間に1
分割)以上が望ましい。
d) 測定は,試験条件に従い,沸点変換線作成用混合物若しくは試料をガスクロマトグラフに注入し,又
は試料を注入しないでブランク測定を行う。また,測定開始と同時にガスクロマトグラフを始動させ
てデータ処理装置によるデータ取得を開始する。
7.6.2 ベースライン補正
ベースライン補正は,試料の測定結果からブランクの測定結果を差し引くことによって,試料のクロマ
トグラム面積値から試料以外の面積値を除く。
ベースライン補正のためのブランク測定は,測定を行う日に最低1回,試料を注入せずに,試料と同じ
条件で測定する。通常,カラムの使用最高温度付近では,クロマトグラムのベースラインの上昇が起きる
ため,これを補正するためにブランク測定が必要であるが,ベースラインの変動が測定に支障のないこと
が確認できれば,ベースライン補正を省略してもよい。
注記1 ベースラインの安定性に影響を与える要因には,カラム液相の溶出,セプタムからの成分の
溶出,検出器温度の安定性,キャリヤーガスと検出器用ガスとの流量の安定性,漏れ,その
他の機器の変動などがある。
注記2 通常ブランク測定は,試料の測定の前に行うが,装置運転中のブランクの変動又は直前の試
料測定から持ち越された残さなどによるブランクの変動を確認するために,試料の間又は試
料測定後にブランク測定を行うことは有効である。
7.6.3 沸点変換線の作成
沸点変換線の作成は,次による。
a) 沸点変換線の作成は,試料測定の日に最低1回行う。7.6.1の試験条件に従って,沸点変換線作成用混
合物を7.7.1 d)を参考に適切な量(0.11.0 μL)をガスクロマトグラフに注入する。
b) 沸点変換線作成用混合物の測定結果から,各n-パラフィンの保持時間を記録し,沸点と保持時間との
関係を求める。各n-パラフィンの沸点を表13に示す。
c) 各n-パラフィンの保持時間と沸点とから沸点変換線を作成する。沸点変換線の例を図27に示す。

――――― [JIS K 2254 pdf 50] ―――――

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JIS K 2254:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3405:2011(MOD)
  • ISO 3924:2016(MOD)

JIS K 2254:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2254:2018の関連規格と引用規格一覧