JIS K 2254:2018 石油製品―蒸留性状の求め方 | ページ 8

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単位 mm 表10−受器の内管の目盛
単位 mL
範囲 0200
目量 2
長線 10ごと
数字 20ごと
図22−受器の例
6.3.8 温度指示計 電位差計,デジタル電圧計,指示熱電温度計など,熱電対又は測温抵抗体と組み合わ
せて用いるもので,0400 ℃の範囲において,0.5 ℃単位以下で温度を表示できるもの。
6.3.9 フラスコ温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号49(GUM)のもの。±1 ℃以内で温度を読み
取れる温度指示計と組み合わせた熱電対又は測温抵抗体をフラスコ温度計の代わりに用いてもよい。
6.3.10 圧力計 絶対圧力0.67 kPa{5 mmHg}以下において±6.67 Pa{±0.05 mmHg}以内で,また,0.67
6.67 kPa{550 mmHg}の範囲では±1 %以内で圧力をはかれるもの。試験器の組立時,圧力計は,冷
却トラップを介して蒸留カラムの側管(I形の場合は,熱電対保持用アダプタの側管)と接続する。接続
ラインは,内径7 mm以上で,できるだけ短くする。
6.3.11 圧力調整器 試験器系内の圧力を,1.33 kPa{10 mmHg}以上においては±1 %以内の変動で,ま
た,1.33 kPa{10 mmHg}より低い圧力では±13 Pa{0.1 mmHg}以内の変動で,保持できるもの。試験器
の組立時,圧力調整器は,冷却トラップを介して凝縮器の側管(I形の場合は,凝縮器キャップ)と接続
する。接続ラインは,できるだけ短く,かつ,内径をできるだけ大きくする。
6.3.12 冷却水循環装置 3278 ℃の範囲内で±3 ℃以内の温度に調節された冷却水を,受器及び凝縮器
に供給できるもの。
6.3.13 ドリップチェーン 凝縮器の出口下端に取り付ける。受器への留出油がしずく状にならないように
するためのもので,凝縮器と受器とを接続したとき,黄銅製チェーンの先端が受器10 mL目盛線の約5 mm
下に位置する長さとし,200 mL目盛線より下方の留出油の容量増加を0.1 mL以内にできる体積のもの。
6.3.14 防護板 試験器から試験者を遮蔽するのに十分なもの。

6.4 試料の採取方法及び調製方法

  試料の採取方法及び調製方法は,次による。

――――― [JIS K 2254 pdf 36] ―――――

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a) 試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取方法及び二次試料の調製方法,又はそれに準じた方法
によって採取及び調製する。
b) 試料に水分が認められる場合は,蒸留フラスコにはかりとる前に,適切な方法で脱水する。
注記 例えば,次のような脱水方法がある。
− 試料300 mLを約80 ℃に加熱し,粒子径約1.52.5 mmの塩化カルシウム1015 gを加
える。
− 1015分間激しくかき混ぜ,静置・放冷し,上層を傾斜法などによってとる。

6.5 試験器の点検

6.5.1  熱電対の校正
熱電対と温度指示計とを一組として,校正温度±0.1 ℃に保持した恒温槽中で,検査済みの温度計測器
又はJIS B 7410の附属書(補正試験方法)に規定する標準温度計と比較する。校正温度は,0 ℃,40 ℃,
90 ℃,150 ℃,200 ℃,250 ℃及び300 ℃とする。この校正方法で得られた温度指示計の読みと恒温槽
の温度(0.1 ℃単位)から熱電対校正線図を作成しておく。
6.5.2 圧力保持性能の点検
試験器系内を排気し,系内の圧力が目標とした減圧度に達し,かつ,6.3.10に規定する圧力変動以下で
維持されるかどうかを点検する。目標とした減圧度に達しないか,又は真空ポンプの停止によって系内の
圧力が急増する場合は,系内に空気の吸い込みが起きているため,試験器系内を大気圧に戻し,全ての継
手(すり合わせ連結部)に高真空用グリースを塗り直す。
6.5.3 標準試料による点検
試験器点検用標準試料(n-ヘキサデカン)を用い,試料の蒸留圧力が指定されている場合は,その圧力
を用い,その他の場合は,蒸留圧力を0.136.67 kPa{150 mmHg}の範囲内から2点以上選び,6.6及
び6.7の操作を行い,得られた体積分率1090 %留出温度の平均値が表11に示す平均沸点範囲に入って
いれば,試験器は正常であるとみなす。点検結果が1点でも平均沸点範囲から外れた場合は,次の事項に
ついて再点検し,原因を取り除いてから標準試料(n-ヘキサデカン)による点検をやり直す。また,自動
試験器を校正する場合も,この規定に準じて行う。
a) 熱電対の取付け位置・保護管測温部の汚れ
b) 圧力測定器の目盛の誤差
c) 温度指示計の目盛の誤差
d) 蒸留圧力の制御精度
e) 蒸留カラムの形状・寸法

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表11−試験器点検用標準試料(n-ヘキサデカン)の各蒸留圧力における平均沸点範囲
蒸留圧力 体積分率1090 %留出量における平均沸点範囲
kPa{mmHg} ℃
0.13{ 1.0} 104.3107.6
0.67{ 5.0} 133.1136.4
1.33{10.0} 147.5150.8
2.67{20.0} 163.3166.7
5.33{40.0} 181.1184.4
6.67{50.0} 187.2190.6
表中にない蒸留圧力に対応する平均沸点範囲は,次の式から求めた温度±1.7 ℃とする。
3 296.37 5
t 278.15
.7030 44log P1.7502 9
3 296.37 5
t 278.15
.7030 44log 2P 9
ここに, t : 蒸留圧力P1(又はP2)における平均沸点(℃)
P1 : 蒸留圧力(kPa)
P2 : 蒸留圧力{mmHg}

6.6 試験の準備

  試験の準備は,次による。
a) 冷却水の温度を,試料の予期初留点より28 ℃以上低い温度に設定し,その温度を±3 ℃に調節する。
ただし,3272 ℃の温度でなければならない。
注記 通常は多くの試料に対して有効である60 ℃に設定するとよい。
b) 凝縮器にドリップチェーンを図23に示すように取り付けてから受器と接続する。このとき,接続部(球
面すり合わせ部)には高真空用グリースを塗り,スプリングクランプなどを用いて固定する。次いで,
冷却水循環ポンプを回し,受器及び凝縮器に冷却水を循環させる。
図23−ドリップチェーンの取付け方の例

――――― [JIS K 2254 pdf 38] ―――――

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c) 受器の温度(冷却水の温度)における試料の密度をJIS K 2249-1又はこれと同等の精度をもつ方法に
よって測定する。試料の密度(15 ℃)が既知の場合は,JIS K 2249-4の4.3(温度に対する密度換算
及び容量換算の基本式)を用いて,受器の温度における密度(t ℃)に換算してもよい。
d) 受器の温度において200 mLに相当する試料の質量を,次の式によって0.1 gの桁まで算出し,この量
の試料を蒸留フラスコにはかりとる。
M 200 t
ここに, M : 試料のはかりとり量(g)
ρt : 受器の温度における試料の密度(g/cm3)
e) 試料に水又は溶解ガスが存在すると,突沸及び泡立ちの原因となるので,必要に応じて,蒸留フラス
コに試料の突沸及び泡立ち防止用の沸石を入れる。試料の突沸及び泡立ちを防止する他の方法として,
蒸留フラスコにとる前に試料を減圧ろ過する方法でもよい。II形試験器の場合は,図24に示すように
泡ブレーカを蒸留カラムに取り付けるとよい。
単位 mm
図24−泡ブレーカ及びその取付け位置の例
f) 蒸留フラスコと蒸留カラムとを接続する。このとき,接続部(球面すり合わせ部)には高真空用グリ
ースを塗り,スプリングクランプなどを用いて固定する。
なお,高真空用グリースは塗りすぎると,蒸留中,試料に溶け込んで泡立ちの原因になることがあ
るため,必要最少量を使用する。
II形試験器の場合は,蒸留カラムと凝縮器とをあらかじめ接続しておく。
g) 蒸留フラスコを加熱器の上に置き,蒸留フラスコの温度計挿入孔にグラスウールを詰め,フラスコ温
度計又は熱電対を挿入する。
h) 蒸留カラムに熱電対を取り付け,その先端上部の位置が蒸留カラムの蒸気出口管の付根下部と同じ高
さになっていることを確かめる(図19及び図20参照)。

――――― [JIS K 2254 pdf 39] ―――――

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i) 圧力測定部と圧力調整部との接続を確かめた後,真空ポンプを始動し,蒸留フラスコ内の試料に泡立
ちが起こるかどうか観察する。試料が泡立ちを起こした場合は,泡立ちが収まるまで試験器系内の圧
力を僅かに増加させる。溶解ガスの排出を容易にするため,試料を弱く加熱してもよい。
II形試験器の場合は,この脱気操作が終わったら,蒸留カラム及び蒸留フラスコに保温材(例えば,
グラスウール,セラミックスファイバなどの耐熱性断熱材)を厚く巻き付ける。

6.7 試験の手順

  試験の手順は,次による。
a) 試料に応じた蒸留圧力を選定する。
注記 減圧軽油,軽質潤滑油などは,1.33 kPa{10 mmHg}に,常圧残さ油,重質潤滑油留分などは,
0.13 kPa{1 mmHg}に蒸留圧力を設定するとよい。
b) 試験器系内を排気し,系内の圧力を選定した蒸留圧力に一致させる。系内の圧力が蒸留圧力に達しな
いか,又は真空ポンプの停止によって系内の圧力が極端に増加する場合は,漏れが生じているため,
系内を常圧に戻して,試験器のガラスすり合わせ部を点検し,高真空用グリースを塗り直す。また,
系内の圧力を目標レベルに調節・維持できないときは,試験器の他の部分について漏れ検査を行う。
c) 系内の圧力が蒸留圧力に達し,かつ,6.3.10に規定する圧力変動以下で保持されるようになったら,
加熱器のスイッチを入れ,試料の過度の泡立ちに注意しながら蒸留フラスコを急速に加熱する。蒸留
フラスコと蒸留カラムとの接続部に蒸気又は還流液が現れたら,直ちに加熱の強さを加減し,初留点
後,留出油が毎分68 mLの割合で受器に捕集されるように調節する。
d) 初留が観測されたら,そのときの温度指示計の読み及び圧力計の読みを記録する。この場合,温度指
示計の読みは0.5 ℃単位に相当する桁まで,また,圧力計の読みは,0.01 kPa{0.1 mmHg}桁まで読
み取る。
e) 初留点から蒸留の終わりまでの間における留出量,留出温度及び蒸留圧力の関係を読み取って記録す
る。この場合,留出量は体積分率0.5 %単位で,留出温度及び蒸留圧力はd) の基準で読み取る。
一般には,次に示す留出量に対応する留出温度及び蒸留圧力を記録する。
初留点及び終点並びに体積分率5 %留出量,体積分率10 %留出量,体積分率20 %留出量,体積分率
30 %留出量,体積分率40 %留出量,体積分率50 %留出量,体積分率60 %留出量,体積分率70 %留出
量,体積分率80 %留出量,体積分率90 %留出量及び体積分率95 %留出量。
f) 終点を観測する前に,蒸留フラスコ内の液温(フラスコ温度)が400 ℃に達するか又は分解点に達し
た場合は加熱を止め,そのときの温度指示計の読み,圧力計の読み及び全留出量を読み取って記録す
る。
g) 試料の蒸留が終わったら,加熱器を約5 cm下げ,蒸留フラスコ及び加熱器に空気を静かに吹き付けて
冷却する。蒸留フラスコの温度が93 ℃以下になったら,系内の圧力を徐々に常圧に戻し,試験を終
了する。ただし,蒸留フラスコが93 ℃以下の温度に冷やされる前に,試験器から取り外す必要が生
じた場合は不活性ガス導入バルブを通じて窒素又は二酸化炭素を系内に導入し,系内の圧力を常圧に
戻してから取り外す。系内の圧力を常圧に戻す操作に,空気は絶対に用いてはならない。
警告 系内には高温の油蒸気が残留しているため,空気を用いると,発火又は爆発を起こすおそれが
ある。

6.8 計算方法

  計算方法は,次による。
a) 初留点及び終点並びに各留出量における温度指示計の読みを,6.5.1で作成した熱電対校正線図などを

――――― [JIS K 2254 pdf 40] ―――――

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JIS K 2254:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3405:2011(MOD)
  • ISO 3924:2016(MOD)

JIS K 2254:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2254:2018の関連規格と引用規格一覧