JIS M 8812:2004 石炭類及びコークス類-工業分析方法 | ページ 2

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3) 乾燥容器のふたを取り,ふたとともに乾燥室内に挿入する。
4) 試料挿入時から1時間加熱する。
5) 乾燥容器にふたをして乾燥室から取り出し,デシケータに移し冷却する。
6) 冷却 (5) 後直ちに質量を0.1 mgまではかる。
注(5) 冷却時間は,20分間以内であることが望ましい。
b) コークス類の場合
1) 乾燥装置を昇温し,乾燥室温度が200±10 ℃になるように調節する。
2) 試料を質量既知の乾燥容器にはかりとり,表面を平らにし,ふたをする。
3) 乾燥容器のふたを取り,ふたとともに乾燥室内に挿入する。
4) 試料挿入時から4時間加熱する。
5) 乾燥容器にふたをして乾燥室から取り出し,デシケータに移し冷却する。
6) 冷却(5)後直ちに質量を0.1 mgまではかる。
5.2.5 測定値の算出 水分の測定値は,次の式によって小数点以下3けたまで求めた数値を,JIS Z 8401
によって小数点以下2けたに丸める。
m1 m2
Ms 100
m0
ここに, Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
m1 : 乾燥前の容器と試料の質量 (g)
m2 : 乾燥後の容器と試料の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
5.2.6 測定回数 この操作は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が許容差を超
える場合には,JIS M 8810の規定による。2回以上の繰返し操作は,異なった乾燥装置において同時に行
ってもよいが,同一乾燥装置においては,同時に行ってはならない。
5.2.7 許容差 空気中で乾燥減量測定法で測定した水分の許容差は,表2による。
表 2 水分の室内許容差
単位 質量分率 (%)
水分 許容差(測定値)
5.0以下 0.20
5.110.0 0.30
10.116.0 0.40
16.1以上 0.50
5.2.8 報告値 水分の報告値は,2回の測定値の差が許容差以内ならば,その2回の平均値を求め,小数
点以下1けたに丸めて表示する。

5.3 ヘリウム気流乾燥減量測定方法

5.3.1  要旨 試料(低石炭化度炭)をヘリウム気流中で107 ℃で1時間乾燥したとき,その減量の,試
料に対する質量分率 (%) をもって水分とする。
5.3.2 試薬 試薬は,次による。
a) ヘリウム 純度99.995 %以上のもの。
b) トルエン JIS K 8680に規定するもの。
5.3.3 装置及び器具 装置及び器具は,次による。

――――― [JIS M 8812 pdf 6] ―――――

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a) 乾燥装置(付図3及び付図4参照)アプデルハルデンの装置を改造したもので,ヘリウムガスを150
ml/minの割合で乾燥室の一番奥から吹き込み,水蒸気を含んだガスは手前から排気できる構造のもの。
b) 乾燥容器(付図5参照) JIS R 3503に規定する平形はかり瓶(呼び寸法40×20)。
5.3.4 試料のはかりとり量 試料は,約1 gを0.1 mgまではかりとる。
5.3.5 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) アプデルハルデンの乾燥室と連結したフラスコ内のトルエンが沸騰し,トルエンの蒸気が冷却器で冷
却されて凝縮し,その液滴が1秒間に23滴落ちるように調整する。また,二重管内の蒸気が凝縮し
ないように,二重管の外側をリボンヒータで保温する。
b) 試料を質量既知の乾燥容器にはかりとり,表面を平らにする。
c) 乾燥容器のふたを取り,乾燥装置はかり併用台に載せ,ふたとともに乾燥室内に挿入する。
d) ヘリウムを150 ml/minの割合で乾燥室の一番奥から吹き込み,水蒸気を含んだガスは手前から排出さ
せる。
e) 試料挿入後1時間加熱する。
f) 乾燥容器を乾燥室から引き出し,ふたをしてデシケータに移し冷却する。
g) 冷却 (5) 後直ちに質量を0.1 mgまではかる。
5.3.6 測定値の算出 5.2.5の空気中乾燥減量測定方法による。
5.3.7 測定回数 5.2.6の空気中乾燥減量測定方法による。
5.3.8 許容差 5.2.7の空気中乾燥減量測定方法による(表2参照)。
5.3.9 報告値 5.2.8の空気中乾燥減量測定方法による。
備考 この方法で水分を測定した場合には,その旨を略号 (HM) で付記する。

5.4 窒素気流乾燥減量測定方法

5.4.1  要旨 試料(高石炭化度炭)を107 ℃の窒素気流中で加熱し,質量が一定になるまでこの温度に
保持する。水分含有率は石炭の質量減から計算によって求める。
5.4.2 試薬 試薬は,次による。
a) 窒素 JIS K 1107に規定する高純度窒素の1級。
5.4.3 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
a) 乾燥装置(付図6及び付図7参照)107±2 ℃の温度に制御可能なものとする。さらに,1時間に炉の
容量のおよそ15倍の容量の窒素を流せる構造をもつ。実容量は,少ないほうが望ましい。
b) 乾燥容器 薄いガラス製又は耐腐食性金属製で,密閉できるふた付きのもの。サイズは,石炭層が 0.20
g/cm2を超えないもの。
5.4.4 試料のはかりとり量 試料は,約1 gを0.1 mgまではかりとる。
5.4.5 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) 試料を質量既知の乾燥容器にはかりとり,表面を平らにし,ふたをする。
b) 乾燥容器のふたを取り,ふたとともに乾燥室内に挿入する。
c) 試料挿入後,1時間加熱する。このとき,1時間当たり乾燥装置容量の15倍の窒素を流しておく。ま
た,乾燥中に乾燥装置の扉を開けてはならない。
d) 乾燥容器を乾燥室から取り出し,直ちにふたをする。
e) デシケータに移し,室温まで冷却する。
f) 冷却後,直ちに質量を0.1 mgまではかる。
備考1. 乾燥容器を乾燥室から取り出すとき,乾燥装置の容量が十分であるなら,取り出す前にふた

――――― [JIS M 8812 pdf 7] ―――――

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をする。
2. 耐腐食性の金属製容器を使用する場合には,冷却時,金属板上で10分間冷却後,デシケータ
に移し冷却する。ただし,窒素が流せる冷却容器を用いる場合には,直接冷却容器中に移し
てもよい。
3. 乾燥が十分でないおそれがあるときは,質量の変化が1 mgを超えなくなるまで,更に,30
分間再加熱する。
5.4.6 測定値の算出 5.2.5の空気中乾燥減量測定方法による。
5.4.7 測定回数 5.2.6の空気中乾燥減量測定方法による。
5.4.8 許容差 5.2.7の空気中乾燥減量測定方法による(表2参照)。
5.4.9 報告値 5.2.8の空気中乾燥減量測定方法による。
備考 この方法で水分を測定した場合は,その旨を略号 (NM) で付記する。

5.5 共沸蒸留法(直接容量法)

5.5.1  要旨 試料をトルエン又はキシレンとともに還流状態下で加熱したとき,留出する水の量の,試料
に対する質量分率 (%) をもって水分とする。
5.5.2 試薬 試薬は,次による。
警告 次の試薬を扱うときは,よく換気された場所で,保護手袋を着けて取り扱うなど万全の注意が必要
である。
a) トルエン JIS K 8680に規定するもの。
b) キシレン JIS K 8271に規定するもの。
5.5.3 装置 装置は,次による。
a) 蒸留装置 付図8の装置が適切であるが,JIS K 2275又はJIS K 2435に規定する装置を用いてもよい。
なお,いずれの装置を用いた場合も,分析試料が含有すると予想される水分範囲を網羅するように,
各種容量の全量ピペットではかりとった異なる量の水を規定量の溶剤に添加した校正用溶剤を蒸留す
ることによって,各々の装置を校正する。受器中に回収された水の目盛の読みに対して,加えた水の
体積をmlで示し,検量線を作成する。分析の際に読み取った水の体積を補正するため,この検量線
を用いることが望ましい。
b) 受器 受器は,0.1 mlの目盛を付けた5 ml,10 ml,20 ml又は30 mlのいずれかの容量のもの。
共沸蒸留で発生し,冷却器で凝縮した水分は受器で回収され,トルエン又はキシレンは受器から蒸
留フラスコへ還流される構造とする。
備考 受器及び冷却器は,使用に先立って十分に清浄にすることが重要であり,このためには容器に
付着した有機溶剤及び油脂分を除くのに適した洗剤を用いて洗浄する必要がある。
5.5.4 試料のはかりとり量 試料は,約50 gを0.01 gまではかりとる。ただし,水分が20 %を超えると
予想されるときは,約25 gとする。
5.5.5 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) 分析試料 試料をはかりとり,乾燥した蒸留フラスコへ移す。フラスコの首の部分及び側壁に付着し
た試料をトルエン又はキシレンですすぎ落とすような方法で,トルエン又はキシレン200 mlを加える。
b) 測定 蒸留フラスコに注入したのと同じトルエン又はキシレンを受器に満たす。突沸を防ぐため蒸留
フラスコ中に2,3個のガラス管小片 (6) を入れて,装置を組み立てる。冷却器に冷却水を通し,フラ
スコを徐々に加熱してその内容物が約15分間後に沸騰が始まるようにする。引き続き1秒間に2,3
滴の凝縮液が落下するように加熱速度を調節する。トルエン又はキシレンが還流する状態になり,更

――――― [JIS M 8812 pdf 8] ―――――

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に受器中に回収された水の体積が一定になるまで蒸留を続ける。スプレーチューブを用いて冷却器の
内壁及び受器の上部壁面に付着している水滴を同じ溶剤ですすぎ落とし,蒸留フラスコ内に洗い戻さ
れた水が再蒸留で受器中に回収されるのに必要とする十分な時間,蒸留を続ける。留出物の曇り具合
が受器の目盛補正のときと近似した状態において受器に回収された水の体積を読み取る。
注(6) 鋭い切口の直径約5 mm,長さ約5 mmの小片を用いる。
5.5.6 測定値の算出 水分の測定は,次の式によって小数点以下3けたまで求めた数値を,JIS Z 8401に
よって小数点以下2けたに丸める。
V aq
Ms 100
m0
ここに, Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
V : 受器に回収した水の容量 (ml) (7)
愀燿 水の密度 (g/ml)
m0 : 試料はかりとり量 (g)
注(7) 検量線(5.5.3参照)から読み取った補正後の水の量 (ml)
を用いる。
5.5.7 測定回数 5.2.6の空気中乾燥減量測定方法による。
5.5.8 許容差 5.2.7の空気中乾燥減量測定方法による(表2参照)。
5.5.9 報告値 5.2.8の空気中乾燥減量測定方法による。
備考 この方法で水分を測定した場合には,その旨を略号 (AM) を付記する。

6. 灰分定量方法

6.1 要旨

 試料を空気中で815 ℃に加熱灰化したとき,残留する灰の量の試料に対する質量分率 (%) を
灰分とする。

6.2 装置及び器具

 装置及び器具は,次による。
a) 熱電温度計 4.2.3による。
b) 電気炉 (8)(付図9参照) 次の条件を備えたものでなければならない。
1) 炉内通風量が十分大きい。
2) 均熱帯 (9) が広い。
3) 6.4に規定の速度で昇温できる。
4) 挿入した試料容器の底部で測った温度を,815±10 ℃に調整・保持できる。
c) 灰化容器 うわぐすりを施した磁器製 (10),石英製又は白金製の浅い皿で,容器の内部底部面積が 10
cm2以上のもの。
注(8) 後部に通風筒を付けた,扉つり上げ式マッフル炉(付図9参照)が望ましい。マッフル炉以外
の炉を用いる場合には,温度分布及び通風に十分に注意しなければならない。
(9) 通風その他試料灰化時と全く同じ状態で温度分布を測定した場合,815±10 ℃に保つことがで
きる範囲をいう。
(10) 磁器皿は,JIS R 1306に規定する3種の品質試験に合格したものでなければならない。磁器皿
の代わりにJIS R 1306に規定する燃焼用ボート3種を用いてもよい。
備考 新しい灰化容器を初めて用いる場合には,電気炉を用いて,炉の扉を少し開けたまま815 ℃で
恒量 (11) になるまで空焼きをする。

――――― [JIS M 8812 pdf 9] ―――――

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注(11) 30分間加熱前後の質量差が,0.5 mg以内となったときをいう。

6.3 試料はかりとり量

 試料は,約1 gを0.1 mgまではかりとる。

6.4 操作

6.4.1  石炭類の場合
a) あらかじめ恒量 (11) にしてある灰化容器に試料をはかりとり,薄く広げる。
b) 室温の電気炉の,あらかじめ確認してある均熱帯に灰化容器を挿入する (12)。
c) 炉の扉を少し (13) 開けて電気炉に通電し,約60分かけて500 ℃まで昇温し,その後3060分間か
けて815 ℃まで昇温して,恒量 (11) となるまで815±10 ℃に保持する。
保持時間は通常1時間でよいが,灰化が困難と思われる試料の場合には,23時間とする。
d) 灰化が終了したら灰化容器を取り出し,最初は冷たい金属板上で10分間,次にデシケータ中で15
20分間冷却する。
e) 冷却後,直ちに質量を0.1 mgまではかる。
6.4.2 コークス類の場合
a) 6.4.1に準じて試料容器を炉内に挿入する (12)。
b) 炉の扉を少し (13) 開けて電気炉に通電し,約3060分間かけて815 ℃まで昇温して恒量 (11) となる
まで815±10 ℃に保持する。
保持時間は通常2時間でよいが,灰化が困難と思われる試料の場合には,更に時間を延長する。
c) 灰化が終了したら灰化容器を取り出し,6.4.1 d) 以下に準じて処理する。
注(12) 耐火材製の板に灰化容器を並べて,板ごと挿入するほうがよい。
(13) 扉つり上式マッフル炉の場合には,約1520 mm開ければよい。
なお,灰化の全期間を通じて,この状態を維持する。
備考1. 特に,膨張性の強い石炭の場合には,室温から約90分間かけて500 ℃まで昇温するほうが
よい。
2. 石炭類の場合には,規定の操作によって815 ℃に昇温した後,この温度に1時間保持すれば,
通常完全に灰化する。特に,灰化が困難と思われるもの,例えば,せん石,高灰分炭などで
も,多くの場合815 ℃で23時間保持すれば十分であるが,完全に灰化したか否かを確か
めるためには,灰化後質量を0.1 mgまではかった後,直ちに815 ℃で30分間再強熱し,恒
量 (11) となるまでこれを繰り返せばよい。
3. あらかじめ昇温してある電気炉を用いて6.2及び6.4に規定した通風及び昇温条件を満足する
ように,試料又は装置を移動させて試料を灰化してもよい。
この場合には,あらかじめ確認実験を行い,6.4による方法と比較して偏りが生じないこと
を確かめておかなければならない。
4. 硫黄分及びカルシウム分の多いコークスを灰化する場合には,灰中に硫黄分が硫酸カルシウ
ムの形で多量に固定されるために灰分が高くなるので,灰中の硫黄を測定[JIS M 8813の附
属書3の2.(重量法)に規定する方法又は附属書3の3.(高温燃焼法)に規定する方法によ
る。]した後,次の式によって修正灰分を算出して表示してもよい。この場合には,その旨(略
語 : SF)及びSO3 (%) を付記する。
灰分 (SF) (%) =灰分 (%)−SO3 (%)
=灰分 (%)−灰中の硫黄 (%)×2.5

6.5 測定値の算出

 灰分の測定値は,次の式によって小数点以下3けたまで求めた数値を,JIS Z 8401

――――― [JIS M 8812 pdf 10] ―――――

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JIS M 8812:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1015(MOD)
  • ISO 1170(MOD)
  • ISO 1171(MOD)
  • ISO 11722(MOD)
  • ISO 5071-1(MOD)
  • ISO 562(MOD)
  • ISO 687(MOD)

JIS M 8812:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8812:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1601:1983
指示熱電温度計
JISC1602:2015
熱電対
JISC1610:2012
熱電対用補償導線
JISH6201:1986
化学分析用白金るつぼ
JISK1107:2005
窒素
JISK2275:1996
原油及び石油製品―水分試験方法
JISK2435:1992
ベンゼン・トルエン・キシレン
JISK8271:2007
キシレン(試薬)
JISK8464:2017
シクロヘキサン(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8813:2004
石炭類及びコークス類-元素分析方法
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1401:1995
熱電対用非金属保護管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方
JISZ8704:1993
温度測定方法―電気的方法
JISZ8705:1992
ガラス製温度計による温度測定方法