JIS M 8812:2004 石炭類及びコークス類-工業分析方法 | ページ 3

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によって小数点以下2けたに丸める。
a) 石炭類の場合
1) 気乾ベースの灰分
m1 m2
Aad 100
m0
ここに, Aad : 灰分[質量分率 (%)](14)
m1 : 灰化後の容器と試料の質量 (g)
m2 : 容器の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
注(14) 石炭類の場合は,5.2.8,5.3.9又は5.4.9(ただし,褐炭
などには5.2.8を適用してはならない。)の平均値(小
数点以下2けた)を,コークス類の場合は,5.2.8の平
均値(小数点以下2けた)を用いる。
2) 無水ベースの灰分
m1 m2 100
A 100
m0 100 Ms
ここに, A : 灰分[質量分率 (%)](14)
m1 : 灰化後の容器と試料の質量 (g)
m2 : 容器の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
b) コークス類の場合
m1 m2 100
A 100 14
m0 100 M
(s)
ここに, A : 灰分[質量分率 (%)](14)
m1 : 灰化後の容器と試料の質量 (g)
m2 : 容器の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]

6.6 測定回数

 この操作は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が許容差を超え
る場合には,JIS M 8810の規定による。
2回以上の繰返し操作は,異なった電気炉においては同時に行ってもよいが,同一電気炉においては,
同時に行ってはならない。

6.7 許容差

 許容差は,表3による。石炭類については,気乾ベースの灰分に対して適用する。コーク
ス類については,無水ベースの灰分に対して適用する。

――――― [JIS M 8812 pdf 11] ―――――

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表 3 灰分の室内許容差
単位 質量分率 (%)
灰分 許容差(測定値)
10.0以下 0.20
10.120.0 0.30
20.1以上 0.40

6.8 報告値

 灰分の報告値は,2回の測定値の差が許容差以内ならば,石炭類の場合は気乾ベース又は無
水ベースの測定について,また,コークスの場合には無水ベースの測定について,その2回の平均値を求
め,JIS Z 8401によって小数点以下1けたに丸める。

7. 揮発分定量方法

7.1 方法の区分及び適用

a) 縦形管状電気炉法 石炭類及びコークス類の揮発分定量方法について適用する。
b) 角形電気炉法 高石炭化度炭及びコークスの揮発分定量方法について適用する。
c) 二炉法 低石炭化度炭(褐炭など)に適用する。

7.2 縦形管状電気炉法

7.2.1  要旨 試料をふた付きのるつぼに入れ,空気との接触を避けるようにして900 ℃で7分間加熱し
たとき,その加熱減量の試料に対する質量分率 (%) を求め,これから同時に定量した水分を差し引いて揮
発分とする。
7.2.2 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
a) 熱電温度計 4.2.3による。
b) 縦形管状電気炉 次の条件を備えたものでなければならない(付図10参照)。
1) るつぼ挿入部を900 ℃に昇温したとき,均熱帯が少なくとも40 mm (15) ある。
2) 試料挿入後,3分間以内に元の温度に回復できる。
c) 白金るつぼ(付図11参照) JIS H 6201に規定する容量約10 ml,るつぼに適合する落としふた付きの
もの。質量は,ふたを含めて約18 gのものが望ましい。
注(15) 900±5 ℃に保つことができる垂直高さをいう。
備考1. コークス専用又は石炭・コークス兼用のるつぼは,使用回数を重ねるに従って,酸化,還元
によるるつぼ質量の増減現象が認められ,揮発分測定値に誤差を生じることがあるので,石
炭用とコークス用のるつぼは別にしておくことが望ましい。
2. コークス専用又は石炭・コークス兼用のるつぼは,必ず次の操作によってるつぼ内面を清浄
にした後,用いなければならない。
a) 揮発分測定後,るつぼに付着した炭素を除去するために,清浄なガーゼでよくぬぐい,デ
シケータ中に保存する。
b) 付着した炭素をガーゼで除去できない場合には,空焼きを行った後,コークス粉約1 gを
入れて,約900 ℃に保った炉中で3060分間加熱後,a) の操作を行う。
3. 同一るつぼを多数回使用して,るつぼの質量変化が大きくなった場合には,熱塩酸又はアル
カリ融解合剤を用いて,るつぼの内面を清浄しなければならない。
7.2.3 試料はかりとり量 試料は,約1 gを0.1 mgまではかりとる。
7.2.4 操作 操作は,次の手順によって行う。

――――― [JIS M 8812 pdf 12] ―――――

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a) 電気炉を昇温し,るつぼ挿入部の温度を900 ℃に調節する。
b) 試料を質量既知の白金るつぼにはかりとる。
c) るつぼにふたをして,るつぼの底を清浄な堅い平面上で軽く34回たたき,試料層の厚さを均一にす
る。
d) 電気炉の加熱室内均熱帯にるつぼを挿入し,3分間以内に900±20 ℃に温度が回復したことを確かめ,
その後この温度を保持する。
e) るつぼ挿入後,正確に7分間加熱する。
f) 加熱後,直ちにるつぼを取り出し,最初は冷たい金属板上で1分間放置し,次にデシケータ中で20
分間放冷する。
g) るつぼ及びふたをよく観察して,試料の飛散による損失の有無を確かめる。
h) 放冷後直ちに質量を0.1 mgまではかる。
備考1. 次の場合は,試料が飛散したものとしてその測定を無効とし,備考2.又は備考3.によって処
理する。
a) 加熱後,るつぼのふたが外れていた場合。
b) 加熱後,るつぼのふたに灰が付着していた場合。
c) 加熱後,のぞいて見て飛散現象が認められた場合。
2. 急激な加熱によって,飛散などのために損失を起こす試料(褐炭など)に対しては,測定前
に次の予備操作のいずれかを行うほうがよい (16)。ただし,この場合は,その旨を略号で付
記する。
a) 試料にアルコール数滴を加えて湿潤させた後,20分間放置する(略号PA)。
b) 試料を150 下に微粉砕する(略号PC)。
c) 試料を成形して錠剤形とする(略号PT)。
d) a) c) を適宜組み合わせる。例えば,b) 及び a) による(略号PCA)。
注(16) 高温乾留コークスで飛散のために損失を起こす場合には,a) 又はb) による。ただ
し,略号を付記する必要はない。コークスを150 下に微粉砕するには,めの
う乳鉢を用いるのがよい。鉄製微粉砕機を用いると,鉄分の混入するおそれがある
ので注意を要する。
3. 備考2.によってもなお飛散する試料(例えば,亜炭など)については,次に示す予熱揮発分
測定方法によって測定を行ってもよい。ただし,この場合には,その旨を付記(略号PH)す
る。バーナ又は電気炉で,試料の飛散に注意しながら,温度を次第に上昇させ,最後に約
900 ℃にする。予熱時間は,通常約6分間とする。次に900±20 ℃に調節してある電気炉に
6分間保持する。以下,7.2.4 f) 以下に準じて操作を行う。
4. 備考2.,備考3.によってもなお飛散する試料に対しては,備考2. a) d) と備考3.を適宜組み
合わせる。例えば,備考3.の組合せによる(略号PAH)。
5. 試料を更に微粉砕した場合には,その粉砕した試料について同時に水分を測定し,揮発分は
次の式によって算出する。
a) 石炭類の場合
m1 m2 100 Ms
VMad 100 Mx
m0 100 Mx

――――― [JIS M 8812 pdf 13] ―――――

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m1 m2 100
VM 100 Mx
m0 100 Mx
b) コークス類の場合
m1 m2
VM 100M x
m0
ここに, VMad : 気乾ベースの揮発分[質量分率 (%)]
VM : 無水ベースの揮発分[質量分率 (%)]
m1 : 加熱前の容器と試料の質量 (g)
m2 : 加熱後の容器と試料の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
Mx : 微粉砕試料中の水分[質量分率 (%)]
7.2.5 測定値の算出 揮発分の測定値は,次の式によって求めた数値を,JIS Z 8401によって小数点以下
2けたに丸める。
a) 石炭類の場合
1) 気乾ベースの揮発分を算出する場合
m1 m2
VMad 100Ms
m0
ここに, VMad : 揮発分[質量分率 (%)]
m1 : 加熱前の容器と試料の質量 (g)
m2 : 加熱後の容器と試料の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
2) 無水ベースの揮発分を算出する場合
m1 m2 100
VM 100 Ms
m0 100 Ms
ここに, VM : 揮発分[質量分率 (%)]
m1 : 加熱前の容器と試料の質量 (g)
m2 : 加熱後の容器と試料の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
b) コークスの場合
m1 m2 100
VM 100 Ms
m0 100 Ms
ここに, VM : 揮発分[質量分率 (%)]
m1 : 加熱前の容器と試料の質量 (g)
m2 : 加熱後の容器と試料の質量 (g)
m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]

――――― [JIS M 8812 pdf 14] ―――――

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7.2.6 測定回数 この操作は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が許容差を超
える場合には,JIS M 8810の規定による。
2回以上の繰返し操作は,異なった縦形管状電気炉において同時に行ってもよい。
7.2.7 許容差 加熱減量分率 (%) の許容差は,表4による。石炭類及び高温乾留コークス以外のコーク
ス類については,気乾ベースの加熱減量分率 (%) に対して適用する。高温乾留コークスについては,無水
ベースの加熱減量分率 (%) に対して適用する。
表 4 加熱減量の室内許容差
単位 質量分率 (%)
加熱減量 許容差(測定値)
50.0以下 0.40
50.1以上 0.60
高温乾留コークス 0.20
7.2.8 報告値 揮発分の報告値は,2回測定した加熱減量分率 (%) の差が許容差以内ならば,石炭類の
場合は気乾ベース又は無水ベースの揮発分測定値について,また,コークスの場合は無水ベース測定値に
ついて,その2回の平均値を求め,JIS Z 8401によって小数点以下1けたに丸めて表示する。

7.3 角形電気炉法

7.3.1  要旨 試料をふた付きのるつぼに入れ,空気との接触を避けるようにして900 ℃で7分間加熱し
たとき,その加熱減量の試料に対する質量分率 (%) を求め,これから同時に定量した水分を差し引いて揮
発分とする。
7.3.2 試薬 試薬は,次による。
a) シクロヘキサン JIS K 8464に規定するもの。
7.3.3 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
a) 角形電気炉 次の条件を備えたものでなければならない(付図12参照)。
1) 900±5 ℃の一定の温度が保持できるもの。
2) 後ろを詰めたタイプ,又は径が約25 mmで長さが150 mmの煙道を付けたもの (17)。
注(17) 煙道付きの炉の場合には,炉の扉のシールが重要である。煙道は,炉内の空気の流れを制限
するために,炉の外まで達するようなものではなく,また,途中にバタフライ弁を付けるこ
とが望ましい。
3) 熱容量は,初期温度900 ℃で,冷たい架台とるつぼを挿入後,4分間以内に温度が回復するような
ものでなければならない。
4) 炉内の均一な温度帯は,多試料測定用の場合少なくとも160×100 mmあることが望ましい。
5) るつぼ架台の位置は均熱帯を選び,測定時は常にこの位置で使用する。
6) 900 ℃の温度は,できるだけ厳密に維持し,±5 ℃の許容差は温度測定時の固有誤差又は温度分布
の不均一性を考慮している。
b) 熱電対 径1 mm未満の被覆なしの熱電対。熱電対は炉の前面又は後部から挿入し,均熱帯に置かれ
たるつぼの底の中央に達するだけの十分な長さがなければならない。熱電接点は,るつぼ架台に載せ
たるつぼの底と炉底との間に挿入しなければならない。もし,架台に二つ以上のるつぼを置く場合に
は,同じ方法でそれぞれのるつぼの下の温度を確認しなければならない。また,必要ならば,被覆熱
電対を炉の均熱帯の中央にできるだけ接近して熱電接点と一緒に,炉に常時設置してもよい(付図12
参照)。この場合,その温度示度は,必要時だけ挿入する被覆なしの熱電対の示度との相関性を頻繁に

――――― [JIS M 8812 pdf 15] ―――――

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JIS M 8812:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1015(MOD)
  • ISO 1170(MOD)
  • ISO 1171(MOD)
  • ISO 11722(MOD)
  • ISO 5071-1(MOD)
  • ISO 562(MOD)
  • ISO 687(MOD)

JIS M 8812:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8812:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1601:1983
指示熱電温度計
JISC1602:2015
熱電対
JISC1610:2012
熱電対用補償導線
JISH6201:1986
化学分析用白金るつぼ
JISK1107:2005
窒素
JISK2275:1996
原油及び石油製品―水分試験方法
JISK2435:1992
ベンゼン・トルエン・キシレン
JISK8271:2007
キシレン(試薬)
JISK8464:2017
シクロヘキサン(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8813:2004
石炭類及びコークス類-元素分析方法
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1401:1995
熱電対用非金属保護管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方
JISZ8704:1993
温度測定方法―電気的方法
JISZ8705:1992
ガラス製温度計による温度測定方法