JIS M 8812:2004 石炭類及びコークス類-工業分析方法 | ページ 4

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確認しなければならない (18)。
注(18) 高温に置かれた熱電接点の温度及び起電力の関係は,時間とともに徐々に変化する。
c) 石英るつぼ ふた付き円筒型るつぼで,質量は1014 gのもの(付図13参照)。るつぼとふたの適合
性は定量において重要であり,るつぼとふたの水平すきまが0.5 mmを超えないような,るつぼに合
うふたを選ばなければならない。選別後,るつぼとふたを擦り合わせて滑らかな表面とし,共通の識
別記号を付ける。
備考 膨張性の高い石炭を同時に多数定量する場合は,たけの高いるつぼを使用する必要がある。こ
の場合には,温度の回復速度が規定どおり保て,揮発分の値に影響しなければ,るつぼの高さ
は45 mmまでにしてもよい。
d) 架台(付図14参照) 適切な加熱速度に達することができ,炉内でるつぼを置くもの。例えば,次の
ものがある。
1) 1個を定量する場合 付図14 a) に示すような環状の耐熱性鋼線。直径25 mm,厚さ2 mmの磁製円
盤を脚部の内側突起の上に置く。
2) 多数同時定量の場合 付図14 b) に示す耐熱鋼線製のかご。るつぼを支える厚さ2 mmの磁製板を
付けた適切な寸法のもの。
7.3.4 試料のはかりとり量 試料は,約1 gを0.1 mgまではかりとる。
7.3.5 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) 電気炉の温度確認
1) 一つのるつぼとふたを装着した架台[付図14 a)]又は必要な数のるつぼとふたを装着した架台[付
図14 b)]を炉に入れ,熱電対を正しい位置に挿入して,均熱帯の温度が900±5 ℃になるよう調節
する。
2) 同じ高さの各るつぼの下の温度が均熱帯の許容温度範囲内にあることを確認する。
備考 温度の確認は,揮発分の定量に先立って行わなければならない。ただし,1日に数回程度の定
量を行う場合には,確認は1回でよい。温度回復の基準も同様な方法で確認しなければならな
い。
b) 揮発分の定量
1) 一つの空るつぼとふたを装着した架台,又は必要数の空るつぼとふたを装着した架台を炉内に挿入
し,900±5 ℃に7分間保持する。
2) るつぼを取り出し厚い金属板上で室温まで冷却する。
3) それらが冷えたら直ちに空るつぼとふたの質量をはかり,1.0±0.1 gの試料を0.1 mgまですべての
るつぼにはかりとる。
4) ふたをして,試料がるつぼ底部で一様な厚さになるまで清浄な堅い表面上でるつぼを軽く34回た
たく。
5) コークス試料の場合には,はかりとったるつぼのふたを取り,シクロヘキサンを24滴加えた後再
びふたをする (19)。
注(19) シクロヘキサンの添加はコークスの酸化を抑制するためであるが,例えば,窒素のような気
体の吸着を防ぐことはできない。
6) 冷めた架台に試料を入れたるつぼを装着し,炉内に移し,扉を閉める。
7) 正確に7分±5秒間,保持する。その後取り出し,放冷し,空るつぼの場合と同様にるつぼを0.1 mg
まではかる (20) (21)。

――――― [JIS M 8812 pdf 16] ―――――

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注(20) 定量前後でるつぼを正確に同じように処理して,るつぼ表面に吸着される水分の薄膜の効果
を最小限にする。一方,急冷によって石炭又はコークスの残留物による水の吸着を抑制する。
(21) 同時多数定量の場合,架台の空いた場所にも空のるつぼを置く。
7.3.6 測定値の算出 7.2.5の縦形管状電気炉法による。
7.3.7 測定回数 7.2.6の縦形管状電気炉法による。
7.3.8 繰返し精度限界(repeatability limit) 7.2.7の縦形管状電気炉法による(表4)。
7.3.9 報告値 7.2.8の縦形管状電気炉法による。

7.4 二炉法

7.4.1  要旨 試料をふた付きのるつぼに入れ,空気との接触を避けるようにして400 ℃で7分間加熱す
る。次いで,直ちに他の炉に移し900 ℃で更に7分間加熱する。炉で乾燥した試料又は湿分の補正を行っ
た分析試料に対する減量から揮発分の質量分率 (%) を計算する。
7.4.2 試薬 試薬は,次による。
a) 乾燥剤 新しい又は新たに再生したもの。適切な乾燥剤は,過塩素酸マグネシウム(乾燥用),シリカ
ゲル,活性アルミナ及び硫酸カルシウムである。
警告 過塩素酸マグネシウムは,強い酸化剤であるため再生をしてはならない。
b) 窒素 5.4.2 a) による。
7.4.3 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
a) 電気炉 電気炉は,二つ必要である。次のほかに7.3.3 a) の角形電気炉の条件を備えたものでなけれ
ばならない。
1) 1番目の炉は400±10 ℃の一定の温度が保持できるもの。
2) 2番目の炉は900±5 ℃の一定の温度が保持できるもの。
3) 熱容量は,400±10 ℃又は900±5 ℃で冷たい架台とるつぼを挿入後,4分間以内に温度が回復する
ものでなければならない。
b) 乾燥器 105110 ℃の範囲に温度調節が可能なもの。また,酸素を含まない窒素の流れを乾燥器内部
に1時間に15回置換するのに十分なだけの割合で通す。この乾燥器の寸法はるつぼを入れるのに適し
たもの。
c) 熱電対 7.3.3 b) による。
d) 石英るつぼ 7.3.3 c) による。
e) 架台 7.3.3 d) による。
7.4.4 試料のはかりとり量 試料は,約1 gを0.1 mgまではかりとる。
7.4.5 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) 予備操作
1) 炉内部温度は,架台と空のるつぼを挿入し均熱帯の温度が400±10 ℃及び900±5 ℃になるように
する。
2) 架台とるつぼを除き,炉の扉を閉める。
3) 炉内で一つのるつぼとふた,又は必要な数のるつぼとふたを多数用の架台に載せたものを900 ℃で
7分間加熱する。
4) 炉からるつぼを取り出し,最初は金属板上で,次にデシケータ中で放冷する。
5) 冷却後,直ちに空のるつぼとふたの質量を0.1 mgまではかる。
b) 加熱乾燥試料を用いた方法

――――― [JIS M 8812 pdf 17] ―――――

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1) 質量既知のるつぼに試料を1.0±0.1 gはかる。
2) ふたをして試料がるつぼ底部で一様な厚さになるまで,清浄な堅い表面上でるつぼを軽く34回た
たく。
3) 試料の入ったるつぼのふたを取り,105110 ℃の乾燥器中に置く。
4) 水分定量法の操作に基づき一定の質量が得られるまで試料を乾燥する。
5) この乾燥器で乾燥したるつぼ,ふた及び試料の質量を0.1 mgまではかる。
6) 乾燥試料の入ったふた付きのるつぼを架台に載せ,炉内に移し,400 ℃で正確に7分間保持する。
7) 直ちに900 ℃の炉に移し,更に正確に7分間保持する。
8) るつぼを取り出し,空のるつぼの場合と同じ方法で放冷し,質量をはかる。もし,灰分の析出が架
台又はるつぼに見られたならば,定量操作をやり直す。
c) 気乾試料を用いた方法
1) 質量既知のるつぼに試料を1.0±0.1 gを0.1 mgまではかる。
2) ふたをして試料がるつぼ底部で一様な厚さになるまで,清浄な堅い表面上でるつぼを軽く34回た
たく。
3) 試料の入ったるつぼをふたとともに架台 (22) に置き,炉内に移し400 ℃で正確に7分間保持する。
4) 直ちに次の炉に移し,900 ℃で更に正確に7分間保持する。
5) るつぼを取り出し,空のるつぼの場合と同様な操作で放冷し,質量をはかる。
注(22) もし同時多数測定を行うのであれば,空のるつぼで架台の空いているところを満たす。
備考 ある種の褐炭では,この二炉法で分析するとるつぼのふた又は試料皿の上に常に灰分の析出が
見られる。このような場合には,気乾試料を小さいペレットに圧縮し,それから揮発分を定量
するのがよい。
7.4.6 測定値の算出 二炉法で測定した揮発分の測定値は,次の式によって求めた数値を,JIS Z 8401に
よって小数点以下2けたに丸める。
a) 加熱乾燥試料を用いた場合
m1 m2
VMd 100
m1 m3
ここに, VMd : 乾燥ベースでの揮発分[質量分率 (%)]
m1 : 乾燥後の容器と試料の質量 (g)
m2 : 加熱後の容器と試料の質量 (g)
m3 : 容器の質量 (g)
m1−m3 : 試料のはかりとり量 (g)
b) 気乾試料を用いた場合
m4 m5
VMad 100Ms
m0
100
VMd VMad
(100 Ms )
ここに, VMad : 気乾ベースの揮発分[質量分率 (%)]
VMd : 無水ベースの揮発分[質量分率 (%)]
m4 : 加熱前の容器と試料の質量 (g)
m5 : 加熱後の容器と試料の質量 (g)

――――― [JIS M 8812 pdf 18] ―――――

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m0 : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
7.4.7 測定回数 7.2.6の縦形管状電気炉法による。
7.4.8 繰返し精度限界 7.2.7の縦形管状電気炉法による(表4参照。)
7.4.9 報告値 7.2.8の縦形管状電気炉法による。

8. 固定炭素質量分率 (%) 算出方法

a) 石炭類の場合
1) 気乾ベースの固定炭素
FCad 100 (Ms Aad VMad )
ここに, FCad : 固定炭素[質量分率 (%)]
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
Aad : 試料中の灰分[質量分率 (%)]
VMad : 試料中の揮発分[質量分率 (%)]
2) 無水ベースの固定炭素
FC 100 (A VM)
ここに, FC : 固定炭素[質量分率 (%)]
A : 無水ベースの灰分[質量分率 (%)]
VM : 無水ベースの揮発分[質量分率 (%)]
b) コークス類の場合
FC 100 (A VM)
ここに, FC : 固定炭素[質量分率 (%)]
A : 無水ベースの灰分[質量分率 (%)]
VM : 無水ベースの揮発分[質量分率 (%)]

――――― [JIS M 8812 pdf 19] ―――――

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付表 1 引用規格
JIS C 1601 指示熱電温度計
JIS C 1602 熱電対
JIS C 1610 熱電対用補償導線
JIS H 6201 化学分析用白金るつぼ
JIS K 1107 高純度窒素
JIS K 2275 原油及び石油製品−水分試験方法
JIS K 2435 ベンゼン・トルエン・キシレン
JIS K 8271 キシレン(試薬)
JIS K 8464 シクロヘキサン(試薬)
JIS K 8680 トルエン(試薬)
JIS M 8810 石炭類及びコークス類−サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JIS M 8811 石炭類及びコークス類−サンプリング及び試料調製方法
JIS M 8813 石炭類及びコークス類−元素分析方法
JIS R 1306 化学分析用磁器燃焼ボート
JIS R 1401 熱電対用非金属保護管
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8402-1 測定方法及び測定結果の精確さ (真度及び精度)―第1部 : 一般的な原理及び定義
JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ (真度及び精度)―第2部 : 標準測定方法の併行精度及び再
現精度を求めるための基本的方法
JIS Z 8402-3 測定方法及び測定結果の精確さ (真度及び精度)―第3部 : 標準測定方法の中間精度
JIS Z 8402-4 測定方法及び測定結果の精確さ (真度及び精度)―第4部 : 標準測定方法の真度を求めるた
めの基本的方法
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ (真度及び精度)―第6部 : 精確さに関する値の実用的な使
い方
JIS Z 8704 温度測定方法―電気的方法
JIS Z 8705 ガラス製温度計による温度測定方法

――――― [JIS M 8812 pdf 20] ―――――

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JIS M 8812:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1015(MOD)
  • ISO 1170(MOD)
  • ISO 1171(MOD)
  • ISO 11722(MOD)
  • ISO 5071-1(MOD)
  • ISO 562(MOD)
  • ISO 687(MOD)

JIS M 8812:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8812:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1601:1983
指示熱電温度計
JISC1602:2015
熱電対
JISC1610:2012
熱電対用補償導線
JISH6201:1986
化学分析用白金るつぼ
JISK1107:2005
窒素
JISK2275:1996
原油及び石油製品―水分試験方法
JISK2435:1992
ベンゼン・トルエン・キシレン
JISK8271:2007
キシレン(試薬)
JISK8464:2017
シクロヘキサン(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8813:2004
石炭類及びコークス類-元素分析方法
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1401:1995
熱電対用非金属保護管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方
JISZ8704:1993
温度測定方法―電気的方法
JISZ8705:1992
ガラス製温度計による温度測定方法