JIS S 6037:2021 マーキングペン | ページ 2

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S 6037 : 2021
約 30mm
約30 mm
図1−連続らせん手書きの一例

7.2 数値の丸め方

  試験結果は,規定の数値より1桁下の位まで求めてJIS Z 8401の規則Bによって丸める。

7.3 筆記性能

  筆記性能の試験は,次のとおり行う。また,ペン先の太さの測定箇所は,図2による。
a) 油性 表2の筆記条件14に基づき,筆記試験機を用い,筆記用紙に連続筆記し,筆記線の状態を
調べる。ただし,300 mまでの筆記線の状態の一部に,かすれ及び/又はにじみが認められた場合は,
そのペンを用いて筆記用紙に図1に従い筆記を行い,筆記線の状態を調べる。
b) 水性 表2の筆記条件の5又は6に基づき,筆記試験機を用い,筆記用紙に連続筆記し,筆記線の状
態を調べる。
表2−筆記条件
インキの種類 油性 水性
ペン先の太さ 2.5 mmを超えるもの 2.5 mm以下のもの 全ての丸芯及び 1.5 mm以下の角芯
1.5 mmを超える角芯
筆記条件 1 2 3 4 5 6
筆記速度 20.0 15.0 15.0 7.0 7.0
(cm/s) ±0.5 ±0.5 ±0.5 ±0.5 ±0.5
筆記力(N) 1 0.5 0.5 1
ペン先の 65±5 65±5 幅広面が紙面に密着す
保持角度(°) る角度。
筆記方法 1の条件で連続筆記で 3の条件で連続筆記で 5の条件で筆記する。 6の条件で,かつ,幅
きない場合は,2の条 きない場合は,4の条 広面で筆記する。
件で筆記する。 件で筆記する。

――――― [JIS S 6037 pdf 6] ―――――

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a) 角芯1 b) 角芯2 先端R形状の c) 丸芯
角芯ペン先
b2部測定位置
記号説明
b1 : ペン先の幅(幅広面)
b2 : ペン先の太さ
図2−ペン先の太さの測定箇所

7.4 保持力

  保持力の試験は,プッシュプルスケール,台ばかりなどを用いてペン先を垂直に立て,プッシュプルス
ケールの目盛が6 N,台ばかりなどの目盛が612 gを指すまで力を加えたとき,ペン先が軸内,ペン先ホル
ダー内などに引っ込まないかどうかを調べる。

7.5 耐光性

  耐光性の試験は,7.3で筆記したものを試験紙とし,JIS L 0841,JIS L 0842又はJIS L 0843によって露
光する。ただし,露光方法はJIS L 0841に規定する第3露光法によってブルースケール3級が標準退色す
るまで露光する。JIS L 0842又はJIS L 0843における露光の条件としては,ブラックパネル温度37 ℃±
5 ℃,相対湿度50 %以下とする。露光した試験紙はJIS L 0801の箇条10(染色堅ろう度の判定)のa) 1)
(観察及び照明条件)の方法で観察し,目視によって判定する。

7.6 乾燥性

  乾燥性の試験は,次のとおり行う。
a) 油性 ガラス板上に図1に従い筆記し,1分後に筆記用紙を重ね,底面の直径が50 mm,質量500 gの
おもりで筆記用紙を圧着させ1分間静置した後,筆記用紙を離したとき重ねた筆記用紙に筆記線が転
写されているかどうかを調べる。
b) 水性 筆記用紙に図1に従い筆記し,1分後に同質の筆記用紙を重ね,底面の直径が50 mm,質量500
gのおもりで筆記用紙を圧着させ1分間静置した後,筆記用紙を離したとき重ねた筆記用紙に筆記線
が転写されているかどうかを調べる。

7.7 耐水性

  耐水性の試験は,筆記用紙に図1に従い筆記し,2時間後に常温のイオン交換水又は蒸留水の中に1時
間浸した後,取り出し,筆記線の状態を調べる。

――――― [JIS S 6037 pdf 7] ―――――

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7.8 耐洗濯性

  耐洗濯性の試験は,大きさ10 cm×5 cmの綿ブロード布(ポリエステル65 %,綿35 %)に図1に従い
筆記し,JIS L 0844のA-2号の方法で試験する。その後,JIS L 0801の箇条10(染色堅ろう度の判定)の
a) 1)(観察及び照明条件)の方法で観察し,JIS L 0804に規定する判定用グレースケールで判定する。

7.9 耐衝撃性

  耐衝撃性の試験は,表3のいずれかの落下面に対し,表3に規定する落下高さにマーキングペンの軸線
を落下面と平行に保ち,その位置から落下面に1回落下させ,各部のはめ合わせが確実であり,各部品の
破損がないか,機能に異常がないかどうかを調べる。ただし,キャップのずれ及び外れは除く。
表3−耐衝撃性試験
落下面 落下高さ(m)
厚さ30 mm以上の杉板 1
コンクリート面 0.7

7.10 復元性

  復元性の試験は,マーキングペンのキャップを取り外して,温度20 ℃±5 ℃,湿度 (65±5) %の雰囲気
中に水性は5時間,油性は30分間,水平に放置し,筆記用紙に図1に従い筆記を行い,筆記線のかすれの
有無を調べる。ただし,かすれが認められた場合は,キャップをして,さらに,24時間水平に放置した後,
筆記用紙に図1に従い筆記を行い,筆記線に著しいかすれがないかどうかを調べる。

7.11 遊離ホルムアルデヒド

  遊離ホルムアルデヒドの試験は,次のとおり行う。
a) JIS L 0803に規定する綿3-1号を通常の洗濯機を用いて水洗後,約80 ℃のアイロンをかける。次に,
この白布に通常の筆記状態で約10 cmの直線を5本筆記した後,1時間放置する。
なお,白布の大きさは15 cm×15 cmとする。洗濯するときは,30 cm×30 cmの布に試料を縫い付
けて洗濯する。
b) a)の試料をJIS L 1041の8.1(JIS法)のA法によって吸光度を測定する。なお,吸光度(A1−A0)が
0.05を超えた場合は,JIS L 1041の8.1.3 f)(確認試験)に規定する確認試験を行う。

7.12 有害物質

  インキの有害物質の試験は,次のとおり行う。
a) 試料100 mg以上を0.1 mgまで正しく量る。
b) 総容量が塩酸抽出液の1.6倍5.0倍の容器にa)で採取した試料にその質量の50倍量の0.07 mol/l塩
酸溶液(37 ℃±2 ℃)を加え,1分間振り混ぜる。
なお,塩酸溶液は,JIS K 8180に規定する塩酸を用いて調製する。
c) 混合液の酸性度をJIS Z 8802に規定するpH計で調べ,pHが1.5を超えているときは2 mol/l塩酸溶
液をpHが1.01.5になるまで振り混ぜながら滴下する。
d) 混合液に光が当たらないようにして,混合液を37 ℃±2 ℃で1時間連続で振り混ぜた後,37 ℃±
2 ℃で1時間放置する。
e) 混合液を孔の寸法が0.45 μmの膜フィルタを用いてろ過し,必要な場合,49 000 m/s2以下で遠心して

――――― [JIS S 6037 pdf 8] ―――――

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固形物を効率よく分離する。ただし,遠心分離時間は10分を超えないものとする。
f) 得られた溶液を,JIS K 0121による原子吸光法又はJIS K 0116による誘導結合プラズマ発光分光分析
法(ICP発光分析法)のいずれかによって,表4に規定する8元素について分析する。
g) 分析結果は,表4の補正値を用い,次の式によって補正する。
B1 B2
B B1
100
ここで, 分析結果の補正後の値(mg/kg)
分析結果(mg/kg)
分析元素の補正値(%)
表4−補正値
元素 アンチモン ひ素 バリウム カドミウム クロム 鉛 水銀 セレン
補正値 60 60 30 30 30 30 50 60
(%)

8 検査方法

8.1 一般

  マーキングペンの検査は,形式検査と受渡検査とに区分し,それぞれ次のとおりとする。この場合,検
査は,合理的な抜取検査方式によってもよい。

8.2 形式検査項目

2) マーキングペンの形式検査は,箇条5の項目について行う。
なお,新しい種類の材料を使用したとき,材料の種類を変更したとき,材料の購入先を変更したときな
ど,技術的生産条件が変更されたときにも検査を行う。ただし,材料のうち,染料及び顔料は,その原料
の変更をした場合も含む。また,表1の有害物質に関しては,技術的生産条件の変更がない場合でも,少
なくとも5年に1回は検査を行う。
注2) 製品の品質が設計で示した全ての特性を満足するかどうか判定するための検査をいう。

8.3 受渡検査項目

3) マーキングペンの受渡検査は,受渡当事者間で取り決めた品質項目について行う。
注3) 既に形式検査に合格したものと同じ設計·製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める特
性を満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。

9 表示

  この規格の全ての要求事項に適合したマーキングペンには,本体に次の事項を表示しなければならない。
ただし,c) f)については,消費者包装単位4)ごとに表示してもよい。なお,c)及びd)は省略してもよい。
a) 色名 色名はJIS Z 8102などに準じて表示する。キャップ又は容器のいずれかに色名に相当する色彩
を施して表示してもよい。
b) 製造業者名若しくは供給業者名,又はその商標若しくは略号

――――― [JIS S 6037 pdf 9] ―――――

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c) 規格番号 例 JIS S 6037
d) 製品名称 : マーキングペン
e) 製造年月又はその略号
f) 種類 箇条4に規定する種類を表示する。ただし,次のとおりの表示としてもよい。
1) “一般用”は省略してもよい。子どもの使用のために設計されたマーキングペンは“子ども用”と
表示する。ただし,明らかに子ども用として意図されたものは,省略してもよい。
2) “油性”又は“水性”という文字は,その他の文字に含めて表示してもよい。
注4) ブリスター包装,スキンパック,1本袋,セット物などの消費者の手元に渡る包装をいう。

10 取扱上の注意事項

  マーキングペンには,次の事項を表示しなければならない。表示は可能な限り本体,又は消費者包装単
位ごとに表示する。ただし,表示が可能でない場合は商業包装単位5)ごとに表示してもよい。
なお,記載事項の主旨を変えない範囲であれば,その表現は自由とする。
a) 筆記及び描画以外には,使用してはならないことの注意。
b) インキが揮発しやすいので,長時間使用するときは,換気をよくし,使用後は必ずキャップを締める
ことの注意。ただし,水性は除く。
c) 製品の性質上,落としたり,激しく振ったりするなど,ショックを与えると,インキが漏れる場合が
あることの注意。
d) 幼児の手の届くところへ置かないことの注意。
e) 高温の場所(高温の車中など)に放置しないことの注意。
f) 使い切っても,火の中に捨てないことの注意。ただし,油性インキで金属缶を使用したものに限る。
注5) 10本,20本,30本入りなど,セット物は2セット,4セット,6セット入りなどのように一般に
小売を主とする商品取引に商品の一部として又は商品をまとめて扱うために施す包装をいう。

JIS S 6037:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 6037:2021の関連規格と引用規格一覧