この規格ページの目次
JIS T 0304:2002 規格概要
この規格 T0304は、体内環境を模擬した溶液(擬似体液)中での金属系生体材料の溶出試験方法について,試験片レベルでの材料選択において必要となる溶出試験方法について規定。
JIST0304 規格全文情報
- 規格番号
- JIS T0304
- 規格名称
- 金属系生体材料の溶出試験方法
- 規格名称英語訳
- Testing method for metal release from metallic biomaterials
- 制定年月日
- 2002年7月25日
- 最新改正日
- 2019年10月25日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 11.040.40, 77.040.99
- 主務大臣
- 経済産業,厚生労働
- JISハンドブック
- 医療機器 II 2018, 医療機器 III 2018
- 改訂:履歴
- 2002-07-25 制定日, 2009-04-25 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
- ページ
- JIS T 0304:2002 PDF [14]
T 0304 : 2002
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業
大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本
工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願
公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS T 0304には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) 誘導結合プラズマ質量分析 (ICP-MS) 法による金属濃度の測定方法
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS T 0304 pdf 1] ―――――
T 0304 : 2002
pdf 目 次
ページ
1. 適用範囲 1
2. 引用規格 1
3. 定義 1
4. 試験容器及び試験試料 1
4.1 試験容器 2
4.2 試験容器の洗浄及び滅菌 2
4.3 試験試料 2
4.4 試験試料の洗浄 2
4.5 試験試料の滅菌 2
5. 試験溶液 2
5.1 擬似体液及び加速試験溶液 2
5.2 試験溶液の滅菌 3
6. 試験方法 3
6.1 試験の準備 3
6.2 溶出条件 3
6.3 試験溶液の濃度測定 3
7. 結果の表示 4
- 附属書(規定) 誘導結合プラズマ質量分析 (ICP-MS) 法による金属濃度の測定方法・・・・[5]
解 説 12
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS T 0304 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
T 0304 : 2002
金属系生体材料の溶出試験方法
Testing method for metal release from metallic biomaterials
1. 適用範囲 この規格は,体内環境を模擬した溶液(擬似体液)中での金属系生体材料の溶出試験方法
について,試験片レベルでの材料選択において必要となる溶出試験方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0101 工業用水試験方法
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0553 超純水中の金属元素試験方法
JIS K 8007 高純度試薬試験方法通則
JIS K 8101 エタノール (99.5)(試薬)
JIS K 8470 L-システイン塩酸塩一水和物(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8726 乳酸(試薬)
JIS K 9901 高純度試薬−硝酸
JIS K 9902 高純度試薬−塩酸
JIS T 0301 金属系インプラント材料の細胞適合性評価方法
JIS T 0302 金属系生体材料のアノード分極試験による耐食性の評価方法
JIS T 0303 人工関節用材料のピンオンディスク法による摩耗試験方法
JIS T 6102 歯科用ニッケルクロム合金板
JIS T 6115 歯科鋳造用コバルトクロム合金
JIS Z 8802 pH測定方法
ISO 10993-12 Biological evaluation of medical devices−Part 12 : Sample preparation and reference materials
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 0301及びJIS T 0302による。
4. 試験容器及び試験試料
――――― [JIS T 0304 pdf 3] ―――――
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T 0304 : 2002
4.1 試験容器 気密可能な容器(例えば,耐熱性及び耐薬品性のあるポリプロピレン製容器など)で,
滅菌できるものを用いる。ただし,分析対象元素を組成及び不純物として含有する容器又は金属を吸着し
やすい容器の使用は避ける。
4.2 試験容器の洗浄及び滅菌 硝酸 (3+97)(JIS K 8541に規定する硝酸3 mLにJIS T 0301に規定する
超純水97 mLの割合で混合し調製する。)によって洗浄した後,超純水を用いて十分に洗浄する。洗浄後,
JIS T 0301に準じ,121 ℃で15分間以上の高圧蒸気滅菌又はこれと同等以上の滅菌性能をもつ滅菌法(ガ
ス滅菌,γ線滅菌,乾熱滅菌など)によって滅菌を行う。
備考 試験容器を滅菌する場合には,容器内壁への金属の汚染には,十分に注意する必要がある。ま
た,分析に使用できるように十分に洗浄され,滅菌済の容器である場合には,省略してもよい。
4.3 試験試料
a) 板状及び棒状試験片 分析の際の定量下限及び試験容器の形状を考慮し,最適な大きさの板状及び棒
状の試験片とする。一つの試験容器に対して1個の試験片を入れることを基本とする。ただし,試験
できる場合には,複数個でも可能とする。試験片の表面仕上げは,平滑な面(例えば,JIS T 0301に
準じ,1 000番以上の耐水研磨及び鏡面研磨など)とする。
参考 試験片が小さすぎると溶出量の検出感度が低下するため,試料全体の表面積の合計が,6 cm2
以上であることが望ましい。
b) 粉末試料 JIS T 0303に準じて生成した摩耗粉など使用目的に応じて粉末試料を用いることもでき
る。ただし,粉末試料を用いる場合には,粒子の形状,平均粒子径,粒子径分布などを測定すること
が望ましい。
参考 粒子の形状,粒子径及び粒子径分布の測定方法は,JIS R 1629,日本薬局方マニュアル第3版
(株式会社南山堂出版)又はJIS T 0301 解説4.4.2に示されている。
c) 表面がポーラスな試料など上記と異なる場合には,結果にその旨を付記する。
4.4 試験試料の洗浄 試験片は,JIS K 8101に規定するエタノール中で5分間以上の超音波洗浄などに
よって十分に洗浄し,JIS T 0301に規定する超純水で洗浄した後,乾燥する。
4.5 試験試料の滅菌 JIS T 0301に準じ,121 ℃で15分間以上の高圧蒸気滅菌又は同等以上の性能をも
つ滅菌方法(ガス滅菌,γ線滅菌,乾熱滅菌など)で滅菌する。また,必要に応じて粉末試料を用いる場
合には,上述以外にJIS K 8101に規定するエタノールによって調製したエタノール水溶液 (70 vol%) など
を用いて行ってもよい。
備考 滅菌時の試料表面への金属などの汚染又は試料表面の変化には,十分に注意する必要がある。
また,滅菌に耐える容器,シートなどを使用し滅菌状態を維持できるようにする。
5. 試験溶液
5.1 擬似体液及び加速試験溶液 試験溶液は,使用環境を考慮し体内環境を模擬した溶液とする。試験
溶液を調製して使用する場合には,特級以上の試薬をJIS T 0301に規定する超純水で調製して用いる。ま
た,JIS Z 8802に規定する方法で,試験溶液のpHを測定する。
例 生理食塩液,緩衝生理的塩類溶液[pH=7.4±0.2,PBS (−),PBS (+) など],細胞培養液,血清
水溶液(2030 vol%など),人工唾液及びこれらに類似する溶液。
さらに,加速試験用溶液の一例として次の溶液がある。
乳酸[(1+99)など](JIS K 8726に規定する乳酸を用いて調製する。),塩酸[(0.5+999.5)など]
(JIS K 9902に規定する塩酸を用いて調製する。),アミノ酸水溶液(L-システイン水溶液など)
――――― [JIS T 0304 pdf 4] ―――――
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T 0304 : 2002
[JIS K 8470に規定するL-システイン塩酸塩一水和物を用いて,17.564 g/L (0.1 mol/L) に調製す
る。]
5.2 試験溶液の滅菌 試験溶液は,JIS T 0301に準じ,ろ過(例えば,孔径0.22 μmのメンブレンフィル
タ)滅菌又は121 ℃で15分間以上の高圧蒸気滅菌を行う。
備考 塩酸,血清を含んだ細胞培養液などは高圧蒸気滅菌を行わない。
6. 試験方法
6.1 試験の準備
a) 板状及び棒状試料 JIS T 0301に準じ,クリーンベンチ内で試験容器に滅菌した試験片及び滅菌した
試験溶液を入れ密栓する。この場合に試験片ができるだけ試験容器底面へ密着せず,試験片が試験溶
液に完全に浸せきし,重ならないようにする。
b) 試験溶液の液量 試験溶液の液量は,分析の定量下限を考慮して,溶出試験及び分析に最適な量(例
えば,表面積6 cm2の試験片で3050 mL)とする。また,試験溶液を入れた後の試験容器内の残り
の空間に関しては,雑菌の混入を少なくするため可能な限り少なくする。ただし,高圧蒸気滅菌の条
件で試験する場合には,高圧蒸気滅菌に最適な空間とする。
参考 JIS T 6102及びJIS T 6115では,試料の全表面積が約7 cm2で,試験溶液の量が,50 mLと規定
されている。
c) 粉末試料,その他の試料 粉末試料,その他の試料を用いる場合にも同様に滅菌したものを使用環境
及び分析に最適な量となるように滅菌した試験容器に入れ密栓する。粉末の量に関しては,例えば,
JIS T 0301に準じ,粉末 (g)/試験溶液量 (mL) の値が,0.050.1 g/mLとする。
備考 5 %CO2インキュベータ内で細胞培養液を用いる場合には,密栓しない。
6.2 溶出条件
a) 試験は,静置条件を基本とし,必要に応じて振とうしてもよい。
b) 試験溶液の温度は,37±1 ℃とする。
c) 試験容器は,3個以上とする。ただし,試験結果のばらつきが大きい場合には,再試験する。
d) 試験期間は,7日間以上とする。加速試験用溶液を用いる場合又は高圧蒸気滅菌の条件下で行う場合
には,最適な条件に短縮してもよい。試験期間中の不純物及び雑菌の混入には,十分に注意する必要
がある。
e) IS K 0211に準じ,試験試料を入れない試験溶液だけで同様に試験(空試験)する。ただし,空試験
のばらつきが大きい場合には,再試験する。
f) 臨床などで実際に使用されている材料(参照材料)と溶出量とを比較する場合には,同じ条件で試験
する。
g) IS Z 8802に規定する方法で溶出試験終了後の試験溶液のpHを測定する。
h) 溶出条件が上記と異なる場合には,結果にその旨を付記する。
備考 加速した試験条件で行う場合など,必要に応じてJIS T 0301に準じ,高圧蒸気滅菌(例えば,
ISO 10993-12に準じ121±2 ℃,1±0.2時間)の条件下でもよい。ただし,この場合には,密
栓しない。
6.3 試験溶液の濃度測定
a) 試験終了後に試験片を取り出す。必要に応じて試験試料を含んだ試験容器を超音波洗浄器を使用して,
試験試料表面に付着した腐食生成物を離脱させる。また,水酸化物などの沈殿物を生じた溶液又は試
――――― [JIS T 0304 pdf 5] ―――――
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JIS T 0304:2002の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.040 : 金属の試験 > 77.040.99 : その他の金属試験方法
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.40 : 外科用体内埋没材,義肢及び装具
JIS T 0304:2002の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0101:1998
- 工業用水試験方法
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0553:2002
- 超純水中の金属元素試験方法
- JISK8007:1992
- 高純度試薬試験方法通則
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8470:2016
- L-システイン塩酸塩一水和物(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8726:2014
- 乳酸(試薬)
- JISK9901:1994
- 高純度試薬―硝酸
- JISK9902:1994
- 高純度試薬―塩酸
- JIST0301:2000
- 金属系インプラント材料の細胞適合性評価方法
- JIST0302:2000
- 金属系生体材料のアノード分極試験による耐食性の評価方法
- JIST0303:2000
- 人工関節用材料のピンオンディスク法による摩耗試験方法
- JIST6102:2005
- 歯科用ニッケルクロム合金板
- JIST6115:2013
- 歯科鋳造用コバルトクロム合金
- JISZ8802:2011
- pH測定方法