JIS T 60601-2-65:2019 医用電気機器―第2-65部:歯科口内法用X線装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 4

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T 60601-2-65 : 2019 (IEC 60601-2-65 : 2012,Amd.1 : 2017)
おいて,0.05以下とする。
(試験)
適合性は,次の試験手順によって確認する。
少なくとも,次の組合せを含むX線管負荷条件で再現性試験を行う。
− 最高管電圧及びその管電圧における最小管電流
− 最低管電圧及びその管電圧における最大管電流
− 最大電力となる管電圧と管電流との組合せ
− 最小電力となる管電圧と管電流との組合せ
試験のための一連の測定は連続して行わなければならない。二つの連続した測定の時間間隔は,ME機
器のデューティサイクルに従わなければならない。
測定に際しては,附属文書中で指定された成人患者の上顎大臼歯部用の照射時間を選択することが望ま
しい。
各X線管負荷条件の組合せについて,少なくとも5回ずつ照射して空気カーマを測定し,変動係数を計
算する。
n
s 1 (Ki K) 2
c
K K i 1
n 1
ここに, Ki : 空気カーマの測定値
n : 測定回数
s : 母標準偏差の推定値
c : 変動係数
K1 K2 ....Kn
K : 測定値の平均値
n
203.6.3.2.102 *自動露出制御
自動露出制御手段を備えたME機器については,意図する使用に応じて,当該自動露出制御によって調
整されるX線管負荷条件の範囲における放射線出力(X線出力)の再現性を,リスクマネジメントプロセ
スによって決定しなければならない。
(試験)
適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。
203.6.3.2.103 内部電源のME機器
内部電源をもつME機器は,内部電源の使用可能な充電範囲においては,203.6.3.2による放射線出力(X
線出力)の再現性の要求に適合しなければならない。
(試験)
適合性は,機能試験によって確認する。
203.6.4 操作状態の表示
203.6.4.2 X線管負荷状態の表示
追加
X線管負荷状態は,制御盤面に黄色で表示しなければならない。
注記 X線管負荷状態の間に発せられる音響信号の終了は,照射の終了を示している。
(試験)
適合性は,調査によって確認する。

――――― [JIS T 60601-2-65 pdf 16] ―――――

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T 60601-2-65 : 2019 (IEC 60601-2-65 : 2012,Amd.1 : 2017)
203.6.4.3 X線管負荷条件及び操作モードの表示
追加
203.6.4.3.101 X線管負荷条件表示の基本要件
表示する単位は,次による。
− 管電圧 kV
− 管電流 mA
− 照射時間 s 及び/又は ms
− 管電流時間積 mAs
一つ以上の固定したX線管負荷条件の組合せで作動するME機器に対しては,制御盤面の表示は各組合
せを代表する一つのX線管負荷条件の値(例えば,管電圧値)だけに限定してもよい。
この場合には,各組合せにおける他のX線管負荷条件値を取扱説明書に記載しなければならない。
さらに,これらのX線管負荷条件の組合せは,制御盤面又はその近傍の目立つ場所に,適切な形式で一
覧表示しなければならない。
事前設定できる半固定のX線管負荷条件の決められた組合せで作動するME機器に対しては,制御盤面
の表示は,各組合せを識別できればよい。
この場合には,次の事項ができるようにする。
− 半固定のX線管負荷条件の各組合せの値を据付時に事前設定し,その値を取扱説明書に記録する。
− 適切な形式で一覧表示する値を,制御盤面又はその近傍の目立つ場所に掲示する。
(試験)
適合性は,調査によって確認する。
注記 操作モードと[被写体に応じた]プログラム制御とは,同義語である(JIS Z 4005参照)。
203.6.4.3.102 X線管負荷条件の正確さ
203.6.4.3.102.1 X線管負荷条件の正確さに対する一般条件
高電圧発生装置において,この細分箇条の要求事項は,同じX線管負荷条件の測定値と比較した指示値,
調整値又は事前設定値の全てのX線管負荷条件の値の正確さにも適用する。
(試験)
適合性は,調査及び試験によって確認する。
203.6.4.3.102.2 管電圧の正確さ
全てのX線管負荷条件の組合せにおいて,管電圧値の誤差は,±10 %とする。
(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
a) 管電圧の最低指示値,その管電圧で利用できる最大管電流及び約0.1秒の照射時間で測定する。
b) 管電圧の最高指示値,その管電圧で利用できる最小管電流及び約0.1秒の照射時間で測定する。
c) 管電圧の最高指示値,その管電圧で利用できる最大管電流及び約0.5秒の照射時間で測定する。
(0.5秒の設定がない場合は,設定できる最長照射時間。)
管電圧は立上がり時から5 ms,又は管電流が最終値(管電流ピーク値)の75 %を超えた時の,いずれ
か遅い方で測定しなければならない。
203.6.4.3.102.3 管電流の正確さ
全てのX線管負荷条件の組合せにおいて,管電流値の誤差は,±20 %とする。

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(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
− 管電流の最大指示値,その管電流で利用できる最低管電圧及び約0.1秒の照射時間で測定する。
− 管電流の最小指示値,その管電流で利用できる最高管電圧及び約0.1秒の照射時間で測定する。
− 管電流の最大指示値,その管電流で利用できる最高管電圧及び約0.5秒の照射時間で測定する。
(0.5秒の設定がない場合は,設定できる最長照射時間。)
203.6.4.3.102.4 照射時間の正確さ
全てのX線管負荷条件の組合せにおいて,照射時間値の誤差は,±5 %又は±20 msのいずれか大きい
方とする。
1ピーク形X線高電圧装置の0.1秒未満の照射時間には,この要求を適用しない。
注記 附属書AAを参照。
(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
− 管電圧の最低指示値,その管電圧で利用できる最大管電流,最短及び最長照射時間で測定する。
− 管電圧の最高指示値,その管電圧で利用できる最小管電流,最短及び最長照射時間で測定する。
203.6.4.5 線量測定値の表示
置換
ME機器は,選択したX線管負荷条件の全ての組合せに対して,指定した焦点からの距離における空気
カーマの推定値を附属文書に記載するか又は表示しなければならない。
空気カーマの推定値からの測定値の総合的な差(偏差)は,附属文書に記載しなければならない。また,
その差(偏差)は,50 %以下とする。
また,附属文書には,空気カーマの推定値及び出射野寸法に基づいた面積線量の計算方法を記載しなけ
ればならない。
(試験)
適合性は,調査及び機能試験によって確認する。
追加
203.6.4.101 準備完了状態
照射スイッチを押す操作だけでX線管への負荷を開始する状態にあるときには,その状態を操作者が視
認できるような表示機能を備えなけなければならない。
この状態を単一機能の表示器によって示す場合には,緑の光を用いなければならない。
(試験)
適合性は,調査によって確認する。
203.6.5 *自動制御機能
JIS T 0601-1-3の6.5は適用しない。
203.6.6 *散乱放射線の減少
JIS T 0601-1-3の6.6は適用しない。
203.6.7 画像性能
203.6.7.4 放射線検出器又はX線受像器
追加
画像性能の評価指標に対する電子式X線受像器の影響因子を明記しなければならない。この影響因子は,

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X線の効果的な使用を保証することが望ましい。
(試験)
適合性は,リスクマネジメントファイル及び附属文書の調査によって確認する。

203.7 線質

203.7.1  *X線装置の半価層及び総ろ過
追加
公称最高管電圧が70 kV以下で作動するME機器については,JIS T 0601-1-3の表3にある半価層への
要求の代わりに,総ろ過1.5 mmアルミニウム当量以上としてもよい。
追加
203.7.101 *管電圧の制限
管電圧の設定値は,60 kV以上でなければならない。
(試験)
適合性は,調査によって確認する。

203.8 X線ビームの広がりの制限及びX線照射野と受像面との関係

203.8.5  X線照射野と受像面との関係
203.8.5.4 患者の位置決め及び照射領域の制限
置換
X線発生装置は,照射野限定器を備えなければならない。照射野限定器の出射野寸法は,直径6 cm以
下とする。
照射野限定システムは,出射野寸法を直径6 cmの円の内側で長方形に制限する手段を備えることが望
ましい。
電子式X線受像器を備えるME機器においては,照射野限定器は,出射野寸法を電子式X線受像器の
有効受像面から対角線において1 cmを超えてはみ出さない長方形に制限する手段を備えなければならな
い。
出射野が長方形の場合には,X線ビーム軸を中心として出射野を回転できなければならない。
注記 X線照射野は,口くう内に配置されたX線受像器と位置を合わせる必要があるため,照射野限
定器は,X線受像器の位置決めシステムで示される有効受像面に合うように回転できることが
望ましい。
X線照射野の境界とは,X線照射領域を四つの象限に分け,各象限のほぼ中心での空気カーマ率の平均
値を求め,空気カーマ率が平均値の25 %になる点の軌跡をいう。
(試験)
適合性は,上記の条件に従った調査及び機能試験並びに取扱説明書の調査によって確認する。

203.9 焦点皮膚間距離

置換
ME機器は,焦点皮膚間距離を20 cm以上確保しなければならない。
(試験)
適合性は,調査及び測定によって確認する。

――――― [JIS T 60601-2-65 pdf 19] ―――――

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203.10 患者とX線受像器との間でのX線ビームの減弱

  副通則の箇条10は適用しない。

203.11 *剰余放射線に対する防護

置換
取扱説明書には,操作者に対して,剰余放射線(剰余X線)の存在を記載しなければならない。また,
不要な被ばく(曝)を防ぐための手引を提供しなければならない。
(試験)
適合性は,取扱説明書の調査によって確認する。

203.12 漏れ放射線に対する防護

203.12.2 X線源装置及びX線映像系の取付
置換
口内法用X線受像器は,正常な使用においてX線管負荷中に手持形であってもよい。
歯科口内法用X線源装置は,附属文書において次の情報が提供されていれば,正常な使用下のX線管
負荷時に,手持形であってもよい。
− 操作者に対する,漏れ放射線(漏れX線)及び迷放射線(迷X線)の値
− X線管負荷中のX線源装置の動きによる画像の劣化を避けるための手引
− 指定された占居有意区域の絵図及び寸法
− 製造業者によって指定された,操作者に対する漏れ放射線(漏れX線)及び迷放射線(迷X線)の測
定方法,並びに動きによる画像の劣化
(試験)
適合性は,附属文書の調査によって確認する。
注記 放射線防護に関しては,より安全な基準を規定する法令などが優先される。
203.12.4 X線管負荷状態での漏れ放射線
置換
X線管負荷状態でのX線源装置からの漏れ放射線(漏れX線)の空気カーマは,基準負荷条件に対応
する負荷状態での公称最高管電圧で操作するとき,焦点から1 mの距離において,一辺が20 cm以下の面
積100 cm2の任意の面内の平均値が,1時間当たり0.25 mGy以下とする。
注記 手持形ME機器の操作者への漏れ放射線(漏れX線)に対する防護は,製造業者のリスクマネ
ジメントプロセスの対象である。
(試験)
適合性は,次の試験手順によって確認する。
a) 放射口を十分に塞ぎ,漏れ放射線(漏れX線)の測定が放射口を通過する放射線(X線)によって影
響されないようにする。カバーを使用する場合は,できるだけ放射口に密着させ,効果的に塞ぐ必要
最小限の範囲にしなければならない。
b) 試験を行う負荷条件は,次による。
1) 試験するX線源装置の公称最高管電圧を使用する。
2) 適切な管電流時間積で行う。
3) 試験中に指定の定格以下の負荷を使用する。

――――― [JIS T 60601-2-65 pdf 20] ―――――

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JIS T 60601-2-65:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-65:2012(IDT)
  • IEC 60601-2-65:2012/AMENDMENT 1:2017(IDT)

JIS T 60601-2-65:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 60601-2-65:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST60601-1-8:2012
医用電気機器―第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針
JISZ4120:2008
診断用X線管装置―焦点特性
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定