JIS T 7209:2018 医用電気機器―酸素濃縮装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 4

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酸素濃縮装置及びその附属品を滅菌による処理及び再処理する指示を行う場合は,ISO 17664:2004及び
ISO 14937:2009に適合しなければならない。また,取扱説明書及び技術解説書にその内容を開示しなけれ
ばならない。
注記 ISO 14159は,外装の設計に関する指針を与える。
適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。酸素濃縮装置又はその部品若しくは
附属品の清掃又は消毒が,この規格への適合に影響を及ぼす可能性がある場合は,取扱説明書又は技術解
説書に示された(冷却又は乾燥期間を含む)方法に従って,それらを10回,清掃及び消毒する。それらの
手順の後,基礎安全及び基本性能が維持されていることを確認する。複数のプロセスサイクルの影響と有
効性の評価とを製造業者が実施したことを確認する。
201.11.6.7 ME機器及びMEシステムの滅菌
修正(適合試験の前に,注記を追加する。)
注記 通則の11.6.6に追加要求事項が記載されている。
追加
201.11.8.101 ME機器への電源供給又は電源(商用)の中断に対する追加要求事項
201.11.8.101.1 電源の供給障害に関する機器アラーム状態
酸素濃縮装置は,電源が正常な動作を維持するために必要な値の範囲外になってしまったときに,それ
を示すための機器アラーム状態をもつアラームシステムを備えなければならない。電源の供給障害に関す
る機器アラーム状態は,聴覚アラーム信号を伴い,少なくとも低優先度としなければならない。
内部電源への切替えによって,酸素濃縮装置の正常作動が維持される場合は,電源の供給障害に関する
機器アラーム状態にしてはならない。内部電源へ切り替わっている状態は,情報信号又は低優先度機器ア
ラーム状態で示さなければならない。
適合性は,次の試験によって確認する。
a) 電源供給又は電源(商用)を定格値未満に低下することで,電源の供給障害の機器アラーム状態が発
生する,又は内部電源への切替えによって正常な動作を維持する。
b) 内部電源への切替えによって正常な動作を維持する場合を除き,正常な動作の喪失以前に規定の機器
アラーム状態が発生することを確認する。
c) 内部電源への切替えによって正常作動を維持する場合は,その切替えが,情報信号又は低優先度機器
アラーム状態によって示されることを確認する。
201.11.8.101.2 内部電源
酸素濃縮装置が内部電源を備えている場合,酸素濃縮装置は,この内部電源の残量又は作動時間を判定
する手段を備えなければならない。この表示は,定性的であってもよい。
注記1 内部電源の説明については,通則の3.45を参照。
内部電源を備えた酸素濃縮装置には,内部電源の残量が完全に喪失する前に残量が低下していることを
示す低優先度機器アラーム状態を含むアラームシステムを装備しなければならない。内部電源の残量低下
を示す機器アラーム状態は,操作者が適切な処置を取ることができる十分な時間と残量とが残された状態
で,内部電源の残量の低下に伴って,聴覚アラーム信号を含むようにしなければならない。この時間又は
残量を取扱説明書に開示しなければならない。
内部電源への切替え,内部電源からの切替え又は内部電源の充電によって,移動中動作可能な酸素濃縮
装置の正常な作動に変化が生じてはならない。ただし,動作モードの変更が発生したことを示すための情
報信号又は低優先度機器アラーム状態を備えている場合は除く。

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注記2 この規格においては,正常な作動の変更には次のものを含む。
− プログラム可能なパラメータ又は設定の変更
− デフォルト設定へのリセット
− 意図しない作動の開始
内部電源をもつ酸素濃縮装置の取扱説明書には,内部電源の予測耐用期間の終了時における満充電から
の作動時間を開示しなければならない。
適合性は,機能試験及び取扱説明書の調査によって確認する。

201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護

  次の修正を加えて,通則の箇条12を適用する。
201.12.1 制御及び計器の精度
修正(既存の文章の後に追加する。)
酸素濃縮装置の制御器及び計器には,それらの機能を示す表示を行い,その表示は,通則の7.1.2で規定
した条件下で明瞭に見えなければならない。
適合性は,通則の7.1.2の試験を適用して確認する。
追加
201.12.1.101 連続流量の精度
連続流量モードにおいて,酸素濃縮装置には,生成ガスの全流量を示す流量表示器を備えなければなら
ない。表示器には,L/minの単位表示を行い,背圧が0 kPa及び7 kPaのときに,精度は表示された流量の
±10 %又は±200 mL/minのいずれか大きい方の範囲内でなければならない。
適合性は,次の試験によって確認する。
a) 酸素濃縮装置を図201.102に示すように準備し,連続流量モードを備えている場合,連続流量モード
に設定する。
b) 可変式生成ガス量調整器を完全に開放し,流量計が最大定格流量のおおよそ20 %になるように酸素濃
縮装置の流量を設定する。流量を調整するために固定オリフィスを使用している酸素濃縮装置の場合
は,最大定格流量の20 %に最も近いオリフィスを選択する。
c) 酸素濃縮装置を15分間又は低酸素濃度若しくは始動期間機器アラーム状態がなくなるまでのいずれ
か長い方の期間作動させ,生成ガスの流量を測定する。
d) 生成ガス流量が,表示された流量の±10 %又は±200 mL/minのいずれか大きい方の範囲内にあること
を確認する。
e) 可変式生成ガス量調整器を,圧力計が7 kPa±1 kPaを表示するように設定する。
f) 生成ガス流量が,表示された流量の±10 %又は±200 mL/minのいずれか大きい方の範囲内にあること
を確認する。
g) 酸素濃縮装置の生成ガス流量を最大定格流量のおおよそ100 %及びおおよそ50 %に設定して,c) f)
を行う。流量を調整するために固定オリフィスを使用している場合は,各オリフィスを別々に試験す
る。
201.12.1.102 トリガ式流量の精度
呼吸同調器を組み込んだ酸素濃縮装置は,ISO 80601-2-67:2014の201.12.1.101に適合しなければならな
い。
適合性は,ISO 80601-2-67:2014の201.12.1.101の試験を適用して確認する。

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201.12.1.103 *濃度の精度
酸素濃縮装置を最大定格流量で作動させたときに,生成ガス内の最小酸素濃度は,取扱説明書に規定さ
れた最小体積分率よりも低くなってはならない。
取扱説明書には,酸素濃度を,定格範囲における流量に応じて,表形式で明示しなければならない。こ
れには,最小及び最大設定値,並びにその中間の整数設定値,又はこれと同等の個別流量設定値を含む。
注記 通則の5.4 a) は,ME機器が取扱説明書に規定された最も不利な動作条件で試験されることを
要求している。
適合性は,次の試験によって確認する。
a) 連続流量モードを備えた酸素濃縮装置の場合,酸素濃縮装置を図201.102に示すように準備する。加
湿器を備えている場合は,加湿器を無効に又はバイパスする。
b) 可変式生成ガス量調整器を完全に開放して,酸素濃縮装置の流量をおおよそ最大定格流量に設定する。
c) 酸素濃縮装置を,安定状態に達するまで作動させる。
d) 酸素濃度を測定する。
e) 図201.101の標準抵抗を吐出し口(8)に接続する。
f) 入力電圧を定格電源電圧の85 %及び定格電源電圧の110 %に設定して,c) 及びd) を行う。
g) 公称電源電圧において,最低及び最高定格温度で,c) 及びd) を行う。
h) 最低及び最高定格気圧において,c) 及びd) を行う。
i) 最高定格相対湿度及び最高定格温度でc) を行い,6時間待機後d) を行う。
j) 生成ガス内の各酸素濃度測定値が,取扱説明書で示す最小値を下回らないことを確認する。
k) 公称条件において,流量をおおよそ1 L/min又は一番低い流量に設定する。
l) c) 及びd) を行う。
m) 流量を定格流量範囲内の各整数値(L/min)のおおよその値,又は各個別流量設定値に設定して,l) を
行う。
n) 生成ガス内の各測定酸素濃度測定値が,取扱説明書で示す最小値を下回らないことを確認する。
o) 呼吸同調器を組み込んだ酸素濃縮装置の場合は,ISO 80601-2-67:2014の図201.101の試験セットアッ
プを用いて,標準抵抗を吐出し口に接続して,同調モードにおいてb) n) を繰り返す。
p) 生成ガス内の各酸素濃度測定値が,取扱説明書に示された最小値を下回らないことを確認する。

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T 7209 : 2018
1 酸素濃縮装置
2 接続チューブ。長さがおおよそ2 m,内径が6 mm±1 mm。
3 温度計
4 圧力計
5 可変式生成ガス量調整器
6 流量計
7 酸素濃度計
8 吐出し口
図201.102−酸素供給性能及び一般的な試験セットアップ
201.12.1.104 酸素出口圧力
正常状態及び単一故障状態における酸素出口最高圧力を取扱説明書に開示しなければならない。
適合性は,次の試験によって確認する。
a) 酸素濃縮装置を図201.102に示したように準備する。
b) 連続流量モードを備えた酸素濃縮装置に対して,可変式生成ガス量調整器を完全に開放して,酸素濃
縮装置の流量をおおよそ最大定格流量に設定する。
c) 酸素濃縮装置が安定するまで,取扱説明書に示したとおりに作動させる。
d) 生成ガスを止めるために可変式生成ガス量調整器を閉じる。
e) 1分間,待機し,酸素出口圧力を測定する。
f) 各該当する単一故障状態を作った後,c) e) を行う。
g) 試験全体を通して,酸素出口圧力が取扱説明書に示されている値を超えないことを確認する。
h) 呼吸同調器が組み込まれた酸素濃縮装置に対して,可変式生成ガス量調整器を完全に開放して,酸素
濃縮装置の流量を正常な使用のおおよそ最大呼吸同調流量に設定し,20呼吸/minのトリガ頻度を模
擬する。
i) c) g) を行う。

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T 7209 : 2018
201.12.4 危険な出力に対する保護
追加
201.12.4.4.101 不正確な出力に対する追加要求事項
201.12.4.4.101.1 流量制御
酸素濃縮装置には,生成ガスの流量を調節する手段を備えなければならない。
適合性は,調査によって確認する。
201.12.4.4.101.2 始動期間の表示
酸素濃縮装置には,始動期間中に生成ガス中の酸素濃度が最小定格濃度に達しないときに,それを示す
低優先度機器アラーム状態をもつアラームシステムを備えなければならない。このアラーム状態は,始動
期間が120秒よりも短い場合,作動する必要はない。
適合性は,機能試験によって確認する。
201.12.4.102 低酸素濃度アラーム状態
酸素濃縮装置には,生成ガス中の酸素濃度が想定値よりも低いことを示す低酸素濃度機器アラーム状態
を検出するアラームシステムを備えなければならない。低酸素濃度機器アラーム状態は,生成ガス中の酸
素濃度が体積分率82 %を下回る前に作動しなければならない。低酸素濃度機器アラーム状態は,聴覚アラ
ーム信号を伴う少なくとも低優先度としなければならない。低酸素濃度機器アラーム状態は,生成ガスの
供給を止めてはならない。低酸素濃度機器アラーム状態は,始動期間中には作動する必要はない。
適合性は,調査によって確認する。
201.12.4.103 生成ガスフィルタ
酸素濃縮装置から供給されるガスには,1.0 μmより大きな粒子が生成ガス中に入るのを防止して,ISO
14644-1:2015の表1に規定するISOのクラス5レベルまでフィルタする手段を備えなければならない。ま
た,フィルタは酸素濃縮装置の酸素濃縮手段の下流に位置しなければならない。
適合性は,調査及び次の試験によって確認する。
a) 単一の試料採取場所に対するISO 14644-1:2015の附属書Aの方法を用いて,酸素濃縮装置から供給さ
れるガスを採取する。加湿器を備えている場合は,加湿器を無効に,又はバイパスしてもよい。
b) ガスがISOのクラス5レベルに適合することを確認する。

201.13 危険状態及び故障状態

  次の修正を加えて,通則の箇条13を適用する。
追加
201.13.2.101 個別単一故障状態の追加
酸素濃縮装置には,酸素濃縮装置の動作不良を示す機器アラーム状態を検出するアラームシステムを備
えなければならない。該当する場合,次の個々の故障を含めなければならない。
− オーバーヒート
− コンプレッサの故障
− ガス流路の閉塞
− 酸素生成手段の故障
− 圧力異常
適合性は,調査及び機能試験によって確認する。

――――― [JIS T 7209 pdf 20] ―――――

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JIS T 7209:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 80601-2-69:2014(MOD)

JIS T 7209:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 7209:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST0601-1-3:2012
医用電気機器―第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:診断用X線装置における放射線防護
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定