JIS T 7209:2018 医用電気機器―酸素濃縮装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 6

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T 7209 : 2018
201.C.5 附属文書及び取扱説明書
酸素濃縮装置又はその部品の取扱説明書に記載されるべき情報に関する追加要求事項を,表201.C.105
にまとめた。
表201.C.105−取扱説明書
要求事項の説明 細分箇条番号
附属品への表示ができない場合は,201.7.2.101の要求事項を満足し,かつ,酸素濃縮装置
201.7.2.4.101
の基礎安全又は基本性能に対して附属品が何らかの制約又は有害作用を与える内容を全て
表示
ラテックスを含む天然ゴムを使用するガス流路又は附属品 201.7.2.13.101
酸素濃縮装置を起動してから,設定した流量及び酸素濃度の酸素を供給できるようになる
201.7.9.2.1.101 a)
までの時間
酸素濃縮装置の空気取入口及び排気口は,良好な吸気又は換気が確保できる場所に設置す
201.7.9.2.1.101 b)
ること
酸素濃縮装置が異常な状態を示したときに,操作者が取るべき処置に関する助言 201.7.9.2.1.101 c)
酸素濃縮装置は,汚染物質又は煙を避けるように設置すること 201.7.9.2.1.101 d)
酸素濃縮装置又は,その部品若しくは附属品が単回使用を意図している場合,それらが再
201.7.9.2.1.101 e)
使用されたときにリスクを引き起こしかねない既知の特性及び製造業者が知っている技術
的要素に関する情報
治療を有効に行うため,酸素濃縮装置の流量設定を定期的に再評価するのが望ましいとい
201.7.9.2.1.101 f)
う記載
酸素濃縮装置との併用に適した,少なくとも1種類の加湿器 201.7.9.2.1.101 g)
酸素濃縮装置との併用に適した加湿器の推奨取付位置 201.7.9.2.1.101 g)
火災のリスクに関する警告文 201.7.9.2.2.101 a)
設定及び附属品の両方に関して,処方されたとおりの使用に関する警告文 201.7.9.2.2.101 b)
ローション及び軟こう(膏)の使用に関する警告文 201.7.9.2.2.101 c)
火災及びやけど(火傷)のリスクを避けるために,酸素濃縮装置の交換可能な継手,コネ
201.7.9.2.2.101 d)
クタ,チューブ又は他の附属品には潤滑油を塗布しないという主旨の警告文
製造業者が推奨する交換部品だけを使用することという主旨の警告文 201.7.9.2.2.101 e)
高度,温度又は相対湿度の定格値外での使用に関する警告文 201.7.9.2.2.101 f)
酸素濃縮装置の停止に関する警告文 201.7.9.2.2.101 g)
いつ医療支援を求めるべきかに関する警告 201.7.9.2.2.101 h)
高齢者,小児又はその他の不快感を伝えることができない患者は,危害を避けるために,
201.7.9.2.2.101 i)
追加のモニタリングが必要な場合があるという主旨の警告文
喫煙のリスクに関する警告文 201.7.9.2.2.101 j)
同室内での喫煙のリスクに関する警告文 201.7.9.2.2.101 j)
酸素濃縮装置又はあらゆる酸素供給用附属品から2 m以内に火気があってはいけないとい
201.7.9.2.2.101 k)
う主旨の警告文
酸素流量設定は,その附属品を含む,使用される機器構成を用いて,患者個々に対して,
201.7.9.2.5.101 a)
決められなければならないことを意味する文
患者インターフェイスの正しい装着及び位置決めは,治療の有効性にとって極めて重要で
201.7.9.2.5.101 b)
あることを意味する文
供給又は推奨される,操作者が着脱できる部品の接続図 201.7.9.2.5.101 c)
各設定流量に対する流量及び酸素濃度の定格範囲 201.7.9.2.5.101 d)
操作者が機器の適切な作動を確認する方法 201.7.9.2.8.101 a)
アラーム信号が正しく作動するかどうかを判定するために,全てのアラーム信号を機能的
201.7.9.2.8.101 b)
に試験する方法
外装に表示されたIP分類の意味の説明 201.7.9.2.9.101

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表201.C.105−取扱説明書(続き)
要求事項の説明 細分箇条番号
201.7.9.2.9.101
内部電源を備えている場合は,内部電源の残量又は作動時間を判定するのに必要な手順
正常状態及び単一故障状態中に,体液又は呼気ガスによって汚染される可能性がある酸素
201.7.9.2.12
濃縮装置を通るガス流路
清掃を実施する時間間隔及び清掃に必要な道具 201.7.9.2.13.101 a)
製造業者が使用を推奨するもの以外の,潤滑剤を使用しないことという主旨の文 201.7.9.2.13.101 b)
内部電源を備えている場合は,充電又は交換の方法を含む,内部電源の手入れ及び保守手
201.7.9.2.13.101 c)

201.7.9.2.14.101 a)
酸素濃縮装置の操作者が接触可能な部品及び装着用附属品の取付けに関する制約事項
推奨附属品が,酸素濃縮装置の基本性能又は基礎安全に及ぼす悪影響 201.7.9.2.14.101 b)
技術解説が分離している場合,技術解説内に記載された追加情報に対する相互参照 201.7.9.2.16.101
音響パワーレベル及び試験した流量 201.9.6.2.1.101
音圧レベル及び試験した流量 201.9.6.2.1.101
フタル酸塩を含む酸素濃縮装置,その部品又は附属品の意図する使用が,小児の治療又は
201.11.6.4
妊婦若しくは授乳中の女性への治療に関する残留リスク及び該当する場合の適切な予防措
置に関する情報
酸素濃縮装置及びその附属品の滅菌による処理及び再処理に関する指示内容 201.11.6.6
内部電源を備えた酸素濃縮装置において,内部電源の残量低下を示す機器アラーム状態が
201.11.8.101.2
発生した場合の使用可能時間又は残量
内部電源を備えた酸素濃縮装置において,内部電源の予測耐用期間の終了時における満充
201.11.8.101.2
電からの作動時間
酸素濃度を,定格範囲における流量に応じて,表形式で明示 201.12.1.103
最大定格流量に対する酸素濃度の最小体積分率 201.12.1.103
正常状態及び単一故障状態における酸素出口最高圧力 201.12.1.104
201.C.6 附属文書及び技術解説
酸素濃縮装置又はその部品の技術解説に記載することが望ましい情報に関する追加要求事項を,表
201.C.106にまとめた。
表201.C.106−技術解説
要求事項の説明 細分箇条番号
酸素濃縮装置の作動原理の説明 201.7.9.3.101 a)
提供されているか又は取扱説明書で推奨されているかにかかわらず,操作者が取外し可能
201.7.9.3.101 b)
な部品に関する図面を含む酸素濃縮装置の空圧回路図
この規格で規定した各アラーム状態に対するアラームシステムの機能確認が始動時に自動
201.7.9.3.101 c)
的に行われない場合,サービス要員が,その確認を行う方法の説明
どのアラームシステムの機能確認が自動的に行われるのかの説明 201.7.9.3.101 c)

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附属書D
(参考)
表示における図記号
この個別規格では,通則の附属書Dを,次の修正を加えて規定している。
表201.D.1.101−表示に用いる追加記号
番号 記号 引用規格 名称
ISO 7000-2492 バッチコード
記号 5.1.5
1 ISO 15223-1:2012
ISO 7000-2498 シリアル番号
記号 5.1.7
2 ISO 15223-1:2012
ISO 7000-2725 ラテックスを含む天然ゴム
含有
記号 5.4.5
3 ISO 15223-1:2012
フタル酸塩の記号に関する補足情報は,EN 15986:2011に記載されている。
表201.D.2.101−追加の安全標識
番号 安全標識 引用規格 名称
ISO 7010:2011 禁煙
安全標識 P002
1
ISO 7010:2011 火気厳禁 : 炎,裸の発火源
安全標識 P003 及び喫煙禁止
2

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附属書AA
(参考)
個別指針及び根拠
AA.1 一般的指針
この附属書は,この個別規格の幾つかの要求事項についての制定根拠を記載している。これは,この個
別規格の制定対象について知ってはいても制定には参加しなかった人たちのためのものである。要求事項
の制定根拠を理解することは,この個別規格を適切に適用するために不可欠である。さらに,この個別規
格は,臨床への適用及び技術の変化によって改正の必要が生じる可能性があるが,制定根拠を示すことで,
改正作業が容易になるようにした。
AA.2 個別の箇条及び細分箇条についての根拠
次の箇条及び細分箇条の番号は,本体のものに対応している。このため,番号は連続したものになって
いない。
201.4.3.101−基本性能に対する追加要求事項
酸素供給を必要とする患者にとって,酸素濃縮装置によって酸素を供給する性能は,基本性能である。
患者は必要に応じて酸素投与を処方される。過度の酸素は危険な場合がある。酸素濃縮装置は,取扱説明
に示された性能レベルの範囲内で酸素を供給することが求められる。通常,単一の故障で機能しないため,
その旨を示す機器アラーム状態を発生させることが求められる。患者は,酸素濃縮装置が故障した場合,
又は酸素濃縮装置の運転のための電源(商用)が喪失した場合に酸素を得るための代替又はバックアップ
手段を確保することが求められる。
201.4.6−患者が接触するME機器又はMEシステムの部分
酸素濃縮装置及びその附属品は,患者の周囲に配置される可能性があるので,正常な使用の際に患者と
直接接触する可能性がある。さらに,ガス流路は,患者の体内への又は体内からの流体に触れる。したが
って,酸素濃縮装置及びその附属品のガス流路は,生体適合性,及びガス流路を介して患者の体内に入る
可能性のある物質との適合性について調査する必要がある。さらに,何らかの電気回路が附属品に組み込
まれている場合は,電気的ハザードも懸念事項となる。ガス流路が装着部に関する要求事項に従うことを
確実にすることによって,これらの問題は,通則に規定済みの要求事項によって対処される。
201.5.101.1−ME機器の試験の誤差
酸素濃縮装置の性能を試験するに当たって,一部の試験パラメータの測定には,達成可能な精度の制約
によって,急速に変化する流量の積算から量を測定する場合は特に,かなりの程度の測定の不確かさが伴
う。これらの不確かさの相対的な重要性から,製造業者がパラメータの精度を宣言するに当たって測定の
不確かさを考慮することは重要である。
同様に,第三者試験機関がこの規格に従って試験を実施する際に,自己の測定値の不確かさの重要性を
認識することも重要である。実際には,これは,例えば,製造業者がパラメータの許容差は±7 %である
が±3 %の不確かさがあると判断した場合,±10 %のパラメータ許容差が表明されることを意味する。第

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三者試験機関が後にそのパラメータの測定値について,±5 %の測定の不確かさをもって,±15 %の誤差
を得たとしても,第三者試験機関は,製造業者の主張を受け入れることが望ましい。
酸素濃縮装置の基本性能の確認に使用する試験機器は,製造業者の表明済みの許容差の10倍の精度を
もつことが望ましい。
201.7.1.2−表示の見やすさ
身体装着形の酸素濃縮装置の設定を変更するためには,操作者は,使用中に正常な読取り位置で設定を
行うための手段から腕の届く範囲内にいる必要があると思われる。
201.7.4.3−測定単位
ガスの量は,標準化された状態でそれが占める体積として表すことが多い。一般的に,1気圧(101.3 kPa)
が標準圧力として使用されるが,標準温度は,複数のものが使用されている。物理学では0 ℃が標準温度
として使用されるのに対し,工学では,20 ℃又は21.2 ℃(70 °F)が使用されることが多い。換気におい
ては,肺内部のガスの温度は,酸素濃縮装置によって運搬されるガスの温度に関係なく,体温(約37 ℃)
と同じである。一定量のガスは,0 ℃から37 ℃までの温度上昇に伴って約13.5 %増量し,又は20 ℃か
ら37 ℃までの温度上昇に伴って約5.8 %増量する。
酸素濃縮装置を含めて,医療機器に加圧ガスを供給するガス運搬システムは,工学的慣例に従い,STPD
(標準温度・圧力・乾燥状態)条件でのガスの体積及び流量を規定している。この規格では,ガス入力に
関する全ての要求事項に対して,この慣例を踏襲している。
ただし,この規格に適合する酸素濃縮装置が,70 kPa110 kPaの局所大気圧で患者にガスを供給してい
る場合があるため,可変又は校正されたオリフィスを用いて流量を設定することがある。そのようなオリ
フィスは大気圧を基準にして機能するため,ATPDが,使用するための標準状態の適切な組合せとなる。
201.7.9.2.8.101−始動手順に対する追加要求事項
設計によっては,ソフトウェアの完全性,並びに酸素濃縮装置を制御するプロセッサ,計測用センサ及
びアラーム信号発生の完全性を検証する電源投入時の自己診断ルーチンと,操作者による操作との組合せ
によってアラームシステムの適切な点検を行うことができる。
201.7.9.2.16.101−技術解説の引用に対する追加要求事項
取扱説明書は,操作者が重要な情報を容易に見つけ,これに従うことができるように,可能な限り単純
化される。したがって,この細分箇条で要求するような,より専門的な情報は,技術解説に記載する方が
適切である。ただし,適切な相互参照がない限り,操作者は,問題に直面したときに,別の文書にすぐに
利用できる追加情報があることに気付かないおそれがある。
201.11.2.101−火事の防止に関する追加要求事項
酸素供給を必要とする患者の多くが,過去に喫煙し,現在も喫煙している。酸素供給を必要とする患者
が将来においても喫煙し続けることは,合理的に予見できる。事実,そのような患者が取扱説明書の警告
にもかかわらず,喫煙を続けていることは周知されている。
結果的に,この危険な行為に伴うリスクを次によって低減する必要がある。
− 酸素出口コネクタを通って炎が酸素濃縮装置の内部に伝わることを防止する。

――――― [JIS T 7209 pdf 30] ―――――

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JIS T 7209:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 80601-2-69:2014(MOD)

JIS T 7209:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 7209:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST0601-1-3:2012
医用電気機器―第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:診断用X線装置における放射線防護
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定