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A 8508-5 : 2008
送りモードが選択されているときには,エンジンが始動するのを防ぐ装置を備えなければならない(中
立始動機能)。
5.5 走行及び停止
走行及び停止は,JIS A 8508-1の5.8及び次による。
5.5.1 停止操縦装置
コンクリートカッタの運転位置には,ブレードの回転を停止できる操縦装置を備えなければならない。
5.5.2 ブレーキ装置
ブレーキ装置は,JIS A 8508-1の5.8.2及び次による。
− コンクリートカッタには,JIS A 8508-1の5.8.2の二次ブレーキは,適用しない。
− 公称質量が100 kgを超えるコンクリートカッタには,燃料及び水は規定量,ブレードは最大の状態,
すなわち,ブレーキをかけた車輪上に最大負荷を与える構成において,傾斜10°の路面上で静止・保
持できる装置(例えば,機械的駐車ブレーキ又は自己支持装置)を備えなければならない。
5.5.3 ホールド・ツー・ラン制御装置
自走式コンクリートカッタで後進時の走行速度が25 m/min(1.5 km/h)を超える機械には,ホールド・
ツー・ラン制御装置を備えなければならない。
5.6 防護
防護は,JIS A 8508-1の5.11及び次による。
5.6.1 高温部
意図せずに接触する可能性のある高温部は,ハンドルなどの握り部から120 mm以上離れた位置に配置
するか,又はガードで防護しなければならない(JIS A 8307参照)。
5.6.2 動力伝達部
ブレードシャフト以外のカップリング,ベルト駆動など,回転する動力伝達部は,接触を防ぐ固定式ガ
ードを備えなければならない。これらのガードは,JIS B 9716,特に箇条5,箇条6及び箇条7に適合しな
ければならない。
ブレードシャフトに巻き込まれるおそれがある場合は,固定式又は可動式ガードを設けなければならな
い。
可動式ガード(JIS B 9700-2の5.3.2.3参照)の保持装置は,例えば,錠,掛け金,ワイヤ又はばね式で
もよい。
5.6.3 ブレード
5.6.3.1 一般
コンクリートカッタは,ブレードの少なくとも上半分及びその固定装置を覆うガード(図C.1参照)を
備えなければならない。
ガードは,ブレードの交換に際し,安全,かつ,容易にアクセスできるよう設計しなければならない。
ブレード交換時は,ブレードシャフトが回転できないように設計(例えば,工具を利用するなど)しな
ければならない。
また,安全標識(JIS A 8340-1の附属書5参照)をガードにはり付けなければならない。
5.6.3.2 ガードの開閉部
切削線に対し回転ブレードの位置を目で確認するため,又は垂直表面に接して切削を可能にするため,
ガード前部の一部を開けられるように設計する場合は,次による。
− 開口部は,ガード本体に取り付いて残らなければならない。
――――― [JIS A 8508-5 pdf 6] ―――――
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− 回転するブレードの固定装置は,覆われていなければならない。
5.6.3.3 ガードの最小限の強度
ブレードのガードは,回転しているブレードの一部が事故による飛出しの結果生じる衝撃に耐えるよう
附属書Cに基づき設計しなければならない。
衝撃によって生じる永久塑性変形は,そのガードが防護機能を満たし,かつ,正常に組立て及び分解す
ることができる限り,ガードとして許容される。
ガードは,ブレードの破片が飛び出した場合においても,フレームに取り付いたまま残らなければなら
ない。
5.6.3.4 切削区域外でのブレードとの接触防止
切削区域外で機械を移動する間,次の方法によってブレードとの接触を防がなければならない。
− 機械を移動のために設置し直すとき,回転しているブレード(特に下部)のすべての部分をガードす
る,
又は,
− ブレードが完全にガードされていない場合には,機械は,例えば,クラッチなどの手段によってブレ
ードの回転を止めて移動できるよう設計し,ガードには,次の内容の安全標識をはり付ける。
“切削区域外で機械を移動するときは,ブレードの回転を止めて行わなければならない。”
5.6.4 切削部とフレームとの連結
切削部の昇降が動力駆動のとき,切削部とフレームとの連結は,JIS B 9707に従った安全距離を保たな
ければならない。
5.7 ブレード
5.7.1 ブレードの装着・固定装置
ブレードを装着・固定する装置は,意図した手動動作によってだけ緩められるよう設計しなければなら
ない。すなわち,ブレードは駆動軸上にナットで保持され,切削作業中にナットが緩むことがあってはな
らない。
5.7.2 フランジ
ブレードを装着するためのフランジは,附属書Dの要求事項に適合しなければならない。
5.7.3 スペーサディスク
同一駆動軸に数枚のブレードを装着して溝掘り及び刻みを付ける作業を行うように設計されたコンクリ
ートカッタでは,製造業者は,必要とする溝幅を作るために切削幅を変えることができるスペーサディス
クを,次の要求事項を満足するよう設計しければならない。
− ブレードが回転中,スペーサディスクがブレード及び軸に対して相対的に動かないよう,フランジの
締付けだけでなく,他の確実な装置によってスペーサディスクを固定できる。
− 既存のガードを改造する又は交換しなくても,ブレード数枚を装着して使用できる。
− 数枚のブレードを駆動軸上に確実に,かつ,安全に固定できる。
5.8 動力源の故障
動力の供給が中断し,その後に復帰したとき,次の危険な状況を引き起こしてはならない。
− 機械は,自動的に再起動してはならず,意図した動作だけで始動しなければならない。
− 機械は,停止指令が与えられたにもかかわらず,停止が妨げられてはならない。
5.9 排気ガス
内燃機関の排気は,製造業者が指定する運転位置にいる運転員に向けて排出してはならない。 すなわち,
――――― [JIS A 8508-5 pdf 7] ―――――
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A 8508-5 : 2008
排気口の軸と機械の進行方向の軸との角度は,運転員の位置から測って60°以上となるよう設計しなけれ
ばならない。
5.10 油圧システム
油圧システムは,JIS B 8361及びJIS B 9700-2の4.10の安全要求に適合しなければならない。
組立て及びもち上げ(例えば,切削していないブレードをもち上げるなど)を意図した油圧シリンダに
は,チェックバルブを装備しなければならない。
油圧ホース及び配管は,電気動力ワイヤと分離し,かつ,高温表面及び鋭角部から防護しなければなら
ない。
運転中に切り離す場合がある配管及びホースは,セルフシールカップリングを備えなければならない。
5.11 液体容器
冷却水タンクを除き,規定量を充てんした液体容器,バッテリ,燃料システム及び作動油タンクは,機
械が5.1で規定した傾斜まで傾けても漏れが生じないように製造しなければならない。
5.12 水の供給及び集じん(塵)
湿式切削を意図した機械は,水の供給装置を備えなければならない。ブレードへの水の供給は,ブレー
ドに適切な散水をし,かつ,粉じん(塵)の飛散を抑制するのに十分な量がなければならない。
乾式切削を意図した機械には,適切な場所に適切な形状及び大きさの集じん(塵)装置を備えなければ
ならない。その装置は,粉じん(塵)吸入装置に接続できる容量がなければならない。
運転中に切り離す場合がある配管及びホースは,セルフシールカップリングを備えなければならない。
5.13 電気及び電子装置
5.13.1 一般
電動モータの軸出力が4 kW以上の機械は,JIS C 9029-1の電気安全要求事項を満足しなければならない。
他の電動モータ付き機械は,JIS B 9960-1の4.6. 及び14.16. を満足しなければならない。
電気制御装置の囲いは,少なくともJIS C 0920に規定するIP54の防護等級を備えなければならない。
5.13.2 水ポンプ
電動ポンプによってブレードに散水する場合,そのポンプはJIS C 9335-1及びJIS C 9335-2-41の関連す
る要求事項を満足しなければならない。
5.14 騒音及び振動
騒音及び振動は,JIS A 8508-1の5.17及び次による。
5.14.1 騒音低減
内燃機関付きコンクリートカッタには,最低限排気消音器(マフラ)を組み込まなければならない。
5.14.2 外部放射音響パワーレベル
定格出力11 kW以上のコンクリートカッタにおいては,空中に放射される音響パワーレベルは,建設省
告示第1537号“建設機械の騒音及び振動の測定値の測定方法”に従って測定する。
作業環境によって要求される低騒音形コンクリートカッタの外部放射音響パワーレベルの測定値は,
106 dB(A) 以下でなければならない。
超低騒音形コンクリートカッタの判定基準値(音響パワーレベル)は,低騒音形のそれより6 dB(A)を
超えて低くなければならない。
5.14.3 運転位置における騒音レベル
定格出力11 kW以上のコンクリートカッタにおいては,運転位置における騒音レベルは,附属書Eの方
法に従って測定する。
――――― [JIS A 8508-5 pdf 8] ―――――
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5.15 輸送及び取扱い
輸送及び取扱いは,JIS A 8508-1の5.19.3及び次による。
− コンクリートカッタの可動部分は,取扱い又は運搬中,いかなるせん断又は切断のリスクをも避ける
よう固定できるか又は取外しできなければならない。
注記 コンクリートカッタの輸送及びつり上げに関する技術的要求事項については,JIS B 9700-2
の5.5.5及び6.5.1a)を参照。
5.16 保全
定期的な保全を要するコンクリートカッタの各部は,容易にアクセスできるよう設計及び配置しなけれ
ばならない。
特に,内燃機関付きコンクリートカッタでは,
− オイルドレンは,使用済みオイルを容易に回収できるよう設計しなければならない。
− 水抜きプラグは,すぐ分かるようでなければならない。
6 使用上の情報
6.1 取扱説明書
コンクリートカッタの取扱説明書は,JIS A 8508-1の7.2及び次による。
− 使用すべき特定のブレードのリスト及びそれらの公称寸法,及びこのリストにない他のブレード(例
えば,丸のこブレード)の使用は許容できないことの忠告
− 新ブレードの最大直径及び機械に取り付け得るブレードの穴の径
− 切削可能な材料のリスト
− 使用可能な追加アタッチメントのリスト及びそれらの特性
− 附属書Eの方法に従って測定した騒音値の情報
− 必要に応じて,現場での機械の積込み,積降し及び運搬のときに,ブレードを取り外せという指示
− ブレードの保管及び取扱いについてのブレード製造業者の要求に関する情報
− 意図した運転員の位置を含む作業場の安全管理体制に関する情報
− 機械本来の特性(回転速度,ブレードの径など)を変えることになるいかなる改造も行ってはならな
いことの警告
− 残留リスクに関する情報
− ブレードの正常な回転をチェックすることの忠告
− ブレード製造業者(供給者)が提供した要領書(取扱説明書)を考慮すべきことの忠告
− ブレードの最大運転速度が,機械の定格軸速度以上で用いてはならないことの警告
− 禁止したい予想される用途についての情報
− 現場では,作業動作及び機械の移動を妨げるおそれのあるすべてのものをきれいに片付けるべきこと
の忠告
− ガードが正しく取り付けられているか検証すべきことの忠告
− 安全のために,きずついた(クラックの入った)ブレードは,交換すべきことの忠告
6.2 予備品リスト
予備品リストには,すべての安全関連予備品(関連あれば油圧ホースも含む。)が,容易に識別できる情
報及びそれが組み込まれる場所の情報とともに表示されていなければならない。
6.3 機械への表示
――――― [JIS A 8508-5 pdf 9] ―――――
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機械には,次の事項を表示する。
a) 製造年
b) 定格回転における設定馬力(kW又はワット)
c) 最大運転質量(3.8参照)
d) 次の標識
− ブレードの回転方向(ブレードガード上に矢印で表示)
− 移動の形態でブレードが完全に囲われない機械には,“切削作業中のすべての機械移動は,ブレード
を止めて行わなければならない。”ことを記述した安全標識。
− 必要であれば,現場での機械の積込み,積降し及び運搬の前にブレードを取り外せという要求。
− “取扱説明書を読め”という安全標識。
――――― [JIS A 8508-5 pdf 10] ―――――
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JIS A 8508-5:2008の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8508-5:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8315:2010
- 土工機械―運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間
- JISA8317-2:2010
- 土工機械―運転員位置における放射音圧レベルの決定―動的試験条件
- JISA8508-1:2006
- 道路工事機械―安全―第1部:一般要求事項
- JISB4141:1998
- ダイヤモンド/CBN工具―ダイヤモンド又はCBNホイール及びセグメントソー―寸法記号及び形状記号
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB9700-1:2004
- 機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第1部:基本用語,方法論
- JISB9700-2:2004
- 機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第2部:技術原則
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9707:2002
- 機械類の安全性―危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9716:2019
- 機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC9029-1:2006
- 可搬形電動工具の安全性―第1部:一般要求事項
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-41:2015
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-41部:ポンプの個別要求事項
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISR6242:2015
- といし―一般的要求事項