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る。
試験間隔時間tは0.510日間とし,この試験の全継続期間での測定を公平に均等に
配分する。
試験荷重 ひょう量付近。試験期間中は,同じ試験荷重を使用する。
最大許容変動 全ての機能が正しく作動しなければならない。
表示誤差の変動は,n回測定の全てに使った試験荷重に対して,表6に規定する最大
許容誤差の絶対値の1/2を超えてはならない。
試験回数 8回以上。ただし,その傾向が落ち着くか若しくは逆になるまで,又はその誤差が最
大許容変動を超えるまで,追加の測定を行う。
事前準備 要求なし
試験設備 検証済みの分銅
EUTの条件 EUTを電源に接続して,製造業者が指定する予熱時間以上の間通電しておく。
試験前に,EUTを可能な限りゼロ点付近に調整する。試験中はゼロ点設定装置を作動
させず,有意な誤りが発生した場合のリセットを除き,再調整しない。
計量シーケンス 一定の標準条件下で安定させる。
大気圧の変化も考慮する。
静的試験荷重又は擬似荷重を使用し,次の事項を記録する。
a) 日時
b) 温度
c) 相対湿度
d) 電源電圧
e) 試験荷重
f) 表示(該当する場合)
g) 誤差
h) 機能性能
i) 試験場所の変化
最初の測定で,誤差の平均値を求めるため,更に4回ゼロ点設定及び荷重かけを速や
かに繰り返す。次の測定では,その結果が規定許容値外であるか,又は初期測定5回
の読みの範囲が0.1 eを超えている場合のいずれでもない場合,1回だけ行う。他の試
験を行う前には,EUTを完全に回復させる。
――――― [JIS B 7607 pdf 66] ―――――
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附属書JA
(規定)
取引又は証明用の自動捕捉式はかりの要求事項
JA.1 一般
この附属書は,取引又は証明に使用する自動捕捉式はかりの計量法上の要求事項について規定する。
JA.2 用語及び定義
この附属書に用いる主な用語及び定義は,箇条3によるほか,次による。ただし,箇条3の定義におい
て“誤差”とある場合は“器差”と,“最大許容誤差”とある場合は“検定公差”と読み替えて適用する。
また,本体及び附属書Aにおいて,この附属書が準用する規定中に“最大許容平均誤差”又は“最大許容
誤差”は“検定公差”に,“型式検査”は“型式承認試験”に,“受渡検査”は“検定”に,“計量関連”は
“法定計量関連”に読み替えて適用する。
JA.2.1
検定
計量法に規定される特定計量器の検査。
注記 検定を行う者は,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,
国立研究開発法人産業技術総合研究所又は日本電気計器検定所と定められている。
JA.2.2
検定公差
検定における器差の許容値。
JA.2.3
検定証印
検定に合格したことを示す証印。
JA.2.4
使用計量範囲
最小測定量からひょう量までの間の計量範囲内の,次のいずれかの範囲。
a) 自動捕捉式はかりの周辺装置の能力などによって制限されて,結果として実際に自動捕捉式はかりが
使用可能な計量範囲
b) 日常的にある特定質量の製品の計量にだけ使用する場合における,その最大質量と最小質量との間
JA.2.5
使用最大速度
自動捕捉式はかりの仕様上の荷重搬送システムの最大速度又は最大動作速度にかかわらない,次のいず
れかの速度。
a) 自動捕捉式はかりの周辺装置の能力などによって制限されて,結果として実際に自動捕捉式はかりが
搬送可能な最大動作速度
b) 日常的にある特定質量の製品の計量にだけ使用する場合における,その製品に関連付けられた最大動
作速度
――――― [JIS B 7607 pdf 67] ―――――
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JA.2.6
個々に定める性能の技術上の基準及び検定の方法
型式承認表示を付している自動捕捉式はかりであっても省略することなく全数構造検定を行う性能の基
準及び検定の方法。
JA.3 検定
JA.3.1 構造に係る技術上の基準
JA.3.1.1 表記
表記は,5.11による。ただし,5.11.1のa) c)は次のa) c)に置き換え,d) g)も適用する。5.11.4にお
ける“製造業者名又は商標”はa)に,“型式”はe)に,“器物番号”はc)に読み替えて適用する。
a) 製造事業者名,製造事業者の登録商標又は経済産業大臣に届け出た記号
b) 輸入事業者名,輸入事業者の登録商標又は経済産業大臣に届け出た記号(該当する場合)
c) 製造番号
d) 製造年
e) 型式承認表示(該当する場合)
f) “特殊の計量”に使用する場合は,その旨。
g) 格付はかりの場合は,その旨。
h) 使用計量範囲(該当する場合)
i) 使用最大速度(該当する場合)
注記 h)又はi)を超えて使用する場合は,JD.4 d)に留意する。
JA.3.1.2 性能
性能は,箇条4箇条6(5.11を除く。)による。ただし,5.2.6及び5.4.5の封印の規定中“封印するこ
とが望ましい”は,“封印しなければならない”として適用する。
JA.3.1.3 個々に定める性能の技術上の基準
個々に定める性能の技術上の基準は,次による。ただし,使用方法が限定されていて性能の確認が不要
と判断できる基準(例えば,日常的に同じ計量位置でだけ使用する場合の偏置荷重の影響の基準)は,適
用しなくてもよい。
a) 最大許容標準偏差は,4.5.1.1.2による(カテゴリXだけ適用する。)。
b) 動補正の範囲は,5.2.3による。
c) ゼロ点設定精度は,5.5.2による。
d) 風袋引き装置の精度は,5.6.2による。
e) 偏置荷重の影響は,4.8.1による。
f) 代替動作速度は,4.5及び7.1.4による。ただし,プリセット速度の規定は除く。
g) 平衡安定性は,5.4.1による(静的計量はかりだけ適用する。)。
h) 表示装置及び印字装置の一致は,4.8.2による。
i) 構成部品及びプリセット制御の保護は,5.2.6による。
JA.3.2 検定公差
検定公差は,カテゴリXについては4.5.1.1.1に,カテゴリYについては4.5.1.2による。
――――― [JIS B 7607 pdf 68] ―――――
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JA.3.3 構造検定の方法
JA.3.3.1 一般
構造検定の方法は,箇条7,箇条8及び附属書Aによる。ただし,次の規定を優先する。
a) 試験荷重及び試験計量回数は,7.1.2,7.1.3及びA.3.1.1に従い,実材料を用いて試験計量回数を連続
計量することを原則とする。ただし,実材料を使用した試験ができない場合には,適切な擬似材料を
用いてもよいが,実材料に近い寸法及び重心となるように配慮する。
b) 現地において自動捕捉式はかりの計量範囲全体にわたって検定を行うことができない場合は,使用計
量範囲で検定を行ってもよい。その場合は,この附属書が準用する本体及び附属書Aに規定する試験
荷重については,次のとおりとする。
− “最小測定量”は“使用計量範囲の下限値”に,“ひょう量”は“使用計量範囲の上限値”と読み替
える。
− 7.1.1のただし書きにおいて,任意の試験荷重は追加しなくてもよい。
c) 荷重搬送システムの最大速度及び最大動作速度は,使用最大速度としてよい。
d) 8.3.1の試験場所の規定にかかわらず,自動捕捉式はかりの使用状態で検定が可能であれば,自動捕捉
式はかりの検定場所は,製造事業者の工場でもよい。ただし,自動捕捉式はかりの使用場所の重力加
速度の影響により変化する質量表示の補正値(ΔWgra)を次の式によって算出し,はかりの表示値に加
えて行う。
g1 g2
ΔWgra W
g2
ここに, ΔWgra : 重力加速度の影響により変化する質量表示の補正値
g1 : 使用場所の重力加速度(m/s2)1)
g2 : 検定を行う場所の重力加速度(m/s2)1)
W : 試験荷重に相当する質量2)
注1) 使用場所及び検定を行う場所の重力加速度は,実測するか,又は国土交通省国土地理院が提
供する重力データなどから推定してもよい。
2) 単位は,はかりの表示値の単位に合わせ,g,kg,tなどを使用する。
JA.3.3.2 個々に定める性能の検定の方法
個々に定める性能の検定の方法は,次による。
a) 最大許容標準偏差は,A.3.1.1による(カテゴリXだけ適用する。)。
b) 動補正の範囲は,A.3.3による。
c) ゼロ点設定精度は,A.3.4.3による。
d) 風袋引き装置の精度は,A.3.6.2による。
e) 偏置荷重の影響は,A.3.7による。ただし,適用される試験荷重が使用計量範囲の下限値未満である場
合は,試験荷重は使用計量範囲の下限値とする。
f) 代替動作速度は,A.3.8による。ただし,プリセット速度の規定は除く。
g) 平衡安定性は,A.3.9による(静的計量はかりだけ適用する。)。
h) 表示装置及び印字装置の一致は,A.3.10による。
i) 構成部品及びプリセット制御の保護は,A.3.11による。
――――― [JIS B 7607 pdf 69] ―――――
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JA.3.4 器差検定の方法
JA.3.4.1 器差検定に使用する器具
器差検定に使用する器具は,7.1.5.1によらず,附属書JCによる。
JA.3.4.2 一般
器差検定の方法は,A.3.1.1によるほか,JA.3.3.1のa) d)による。
JA.3.5 検定後の分解等に関する留意事項
個々に定める性能の検定及び器差検定を行った後に,自動捕捉式はかりを使用場所に移動するために計
量性能に影響を及ぼす分解及び/又は解体を行ってはならない。
JA.3.6 検定後の移動に関する留意事項
個々に定める性能の検定及び器差検定を行った後の,自動捕捉式はかりの移動は,器差及び性能に影響
を及ぼさない範囲までとする。
JA.3.7 精度等級に関する特例
初回の検定に限り,検定において不適合となった場合,使用者が下位の精度等級において引き続き取引
又は証明に使用することを希望する場合,適合する精度等級での使用が認められる。
注記 検定において試験に使用した試験荷重が著しく不安定な場合,又は形状,材質などが異なる場
合,型式承認試験において承認された精度等級における初回検定時の要求事項に適合しない場
合がある。
JA.4 既に使用されている自動捕捉式はかり(平成34年3月31日以前から検定証印が付されていない状
態で取引又は証明における法定計量単位による計量に使用されている自動捕捉式はかり)の検定
JA.4.1 構造に係る技術上の基準
JA.4.1.1 表記
自動捕捉式はかりには,読みやすく,鮮明,かつ,消滅しないように見やすい箇所に次を表示すること
が望ましい。ただし,表記に替えて,仕様書,取扱説明書,点検記録簿,タグなどによって明示してもよ
い。
a) 製造事業者名,製造事業者の登録商標又は経済産業大臣に届け出た記号
b) 製造番号
c) 最大動作速度(例えば,···荷重/分又はパック/分)(該当する場合)
d) 荷重搬送システムの最大速度(··· m/s又はm/min)(該当する場合)
e) 使用計量範囲(該当する場合)
f) 使用最大速度(該当する場合)
注記 c)の表記は,d)の荷重搬送システムの最大速度及び設定可能な製品の寸法等から推定される最
大動作速度である場合がある。
JA.4.1.2 記号で表示する表記事項
自動捕捉式はかりには次の事項を記号で表示又は明示することが望ましい。
− 精度等級の表示,例えば,XI(0.5)又はY(a)
− 検査目量(e)3)
− 実目量(d)
− ひょう量(Max .....)
− 最小測定量(Min .....)
――――― [JIS B 7607 pdf 70] ―――――
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JIS B 7607:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 51-1:2006(MOD)
JIS B 7607:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7607:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISB7612-1:2008
- 質量計用ロードセル―第1部:アナログロードセル
- JISB7612-2:2008
- 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60068-3-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
- JISC60068-3-4:2004
- 環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISZ8103:2019
- 計測用語