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5.10.3 前処理 前処理は,5.1.3の規定による。
5.10.4 試験 試験は,次による。
(1) 常態での測定 前処理後の試料について,図11に示すとおりに電極を接続し,これを5.9と同様の回
路の試料の位置に接続する。その他は,5.9.4と全く同様の方法で,表面抵抗を測定する。ただし,測
定は,銅はく除去面と積層板面について行う。
(2) 吸湿処理後の測定
(a) 処理 5.9.4(2)(a)による。
(b) 測定 (1)による。
図11 電極の接続方法
5.11 絶縁抵抗[ここでいう絶縁抵抗とは,絶縁基板の体積抵抗及び表面抵抗を含んだもの(沿層絶縁抵
抗)をいう。]
5.11.1 装置 装置は,5.9.1による。
5.11.2 試料 試料は,銅張積層板から原厚のまま図12に示すとおりの寸法に切り取り,銅はくを除去し
てから,その層に垂直に,それぞれ直径5mmの2個の穴を裏面まで貫いてあけたものとする。
銅はくの除去は,4.2の方法又は機械的引きはがしのいずれかの方法による。
図12 絶縁抵抗試験用試料
5.11.3 前処理 前処理は,5.1.3の規定による。
5.11.4 試験 試験は,次による。
(1) 常態での測定 前処理後の試料について2個の穴を機械用テーパピンリーマで加工し,テーパピン(表
面をよく磨いたきずがない黄銅製でJIS B 1352に規定の2級の直径5mmのもの)を押し込んで電極
とする。
電源及び絶縁抵抗測定器を用い,測定電圧として,直流500Vで5.1.3に規定する条件で,試料を1
分間充電した後,測定を行う。
(2) 煮沸後の測定
(a) 処理 前処理後の試料を沸騰蒸留水中に入れて2時間±10分煮沸する。
(b) 測定 処理後の試料を20±10℃の温度に保った流れる清水中で30±5分間冷やした後取り出して,
乾いた清浄な布などで表面の水分を十分ふき取り,2分間放置してから,(1)と同様に測定する。
――――― [JIS C 6481 pdf 11] ―――――
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5.12 比誘電率及び誘電正接
5.12.1 ブリッジ法 ブリッジ法による測定は,次による。
(1) 装置 装置は,次による。
(1.1) 電源(図13のS) 電源は,周波数1MHz,ひずみ率5%以下の正弦波を発生できるもので,試料
に規定の電圧を安定に与えることができるものとし,電源と平衡検出器との直接結合を避けるため,
静電的及び電磁的に遮へいされたものとする。
(1.2) ブリッジ
(a) 遮へい変圧器(図13のT1) 電源の内部インピーダンスとブリッジのインピーダンス(約200
と整合させるもので,変圧器内部でのブリッジ側の巻線を接地させた導体で遮へいしたもの。その
場合,ブリッジ側の巻線は,分割平衡巻とする。
(b) 比例辺(図13のT2) 巻線比が1 : 1(誤差0.2%以下)で,漏れインダクタンス及び巻線抵抗値の
できるだけ小さい変圧器の1次巻線及び2次巻線を無誘導的に接続し,接続点を図13のeに示すと
おりに接地し,他の2端子をl及びrに接続することによって比例辺とする。
図13 比誘電率試験及び誘電正接試験の変圧器ブリッジ法
測定回路の例
(c) 標準可変コンデンサ(図13のCS1,CS2) ガードを設けた空気コンデンサで,全容量200pF程度の
ものを2個とし,一方を標準コンデンサCS1とし,他方を測定用コンデンサCS2として試料CXを並
列に挿入する。コンデンサは,静電容量の変化を精密に求めるために,容量の小さい方で変化が緩
やかであり,容量の増加とともに変化が急になる形のものが望ましい。
また,CS1及びCS2の残留抵抗,残留インダクタンスは,それぞれ0.1 坎 下,0.1 下であるこ
とが望ましい。
(d) コンダクタンスシフタ 図13のm・d間に一定コンダクタンス(図13のg)が挿入され,l・r間の抵
抗値はmの位置に無関係に一定 (200 圀 ‰柿 l・m間の抵抗値は1000 地 柿 m・r間の抵抗値は100
200 地 杙 化できるようにしたもの。
(1.3) ブリッジに与えられた電源電圧の基本波だけに応じるような平衡検出装置G。
(1.4) IS B 7502に規定の外側マイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつもの。
――――― [JIS C 6481 pdf 12] ―――――
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(1.5) IS B 7507に規定の最小読取り精度0.05mmのノギス又はこれと同等以上の精度をもつもの。
(2) 試料 銅張積層板から原厚のまま表3に規定された寸法aに切り取り,図14に示すような電極の形状
に4.2の方法で銅はくを除去したものを試料とする。
電極の寸法は,表3に示すとおり,円板状の主電極d2,環状のガードd1及び円板状の対電極d1と
し,主電極,対電極及びガードの中心ができるだけ一致するように合わせるとともに,主電極とガー
ドの間の輪状のすきまbは,1±0.1mmとする。
なお,対電極として導電性シルバーペイントを用いる場合は,塗布後,体積抵抗率10-2 攀 下
のものとし,前処理を行う前に塗布しておく。
図14 電極の形状
表3 試料の大きさ及び電極の寸法
単位mm
銅張積層板の厚さ 試料の大きさ 主電極とガードの ガード及び対電極 主電極
間の輪状のすきま
t a b d1 d2
0.5以上0.8未満 50 1±0.1 40 30
0.8以上1.2未満 60 50 38
1.2以上2.4未満 86 76 58
2.4以上3.2以下 110 100 78
(3) 前処理 前処理は,5.1.3の規定による。
(4) 試験 試験は,次による。
(4.1) 常態での測定
(4.1.1) 測定 前処理後の絶縁基板の厚さをマイクロメータで0.01mmの単位まで測定する。
主電極の外径をノギスで0.05mmの精度で測定し,また,主電極とガードの間の輪状のすきまが
一様に1±0.1mmであることを確かめる。
次に,試料を5.1.3に規定の試験条件で,図13に示すとおりCxの位置に接続し,測定用コンデン
サCs2とコンダクタンスシフタを調節することによって,ブリッジを平衡させたときの標準コンデ
ンサCs1の値と測定用コンデンサCs2の値,コンダクタンスシフタのm・d間のコンダクタンス,l・
m間の抵抗値を測定する。
なお,測定周波数は,1MHzとする。
攀
(4.1.2) 算出 次の式によって,比誘電率 び誘電正接tan 侮
(a) 比誘電率
――――― [JIS C 6481 pdf 13] ―――――
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r CX
C0
ここに, Cx : ブリッジが平衡になったときの標準コンデンサCs1の容量値
(pF) と,測定用コンデンサCs2の容量値 (pF) の差 (Cs1−Cs2)
C0 : 主電極の面積及び絶縁基板の厚さから算出した 攀 1の場合
の静電容量 (pF) で,次の式によって算出する。
2
0 r r2
C0
t .3595t
ここに, 攀 真空の誘電率 [8.854×10-2 (pF/cm) ]
r : 主電極の半径 (cm)
t : 絶縁基板の厚さ (cm)
(b) 誘電正接
CX
tan
2 fCX
ここに, Gx : 絶縁基板のコンダクタンス (S) で,次の式によって算出
する。
S
GX G
100
ここに, G : 図13のm・d間のコンダクタンス
(S)
S : コンダクタンスシフタ平衡点の
100 抵抗比
f : 測定周波数 (Hz)
円周率
(4.2) 吸湿処理後の測定
(4.2.1) 処理 前処理後の試料について(4.1.1)と同様に寸法を測定した後,23±0.5℃の蒸留水中に24±1時
間浸す。
(4.2.2) 測定 試料を乾燥した清浄な布などで表面の水分を十分ふき取り,直ちに(4.1.1)と同様にして測定
する。
(4.2.3) 算出 (4.1.2)による。
5.12.2 Qメータ法 Qメータ法による測定は,次による。
(1) 装置 装置は,次による。
(1.1) メータ 比誘電率及び誘電正接測定用のQメータとする。
(1.2) マイクロメータ 5.3.3(1)による。
(1.3) 化学はかり 感量1mgの化学はかりとする。
(2) 試料 銅張積層板から原厚のまま直径50mmの円板を打ち抜き,4.2の方法で銅はくを除去し,試料
の直径をマイクロメータを用いて0.01mmの単位まで,質量を化学はかりを用いて1mgの単位まで測
定し,次の式によって有効板厚さt (cm) を算出する。
W
t
1r
ここに, W : 空気中での試料の質量 (g)
r1 : 試料の半径 (cm)
JIS K 6911で測定した銅張積層板の密度 (g/cm3)
次に,試料の両面にシルバーペイントを塗布し,適切な打抜き機で直径25mmの円板に打ち抜く。
――――― [JIS C 6481 pdf 14] ―――――
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なお,シルバーペイントは,塗布後,体積抵抗率10-2 地 下のものとし,前処理を行う前に塗
布しておく。
(3) 前処理 前処理は,5.1.3による。
(4) 試験 試験は,次による。
(4.1) 常態での測定
(4.1.1) 前処理後の試料を,5.1.3に規定の試験条件で,Qメータによって静電容量△Cを測定する。
なお,測定周波数は,1MHzとする。
攀
(4.1.2) 算出 次の式によって,比誘電率 び誘電正接tan 侮
(a) 比誘電率
tC
r
.02782r22
ここに, △C : △C=C2−C1
C1 : 試料がないときの静電容量 (pF)
C2 : 試料があるときの静電容量 (pF)
t : 試料の有効板厚さ (cm)
r2 : シルバーペイント塗布後,25mmの円板に打ち抜いた試料の
半径 (cm)
(b) 誘電正接
C1 (Q1 Q2 )
tan
C Q1 Q2
ここに, Q1 : 試料がないときのQ
Q2 : 試料があるときのQ
(4.2) 吸湿処理後の測定
(4.2.1) 処理 前処理後の試料を,23±0.5℃の蒸留水中に24±1時間浸す。
(4.2.2) 測定 試料を,乾燥した清浄な布などで表面の水分を十分ふき取り,直ちに(4.1.1)の場合と同様に
測定する。
(4.2.3) 算出 (4.1.2)による。
5.12.3 自動平衡ブリッジ法 自動平衡ブリッジ法による測定は,次による。
(1) 装置 装置は,次による。
(1.1) 自動平衡ブリッジ 比誘電率及び誘電正接測定用の測定器とする。
(1.2) 電極 図15に示す電極を接続することのできる,専用の電極とする。
――――― [JIS C 6481 pdf 15] ―――――
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JIS C 6481:1996の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60249-1:1982(MOD)
JIS C 6481:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.180 : プリント回路及びプリント配線板
JIS C 6481:1996の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0651:2001
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―触針式表面粗さ測定機の特性
- JISB1352:1988
- テーパピン
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7512:2018
- 鋼製巻尺
- JISB7513:1992
- 精密定盤
- JISB7514:1977
- 直定規
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISB7517:2018
- ハイトゲージ
- JISB7524:2008
- すきまゲージ
- JISB7526:1995
- 直角定規
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC1303:1972
- 高絶縁抵抗計
- JISC5603:1993
- プリント回路用語
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
- JISC6480:1994
- プリント配線板用銅張積層板通則
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK6911:1995
- 熱硬化性プラスチック一般試験方法
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
- JISK7121:1987
- プラスチックの転移温度測定方法
- JISK8540:2016
- (+)-酒石酸ナトリウム二水和物(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ9110:2010
- 照明基準総則