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C 8147-1 : 2017
導体間又は導体と接地との間の,交流50 V(実効値)又はリップルのない直流120 V以下の電圧(JIS C
0366:1997の電圧バンドI)。
注記 “リップルのない”とは,従来から,“正弦波で10 %(実効値)以下のリップル成分”という
定義がある。したがって,公称120 Vのリップルのない直流系統での最大ピーク電圧は140 V
以下である。
3.28
安全特別低電圧,SELV(safety extra low voltage)
JIS C 61558-2-6:2012に規定する安全絶縁変圧器の,一次側と二次側との間の絶縁と同等以上の絶縁によ
って,電源から絶縁した回路における特別低電圧。
注記1 特に充電部との直接的な接触が許される場合,交流50 V又はリップルのない直流120 V以下
の最大電圧を特別要求事項で規定できる。
注記2 電源が安全絶縁変圧器である場合,電圧は最大負荷と無負荷の間のいかなる負荷でも限度を
超えない。
注記3 “リップルのない”とは,従来から,“正弦波で10 %(実効値)以下のリップル成分”とい
う定義がある。したがって,公称120 Vのリップルのない直流系統での最大ピーク電圧は140
V以下であり,公称60 Vのリップルのない直流系統での最大ピーク電圧は70 V以下である。
3.29
きょう(筐)体(body)
全ての可触導電部,シャフト,ハンドル,ノブ,グリップ及び同種のもの並びに可触金属固定ねじ。絶
縁物の可触表面に使用する金属はく(箔)(非可触金属部は含まない)を含む。
3.30
耐インパルスカテゴリ(impulse withstand category)
過渡的な過電圧状態を定義する数字。過電圧カテゴリともいう。
注記 耐インパルスカテゴリには,I,II,III及びIVがある。各カテゴリの詳細な情報は,JIS C 8105-1
及びJIS C 60664-1:2009を参照。
3.31
クラスIランプ制御装置(class I lamp controlgear)
感電に対する保護が基礎絶縁だけに依存しておらず,追加安全予防措置をもつ独立形制御装置。基礎絶
縁が故障を起こした場合でも,可触導電部が充電部にならないように,設備の固定配線の保護接地用導体
にそれらを接続する手段をもっている。
注記1 クラスI独立形制御装置は,二重絶縁又は強化絶縁の部分があってもよい。
注記2 クラスI独立形制御装置は,SELVに対応する感電に対する保護の部分があってもよい。
注記3 基礎絶縁だけによって感電を防止する独立形制御装置は,クラス0独立形制御装置と定義さ
れる。これは最終の使用状態において,人が触れるおそれのある導体部があっても,これを
電源配線の保護接地導体に接続する手段がないことを意味している。すなわち,基礎絶縁が
故障した場合は使用環境だけが頼りである。クラス0独立形制御装置には,基礎絶縁で全体
又は一部を形成する絶縁外郭のもの及び少なくとも基礎絶縁によって充電部から隔離した金
属の外郭のものがある。
3.32
クラスIIランプ制御装置(class II lamp controlgear)
――――― [JIS C 8147-1 pdf 11] ―――――
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感電に対する保護が,基礎絶縁だけに依存しておらず,二重絶縁又は強化絶縁のような追加安全予防措
置をもつ独立形制御装置。この制御装置は,保護接地の手段を備えておらず,また,設置条件に依存しな
い。
3.33
クラスIIIランプ制御装置(class III lamp controlgear)
感電に対する保護をSELVの電源に依存し,かつ,内部でSELVを超える電圧を発生しない独立形制御
装置。
3.34
保護インピーダンスデバイス(protective impedance device)
定常状態の接触電流と電荷を危険なレベルにならないように制限するインピーダンス部品又は構造。
3.35
最大動作電圧,Uout(maximum working voltage,Uout)
正常又は異常動作状態中の出力端子間又は出力端子と接地との間に発生する動作電圧の最大値(実効
値)。
注記 過渡現象及び始動電圧は除く。
3.36
基礎絶縁(basic insulation)
正常状態で,感電に対する基礎的な保護を与えるために充電部に施した絶縁。
注記 基礎絶縁は,必ずしも機能目的(感電に対する保護)にだけ使用する絶縁に限らない。
3.37
二重絶縁(double insulation)
基礎絶縁が破壊したときに,感電に対する保護を行うために,基礎絶縁及び付加絶縁の二つで構成する
絶縁。
3.38
強化絶縁(reinforced insulation)
二重絶縁と同程度の感電に対する保護をもつ,充電部に施した単一の絶縁方式。
注記 “絶縁方式”は,絶縁が単一で均質のものであることを意味しない。付加絶縁又は基礎絶縁と
して単独に試験できない数層の絶縁で構成してもよい。
3.38A
入力電力(supply wattage)
ランプ及びランプ制御装置の回路全体に供給する電力。
3.38B
変圧式安定器(transformer type ballast)
変圧器の機能をもつ安定器。この安定器には,絶縁変圧器形とそうでないものとがある。
3.38C
二次電圧(secondary voltage)
安定器に定格周波数の定格入力電圧を加えたとき,二次側に定常的に発生する,無負荷(多灯用では全
てのランプを外した状態)又は適合ランプ点灯時(定格点灯又は調光負荷時)のいずれか高い方の電圧。
3.38D
二次短絡電流(secondary short-circuit current)
――――― [JIS C 8147-1 pdf 12] ―――――
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安定器に定格周波数の定格入力電圧を加え,二次側(フィラメント端子間を除く。)を短絡したときに二
次側に定常的に流れる電流(無負荷時の二次電圧を定格二次電圧とするものに限る。)。
3.38E
定格最高周囲温度,ta(rated maximum operating ambient temperature,ta)
ランプ制御装置が通常の状態で使用できる,製造業者が宣言した最高周囲温度。
4 一般的要求事項
ランプ制御装置は,通常の使用状態で使用者及び周囲を危険にさらすことなく使用できるように,設計
及び構成しなければならない。
適合性は,規定する全ての試験を実施することによって判定する。
ランプ制御装置の二重絶縁又は強化絶縁のために使用する絶縁材の要求事項は,附属書Nで規定する。
独立形ランプ制御装置は,IP分類などの分類及び表示の要求事項も含めて,JIS C 8105-1の要求事項
を満足しなければならない。
二重絶縁又は強化絶縁を備えた器具内用磁気回路式安定器は,附属書Iの要求事項に適合しなければ
ならない。
二重絶縁又は強化絶縁を備えた器具内用電子制御装置は,附属書Oの要求事項に適合しなければなら
ない。
外郭をもたず,プリント基板及びその基板上の部品で構成する器具内用ランプ制御装置は,照明器具
に組み込まれた場合に,JIS C 8105-1の要求事項を満足しなければならない。
外郭をもたない器具一体形ランプ制御装置は,JIS C 8105-1の0.5(照明器具の構成部品)で定義した
一体化構成部品として扱い,器具に組み込んだ状態で試験する。
注記 必要がある場合,試験方法について照明器具製造業者が安定器製造業者に相談することを推奨
する。
ランプ安全規格では,ランプの安全動作のために“安定器設計のための情報”を提供している。安定器
の試験時,これは規定とみなす。
SELV制御装置は,附属書Iの要求事項に従わなければならない。これには,一次回路と二次回路との
間の絶縁抵抗,耐電圧,沿面距離及び空間距離を含む。
5 試験上の一般的注意事項
5.1 この規格による試験は,形式試験である。
注記 要求事項及びこの規格で規定する許容差は,形式試験のために製造業者が提出した形式試験試
料の試験に適用することになる。この形式試験試料が適合しても,製造業者の全ての製品がこ
の安全規格に適合していることを保証するものではない。
製品の適合性は,製造業者の責任であり,形式試験のほかに日常試験及び品質保証を含んで
もよい。
5.2 試験は,その他に規定がない場合,10 ℃30 ℃の周囲温度で実施する。
5.3 形式試験は,その他に規定がない場合,形式試験の目的のために提出された1個又は複数の品目
からなる一つの試料で実施する。
一般に,全ての試験は,それぞれの形式のランプ制御装置に対して実施するか,一連の同様なランプ制
御装置を含む場合は,製造業者の同意を得てその範囲の中の各ワット数のもの,又はその範囲から代表を
――――― [JIS C 8147-1 pdf 13] ―――――
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選んで実施する。
JIS C 61558-1:2012の14.3又は15.5の試験をする場合,試験は新たな3個の試験試料を用いて行う。こ
れらの試料は,このそれぞれの試験だけに用いる。
5.4 試験は,JIS C 8147-2の規格群に規定がない場合,この規格に規定する順番で実施する。
5.5 温度上昇試験では,厚さ15 mm20 mmの3枚のつや消し黒色塗装した木製又は木繊維板を部屋の
二つの壁及び天井に模した試験コーナーの中に,独立形ランプ制御装置を取り付ける。ランプ制御装置は,
壁にできる限り近い天井に固定し,天井は,ランプ制御装置の壁側以外の端部から250 mm以上離れてい
なければならない。
5.6 電池を用いて動作することを意図している直流電源安定器では,電源インピーダンスが電池のもの
と同等である場合,電池以外の直流電源を代わりに用いてもよい。
注記 適切な定格電圧で50 μF以上の静電容量をもつ無誘導性コンデンサを,試験中のユニットの電
源端子の両端に接続している場合,通常,電池のものと同等の電源インピーダンスをもってい
る。
5.7 この規格の要求事項に対してランプ制御装置を試験する場合,新しい試験試料を以前の試験報告書
とともに提出することで,以前の試験報告書をこの規格に従って更新してもよい。
一般的には,全ての形式試験は必要としない。製品と以前の試験結果とは,附属書Jに“R”と表記し
た修正箇条だけ,見直す。
6 分類
ランプ制御装置は,取付方法によって次のように分類する。
− 器具内用
− 独立形
− 器具一体形
7 表示
7.1 表示する項目
JIS C 8147-2の規格群には,次の項目のいずれかを,必須の表示として表示するか,情報としてランプ
制御装置本体又は製造業者のカタログ若しくは類似の資料に表示するかを,規定している。
器具内用に分類されるが,外郭をもたないランプ制御装置(例えば,基板が露出した構造)は,a),b)
及びJIS C 8147-2の規格群による他の必須表示について,情報としてランプ制御装置の本体又はカタログ
若しくは類似の資料に表示する。
a) 供給者の名称等(登録商標,製造業者名又は責任のある販売業者名若しくは納入業者名)。
b) 製造業者の形式番号又は形式名。
c) 独立形ランプ制御装置の記号 (該当する場合)。
d) ランプ制御装置のヒューズなどの交換部品と互換部品との相関関係は,ランプ制御装置上の凡例によ
って表示するか,又はヒューズは除いて,製造業者のカタログに記載してもよい。
e) 定格入力電圧(複数の電圧がある場合,それぞれの電圧),電圧範囲,電源周波数,入力電流及び定格
入力電力。
注記1 定格入力電力は,製造業者の資料に記載してもよい。
f) 接地用端子がある場合,記号 又は によって識別しなければならない。これらの記号は,ねじ
――――― [JIS C 8147-1 pdf 14] ―――――
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又はその他の容易に取り外せる部品には表示しない。ランプ制御装置が接地用記号を備え,接地接続
なしでの使用について製造業者の取扱説明書に記載しなければならない。
注記2 記号の用い方は,IEC 60417参照。
g) 記号twの後に,巻線の定格最高使用温度の宣言値。値は,5 ℃の倍数で表記する。
h) ランプ制御装置が,充電部との偶発的な接触から保護するために,照明器具の外郭に依存しない場合
は,照明器具の外郭に依存しないことを表示する。
i) 端子がある場合,適合する電線の断面積又は導体径。
表記 : 断面積で表す場合には,該当する値の平方ミリメートル(mm2)の後に,小さな四角□を付け
る。導体径で表す場合には,関連する導体の導体径のミリメートル(mm)の値の前に,φを付ける。
j) ランプ制御装置に適したランプ形式及び定格電力若しくは電力範囲,又はランプ制御装置が設計の対
象とするランプ形式についてのランプデータシート上の名称。ランプ制御装置が複数のランプを点灯
することを意図している場合には,ランプの数及び各ランプの定格電力を表示する。
注記3 JIS C 8147-2-2に規定するランプ制御装置では,製造業者の印刷物にその他の規定がない
場合,表示した電力範囲は,範囲内の定格を全て含むことを前提としている。
k) 端子の位置及び目的を示す配線図。端子のないランプ制御装置の場合には,結線に用いる電線の記号
の意味を配線図に明確に記載する。特定回路だけで動作するランプ制御装置は,例えば,表示,配線
図などによって記載する。
l) tcの値。これがランプ制御装置の特定の位置に関係する場合には,この位置を明示するか,又は製造
業者のカタログに記載する。
...
m) 動作温度を宣言する熱的保護機能付きランプ制御装置の記号 (附属書B参照)。この三角形の中
の点は,製造業者が指定する定格最高ケース温度(単位は℃)の値に置き換えることとし,その値は,
10の倍数で表記する。
n) ランプ制御装置に追加で要求する放熱手段。
o) 照明器具設計の情報として,制御装置を照明器具に内蔵する場合の異常状態における巻線の限界温度。
注記4 異常状態となり得ない回路に用いるランプ制御装置,又はランプ制御装置がJIS C 8105-1
の附属書C(異常回路状態)の異常回路状態になることを防止するために用いる始動装置
とランプ制御装置との組合せだけの場合には,異常回路状態を示す巻線温度の表示は,不
要である。
p) 製造業者の選択によって,30日を超える期間にわたり試験するランプ制御装置の熱耐久性試験の試験
期間は,記号D及びその後に,60日間,90日間,120日間などの10日間隔の適切な日数をtwの表示
の直後に括弧に入れて表示することができる。例えば,“D6”は,試験期間が60日間の制御装置であ
る。
注記5 標準的な30日間の熱耐久性試験では,表示する必要はない。
q) 製造業者が宣言する4 500以外の定数Sのランプ制御装置では,記号Sの表示とともに,1 000単位の
適切な値を表示する。例えば,Sが6 000の値であれば,“S6”となる。
注記6 Sの望ましい値は,4 500,5 000,6 000,8 000,11 000及び16 000である。
r) 定格無負荷出力電圧。ただし,変圧式のものに限る。
s) SELV制御装置である場合は,その図記号を記載する(表L.1参照)。
t) ランプ収納部の接続のために使用する独立形制御装置の接地端子がある場合は,記号 で表示す
る。この記号は,ねじ又はその他の容易に取り外せる部品には表記してはならない。ランプ収納部の
――――― [JIS C 8147-1 pdf 15] ―――――
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JIS C 8147-1:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61347-1:2007(MOD)
- IEC 61347-1:2007/AMENDMENT 1:2010(MOD)
- IEC 61347-1:2007/AMENDMENT 2:2012(MOD)
JIS C 8147-1:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.140 : 電灯及び関連設備 > 29.140.99 : 電灯に関するその他の規格
JIS C 8147-1:2017の関連規格と引用規格一覧
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- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC4908:2007
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- JISC5101-14:2014
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- JISC8118:2008
- 蛍光灯安定器―性能要求事項
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- ランプ制御装置―第2-9部:放電灯安定器個別要求事項(蛍光灯安定器を除く)
- JISC9730-2-3:2010
- 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置―第2-3部:蛍光ランプ用安定器の感熱式保護装置の個別要求事項
- JISP0001:1998
- 紙・板紙及びパルプ用語
- JISZ8113:1998
- 照明用語