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管中の水を十分に放出した後,採水瓶に採取する。
1.4) 配管,装置からの採取 1.3)と同様に操作して採取する。
2) 試料中の大腸菌群が少ないと予想される場合には,試料の一定量(4)をメンブレンフィルターでろ過
し,捕集する。
2.1) 工程水など,大腸菌群が少ないと予想される配管,装置から大腸菌群を捕集する場合には,JIS K
0550の3.3の操作に従って大腸菌群を直接メンブレンフィルターに捕集する(4)。
2.2) 2.1)の操作ができない場合には,1.4)の操作を行ってあらかじめ滅菌した試料容器(ガラス又はポ
リエチレン製)12Lに試料を採取し,ろ過器(分離形)にメンブレンフィルターを取り付け,
吸引ろ過して大腸菌群を捕集する(4)。
2.3) 試料が容器に入っている場合は,試料を十分に振り混ぜた後,2.2)と同様にろ過器(分離形)で吸
引ろ過して大腸菌群を捕集する(4)。
注(4) 培養後の集落数は20200個になるようにする。
4.2 試料及び細菌の取扱い
試験は試料採取後,直ちに行う。直ちに試験ができない場合には,05℃
の暗所に保存し,9時間以内に試験する。
5. 結果の表示
試験方法を付記し,試料1ml中の個数(又は100ml中の個数)で表示する。
6. 大腸菌群数の試験
大腸菌群数の試験は,平板培地による試験と液体培地による試験(最確数試験)
とに区分する。
6.1 平板培地による試験
デオキシコール酸塩寒天培地を用いて,36±1℃で1820時間培養し,培地
上に形成された赤い色の集落数を計数し,試料1ml中の個数で表す。
6.1.1 試薬及び培地 試薬及び培地は,次による。
a) 水 3.3による。
b) 希釈水 生理食塩水(JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム8.5gを水に溶かして1Lとする。)又はり
ん酸塩緩衝液 (pH 7.2) [JIS K 9007に規定するりん酸二水素カリウム34gを水約500mlに溶かし,こ
れに水酸化ナトリウム溶液 (1mol/L) (JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。)
を滴加してpHを7.2に調節し,JIS K 0557に規定する炭酸を含まない水を加えて全量を1Lとする。]
を用いる。3.5b)の高圧蒸気滅菌を約15分間行う。
c) デオキシコール酸塩寒天培地(5) ペプトン(カゼインのパンクレアチン水解物のペプトンを用いる。)
10g, JIS K 8728に規定するラクトース一水和物10g, JIS K 8263に規定する寒天(粉末)15g, JIS K 8150
に規定する塩化ナトリウム5g,くえん酸アンモニウム鉄 (III) 2g及びJIS K 9017に規定するりん酸水
素二カリウム2gを水1Lに加え,これを加熱(6)して溶かし,ろ過した後,ろ液のpHを7.4±0.1に調
節(7)する。次に,この溶液にデオキシコール酸ナトリウム1g及びニュートラルレッド33mgを加え,
再びpHを7.4±0.1に調節(7)する。
d) デオキシコール酸塩液体培地(5) )のデオキシコール酸塩寒天培地を調製する際に寒天の添加を省略
して調製する。
注(5) 市販の粉末培地を用いて調製してもよい。
(6) 長時間加熱すると変質することがある。
(7) 水酸化ナトリウム溶液 (1mol/L) 又は塩酸 (1mol/L) (JIS K 8180に規定する塩酸を用いて調製
する。)を用いて調節する。
――――― [JIS K 0350-20-10 pdf 6] ―――――
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備考 培地は,水分の蒸発を防いで冷暗所に保存する。長期間経過したものは用いない。使用前に培
養器に入れ,36±1℃で約18時間培養して雑菌が混入していないことを確認する。
6.1.2 器具及び装置 器具及び装置は,次による。
a) メスピペット 1ml アルミニウムはく(又は硫酸紙)などに包むか,ピペット滅菌箱に先端を先に
して入れ,3.5a)の乾熱滅菌をしておく。
b) 希釈瓶 使用水量の2倍以上の容量の共栓ガラス瓶又は綿栓した試験管,若しくは三角フラスコ。い
ずれの場合も,3.5a)の乾熱滅菌をしておく。9ml又は99mlの目盛を付けておくと,希釈水を入れる場
合に便利である。
c) ペトリ皿 ガラス製の直径約90mm,高さ約15mmのもの。アルミニウムはく(又は硫酸紙)などに
包んで,ペトリ皿滅菌箱に入れて3.5a)の乾熱滅菌をしておく。又はJIS K 0950に規定するプラスチ
ック製滅菌シャーレ90B。
d) 吸収パッド メンブレンフィルターと同じ直径の円形の厚形ろ紙で,液体培地約2mlを含むことがで
きるもの。メンブレンフィルターと同様に滅菌する。滅菌済みの市販品を用いてもよい。
e) 三角フラスコ 300500ml及び1 0002 000ml培地及び希釈水の調製に用いる。綿栓をして3.5a)の
乾熱滅菌又は3.5b)の高圧蒸気滅菌をしておく。
f) 綿栓 脱脂をしていない繊維の長い良質の木綿わたを,試験管類及びフラスコ類の栓として用いる。
又は合成樹脂製,金属製及びシリコーン製の栓を用いてもよい。使用する前に3.5a)の乾熱滅菌をして
おく。
g) 集落計数器 1.52倍の拡大鏡を備えたもの。
h) 培養器(ふ卵器) JIS T 1702に規定するふ卵器 36±1℃に調節できるもの。
i) 乾熱滅菌器 160200℃に調節できるもの。
j) 高圧蒸気滅菌器 JIS T 7322又はJIS T 7324に規定するもので,121℃以上に加熱でき,器内圧力
198kPaで使用できるもの。
6.1.3 器具などの滅菌操作 器具などの滅菌操作は,3.5a)3.5c)による。
6.1.4 消毒操作 消毒操作は,3.6a)3.6c)による。
6.1.5 試料の希釈 試料の希釈は,次による。
a) 試料中の大腸菌群数が,試料1ml中に200個以上あると予想される場合には,試料(8)を十分に振り混
ぜて均一にした後,その1mlをメスピペット1mlでとり,希釈水9ml又は99mlを入れた希釈瓶に加
えてよく振り混ぜる。
b) その1mlをメスピペット1mlでとり,a)と同じ操作で数段階の希釈試料を調製し,大腸菌群数が培養
後,20200個の範囲で集落が得られる希釈試料を調製する。
なお,メスピペットは,その都度,滅菌済みのものを用いる。
注(8) 試料が酸性,又はアルカリ性の場合には,水酸化ナトリウム溶液 (1mol/L) 又は塩酸 (1mol/L)
を用いてpHを7±0.2に調節する。
6.1.6 操作 操作は,次のとおり行う。
a) 4.1b)によって採取した試料(8)又は6.1.5で調製した希釈試料1mlずつをメスピペット1mlを用いてそ
れぞれ2個以上のペトリ皿にとる(9)。
b) デオキシコール酸塩寒天培地を約70℃の水浴中で加熱して解かした後,約50℃に保ち,その約15ml
を無菌的にそれぞれのペトリ皿に加え,固まらないうちに,緩やかに回しながら揺り動かしてよく混
ぜ合わせる(10)。
――――― [JIS K 0350-20-10 pdf 7] ―――――
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c) ペトリ皿全体に培地と試料との混合物が広がったら,水平の状態で放置する。
d) 放冷後,更にデオキシコール酸塩寒天培地510mlを加えて重層し,凝固させる。
e) ペトリ皿にふたをし,逆さにして培養器に入れ,36±1℃で1820時間培養する。
f) 集落計数器を用いて培地に生成した赤深紅色を呈する定形的集落数(円形状又は米粒状)(11)を計数
し,平均値を求めて試料1ml中の個数(個/ml)で示す。希釈試料の場合には,集落数が20200個
程度得られるものを取り出し,試料1ml中の個数を求める。
注(9) 試料中の大腸菌群数が少ないと予想される場合には,備考3.によって操作する。
(10) 希釈試料を用いる場合には,希釈後,20分間以内に培地との混合を行う。
(11) 疑わしい集落については,それぞれを白金耳でとり,6.3.2の確定試験を行って確認するとよい。
備考1. 細菌培養後の使用済みの培地は,必ずペトリ皿のまま,3.5b)の高圧蒸気滅菌を行ってから廃
棄する。
2. 大腸菌群がふん便性であるか,又は非ふん便性であるかを類別するには,7.1b)のEC液体培
地又は7.1c)のM-FC寒天培地を用いて試験するとよい。
3. 試料中の大腸菌群数が少ないと予想され,メンブレンフィルターで捕集した場合の操作は,
次による。
a) ピンセットを用いて吸収パッドを1枚ずつ小形のペトリ皿(内径約60mm)に入れ,吸収
パッドが,デオキシコール酸塩液体培地で十分に潤うようにデオキシコール酸塩液体培地
を加える(通常2ml程度でよい。)。
b) 4.1b)2)の操作を行ったろ過器から,ピンセットを用いてメンブレンフィルターを取り外し
てa)の小形のペトリ皿の吸収パッド上に,ろ過面を上に密着させる。この際,メンブレン
フィルターと吸収パッドとの間に気泡が残らないように注意する。
c) ペトリ皿にふたをし,逆さにして培養器に入れ,36±1℃で1820時間培養する。
d) 培地に生成した赤深紅色を呈する定形的集落数(円形状又は米粒状)(11)を計数し,平均
値を求めて試料100ml中の個数(個/100ml)で示す。
6.2 液体培地による試験(最確数試験)
ブリリアントグリーン−ラクトース−胆汁−ブロス培地(BGLB
培地)を用いて,36±1℃で48±3時間培養し,最確数法によって大腸菌群数を求める。
6.2.1 試薬及び培地 試薬及び培地は,次による。
a) 水 3.3による。
b) 希釈水 6.1.1b)による。
c) ブリリアントグリーン−ラクトース−胆汁−ブロス培地(BGLB培地)(5) ペプトン(カゼインのパ
ンクレアチン水解物を用いる。)10g, JIS K 8728に規定するラクトース一水和物10gを水500mlに溶
かし,別に,乾燥した牛胆汁(粉末)20gを水約200mlに溶かしたものを加え,更に水を加えて約970ml
とし,滅菌後のpHが7.0±0.1になるように調節(7)する。次に,ブリリアントグリーン溶液 (1g/L)
(12)13.3ml及び水を加えて1Lとし,脱脂綿などでろ過して6.2.2d)のダーラム発酵管(中試験管)に10ml
ずつ移し入れ,3.5b)の高圧蒸気滅菌を約15分間行って手早く冷水中に浸して冷却した後,冷暗所に
保存する。ダーラム管内に気泡が残留しているものは使用しない。
注(12) ブリリアントグリーン0.10gを水に溶かして100mlとする。
備考 6.1.1の備考による。ただし,培養時間は約48時間とする。
6.2.2 器具及び装置 器具及び装置は,次による。
a) メスピペット 1ml又は10ml アルミニウムはく(又は硫酸紙)などに包むか,ピペット滅菌箱に先
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端を先にして入れ,3.5a)の乾熱滅菌をしておく。
b) 希釈瓶 6.1.2b)による。
c) 試験管 中試験管 (18×165mm) 又は大試験管 (30×200mm) 。
なお,中試験管には10ml及び20mlの標線,大試験管には25ml及び75mlの標線を付けておくとよ
い。
d) ダーラム発酵管 中試験管又は大試験管にダーラム管[ガラス管(外形約8mm,高さ3050mm)の
一端を封じたもの。]の管口を下にして入れ,綿栓又はキャップをしたもの。
e) 三角フラスコ 6.1.2e)による。
f) 綿栓 6.1.2f)による。
g) 培養器(ふ卵器) 6.1.2h)による。
h) 乾熱滅菌器 6.1.2i)による。
i) 高圧蒸気滅菌器 6.1.2j)による。
6.2.3 器具などの滅菌操作 器具などの滅菌操作は,3.5a)3.5c)による。
6.2.4 消毒操作 消毒操作は,3.6a)3.6c)による。
6.2.5 操作 操作は,次のとおり行う。
a) 試料(8)10ml, 1ml, 0.1ml(13), 0.01ml(13)のように連続した4段階の試料(14)それぞれ5本ずつ(5-5-5法)
をブリリアントグリーン−ラクトース−胆汁−ブロス培地を入れたダーラム発酵管(中試験管)に加
える。
b) これを培養器に入れ,36±1℃で48±3時間培養する。
c) 気体の発生が認められたものは大腸菌群陽性管とし,各段階での陽性管の数(15)を求める。
d) これから最確数表(表1)を用いて試料100ml中の最確数(16)を求める。
注(13) 試料の量が0.1mlの場合は,希釈水で10倍に薄めた試料1mlを,また,試料の量が0.01mlの場合
は,希釈水で100倍に薄めた試料1mlを用いる。
(14) 試料は,その最大量を培養したものの全部か又は大多数が大腸菌群陽性となるように,また,
最少量を培養したものの全部か又は大多数が大腸菌群陰性となるように適切に薄めて用いる。
(15) 陽性管の組合せが,表1の陽性管の組合せの中に該当しない場合は,操作手順などの誤りによ
るものであるので,操作の見直しが必要である。
(16) 表1の最確数表は薄めない試料10ml, 1ml, 0.1mlずつを培養したときの試料100ml当たりの最確
数を示したものであるので,試料を希釈した場合には,その補正が必要になる。
備考 6.1.6の備考1.による。
――――― [JIS K 0350-20-10 pdf 9] ―――――
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表1 大腸菌群試験の最確数表(5-5-5法,10ml, 1.0ml, 0.1ml)
陽性管の組合せ 最確数 95%信頼限界 陽性管の組合せ 最確数 95%信頼限界
10, 1, 0.1 (ml)100ml中 下限 上限 100ml中
10, 1, 0.1 (ml) 下限 上限
4-2-0 22 9.0 56
0-0-0 <2 − − 4-2-1 26 12 65
0-0-1 2 1.0 10 4-3-0 27 12 67
0-1-0 2 1.0 10 4-3-1 33 15 77
0-2-0 4 1.0 13 4-4-0 34 16 80
5-0-0 23 9.6 86
1-0-0 2 1.0 11 5-0-1 30 10 110
1-0-1 4 1.0 15 5-0-2 40 20 140
1-1-0 4 1.0 15 5-1-0 30 10 120
1-1-1 6 2.0 18 5-1-1 50 20 150
1-2-0 6 2.0 18 5-1-2 60 30 180
2-0-0 4 1.0 17 5-2-0 50 20 170
2-0-1 7 2.0 20 5-2-1 70 30 210
2-1-0 7 2.0 21 5-2-2 90 40 250
2-1-1 9 3.0 24 5-3-0 80 30 250
2-2-0 9 3.0 25 5-3-1 110 40 300
2-3-0 12 5.0 29 5-3-2 140 60 360
3-0-0 8 3.0 24 5-3-3 170 80 410
3-0-1 11 4.0 29 5-4-0 130 50 390
3-1-0 11 4.0 29 5-4-1 170 70 480
3-1-1 14 6.0 35 5-4-2 220 100 580
3-2-0 14 6.0 35 5-4-3 280 120 690
3-2-1 17 7.0 40 5-4-4 350 160 820
5-5-0 240 100 940
4-0-0 13 5.0 38 5-5-1 300 100 1 300
4-0-1 17 7.0 45 5-5-2 500 200 2 000
4-1-0 17 7.0 46 5-5-3 900 300 2 900
4-1-1 21 9.0 55 5-5-4 1 600 600 5 300
4-1-2 26 12 63 5-5-5 ≧1 600 − −
――――― [JIS K 0350-20-10 pdf 10] ―――――
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JIS K 0350-20-10:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.70 : 生物学的性質による水質の検査
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.30 : 下水
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.25 : 工業用水
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.20 : 水中微生物学
JIS K 0350-20-10:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0101:1998
- 工業用水試験方法
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0550:1994
- 超純水中の細菌数試験方法
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK0950:1988
- プラスチック製滅菌シャーレ
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8263:2020
- 寒天(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8637:2006
- チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
- JISK8728:2011
- ラクトース一水和物(試薬)
- JISK8842:2012
- ブロモチモールブルー(試薬)
- JISK9007:2008
- りん酸二水素カリウム(試薬)
- JISK9017:2012
- りん酸水素二カリウム(試薬)
- JISK9017:2021
- りん酸水素二カリウム(試薬)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JIST1702:1997
- ふ(孵)卵器
- JIST7322:2005
- 医療用高圧蒸気滅菌器
- JIST7324:2005
- 医療用小型高圧蒸気滅菌器
- JISZ0701:1977
- 包装用シリカゲル乾燥剤