JIS K 0350-60-10:2005 工業用水中の硫酸塩還元菌試験方法 | ページ 3

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K 0350-60-10 : 2005
附属書1(規定)改良ISA寒天培地による定量方法
序文 この附属書は,改良ISA液体培地に代えて改良ISA寒天培地を用いた定量方法について規定する。
1. 改良ISA寒天培地による定量法 改良ISA寒天培地を用いて,三重層平板法によって試料中の硫酸塩
還元菌を定量する方法は次による。
a) 試薬及び培地 試薬及び培地は,次による。
1) 水 本体4.2による。
2) 希釈水 本体6.1 c)による。
3) 改良ISA寒天培地 本体6.1 d)に示す各試薬及びJIS K 8263に規定する寒天(粉末)15 gをそれぞれ
水1 Lに加え,加熱して溶かす。滅菌後のpHが7.3±0.1となるように,水酸化ナトリウム溶液(1
mol/L)又は塩酸(1 mol/L)を用いて調節する。
大試験管(30×200 mm)又は三角フラスコ(1)に,この培地を適量ずつ移し入れ,これに金属製,合
成樹脂製又はシリコーンスポンジ製で高圧蒸気滅菌に耐える栓をして,高圧蒸気滅菌を約20 分間
行って滅菌後,恒温槽を用いて約45 ℃にする。この培地は使用時に調製する。
この溶液510 mlをペトリ皿に分注し,平板に固める。この操作を試験に使用するペトリ皿の枚
数分行う。
注(1) 使用する量に応じて,適切な容量のものを選ぶ。
b) 器具及び装置 器具及び装置は,次による。
1) メスピペット 本体6.2 a)による。
2) ねじ口試験管 本体6.2 c)による。
3) 希釈瓶 本体6.2 d)による。
4) ペトリ皿 ガラス製の直径約90 mm,高さ約15 mmのもの。ペトリ皿滅菌箱に入れるか,アルミニ
ウムはく又は硫酸紙に包んで乾熱滅菌をしておく。又はJIS K 0950に規定するプラスチック製滅菌
シャーレ90B。
5) 嫌気ジャー 内部の空気を,窒素,二酸化炭素などで置換して嫌気状態にできるもの又は残留する
酸素と発生させた水素とを触媒によって反応させ除去し,嫌気状態にすることができるもの。
6) 培養器 本体6.2 e)による。
7) 恒温槽 45±0.5 ℃に保てるもの。
c) 試料の希釈 硫酸塩還元菌の数が多い場合は,本体6.4.1による。
d) 操作 操作は,次による。
1) よく振り混ぜて均一にした本体5.の試料又はc)によって調製した希釈試料の一定量(0.3及び1 ml)
を,メスピペットを用いて,改良ISA寒天培地をペトリ皿の中で固めた寒天平板表面の中央部に載
せる(2)。このペトリ皿は2枚以上用いる。
2) 約45 ℃の改良ISA寒天培地約10 mlを,それぞれのペトリ皿に注いだ後,直ちにふたをし,ペト
リ皿を静かに揺り動かして試料と培地を十分に混和させ,平板に固めて混釈平板とする(2)。
3) これらの平板に約45 ℃の改良ISA寒天培地約5 mlを更に注いだ後,直ちにふたをし,ペトリ皿を
静かに揺り動かして平板の表面全体に培地を均一に広げた後,静置し,固めて三重層平板とする(2)。
4) 培地が固まったのを確認した後,嫌気ジャーに入れ,培養器に納め,30±1 ℃で45 日間培養す

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る。
5) 培養後,形成した黒の集落を硫酸塩還元菌とし,集落数1050個(3)(4)を形成したペトリ皿について
集落数を計数し,次の式によって,試料1 ml当たりの硫酸塩還元菌の集落数(個/ml)を求める。
N1 N2 N3 Nn 1
S m
n V
ここに, S : 試料中の硫酸塩還元菌の集落数(個/ml)
N1,N2,···Nn : 各ペトリ皿の集落数(個)
n : ペトリ皿の枚数
V : 本体5.の試料又はc)の希釈試料(ml)
m : 試料の希釈倍数
注(2) 試料又は希釈試料をペトリ皿にとるとき及び培地をペトリ皿に注ぐときは,ペトリ皿のふたを
わずかに開け,注ぎ終わったら直ちにふたをする。
(3) 通常はこの範囲でよいが,大きな集落が形成される場合は,数が多いと集落が重なり合って計
数しにくい場合がある。このようなときは1030 個のものを用いた方がよい。状況に応じて
選択する。
(4) 希釈していない試料1 mlで培養したペトリ皿でも集落数が10 個未満の場合は,その集落数を
用いて試料1 ml当たりの集落数(個/ml)を算出する。
備考1. 試料中に硫化物を可溶化又は消費する細菌が存在していると,黒の集落が消失してしまう場
合がある。未知試料などを試験するときは,失敗を防ぐため改良ISA液体培地を用いた最確
数法による定量試験を併用しておくことが望ましい。
2. 培養後の使用済み培地の取扱いは,必ずペトリ皿のまま高圧蒸気滅菌をしてから廃棄する。

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