JIS K 1403:1992 二クロム酸ナトリウム二水和物(重クロム酸ナトリウム) | ページ 2

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図1 イオンクロマトグラフの構成(一例)
(4.2) 記録計 JIS K 0124の3.3(2)(記録計)による。
(4.3) シリンジ 容量1mlのもの。
(5) 測定用試料溶液の調製 測定用試料溶液の調製は,次のとおりとする。
(a) 試料約10gを10mgのけたまで量り取り,ビーカー200mlに移す。
(b) 水約100mlに溶かして全量フラスコ500mlに移し入れ,水を標線まで加える。
(c) この中から,全量ピペットを用いて,5mlを全量フラスコ100mlに取り,溶離液を標線まで加える。
これを測定用試料溶液という。
(6) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 装置の分離カラムに溶離液を,除去カラムに除去液を一定流速で流しておく。
(b) シリンジを用いて,測定用試料溶液(4)の一定量(通常は,0.1ml以上)を試料導入部の導入口から
装置に導入し,クロマトグラムを記録する。
注(4) 孔径0.45 下のろ過材を用いてろ過し,初めの約10mlを捨て,次のろ液を用いる。
(c) クロマトグラム上の塩化物のピークについて,ピーク面積を算出する。ピーク面積の算出方法は,
JIS K 0127の8.2(ピーク面積)による。
備考 あらかじめ,共存イオンのピークが塩化物のピークの位置と重ならないことを,確認しておく。
(7) 検量線の作成 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) から,05mlの範囲で,容量を変えて溶液を取り,その
各々を別々の全量フラスコ100mlに移し入れ,それぞれ溶離液を標線まで加え,数段階の濃度の検量
線作成のための測定用試料溶液を調製する。これらについて,(6)(b),(c)を行い,測定用試料溶液100ml
中の塩化物の量とピーク面積との関係線を作成する。これを検量線という。
この検量線及び(6)(c)で得たピーク面積から測定用試料溶液100ml中の塩化物の量 (mgCl) を求める。
(8) 計算 塩化物は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
A1000
W 100
S B
ここに, W : 塩化物 (%)
A : 検量線から求めた測定用試料溶液中の塩化物の量 (mg)
S : 試料の質量 (g)
1
B : 測定用試料溶液の分取比100
備考 イオンクロマトグラフ法によって得られた結果に疑義が生じた場合は,硝酸銀滴定法によって
判定する。
4.3.3 塩化銀比濁法
(1) 要旨 試料を水に溶かし,硝酸を加えて硝酸酸性とした後,硝酸銀溶液を加え塩素イオンを塩化銀と

――――― [JIS K 1403 pdf 6] ―――――

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し,吸光度を測定して塩化物を求める。
(2) 一般事項 この試験方法において共通する一般事項は,JIS K 0115による。
(3) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硝酸 (1+2) IS K 8541に規定する硝酸を用いて調製したもの。
(b) 硝酸銀溶液 (10g/l) JIS K 8550に規定する硝酸銀1gを水に溶解して,100mlとしたもの。この液
は,褐色瓶に入れて保存する。
(c) 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 4.3.2(3)(3.3)において調製したもの。
(4) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 分光光度計又は光電光度計
(b) 恒温水槽
(c) 比色管 100ml
(5) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 比色管100mlを5個用意し,それぞれの比色管に試料1gを10mgのけたまで量り取る。水20mlを
加え,試料を溶かした後,硝酸 (1+2) 5mlを加える。
(b) 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) から,030mlの範囲で容量を変えて溶液を取り,対照液を除く各々
の比色管、100mlに移し入れ,数段階の濃度の溶液を作成する。
(c) 硝酸銀溶液 (10g/l) 1mlを対照液の比色管を除く各比色管に加える。
(d) すべての比色管に水を加えて,全量を100mlにした後,よく振り混ぜる。
(e) すべての比色管を40℃の恒温水槽で1時間加温する。
(f) 各比色管の溶液をよく振り混ぜた後,溶液の一部を光度計の20mm光路長の吸収セルに取り,JIS K
0115の6.(特定波長における吸収の測定)によって波長750nmの吸光度を測定する。対照液は,試
料と硝酸 (1+2) を含有する比色管の溶液とする。
試料に塩化物が多量の場合は,(a)の試料量り取り量を減じる。
(g) IS K 0115の8.2(標準添加法)によって塩化物の量と吸光度との関係線を作成し,試料溶液中の塩
化物の量 (mg) を求める。
(6) 計算 塩化物は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。

C 100
1000
ここに, C : 塩化物 (%)
A : 検量線から求めた試料液中の塩化物の量 (mg)
W : 試料の質量 (g)
備考 塩化銀比濁法によって得られた結果に疑義が生じた場合は,硝酸銀滴定法によって判定する。
4.4 硫酸塩 硫酸塩の定量は,次のいずれかによる。
(1) 重量法
(2) イオンクロマトグラフ法
(3) 赤外線吸収法
4.4.1 重量法
(1) 要旨 試料を水に溶かした後,塩酸を加えて加熱し,エタノールを加えてクロム酸を還元してろ過す
る。ろ液に硫酸塩標準液を加え,次に塩化バリウム溶液を加えて硫酸バリウムの沈殿を作り,沈殿を
強熱して量り,硫酸塩を求める。

――――― [JIS K 1403 pdf 7] ―――――

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(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 塩酸 (3+7) IS K 8180に規定する塩酸を用いて調製したもの。
(b) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(c) 酢酸 (1+1) IS K 8355に規定する酢酸を用いて調製したもの。
(d) 塩化バリウム溶液 (100g/l) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物を用いて調製したもの。
(e) エタノール (99.5) JIS K 8101に規定するもの。
(f) 硫酸塩標準液 (0.2mgSO4/ml) JIS K 8962に規定する硫酸カリウムを粉砕し,約750℃で強熱後,
デシケーター中で放冷する。その3.62gを水に溶かして,全量フラスコ1000mlに入れ,水を標線ま
で加えて調製したもの。全量ピペットを用いて,使用時この原液100mlを全量フラスコ1 000mlに
取り,水を標線まで加える。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 磁器るつぼ
(b) 電気炉 約700℃に保持できるもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料約10gを10mgのけたまで量り取り,ビーカー500mlに移し入れる。
(b) 水約100mlを加えて溶かし,硫酸塩標準液 (0.2mgSO4/ml) 50mlを,全量ピペットを用いて加える。
(c) 塩酸 (3+7) 約100mlを加えて加熱し,次にエタノール (99.5) 約20mlを加えて約30分間加熱し,
クロム酸を完全に還元した後,ろ過して温水で洗う。
(d) ろ液及び洗液は,ビーカー500mlに受け,温水を加えて液量を約300mlとし,煮沸するまで加熱す
る。
(e) かき混ぜながら,加熱した塩化バリウム溶液 (100g/l) 約50mlを徐々に加える。これに酢酸 (1+1)
約20mlを加えた後,少量のろ紙パルプを加え,約2分間十分にかき混ぜ,硫酸バリウムの沈殿を
作り,水浴上で約30分間加熱した後,室温で一夜放置,熟成する。
(f) 沈殿をろ紙6種Cを用いて,ろ過する。ろ液に塩素イオンの反応を認めなくなるまで,温水で洗浄
を続ける。
(g) 沈殿は,ろ紙と共に,あらかじめ空焼きしてある質量既知の磁器るつぼに移し入れ,るつぼを傾け
て空気を十分に流通させながら,始めは徐々に加熱してろ紙を焼いた後,温度約700℃で約30分間
強熱する。
(h) 冷却後,硫酸1滴を加えて沈殿を潤し,再び徐々に加熱し,最後に約700℃で約30分間強熱し,デ
シケーター中で放冷した後,0.1mgのけたまで質量を量る。
(i) (a) において試料を加えない以外は,同一条件で(a)(h)によって操作し,添加した標準液に対する
沈殿の質量を量り,補正する。
(5) 計算 硫酸塩は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
(G T G) .04116
W 100
S
ここに, W : 硫酸塩 (%)
G : (4)(h)で量った質量 (g)
T : (4)(g),(h)で用いたるつぼの質量 (g)
G' : 添加した硫酸塩標準液に相当する沈殿の質量 (g)
0.4116 : 硫酸バリウムから硫酸塩への換算係数
S : 試料の質量 (g)

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4.4.2 イオンクロマトグラフ法
(1) 要旨 試料を水に溶かし,イオンクロマトグラフに導入する。電解質溶離液を移動相として用い,陰
イオン交換体を固定相とした分離カラムで,陰イオンを展開溶離させ,それに続く除去カラムにおい
て溶出液中の陽イオンを交換して,移動相の電気伝導率を低減した後,電気伝導度検出器を用いて硫
酸塩を求める。
(2) 一般事項 この試験方法において共通する一般事項は,JIS K 0127及びJIS K 0124による。
(3) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(3.1) 溶離液(2)
(a) 液 4.3.2(3)(3.1)(a)による。
(b) 液 4.3.2(3)(3.1)(b)による。
(3.2) 除去液(3)
(a) 液 4.3.2(3)(3.2)(a)による。
(b) 液 4.3.2(3)(3.2)(b)による。
(3.3) 硫酸塩希釈標準液 (0.01mgSO4/ml) 全量ピペットを用いて,4.4.1(2)(f)の硫酸塩標準液
(0.2mgSO4/ml) 50mlを全量フラスコ1 000mlに取り,水を標線まで加える。
(4) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(4.1) イオンクロマトグラフ 装置は,JIS K 0127の4.によるもののうち,次の条件を満たすもので,塩
化物,硫酸塩などを検出できるもの。装置の構成の一例を図1に示す。
(a) 分離カラム ステンレス鋼製又は合成樹脂製の管に,充てん剤を充てんした陰イオン分離カラム。
カラムの寸法と充てん剤の種類は,JIS K 0127の4.4(1)及び(2)によるもの,又はそれと同等以上
のもの。
(b) サプレッサー 溶離液中の陽イオンを交換し,溶離液の電気伝導率を低減するのに十分なイオン交
換機能をもつもので,カラム以外の形態のものも含む。
(c) 検出器 電気伝導度検出器。ただし,それと同等以式の機能をもつことが,あらかじめ確かめられ
ているときは,他の種類の検出器を用いてもよい。
(4.2) 記録計 JIS K 0124の3.3(2)による。
(4.3) シリンジ 容量1mlのもの。
(5) 測定用試料溶液の調製 測定用試料溶液の調製は,次のとおり行う。
(a) 試料約10gを10mgのけたまで量り取り,ビーカー200mlに移す。
(b) 水約100mlに溶かして全量フラスコ500mlに移し入れ,水を標線まで加える。
(c) この中から,全量ピペットを用いて,5mlを全量フラスコ100mlに取り,溶離液を標線まで加える。
これを測定用試料溶液という。
(6) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 装置の分離カラムに溶離液を,除去カラムに除去液を,一定流速で流しておく。
(b) シリンジを用いて測定用試料溶液(4)の一定量(通常は,0.1ml以上)を試料導入部の導入口から装
置に導入し,クロマトグラムを記録する。
(c) クロマトグラム上の硫酸塩のピークについて,ピーク面積を算出する。ピーク面積の算出方法は,
JIS K 0127の8.2による。
あらかじめ,共存イオンのピークが硫酸塩のピークの位置と重ならないことを確認しておく。
(7) 検量線の作成 硫酸塩希釈標準液 (0.01mgSO4/ml) から,010mlの範囲で,容量を変えて溶液を取り,

――――― [JIS K 1403 pdf 9] ―――――

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その各々を別々の全量フラスコ100mlに移し入れ,それぞれ溶離液を標線まで加え,数段階の濃度の
検量線作成のための測定用試料溶液を調製する。これらについて,(6)(b),(c)を行い,測定用試料溶液
100ml中の硫酸塩の量とピーク面積との関係線を作成する。これを検量線という。
この検量線及び(6)(c)で得たピーク面積から測定用試料溶液100ml中の硫酸塩の量 (mgSO4) を求め
る。
(8) 計算 硫酸塩は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
A
W 100
S B 1000
ここに, W : 硫酸塩 (%)
A : 検量線から求めた測定用試料溶液中の硫酸塩の量 (mg)
S : 試料の質量 (g)
1
B : 測定用試料溶液の分取比100
備考 イオンクロマトグラフ法によって得られた結果に疑義が生じた場合は重量法によって判定する。
4.4.3 赤外線吸収法
(1) 要旨 試料を酸素気流中で高温に加熱し,硫黄を酸化して二酸化硫黄とし,これを酸素と共に赤外線
吸収検出器に送り,赤外線吸収量を測定する(積分法)。
又は試料を一定容積内の一定圧力下の循環酸素気流中で加熱し,硫黄を酸化して二酸化硫黄とし,
過剰の酸素と共に循環ループ中の赤外線吸収器に送り,二酸化硫黄の赤外線吸収量を測定する(循環
法)。
(2) 一般事項 この試験方法において共通する一般事項は,JIS Z 2616による。
(3) 器具及び材料 器具及び材料は,JIS Z 2616の6.(器具及び材料)による。
(4) 装置 装置は,JIS Z 2616の7.7(2)(装置)又は7.8(2)(装置)による。
(5) 試料量り取り量及び助燃剤添加量 試料は,るつぼを用いて,使用する装置に適した量(通常は,0.1
0.5gの範囲)とし,0.1mgのけたまで量り取り,助燃剤を添加する。助燃剤は,JIS Z 2616の6.12
(助燃剤)に示したものから適したものを選び,使用する装置に適した量を添加する。
(6) 予備操作 予備操作は,JIS Z 2616の7.7(3)(予備操作)又は7.8(3)(予備操作)による。
(7) 操作 操作は,JIS Z 2616の7.7(4)(定量操作)又は7.8(4)(定量操作)による。
(8) 空試験 空試験は,JIS Z 2616の7.7(5)(空試験)又は7.8(5)(空試験)による。
(9) 計算 硫酸塩は,JIS Z 2616の7.7(6)(計算)又は7.8(6)(計算)によって試料中の硫黄含有率として
求め,次の式によって換算し,小数点以下2けたに丸める。
W .300
ここに, W : 硫酸塩 (%)
S : 試料中の硫黄含有率 (%)
3.00 : 硫黄から硫酸塩への換算係数
備考 赤外線吸収法によって得られた結果に疑義が生じた場合は,重量法によって判定する。
5. 検査 検査は,4.によって行い,表1の品質に適合しなければならない。
6. 表示 容器の見やすい箇所に,次の事項を表示しなければならない。
(1) 規格名称又は二クロム酸ナトリウム二水和物若しくは重クロム酸ナトリウム

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JIS K 1403:1992の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 1403:1992の関連規格と引用規格一覧