JIS K 4810:2019 火薬類性能試験方法 | ページ 5

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2.1) 加温水槽の電源スイッチを入れる。
2.2) ボンブの準備は,1.2)による。
2.3) 基準温度目盛を室温に近い温度に合わせる。ただし,自動調整機構のある装置では,この操作は
省略する。
2.4) 室温とほぼ同じ温度の水2 0002 200 gを1 gまで内筒にはかりとる。ただし,自動給水装置があ
る場合には,この操作は省略する。
2.5) 中間筒の準備は,1.4)による。
2.6) 熱量計にボンブを取り付け,ボンブの端子に点火用電線を接続する。
2.7) 温度指示装置の値の変動がなくなったら,その値を0に調節する。
2.8) 試料点火スイッチを入れる。
2.9) 測定が自動的に終了したとき,指示値を読み取る。
2.10) 測定終了後のボンブの処理は,1.6.4)による。
f) 装置の校正 装置の校正は,装置の据付け時,据付け場所の移動など測定条件に変更があった場合,
内筒,ボンブ,中間筒など装置の一部を補修し又は更新した場合,長時間使用しなかった場合,内筒
用ベックマン温度計の基点を変更した場合などに行う。校正方法は,次による。
1) 形熱量計 B形熱量計の場合は,次による。
1.1) ) 4)に規定する安息香酸約1 gを用いて錠剤を作り,これをe)と全く同様の操作によって燃焼さ
せ,水当量を算出する。ただし,錠剤を成形して用いるには,次の方法のいずれかによる。
1.1.1) 穴のある錠剤を作り,これに折り曲げた点火線の先端を差し込む。この場合には錠剤だけの質量
を0.1 gまで量る。
1.1.2) 質量既知の点火線の中心部を封入した錠剤を作り,その質量を0.1 gまで量る。
1.2) 水当量は,次の式によって算出する。
Qb mb
ε m1
Δt Cqa
ここに, ε : 水当量(g)
Qb : 安息香酸の発熱量(J/g)
mb : 安息香酸の質量(g)
Δt : 上昇温度(℃)
Caq : 測定温度における水の比熱(J/g・℃)
m1 : 内筒水量(g)
1.3) 水当量の測定は,3回以上繰り返して行い,8.0 g以内で一致した3個の値の平均値を所要の値と
する。
2) 自動熱量計 自動熱量計の場合には,b)の4)に規定する安息香酸約1 gを用いて錠剤を作り,これ
をe)と全く同様の操作によって燃焼させ,次のように調整する。
2.1) 用いた安息香酸の使用量に対応する発熱量を計算し,熱量計の指示値との差を求めて,目盛の調
整を行う。
2.2) 計算発熱量との差が±84 Jとなるまで,2.1)の操作を繰り返して行う。
g) 発熱補正 着火薬を用いた場合には,あらかじめ1 g当たりの着火薬の発熱量を求め,この試験に用
いた質量を乗じた値を補正値とする。
h) 発熱量の計算 発熱量は,次の式によって計算する。小数点以下1桁まで求めた数値を,JIS Z 8401
によって整数第1位に丸める。

――――― [JIS K 4810 pdf 21] ―――――

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1) 形熱量計で測定した場合には,次の式によって計算する。
Δt (εm1 ) aq e
Qv, gr
m0
ここに, Qv,gr : 発熱量(J/g)
Δt : 温度上昇(℃)
ε : 水当量(g)
m1 : 内筒水量(g)
Caq : 水の比熱(J/g・℃)
e : 発熱補正(J)
m0 : 試料のはかりとり量(g)
2) 自動熱量計で測定した場合には,次の式によって計算する。
d e
Qv, gr
m0
ここに, Qv,gr : 発熱量(J/g)
d : 熱量計の指示値(J)
3) 水分がある試料の場合には,次の式によって無水ベースに補正する。
100
Q Qv, gr
100 Ms
ここに, Q : 無水の試料の発熱量(J/g)
Qv,gr : 1)又は2)の発熱量(J/g)
Ms : 試料の水分(%)
i) 測定 測定は,2回繰り返して行い,その平均値を発熱量とする。
なお,2個の測定値は,同時に併記しておくことが望ましい。

5.4 ガス量

  燃焼発生ガス量測定試験は,次による。
a) 要旨 コンクリート破砕器の破砕薬などの火薬試料を燃焼用ボンブの中に入れ,点火線によって燃焼
させ,排気管を経由して水槽中のメスシリンダーに燃焼発生ガスを捕集して燃焼ガス量を求める。
b) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
1) 燃焼発生ガス量測定装置 燃焼用ボンブ,排気管,水槽,メスシリンダー及び燃焼皿からなるもの。
例として図16に示す。
2) 燃焼用ボンブ 材質がステンレス鋼SUS304のもの。大きさの例を図16中に示す。
3) 排気管 ボンブ排気口の接続部は金属製で,外径約9 mm,内径約1 mm,メスシリンダーへの導入
側はシリコーンゴムチューブで,外径約12 mm,内径約8 mm,長さ約700 mmのもの。
4) 燃焼皿 5.3 c) 4.5)による。
5) 水槽 例として,材質はアクリル樹脂で,大きさは,縦約500 mm,横約130 mm,高さ約130 mm,
厚さ約5 mmのもの。
6) メスシリンダー JIS R 3505に規定する500 mLのもの。
7) 温度計 JIS B 7414に規定する100 ℃のもの。
8) 可変抵抗器 点火線を赤熱させ,試料を着火させるに十分な熱量が得られるよう調整可能な抵抗を
組み入れたもの。
9) 着火薬 試料への着火性をよくするため着火薬を用いる場合は,5.3 b) 3)による。

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単位 mm
1 電源 6 ニードル弁
2 スイッチ 7 排気管
3 可変抵抗器 8 水槽
4 電流計 9 メスシリンダー
5 燃焼用ボンブ
図16−燃焼発生ガス量測定装置(例)
c) 試料の調製 試料は,そのままのものを用いる。
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料約1 gを0.01 gまで正確にはかりとる。
2) 電極下のつり下げ金具に燃焼皿を置き,点火線をセットする。
3) 計量した試料が点火線に接触するように,燃焼皿に入れる。着火薬を使用する場合には,着火薬が
点火線に接触するように,着火薬及び試料を燃焼皿に入れる。
4) 蓋をした後,窒素を徐々に注入して内部を窒素で置換し,完全に密閉する。
5) ニードル弁を閉じ,ボンブ排気口へ排気管を発生ガスがもれないようにつなぐ。
6) メスシリンダーを水槽(水道水を約6.5 L入れておく。)に入れて空気を排気してから,メスシリン
ダーを倒立させて保持し,その中に排気管を導入する。
7) ボンブの電極に電線をつなぎ,100 V電源のスイッチを入れる。
8) ボンブが温かくなり燃焼したことを確認して電源のスイッチを切り,電線を電極から外す。
9) ニードル弁を開き燃焼ガスを排出させ,メスシリンダー中に捕集する。
10) 燃焼ガスの排出が終了したらメスシリンダー内のガス量を測定する。
11) 水槽の温度を測定する。
e) 燃焼発生ガス量の算出 燃焼発生ガス量は,次の式によって算出する。
273
G G0
( 273t) W
ここに, G : 燃焼発生ガス量(mL/g)
G0 : メスシリンダー空間容積(mL)
t : 水槽の温度(℃)
W : はかりとった試料質量(g)

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f) 発生ガス量補正 着火薬を用いた場合には,あらかじめ1 g当たりの着火薬の発生ガス量を求め,こ
の試験に用いた質量を乗じた値を補正値とする。
g) 測定回数 測定は2回繰り返して行い,その平均値を燃焼発生ガス量とする。
なお,2個の測定値は,同時に併記しておくことが望ましい。

5.5 爆速

5.5.1  一般
爆速の測定は,イオンギャップ法,光ファイバ法又はドートリッシュ法のいずれかによる。
5.5.2 イオンギャップ法
イオンギャップ法は,次による。
a) 要旨 鋼管に充した試料の中に一定間隔で2本のイオンギャップ[爆ごう(轟)波面の検出端子]
を挿入し,鋼管の一端から試料を起爆させ,爆ごう(轟)波面がイオンギャップ間を通過する時間を
測定し,この時間及びイオンギャップの間隔から爆速を算出する。
b) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
1) 試験装置 イオンギャップ,パルス発生装置,計時装置及び鋼管からなるもの。図17に例を示す。
2) イオンギャップ 直径0.30.7 mmのエナメル被覆銅線を2本より合わせ,先端を切断したもの。
3) パルス発生装置 イオンギャップが短絡したときに単一のパルスを出すようなパルス発生回路を二
組もつもの。図18にパルス発生回路の例を示す。
4) 計時装置 パルスの時間間隔を計測するための計時最小単位0.1 獎 下のタイムカウンター又はオ
シロスコープなどの記録装置
5) 鋼管 JIS G 3452に規定するSGP32A鋼管。管は一端をクラフト紙など適切なもので蓋をし,他の
端は鋼板でしっかり蓋のできるようにする。
6) 雷管 JIS K 4806に規定するもの。
図17−イオンギャップ試験装置(例)

――――― [JIS K 4810 pdf 24] ―――――

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図18−パルス発生回路(例)
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料を鋼管に詰める。
2) 爆速測定の2点間の距離を約10 cmに取り,正確に測定した後,イオンギャップの両端末を試料内
に約10 mm垂直に挿入する。
3) 起爆雷管底と最も接近したイオンギャップ端末との間隔は5 cm以上とする。
4) 雷管で起爆し,爆ごう(轟)波面がイオンギャップ間を通過する時間を0.1 度で計る。
d) 計算 爆速は,次の式で算出し,その値は10 m/s刻みで表示し,試料温度及び仮比重を付記する。
注記 仮比重とは,薬量を鋼管内容積で除したもの。
a
D100
T
ここに, D : 爆速(m/s)
a : 2点間の距離(cm)
T : 爆ごう(轟)波面がイオンギャップ間を通過する時間(s)
5.5.3 光ファイバ法
光ファイバ法は,次による。
a) 要旨 鋼管に充した試料の中に一定間隔で2本の光ファイバ[爆ごう(轟)波面の検出端子]を挿
入し,鋼管の一端から試料を起爆させ,爆ごう(轟)波面が光ファイバ間を通過する時間を測定し,
この時間及び光ファイバの間隔から爆速を算出する。
b) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
1) 試験装置 光ファイバ,光検知装置,記録装置及び鋼管からなるもの。図19に例を示す。
2) 光ファイバ 試料への挿入端面に黒色塗料が塗布されているか又はアルミニウムはくで覆いがして
あるガラス系ファイバ又はプラスチック系ファイバ。
3) 光検知装置 光電素子が検知応答速度10 ns以下で受光面が平面となるもの。図20に光検知回路の
例を示す。
4) 記録装置 現象に見合った掃引速度をもつオシロスコープ又はタイムカウンター。
5) 鋼管 JIS G 3452に規定するSGP32A鋼管。管は一端をクラフト紙など適切なもので蓋をし,他の
端は鋼板でしっかり蓋のできるようにする。
6) 雷管 JIS K 4806に規定するもの。

――――― [JIS K 4810 pdf 25] ―――――

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