JIS K 5562:2003 フタル酸樹脂ワニス | ページ 2

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6.8 乾燥時間

 乾燥時間の試験は,JIS K 5600-3-2による。ただし,試験板は,溶剤洗浄によって調整し
たぶりき板 (200×100×0.3mm) を用い,6.3.2によって,1回はけ塗りした試験片を用い,乾燥時間は10
時間,判定は表面乾燥状態の評価による。

6.9 塗膜の外観

 塗膜の外観の試験は,JIS K 5600-1-1の4.4(塗膜の外観)による。ただし,6.7の方法
で試料と見本とを塗装し,標準状態に48時間おいたものを試験片とする。判定は,色むら・しわ・へこみ・
はじき・つぶ・穴を認めず,また,見本品の塗面と比べて,色とつやの差異が小さく,レベリングの程度
が劣らないとき,“塗膜の外観が正常である。”とする。

6.10 耐屈曲性

 耐屈曲性の試験は,JIS K 5600-5-1によるほか,次による。
6.10.1 試験片の作製 試験板は溶剤洗浄によって調整したぶりき板 (100×50×0.3mm) 2枚を用い,6.3.2
によって試料を1回塗り,標準状態に72時間おいた後,120±2℃に保った恒温器に入れて1時間加熱し,
取り出して標準状態に1時間おいたものを試験片とする。
6.10.2 操作 タイプ1の試験装置を用い,試験片を直径3mmのマンドレルの周りに沿って折り曲げ,試
験片を取り外さずに,直ちに目視で又は当事者間の同意によって10倍のルーペで,塗膜の割れ及び素地か
らのはがれを調べる。
6.10.3 判定 試験片2枚について,塗膜に割れ・はがれを認めないときは,“直径3mmの折り曲げにたえ
る。”とする。

6.11 不粘着性

 不粘着性の試験は,次による。
6.11.1 試験片の作製 試験板は,溶剤洗浄によって調整したガラス板 (100×100×2mm) を用い,6.3.2に
よって,試料と塗料見本とをはけで1回塗り,標準状態で72時間乾燥したものを試験片とする。
6.11.2 操作 温度35±1℃,湿度 (90±3) %に保った恒温恒湿装置(2)の中に,塗面を上向きにして試料及
び見本品の試験片を水平に置く。塗面の中央に50mm2のガーゼ(3)を5枚重ね,ガーゼの中央に直径40mm,
質量500gで底面が平らな円柱形のおもり(4)を載せる。おもりを載せて18時間放置後に,恒温恒湿装置か
ら取り出してガーゼを塗面から引き離し,塗面とガーゼとの粘着の程度と塗面についた布目の跡を調べる。
注(2) 恒温恒湿装置は,温度35±1℃,湿度 (90±3) %に保持できるもの又は恒温恒湿装置の代わり
に,硫酸亜鉛飽和溶液500ml以上に結晶硫酸亜鉛を更に加えたものを入れた上口デシケータ(内
径150mm以上で温度計を備える)にふたをして,温度35±1℃に保った恒温器にあらかじめ入
れておき,このデシケータの中で試験してもよい。この温度と湿度が保たれないと,試験片の
表面に水が凝縮するおそれがあるので,この条件が保たれるように注意しなければならない。
(3) ガーゼは,日本薬局方に規定するもの。
(4) ガーゼとおもりは,あらかじめ恒温恒湿装置に入れて温度35±1℃で2時間以上放置したもの。
6.11.3 判定 見本品による塗面と比べて粘着の程度と布目の跡が著しくないときは,“見本品と比べて,
粘着性が大きくない。”とする。

6.12 耐水性

 耐水性の試験は,JIS K 5600-6-1の7.[方法1(浸せき法)]によるほか,次による。
6.12.1 試験片の作製 試験板は研磨によって調整した鋼板 (150×70×0.8mm) 4枚を用い,6.3.2によって
試験板の片面に試料を1回塗り,塗面を上向きに試験片を水平にして標準状態で乾燥し,ほぼ硬化乾燥し
た時点で,浸せき用の3枚の試験片の周辺を,融解したパラフィン(5)で塗り包み放冷したもの,又ははけ
を用いて同種の塗料で塗り包み,液に浸す際の上端を下に固定して立てておき,試料を塗ってから通算し
て標準状態で72時間乾燥したものを試験片とする。ただし,裏面と周辺を塗り包んでいない残りの1枚は,
原状試験片として試験が終わるまで保管する。
注(5) IS K 2235に規定するパラフィンワックスで融点5565℃のものとする。

――――― [JIS K 5562 pdf 6] ―――――

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備考 鋼板は,JIS G 3141に規定するSPCC-SBの鋼板とする。耐水研磨紙は,JIS R 6253に規定する
P280を用いる。
6.12.2 操作 操作は,JIS K 5600-6-1の7.4[手順A(単一の液相を使用)]のほか,次による。
a) 容器を用意し,約150mmの深さまで脱イオン水を入れて,温度を23±1℃に保つ。
b) 脱イオン水の中に試験片をクリップとひもでつるして約120mmの深さまで浸し,18時間静置する。
c) 18時間浸せきした後,試験片を取り出し,残存する水を吸収紙又は布で軽くたたいて除き,直ちに目
視によって塗膜を調べ,試験片を更に標準状態に2時間おいた後,再び塗膜を調べる。ただし,試験
片の周辺及び液面から幅約10mm以内の塗膜は観察の対象外とする。
6.12.3 判定 試験片3枚について,取り出した直後及び2時間放置した後での観察で,塗面にしわ・膨れ・
はがれを認めず,更に2時間放置した後,原状試験片による塗膜と比べて,つやの変化・変色の程度が著
しくないときは,“水に18時間浸したとき異常がない。”とする。

6.13 耐揮発油性

 耐揮発油性の試験は,JIS K 5600-6-1の7.によるほか,次による。
6.13.1 試験片の作製 試験板は研磨によって調整した鋼板 (150×70×0.8mm) 4枚を用い,6.3.2によって
試験板の片面に試料を1回塗り,塗面を上向きに試験片を水平にして標準状態に置いて72時間乾燥したも
のを試験片とする。ただし,このうちの1枚を原状試験片とし,試験が終わるまで保管する。
6.13.2 操作 操作は,JIS K 5600-6-1の7.4[手順A(単一の液相を使用)]のほか,次による。
a) 試験片1枚につき容器1個を用意し,約150mmの深さまで試験用揮発油1号(6)を入れて,温度を23
±1℃に保つ。
注(6) 試験用揮発油1号は,JIS K 8594に規定する石油ベンジン(試薬)とする。
b) 試験用揮発油1号の中に試験片をクリップとひもでつるして約120mmの深さまで浸し,4時間静置す
る。
c) 4時間浸せきした後,試験片を取り出し,標準状態で2時間おいた後,目視によって塗膜を調べる。
ただし,試験片の周辺及び液面から幅約10mm以内の塗膜は観察の対象外とする。
6.13.3 判定 試験片3枚について,塗膜にしわ・膨れ・割れ・はがれを認めず,原状試験片による塗面と
比べて,つやの変化・変色・軟化の程度が著しくなく,更に液の着色及び濁りの程度が大きくないときは,
“試験用揮発油1号に4時間浸したとき異常がない。”とする。

6.14 加熱残分

 加熱残分の試験は,JIS K 5601-1-2による。ただし,試験条件は,加熱温度105±2℃,
加熱時間1時間とする。

6.15 加熱残分中の無水フタル酸の定量

 加熱残分中の無水フタル酸の定量は,JIS K 5601-2-4の附属書A
(無水フタル酸含有量の定量)による。

6.16 塗膜からのホルムアルデヒド放散等級

 塗膜からのホルムアルデヒドの放散等級は,JIS K 5601-4-1
の3.(デシケータ法)による。所定養生時間は,7日間とする。

7. 検査

 検査は,6.によって試験し,表1及び表2に適合しなければならない。

8. 表示

 フタル酸樹脂ワニスの容器には,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならない。
a) 名称
b) 正味質量又は正味容量
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造年月又はその略号

――――― [JIS K 5562 pdf 7] ―――――

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e) 製造番号又はロット番号
f) ホルムアルデヒド放散等級分類記号(7)
注(7) 表2のF☆☆☆☆F☆☆に該当するものに適用する。

――――― [JIS K 5562 pdf 8] ―――――

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K5
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参考表1 フタル酸樹脂ワニス
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試験板 試験日数(日)
項目
2
項目
: 2
番号
材質 寸法(mm) 枚数(枚) 1 2 3 4 5 6 7 8 9
003
6.4 透明性 − − −
6.5 色数(ガードナー)− − −
24
6.6 皮張り性 − − −
6.7 塗装作業性 ぶりき板 500 × 200 × 0.3 試料 , 見本品 計 2
6.8 乾燥時間 ぶりき板 200 × 100 × 0.3 10
1
6.9 塗膜の外観 48
− − −
6.10 耐屈曲性 ぶりき板 100 × 50 × 0.3 72 1 1
2
ガラス板 100 × 100 × 2 試料 , 見本品 計 2 72 18
6.11 不粘着性
6.12 耐水性 鋼板 72 18 2
150 × 70 × 0.84
72 4 2
6.13 耐揮発油性 鋼板 150 × 70 × 0.84
6.14 加熱残分 − − −
6.15 加熱残分中の無水
フタル酸の定量 − − −
ガラス板
ホルムアルデヒド 24
6.16 又は 150 × 150 4
放散量
アルミ板
備考 1. 記号の説明 : サンプリング, : 塗り付け, : 判定, : 放置, : 加熱, : 試験片の共用, : その他の操作
2. 試験日数欄の数字は,時間(h)を示す。
K5 562 : 2003
2

JIS K 5562:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 5562:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG3141:2017
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3141:2021
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3303:2017
ぶりき及びぶりき原板
JISK2235:1991
石油ワックス
JISK5500:2000
塗料用語
JISK5600-1-1:1999
塗料一般試験方法―第1部:通則―第1節:試験一般(条件及び方法)
JISK5600-1-2:2002
塗料一般試験方法―第1部:通則―第2節:サンプリング
JISK5600-1-3:2015
塗料一般試験方法―第1部:通則―第3節:試験用試料の検分及び調製
JISK5600-1-4:2004
塗料一般試験方法―第1部:通則―第4節:試験用標準試験板
JISK5600-1-5:1999
塗料一般試験方法―第1部:通則―第5節:試験板の塗装(はけ塗り)
JISK5600-1-6:1999
塗料一般試験方法―第1部:通則―第6節:養生並びに試験の温度及び湿度
JISK5600-1-7:2014
塗料一般試験方法―第1部:通則―第7節:膜厚
JISK5600-1-8:1999
塗料一般試験方法―第1部:通則―第8節:見本品
JISK5600-2-1:2014
塗料一般試験方法―第2部:塗料の性状・安定性―第1節:色数(目視法)
JISK5600-2-2:1999
塗料一般試験方法―第2部:塗料の性状・安定性―第2節:粘度
JISK5600-3-2:1999
塗料一般試験方法―第3部:塗膜の形成機能―第2節:表面乾燥性(バロチニ法)
JISK5600-4-3:1999
塗料一般試験方法―第4部:塗膜の視覚特性―第3節:色の目視比較
JISK5600-5-1:1999
塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第1節:耐屈曲性(円筒形マンドレル法)
JISK5600-6-1:2016
塗料一般試験方法―第6部:塗膜の化学的性質―第1節:耐液体性(一般的方法)
JISK5601-1-1:1999
塗料成分試験方法―第1部:通則―第1節:試験一般(条件及び方法)
JISK5601-1-2:2008
塗料成分試験方法―第1部:通則―第2節:加熱残分
JISK5601-2-4:1999
塗料成分試験方法―第2部:溶剤可溶物中の成分分析―第4節:アルキド樹脂
JISK5601-4-1:2012
塗料成分試験方法―第4部:塗膜からの放散成分分析―第1節:ホルムアルデヒド放散量の求め方
JISK8594:2015
石油ベンジン(試薬)
JISR6253:2006
耐水研磨紙