JIS K 8594:2015 石油ベンジン(試薬)

JIS K 8594:2015 規格概要

この規格 K8594は、試薬として用いる石油ベンジンについて規定。

JISK8594 規格全文情報

規格番号
JIS K8594 
規格名称
石油ベンジン(試薬)
規格名称英語訳
Petroleum benzine (Reagent)
制定年月日
1952年7月22日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
石油 2020, 試薬 II 2020
改訂:履歴
1952-07-22 制定日, 1955-07-22 改正日, 1958-03-03 確認日, 1961-03-01 改正日, 1964-03-01 確認日, 1967-03-01 確認日, 1970-03-01 確認日, 1973-04-01 確認日, 1976-03-01 確認日, 1979-05-01 確認日, 1980-11-15 改正日, 1986-02-01 確認日, 1991-06-01 確認日, 1996-03-01 改正日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2015-03-20 改正日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS K 8594:2015 PDF [9]
                                                                                   K 8594 : 2015

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類・・・・[2]
  •  4 性質・・・・[2]
  •  5 品質・・・・[2]
  •  6 試験方法・・・・[2]
  •  6.1 一般事項・・・・[2]
  •  6.2 留分(50 ℃80 ℃) 26.3 水分・・・・[2]
  •  6.4 不揮発物・・・・[2]
  •  6.5 酸(HClとして)・・・・[3]
  •  6.6 硫化物及び還元性物質・・・・[5]
  •  6.7 油脂・・・・[6]
  •  6.8 硫酸着色物質・・・・[6]
  •  7 容器・・・・[7]
  •  8 表示・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 8594 pdf 1] ―――――

K 8594 : 2015

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS K 8594:1996は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成27年9月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS K 8594:1996によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 8594 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 8594 : 2015

石油ベンジン(試薬)

Petroleum benzine (Reagent)

1 適用範囲

  この規格は,試薬として用いる石油ベンジンについて規定する。
警告1 石油ベンジンは引火性が強いので火気を避け,また,有害なので蒸気を吸入しないようにし,
皮膚・粘膜に付着しないようにする。
警告2 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす
る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので
はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート),MSDS(化学物質等安全データシ
ート : JIS Z 7250−2012年に廃止され,JIS Z 7253に移行。JIS Z 7250:2010に従ってよい猶
予期間は2016年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健康に対する適切な措
置をとらなければならない。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0066 化学製品の蒸留試験方法
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 0068 化学製品の水分測定方法
JIS K 1107 窒素
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬)
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8129 塩化コバルト(II)六水和物(試薬)
JIS K 8142 塩化鉄(III)六水和物(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)

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K 8594 : 2015
JIS K 8842 ブロモチモールブルー(試薬)
JIS K 8844 ブロモフェノールブルー(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JIS K 9007 りん酸二水素カリウム(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS R 3505 ガラス製体積計

3 種類

  種類は,特級とする。

4 性質

  石油ベンジンは,主成分がヘキサン,イソヘキサンなどの炭素数56(C5C6)の脂肪族飽和炭化水
素の混合物であり,無色の揮発性の液体で特異な臭いがあり,エタノール及びジエチルエーテルに極めて
溶けやすく,水にほとんど溶けない。密度は,約0.7 g/mLである。

5 品質

  品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表1−品質
項目 規格値 試験方法
留分(50 ℃80 ℃) 体積分率 % 90以上 6.2
水分 質量分率 % 0.05以下 6.3
不揮発物 質量分率 % 0.001以下 6.4
酸(HClとして) 質量分率ppm 5以下 6.5
硫化物及び還元性物質 試験適合 6.6
油脂 試験適合 6.7
硫酸着色物質 試験適合 6.8

6 試験方法

6.1 一般事項

  試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。
6.2 留分(50 ℃80 ℃)
留分は,JIS K 0066の附属書(B法による方法)による。
6.3 水分
水分の試験方法は,JIS K 0068の6.3(容量滴定法)又は6.4(電量滴定法)による。容量滴定法の場合,
試料10 g(14.2 mL)をはかりとり,滴定溶媒は,メタノールとする。電量滴定法の場合は,試料1.0 g(1.4
mL)をとる。

6.4 不揮発物

  不揮発物の試験方法は,JIS K 0067の4.3.4 (1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場
合,試料100 g(142.9 mL)をはかりとり,蒸発させる容器に適量ずつ入れて,残分は0.1 mgの桁までは

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K 8594 : 2015
かる。

6.5 酸(HClとして)

  酸(HClとして)の試験方法は,次による。
a) ガス及び試験用溶液類 ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 窒素 JIS K 1107に規定するもの。
2) 水酸化カリウム溶液(250 g/L)(必要な場合に用いる。) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4
gを水に溶かして100 mLにする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。
3) 二酸化炭素を除いた水 次のいずれか,又はそれらを組み合わせたものを用い,使用時に調製する。
3.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口に時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ
ウム溶液(250 g/L)を入れたもの,又はソーダ石灰管(JIS K 8603に規定するソーダ石灰を入れ
た管)を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。
3.2) 水をフラスコに入れ,水の中に窒素を15分間以上通じたもの。
3.3) 二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて,水から二酸化炭素を除いたもの。
3.4) 製造直後の18 MΩ・cm以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに
泡立てないように採取したもの。
4) H 6.8の緩衝液 0.1 mol/Lりん酸二水素カリウム溶液50 mL及び0.2 mol/L水酸化ナトリウム溶液
11.82 mLを全量フラスコ100 mLに正確にとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加え混合する。
4.1) 0.1 mol/L りん酸二水素カリウム溶液 JIS K 9007に規定するりん酸二水素カリウム(pH標準液
用)6.80 g(質量分率100 %としての相当質量)を全量フラスコ500 mLに入れ,適量の二酸化炭
素を除いた水で溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。ほうけい酸ガラス製
瓶,又はポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。
4.2) 0.2 mol/L 水酸化ナトリウム溶液(NaOH : 8.00 g/L) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液20 mLを正確
に全量フラスコ100 mL(ポリプロピレン製などのもの)にとり,二酸化炭素を除いた水を標線ま
で入れ,ファクターが1.000になるように計算量の二酸化炭素を除いた水を正確に加える。
4.2.1) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液(NaOH : 40.00 g/L) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液の調製,標
定及び計算は,次による。
4.2.1.1) 調製 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム165 gを,ポリエチレンなどの樹脂製気密容器
500 mLにはかりとり,二酸化炭素を除いた水150 mLを加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り
45日間放置する。その上澄み液54 mLを,ポリエチレンなどの樹脂製気密容器1 000 mLに
とり,二酸化炭素を除いた水を加えて1 000 mLとし,混合する。保存が必要な場合,ソーダ石
灰管(JIS K 8603に規定するソーダ石灰を入れた管)を付けて保存する。
4.2.1.2) 標定 標定は,認証標準物質1)又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を
用い,次のとおり行う。
4.2.1.2.1) 認証標準物質1)のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
4.2.1.2.2) 容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥する。
4.2.1.2.3) 認証標準物質1)又は容量分析用標準物質のアミド硫酸2.4 g2.6 gを0.1 mgの桁まではかりコ
ニカルビーカー100 mLに移し,水25 mLを加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモール
ブルー溶液数滴を加え,4.2.1.1)で調製した1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点
は,液の色が黄から青みの緑になる点とする。

――――― [JIS K 8594 pdf 5] ―――――

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JIS K 8594:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8594:2015の関連規格と引用規格一覧