JIS T 60601-2-68:2019 医用電気機器―第2-68部:電子加速装置,軽イオンビーム治療装置及び放射性核種治療装置と組み合わせるX線に基づく画像誘導放射線治療装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 3

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
取扱説明書に従って,操作者が行う日常の点検及び調整を含む操作並びに待機。
注記1 正常な使用と意図する使用とを混同しないほうがよい。両方とも製造業者による意図する使
用の概念を含んでいるが,特に,意図する使用は,医療目的に焦点を合わせている一方,正
常な使用は,医療目的だけでなく保守,サービス,輸送なども含んでいる。
注記2 正常な使用は,全て操作者が行うもので,準備,校正及びその他の試験のための“物理”モ
ードを含んでいる。
201.3.217
オフラインIGRT(OFFLINE IGRT)
その後の治療ビーム照射に適用する患者のセットアップ及び/又は治療計画の調整を目的とするIGRT。
201.3.218
オンラインIGRT(ONLINE IGRT)
操作者の介入が必要で,治療照射の直前若しくは途中の患者のセットアップ又は治療計画の調整を目的
とするIGRT。
注記 患者は患者位置決め装置に保持され,撮影中,治療中又は撮影と治療との間,動かない。
201.3.219
光学伝達関数,OTF(OPTICAL TRANSFER FUNCTION)
撮影系における物理的点広がり関数の二次元のフーリエ変換。
注記1 ISO 9334:2012参照
注記2 光伝達関数が意味をもつためには,画像システムがその線形範囲で動作し,同一平面領域を
考慮することが必須である。
(JIS Z 4005:2012の定義10752参照)
201.3.220
プロトコル要素(PROTOCOL ELEMENT)
スキャンに必要な,個別のCBCT作動条件の一式。
注記1 異なるスキャン方式の例として,ヘリカルスキャン,アキシャルスキャン,連続したアキシ
ャルスキャン,患者支持器の移動がないスキャン及び折返しスキャンがある。
注記2 それぞれの関連するユーザインタフェース及び関連書類との整合性を取るため,様々な
X-IGRT装置が“プロトコル要素”と異なる用語を使用する場合がある。例えば,“スキャン”,
“スキャングループ”,“スキャンシリーズ”,“プリセット”,“CBCTモード”などは,実際
には“プロトコル要素”を意味する。
注記3 “プロトコル要素”は通常IGRTタスク,解剖学的領域,及び/又は年齢若しくは体格に関
連している。
(JIS Z 4751-2-44:2018の201.3.216を修正。元の定義での“CT”を“CBCT”に置換並びに注記2及び注
記3を変更。)
201.3.221
X線撮影法(RADIOGRAPHY)
注記 定義語である“X線撮影法”は,本体では使用されていない。
201.3.222
X線透視法(RADIOSCOPY)
注記 定義語である“X線透視法”は,本体では使用されていない。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 11] ―――――

10
T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
201.3.223
リアルタイムIGRT(REAL TIME IGRT)
治療照射中に撮影し,その情報に基づいて操作者が介入することなく治療照射中に治療パラメータを自
動調整するIGRT。
201.3.224
基準画像(REFERENCE IMAGE)
患者を位置決めする,又は治療計画を調整するために,その後の画像が比較される治療計画に関係する
画像。
注記1 基準画像は,分割照射の初回に電子ポータルイメージング装置から得ることもできる。
注記2 基準画像は複数の場合がある。
注記3 基準画像の例は,治療時の二次元画像との比較に用いられるために治療計画システムで作成
されるデジタル再構成画像(DRR),又はCBCTを使用する位置決めでの照合に使用される
治療計画用CT画像である。
201.3.225
感度プロファイル(SENSITIVITY PROFILE)
スライス面に垂直な線に沿った位置の関数としての,CT装置の相対的応答。
(JIS Z 4751-2-44:2018の201.3.207参照)
201.3.226
空間分解能(SPATIAL RESOLUTION)
高コントラスト分解能としても知られ,MTFによって記述される分解能。
201.3.227
画像表示システムの空間分解能(SPATIAL RESOLUTION OF AN IMAGE DISPLAY SYSTEM)
画像内の関心対象の空間的特徴を識別するための画像表示システムの能力を調べる手段。
注記 医用画像を表示した場合に関心対象の空間的な細部まで保持されていることを保証するために
は,適切な空間解像度特性をもつように設計されているシステムが必要である。不十分な解像
度の画像表示デバイスで画像データを表示した場合,放射線画像診断の精度が損なわれる。
(JIS T 62563-1:2013の3.1.20を変更。用語に“画像表示システムの”を追加)
201.3.228
ユーザビリティ(USABILITY)
有効性,効率,操作者の学習のしやすさ及び操作者の満足度を確立する操作者インタフェースの特性。
(JIS T 0601-1:2017の3.136参照)
201.3.229
ボリュームCTDIw,CTDIvol(VOLUME CTDIw,CTDIvol)
a) アキシャルスキャンの場合
N T
CTDIvol CTDIw
Δd
ここに, N : X線源の単一スキャンで生成されるスライスの数
T : 公称スライス厚
Δd : 連続するスキャン間のy軸方向の患者支持器の移動量

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 12] ―――――

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
注記1 選択されたCT作動条件において,臨床に使用されるスキャン距離に関係なく,ボリューム
CTDIw(CTDIvol)は,y軸に沿って積分した100 mmの範囲を基準とした線量指標である。
アキシャルスキャンにおいては,CTDIvolは,ファントムの中央部における断面領域×Δdに
等しい体積における断面の平均線量である。
注記2 アキシャルスキャンにおいて患者支持器の総移動量がN×Tよりも短い場合,定義された
CTDIvolでは,断面領域×Δdに等しい体積のファントムの中央部における断面の平均線量を
過大評価する。
注記3 通常y軸は回転軸であるが,ここでのy軸はDICOM座標系のz軸に対応する。
b) ヘリカルスキャンの場合
CTDIw
CTDIvol
CT ピッチ係数
注記4 Δdが照射中に変化する場合は,CTピッチ係数は時間の関数となる。
注記5 選択されたCT作動条件において,臨床に使用されるスキャン距離に関係なく,ボリューム
CTDIw(CTDIvol)は,y軸に沿って積分した100 mmの範囲を基準とした線量指標である。
ヘリカルスキャンにおいては,CTDIvolは,100 mmのスキャン長の中心部における平均線量
に対応する。
注記6 回転数の少ないヘリカルスキャンにおいて回転数と患者支持器の移動量との積がN×Tより
非常に小さい場合,定義されたCTDIvolでは,100 mmのスキャン長の中心部における平均線
量を過大評価する。
注記7 通常y軸は回転軸であるが,ここでのy軸はDICOM座標系のz軸に対応する。
c) 患者支持器の移動がないスキャンの場合
CTDIvol n CTDIw
ここに, n : 回転数
注記8 c)は,例えばIVR(インターベンショナルラジオロジの手技,interventional procedure)中の
ように,患者支持器を手動で移動する場合を含んでいる。
注記9 患者支持器の移動がないスキャンで,かつ,患者支持器を手動で移動する場合,この定義で
は,隣接するスライスから混入することが推定される散乱線を含むため,線量を過大評価す
る。
注記10 患者支持器の移動のないスキャンにおいて,CTDIvolは,隣接するアキシャルスキャンの長さ
を100 mmとして,それをn回繰り返した場合の断面×N×Tと同じ体積となるファントム中
央断面に生じる線量に対応する。
注記11 CBCTにおいては,通常c)だけが適用される。
注記12 通常y軸は回転軸であるが,ここでのy軸はDICOM座標系のz軸に対応する。
注記13 CBCTの場合,nは通常1であり,回転が部分的な場合,nは1とみなされる。
d) ヘリカルスキャン及び隙間がないアキシャルスキャンで,前後方向にかかわらず二つの位置を患者支
持器が行き来する場合(シャトルモード)
N T
CTDIvol n CTDIw
(N T) R

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 13] ―――――

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
ここに, N : X線源の単一アキシャルスキャンで生成されるスライ
スの数
T : 公称スライス厚
n : 全スキャンシリーズの全回転数に等しい。
R : 二つの位置の距離
CTDIw : 重み付けCTDI100
注記14 JIS Z 4751-2-44:2018の図201.102を参照。
注記15 CTDIwは様々なCT作動条件を反映した時間重み付けCTDIwとして評価される。
(JIS Z 4751-2-44:2018の201.3.212を変更。注記1注記3及び注記7注記10を変更,注記11注記13
追加)
201.3.230
重み付けCTDI100,CTDIw(WEIGHTED CTDI100,CTDIw)
重み付けCTDI100(CTDIw)を次の式で定義する。
1 2
CTDIw CTDI100(中心) CTDI100(周辺)
3 3
ここに, CTDI100(中心) : 線量測定用ファントムの中心で測定したCTDI100の値。
CTDI100(周辺) : 201.102.5.2.2.1のa) 2)及びa) 3)に従って,線量測定用
ファントムの周辺部で測定したCTDI100の4か所の値
の平均値。
(JIS Z 4751-2-44:2018の201.3.211を修正。この規格では上記定義を適用。)
201.3.231
X-IGRT外部ビーム照射装置システム(X-IGRT EBE SYSTEM)
X-IGRT装置及び外部ビーム照射装置を含むシステム。
201.3.232
X-IGRT装置(X-IGRT EQUIPMENT)
X線を用いIGRT機能を提供するME機器。
201.3.233
X-IGRT撮影構成要素(X-IGRT IMAGING COMPONENT)
撮影機能を実行するX-IGRT装置の一部。
201.3.234
X-IGRTレイテンシー(X-IGRT LATENCY)
画像取得開始時からX-IGRT装置による外部ビーム照射装置への信号出力までの時間。
注記1 外部ビーム照射装置は信号を受信してから動作を補正するまでの遅延時間を示すことが望ま
しい。
注記2 X-IGRTレイテンシーはハードウェアの遅延及びソフトウェアの遅延を含んでいる。
注記3 ユーザが提供する多くの関連した要因があるため,ネットワーク転送回数は設備ごとに異な
る。そのため,X-IGRTレイテンシー時間の一部としてネットワーク転送の遅延を考えない。

201.4 一般要求事項

  通則の箇条4を適用する。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 14] ―――――

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)

201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項

  次を除き,通則の箇条5を適用する。
201.5.1 形式試験
追加
201.5.1.101 試験等級
形式試験の三つの試験等級,及び現地試験の二つの試験等級における手順は,この個別規格に規定する。
これらの要求事項は,次による。
− 形式試験 等級A : 指定した放射線安全に関連するME機器設計の分析。結果は,要求を満たすため
の作動原理又は構造上の手段に関して,技術解説書に記載しなければならない。
− 形式試験・現地試験 等級B : ME機器の外観調査,機能試験又は測定。試験は,この個別規格に規
定する手順に従い,ME機器の回路又は構造に手を加えずに得られる作動状態(故障状態を含む。)に
限って行わなければならない。
− 形式試験・現地試験 等級C : ME機器の性能試験又は測定。試験は,この個別規格に規定する原則
に従わなければならない。現地試験手順は,技術解説書に含めなければならない。この試験手順に,
ME機器の回路又は構造に手を加える必要のある作動状態を含める場合には,試験は,製造業者又は
代理業者が実施するか,又はその直接的監督下で実施しなければならない。
201.5.4 その他の条件
置換
製造業者は,試験のためのいかなる追加要求も,附属文書に記載しなければならない。
201.5.9 装着部及び接触可能部分の決定
201.5.9.2.1 テストフィンガ
追加
据付けの際に標準のテストフィンガでの試験では接触できず,工具の使用によってだけ接触可能となる
部分は,接触可能部分とは扱わない。そのような状況がある場合には,附属文書に記載しなければならな
い。

201.6 ME機器及びMEシステムの分類

  通則の箇条6を適用する。

201.7 ME機器の標識,表示及び文書

  次を除き,通則の箇条7を適用する。
201.7.1.1 標識,表示及び文書のユーザビリティ
追加
正常な使用では取り外すことができ,かつ,この規格への適合に関連するX-IGRT装置の組立部品及び
構成品は,次を満たさなければならない。
− 容易に識別でき,その旨を附属文書に記載する。
− 交換可能な装置は,正常な使用及び交換目的のための両方において,操作者が個別に識別可能である。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 15] ―――――

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JIS T 60601-2-68:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-68:2014(IDT)

JIS T 60601-2-68:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 60601-2-68:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST60601-1-8:2012
医用電気機器―第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定