JIS T 60601-2-68:2019 医用電気機器―第2-68部:電子加速装置,軽イオンビーム治療装置及び放射性核種治療装置と組み合わせるX線に基づく画像誘導放射線治療装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 5

                                                                                             19
T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
定及び廃棄を責任をもって行う人をいう。
責任部門の放射線防護責任者を支援するために,X線撮影ビームの配置は,技術解説書に定義しなけれ
ばならない。

201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護

  次の事項を除いて,通則の箇条8を適用する。
201.8.4 電圧,電流又はエネルギーの制限
201.8.4.2 接触可能部分及び装着部
d)への追加
設置によって,テストロッド及びピンでの該当する開放部への挿入試験が妨げられる場所では,通則の
8.4.2 d)の要求事項は適用しない。設置によって試験が妨げられる場所では,代わりにハザード分析をしな
ければならない。
追加
201.8.4.101 公称X線管電圧に対する高電圧の制限
CT装置は,患者撮影での正常な使用において,X線管装置の公称X線管電圧よりも高い電圧を供給し
ないよう設計しなければならない。
(試験)
適合性は,製造業者の構成品のデータの検査,ME機器の検査及び必要に応じて機能試験によって確認
する。
201.8.4.102 着脱可能な高電圧ケーブルの接続
X線管装置に接続されている着脱可能な高電圧ケーブルは,それらを取り外すためには工具の使用が必
要であるか,又はそれらの保護カバーを取り外すように設計しなければならない。
(試験)
適合性は検査によって確認する。
201.8.4.103 電源部の許容できないほど高い電圧
電源部又は他のあらゆる低電圧回路に許容できないほどの高い電圧が発生することを防止する次の手段
を講じなければならない。
− 高電圧回路と低電圧回路との間に保護接地端子に接続された保護層(winding layer)又は導電性のス
クリーンを備える。
− 外部の装置を接続する端子と外部の回路が外れた場合に過大に電圧が上昇する可能性がある端子との
間に電圧制限器を備える。
(試験)
適合性は,設計データ及び構造の検査によって確認する。
201.8.7 漏れ電流及び患者測定電流
201.8.7.1 一般要求事項
b)への追加
− X-IGRT装置が準備状態で給電され,動力による同時の動きの最悪の組合せの状態

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 21] ―――――

20
T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
201.8.7.3 許容値
e)
追加
永久設置形CT装置は,波形及び周波数にかかわらず,正常状態及び単一故障状態での接地漏れ電流は,
周波数に依存しない測定用器具で測定し20 mAを超えてはならない。
(試験)
適合性は検査及び試験によって確認する。
201.8.8.3 耐電圧
高電圧回路の形式試験への修正
キロボルトのX-IGRT撮影構成要素の高電圧回路の試験は,試験電圧の最高値の50 %以下から始め,10
秒間にわたって最大値へ上昇させ,X線撮影及びCT断層撮影については3分間,X線透視撮影において
は15分間維持する。
高電圧回路の試験条件への追加
高電圧回路の試験は,キロボルトX線管装置の接続なしに,X-IGRT装置の公称キロボルトX線管電圧
の1.2倍の試験電圧で行わなければならない。X-IGRT撮影構成要素がキロボルトX線管装置を接続して
だけ試験でき,かつ,キロボルトX線管がX-IGRT撮影構成要素を公称キロボルトX線管電圧の1.2倍の
試験電圧で試験を行うことを許可しない場合には,試験電圧は,公称キロボルトX線管電圧の1.2倍より
下げてもよいが,1.1倍以上であることが必要である。
X線透視撮影での公称キロボルトX線管電圧が,X線撮影の80 %を超えないX-IGRT撮影構成要素に
おいては,高電圧回路の試験電圧は,X線撮影の値が参照され,試験はそのモードでだけ行われなければ
ならない。
耐電圧試験中,変圧器の過熱の危険がある場合には,より高い電源周波数での試験を行ってもよい。
耐電圧試験中,高電圧回路の試験電圧はできる限り100 %近くに保たなければならず,要求電圧の100 %
105 %の範囲を外れてはならない。
耐電圧試験中,高電圧回路中の僅かなコロナ放電は,試験電圧を試験条件の基準とした電圧の110 %に
下げたとき,それらが止まる場合には,無視してもよい。
リスク評価によって架台又は患者支持器が装着部又は装着部として扱われる部分であり,かつ,患者に
近づきやすい導電性の架台又は患者支持器部分が,プラスチック製の囲いで十分カバーされていない場合,
患者保護の手段(mopp)で保護する。この場合,X線管の回転陽極の動作に使用される固定子及び固定子
回路の耐電圧試験のための試験電圧は,固定子供給電圧がその定常動作値まで低下した後に存在する電圧
を参照する。
別な方法では,架台は操作者保護の手段(moop),並びに通則の表6及び表13表16によって保護す
るか又はJIS C 6950-1の絶縁協調要件を適用する。
追加
aa) 線管装置が組み込まれている高電圧装置又は部分組立品は,X線管を適切に負荷した状態で試験す
る。
bb) そのような高電圧装置がX線管電流の個別の調整手段をもたない場合には,耐電圧試験の持続は,X
線管電圧が上昇したときに許容されるX線管負荷を超えない程度に低減させる。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 22] ―――――

                                                                                             21
T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
cc) 高電圧回路が試験電圧の測定の接続ができない場合,試験電圧をできる限り要求電圧の100 %近くに
保ち,要求電圧の100 %105 %の範囲を外れない値であることを保証するために,適当な措置を講じ
ることが望ましい。
注記 これらの要求は,JIS Z 4751-2-54:2012の201.8.8.3からの要件である。
201.8.11 電源部,部品及び配置
201.8.11.1 電源(商用)からの切離し
b)の置換
切離しの手段を,必要が認められるあらゆる箇所でME機器内部又は外部に組み込まなければならない。
ただし,バキュームポンプ,室内灯,ある種の安全インタロックなどの,安全上の理由で接続したままで
なければならない回路を除く。設置によって,切離しの手段が全体的又は部分的に成立する場合には,要
求事項を技術解説書に含めなければならない。

201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護

  次の事項を除いて,通則の箇条9を適用する。
201.9.2 動く部分に関わる機械的ハザード
201.9.2.1 一般
追加
注記1 用語“自動的にセットアップする”又は“自動的なセットアップ”は,患者の治療又は撮影
を開始するために必要な位置に,ME機器のある部分が自動的に動くことを示すために使用
する。これは,事前にプログラムされた動きが,操作者によって始まるときも含まれる。
注記2 用語“事前にプログラムされた動き”とは,患者の治療中又は撮影中にME機器のある部分
が事前に計画されたプログラムに従って,操作者が介入せずに,作動する場合に使用する。
この治療を“事前プログラム治療”という。
201.9.2.2.5 連続的な操作
通則の9.2.2.5 b)は,適用しない。
201.9.2.4 緊急停止装置
追加
201.9.2.4.101 モータでの動きの緊急停止
患者支持器システムについて,これらの要求は,質量が積まれない場合及び製造業者によって明示され,
また,JIS T 0601-1:2017の図A.19で示される患者支持器システムの最大負荷の分布質量が積まれた場合に
適用しなければならない。
201.9.2.101で与えられる制限内で,全ての動きを止めるために,容易に識別でき,かつ,接近できる手
段をハードワイヤ回路で備えるか又は同等の安全スイッチ機能をもたなければならない。これらの手段は,
患者支持器及び治療制御盤の近く又はその上になければならない。治療制御盤の近く又はその上に設けら
れた手段は,照射中断もしなければならない。これらの接続を切り離す時間は,リスクマネジメントで十
分な安全性があることを説明しない限り,100 msを超えてはならない。これらの手段が責任部門によって
現場で組み込まれる場合には,その要求事項及び現地試験手順は,附属文書の中に指定しなければならな
い。結果は,現地試験報告書に記録することが望ましい。
プログラマブル電子サブシステムが関係している場合には,機器,患者又は操作者への受容できないリ
スクから解放されていることをリスクマネジメントで保証していることを示さなければならない。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 23] ―――――

22
T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
形式試験 等級B : 適合性は,附属文書,並びに適切な測定器を用いて停止距離及び接続を切り離す時
間の検査及び測定によって確認する。反応時間の個人差の影響を除くために,スイッチの接点が開いた又
は閉じた瞬間に測定を始めなければならない。
細分箇条の追加
201.9.2.101 架台,放射線ヘッド及び患者支持器
a) 一般
1) 放射線ヘッド又は他の部分が,正常な使用時に,患者との衝突を含み,衝突する危険を低減するよ
う設計された手段を備えている場合には,各手段の作動及び限界を取扱説明書に明記しなければな
らない。
2) 放射線ヘッド又は(附属品を含む)他の部分が,正常な使用時に衝突するリスクを低減するよう設
計された手段を備えていない場合には,衝突の危険を附属文書に明記しなければならない。
3) 例えば,可動部又は電源の故障のような,ME機器のための動力による動きの中断又は故障の場合
に,動いている部分は,次のb) 3) 及びc) 3) に規定する限度内で停止しなければならない。
4) 自動セットアップ及び画像収集開始前の事前にプログラムされた動きの確認については,移動距離
が機器,患者又は操作者に受容できないリスクをもたらすことがないことを,リスクマネジメント
で示せない限り,回転移動については2°以下及び直線移動については5 mm以下でなければなら
ない。
5) 動きを止めるのに要求される角度又は距離が,201.9.2.101のb)及びc)に記載されている値を超える
場合には,いかなる衝突も回避するために,追加手段を講じなければならない。さらに,附属文書
に警告を喚起するための声明を含めなければならない。
6) 正常な使用中,動力による動きの故障が,患者に危険を及ぼす結果になる可能性が存在するとき,
患者を解放する手段を講じなければならない。これらの手段は取扱説明書に記載しなければならな
い。
b) 回転運動
1) 各々の動きに利用可能な最小速度は,1°/s以下でなければならない。
2) 事前にプログラムされ,製造業者によるリスク分析で受容可能なリスクと特定しない限り,速度は
7°/s以下でなければならない。ただし,照射野限定システムには適用しない。
3) 移動距離が機器,患者又は操作者に受容できないリスクをもたらすことがないことを,リスクマネ
ジメントで示せない限り,回転速度が1°/s以下の場合,動きを停止させる操作の瞬間の可動部の
位置と最終位置との角度は0.5°以下でなければならない。回転速度が1°/sを超える場合,当該角
度は3°以下でなければならない。
c) 直線運動
1) 照射野限定器に利用可能な最小速度は,IEC 61217の図13Cで指定した放射線照射野辺縁の2023,
及び図201.101で指定した患者支持器の911の移動に対して,10 mm/s以下でなければならない。
ただし,照射野限定システムには適用しない。
2) 事前にプログラムされ,製造業者によるリスク分析で受容可能なリスクと特定しない限り,いかな
る速度も100 mm/s以下でなければならない。ただし,照射野限定システムには適用しない。
3) 移動距離が機器,患者又は操作者に受容できないリスクをもたらすことがないことを,リスクマネ
ジメントで示せない限り,移動速度が25 mm/sを超える場合,動きを停止させる操作の瞬間の可動
部の位置と最終位置との距離は10 mm以下でなければならない。移動速度が25 mm/s以下の場合,

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 24] ―――――

                                                                                             23
T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
当該距離は3 mm以下でなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
a) 取扱説明書及び提供される設備の検査
b) 次によって,停止距離を測定
1) 動力による動きへの電源(商用)遮断
2) E機器への電源(商用)遮断
反応時間の個人差の影響を除くために,スイッチの接点が開いた又は閉じた瞬間に測定を始めな
ければならない。停止距離を決定する場合,測定は5回繰り返し,それぞれの測定において動いて
いる部分は,許容距離内で停止しなければならない。
c) 検査及び測定
201.9.2.102 治療室内でのME機器の各部の動きの操作
a) E機器の,患者を負傷させるおそれのある部分の電動駆動部の操作は,操作者が二つのスイッチを
同時に自分で操作しない限り,可能にしてはならない。このスイッチはいずれも,手を離すと動きを
中断するようになっていなければならない。一方のスイッチが全ての動きに共通であってもよい。
注記 照射野限定器の直線運動又は回転運動の位置合せは,患者を負傷させる原因にはなりにくい。
ただし,安全装置・接触安全機構が組み込まれていなかったり,その他に危険状態を及ぼし
たりすると考えられる附属品,例えば,ある形式の電子線アプリケータのような附属品が付
いている場合には,負傷させる原因となり得る。
b) 自動的にセットアップすることを意図したME機器の場合,操作者が自動セットアップスイッチと,
全ての動きに共通なスイッチとを同時に自分で操作しない限り,この状態に関連した動きの開始又は
維持を可能にしてはならない。移動量及び最大速度が患者の傷害を避けるために十分に制限されてい
ることを,リスクマネジメントで示せる場合は,この限りではない。
c) ) 及びb) に必要なスイッチは,患者支持器のすぐ近くで操作可能でなければならない。これによっ
て,注意深い観察をもって操作者は患者の負傷を回避できる。a) 及びb) に必要なスイッチの少なく
とも一つは,リスクマネジメントで示すように,ハードワイヤのスイッチ又は同等な安全スイッチ機
能をもたなければならない。
d) 取扱説明書には,次の助言を含めなければならない。
制御盤で始めた動きを遠隔制御するとき及び治療の処方に事前にプログラムされた動きを含むとき
は,操作者は患者の最終位置決めをした上で,治療室から出る前に意図又は計画した全ての動きの確
認を行うことが望ましい。
(試験)
適合性は,検査によって確認する。
201.9.2.103 治療室外からのME機器の各部の動きの操作
a) 自動セットアップに関連した動きの開始又は維持は,操作者が自動セットアップスイッチ及び全ての
動きに共通なスイッチを同時に自分で操作しない限り,可能になってはならない。各スイッチは,手
を離したとき,動きを停止しなければならない。移動量及び最大速度は,患者の傷害を避けるために
十分に制限されていることを,リスクマネジメントで示せる場合は,この限りでない。スイッチの少
なくとも一つは,ハードワイヤのスイッチを使用しなければならない,又は同等な安全スイッチ機能
をもたなければならない。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 25] ―――――

次のページ PDF 26

JIS T 60601-2-68:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-68:2014(IDT)

JIS T 60601-2-68:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 60601-2-68:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST60601-1-8:2012
医用電気機器―第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定