JIS T 60601-2-68:2019 医用電気機器―第2-68部:電子加速装置,軽イオンビーム治療装置及び放射性核種治療装置と組み合わせるX線に基づく画像誘導放射線治療装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 7

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
責任部門の場所又は製造業者の場所のいずれでもよい。別の測定場所を容認した場合,その理由を附属文
書の中に含めなければならない。
適合要求は,永久設置形ME機器に適用しなければならない。
201.17.102 無線周波数エミッション
無線周波数エミッションの測定は,ME機器を設置した構造物による電磁妨害の減衰をME機器固有の
ものとみなして,その構造物の外壁から規定の距離において実施する。
(試験)
適合性は,IEC 60601-1-2:2001に従った測定を行うことによって確認する。ME機器が設置された場所
を含む建物の外壁から30 mの距離で測定する。
201.17.103 放射無線周波数電磁界に対するイミュニティ
無線周波数電磁界に対するイミュニティについては,電離放射線から防護するための構造によって生じ
た減衰をME機器の固有減弱によるものとみなす。
(試験)
適合性は,IEC 60601-1-2:2001に従った試験によって確認する。試験アンテナは,電離放射線から防護
する構造の外側から3 m離れて設置しなければならない。
箇条の追加

201.101 X-IGRTの基準データ

201.101.1 治療計画の画像及びデータへの要求
技術解説書には,基準画像としてX-IGRT装置によって使用される画像のタイプを定義しなければなら
ない。基準画像が必要とするパラメータは,附属文書に記載しなければならない。
注記 例として,DICOM適合性宣言書がある。
X-IGRT装置が他のME機器で生成された基準画像の使用を許容する場合,製造業者は附属文書の中に
基準画像が必要とするパラメータについて記載しなければならない。
X-IGRT外部ビーム照射装置システムが周辺機器システムからデータの取り込みを許容する場合,附属
文書でX-IGRT外部ビーム照射装置システムが必要とする全てのデータを特定しなければならない。それ
は少なくとも,治療計画の幾何学的基準を含まなければならない。
注記 アイソセントリックガントリに基づくシステムの場合のように,X-IGRT装置が外部ビーム照
射装置と同一の幾何学的基準を共用する場合,そのことを附属文書に記載することは,幾何学
的基準要求への適合とみなす。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
形式試験 等級A : 基準画像として使用される画像のタイプに関する記載,潜在的な危険状態について
の警告に関する記載及びX-IGRT装置が必要とする放射線治療計画システムデータに関する記載。
201.101.2 距離並びに直線寸法及び角度
X-IGRT外部ビーム照射装置システムにおける距離測定及び直線寸法は,センチメートル(cm)又はミ
リメートル(mm)で表示しなければならない。ただし,両者は混用してはならない。角度は度(°)で
表示しなければならない。要求,表示,又は印刷された距離測定,直線寸法及び角度の全ての値には,単
位を含めなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
現地試験 等級B−試験手順 : 表示及び出力情報を検査する。
201.101.3 放射線量
a) -IGRT外部ビーム照射装置システムにおいて放射線量が報告されるときは,整合がとれた単位によ
って報告及び表示されなければならない。
放射線量の単位は,SI単位系に従うことが望ましい。接頭語“センチ”を使用してもよい。例えば,
放射線量の単位は,センチグレイ(cGy)又はミリグレイ(mGy)のいずれかを使用してもよい。た
だし,両者の混用はしない方がよい。
b) 要求,表示又は印刷される全ての放射線量の値は,単位を伴わなければならない。
注記 モニタユニットは,放射線量の単位とみなさない。ただし,換算係数を用いて,それは線量と
関連付けられる。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
現地試験 等級B−試験手順 : 表示又は印刷された放射線量が単位を伴っていることを確認する。
201.101.4 日付及び時刻の書式
日付を表示又は印刷する場合,操作者によって解釈が変わるものであってはならない。年の表示は,4
桁でなければならない。
注記1 許容される例 : “03 Apr 2005”,“2005/04/03 (yyyy/mm/dd)”,“2005年4月3日”
注記2 許容されない例 : “03/04/05”,“03 Apr 05”
時刻が要求,表示,又は印刷される場合,24時間制で表すか又は適切な“a.m.”(午前)及び“p.m.”(午
後)を伴わなければならない。
注記3 慣例によって,正午は12:00 p.m.,真夜中は12:00 a.m.とする。
時刻の計測は,単位[hours(時),minutes(分),seconds(秒)]を伴わなければならない。
時間を入力又は印刷する場合,時,分,秒のそれぞれについて,単位を表示しなければならない。数字
との混同を防ぐために,ラテン語のアルファベットの1文字の時間単位(例えば,h,m,s)を使用して
はならない。
注記4 許容される例 : 2.05 min,1 hour 33 minutes,1:43:15 (hr : min : sec),“2.05分間”,“1時間33
分間”。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
現地試験 等級B−試験手順 : 表示及び出力情報を検査する。
201.101.5 データ範囲
操作者が入力した,又は機器若しくはネットワークから取得されたデータ要素は,あらかじめ定めてお
いた範囲と比較しなければならない。もしデータが範囲外である場合,操作者が照射開始に先立って警告
メッセージを無効にしない限り,操作できないようにしなければならない。操作者が入力するこれらのデ
ータ要素の範囲は,取扱説明書に記載するか,又は,範囲を超えたときに表示されるエラーメッセージの
一部として提供されなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
a) 形式試験 等級A : 操作者が入力したデータ要素に適用する範囲に関する記載。
b) 現地試験 等級B−試験手順 : 定められた範囲の外にあるデータ要素を入力することを試みる。

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201.101.6 X-IGRT装置から外部ビーム照射装置へ送信するデータの制限の適合
X-IGRT装置から外部ビーム照射装置へ送信するパラメータを制御するために,使用者が最大制限値を
設定できるようにする手段を備えなければならない。ただし,それがリスクの増加となることがリスクア
セスメントによって示される場合は,その限りでない。
最大制限値を超えた場合,治療照射を禁止し,操作者にその旨を通知しなければならない。
この制限値の許容範囲は,附属文書に記載しなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
a) 形式試験 等級A : X-IGRT装置から外部ビーム照射装置へ送信するパラメータを制御するための最
大制限値に関する記載。
b) 現地試験 等級B−試験手順 : 最大制限値を超えた状態で,照射開始を試みる。
201.101.7 データの一貫性の照合及び治療パラメータの選択
a) 取り込んだデータセット又は入力されたデータは,IGRTのために受容する前に,整合がとれ,正確
かつ完全であることについて,X-IGRT装置が確認しなければならない。
b) 取り込んだデータセット又は入力されたデータに,不整合性があるか,不正確性があるか,又は不完
全性がある場合,次の事項を満たさない限りは,IGRTの開始を許容してはならない。
1) 確認された欠陥を操作者に明示的に表示する。
2) 確認された欠陥を操作者が変更又は受容することが可能である。
c) -IGRT撮影構成要素が異常終了した場合,画像データを記録しなければならない。
注記1 異常終了した場合,異常でない条件下では通常利用可能な画像データの全てを記録するこ
とはできない場合がある。
異常終了の後に再開する場合,IGRTを完了するために必要なデータセットを,IGRTのために受
容する前に,整合がとれ,正確かつ完全であることについて,X-IGRT装置が確認しなければならな
い。
d) 製造業者は,X-IGRT装置が必要とするデータセットを附属文書に記載しなければならない。
注記2 データセットは,正しい治療実施のために必要な放射線治療計画システム情報(例えば,
CT画像,マシンモデルなど)の正しい組合せから成る。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
a) 形式試験 等級B−試験手順 : 次のデータセットについて取り込みを試み,治療開始を試みる。
1) 不整合があるデータセット
2) 不正確であるデータセット
3) 不完全であるデータセット
b) 現地試験 等級B−試験手順 : 欠陥を含むデータセットの取り込みを試み,治療開始を試みる。現場
では欠陥を含むデータセットが作成できないような設計の場合には,この試験は形式試験としなけれ
ばならない。
c) 現地試験 等級B−試験手順 : 指定した方法によって,撮影終了を起こし,照射終了を起こす。記録
されたデータセットを検査する。
d) 現地試験 等級B−試験手順 : 記録したデータセットの取り込みを試みる。
e) 形式試験 等級A : X-IGRT装置が必要とするデータセットに関する記載。

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
201.101.8 データ転送の正確さ
a) -IGRT外部ビーム照射装置システムからその他の装置へ転送するデータ,又はその逆方向に転送す
るデータは,データ送信に誤りがないことを確認する通信プロトコルを使用しなければならない。製
造業者は,技術解説書にそのプロトコルを指定しなければならない。
注記 例えば,通信プロトコルDICOM 3。
b) -IGRT外部ビーム照射装置システムとの間及び/又は製造業者による形式試験済みの統合された放
射線治療計画システムとの間の閉じられた通信の場合を除き,データを他の装置へ,又はその他の装
置から転送する場合,次を満たさなければならない。
− 転送されるデータの書式(例えば,全てのデータ要素の識別,データタイプ,データ範囲など)を,
技術解説書に記載しなければならない。
− データ出力には,データ作成の日付,関連した患者識別子,X-IGRT外部ビーム照射装置システム
及び治療計画を含めなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
a) 形式試験 等級A : 通信プロトコル仕様に関する記載。
b) 形式試験 等級A : 全てのデータ要素の識別,データタイプ及びデータ範囲を含む転送データの書式
に関する記載。
c) 現地試験 等級B−試験手順 : 装置からデータを転送し,出力情報を確認する。
201.101.9 提供された幾何学配置の正しさに関する信頼度
201.101.9.1 画像システムと治療システムとの参照フレームの相関
IGRT装置の画像幾何学的配置及び治療幾何学的配置と外部ビーム照射装置との関係は,図として附属
文書に記載しなければならない。
画像システムと治療参照フレームとの間の設計上の偏差は,IEC 61217の座標系で附属文書の中で定義
しなければならない。
X-IGRT装置は,外部ビーム照射装置と座標系が合致する場合には,責任部門が選ぶことができる代替
的な座標の体系をもってもよい。
座標系がIEC 61217と一致しない場合,製造業者は,その座標系からIEC 61217座標系への変換法を附
属文書に記載しなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
a) 形式試験 等級A : X-IGRT外部ビーム照射装置システムの画像幾何学的配置と治療幾何学的配置と
の関係に関する記載。
b) 現地試験 等級C−試験原則 : 画像幾何学的配置と治療幾何学的配置との相関が製造業者の仕様を満
たすことを示す試験を目的とする。
201.101.9.2 基準と治療患者の向きとの相関
基準画像を表示する場合は,基準画像における患者の向きも表示しなければならない。
外部出力するとき,X-IGRT画像は,X-IGRT画像の座標及び患者の向きを含まなければならない。
スケールを表示する場合,スケールの表示方法を取扱説明書に記載しなければならない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。

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T 60601-2-68 : 2019 (IEC 60601-2-68 : 2014)
a) 形式試験 等級A : スケールの表示方法に関する記載。
b) 現地試験 等級B−試験手順 : 表示及び出力情報を確認する。
201.101.9.3 幾何学的関係
X-IGRT装置と外部ビーム照射装置との幾何学的関係は,精度及びその精度を確立する方法も含めて,
附属文書に明記しなければならない。
注記 考慮するのがよい記載項目の例を次に示す。
これらの関係が時間とともにいかなるように変化するかの限界を示してもよい。
− 長期間 : 例えば,機械的ドリフト。
− 短期間 : 例えば,分割照射中(回転など)。
− ユーザアクティビティに付随するもの。例えば,固定具附属品,取外し・展開するハード
ウェア。
− マシンの幾何学的配置に付随するもの。
− IGRT手法に付随するもの。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
形式試験 等級A : X-IGRT装置と外部ビーム照射装置との幾何学的関係に関する精度,測定方法,及
び定期的な再評価の重要性の記載。

201.102 X-IGRTの撮影

201.102.1 データの保存
201.102.1.1 画像の識別
画像の取得が開始された場合,次のものを保存しなければならない。
− 画像取得の日付及び時間
− 線量を決定する十分なデータ
− 操作者の識別
− 患者の識別
− 収集時のX-IGRT装置のハードウェアのモデル及びレビジョン
− 収集時に用いたX-IGRT装置のソフトウェアのバージョン
注記 収集した画像との関連付けが可能な上記の情報が保存されている限り,その情報が全て
X-IGRT装置に存在する必要はない。
(試験)
適合性は,次によって確認する。
現地試験 等級B−試験手順 : 画像取得を実行し,保存されたデータを確認する。
201.102.1.2 画像承認情報
画像が保存されるとき,画像の識別は明確に関連していなければならない。画像の承認が必要な場合,
次の情報を追加保存しなければならない。
− 承認された日付及び時間
− 承認権限の識別
注記 収集した画像との関連付けが可能な上記の情報が保存されている限り,その情報が全て
X-IGRT装置に存在する必要はない。

――――― [JIS T 60601-2-68 pdf 35] ―――――

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JIS T 60601-2-68:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-68:2014(IDT)

JIS T 60601-2-68:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 60601-2-68:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST60601-1-8:2012
医用電気機器―第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定