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T 80601-2-61 : 2014 (ISO 80601-2-61 : 2011)
ションには,パルスオキシメータプローブの材料とヒト組織との間に生じる相互作用を含むことが望
ましい。パルスオキシメータプローブ材料での反射のために,光は組織への出入りを繰り返す。
− POCは,定められた酸素飽和度SaO2をもつ患者部位のシミュレーションになっており,その光学的
特性のシミュレーションを設定して,パルスオキシメータがSpO2値を表示できるようになる。
− 妥当性確認をする実験によって,POCによるパルスオキシメータの読取値が,同じパルスオキシメー
タ本体及びパルスオキシメータプローブを患者に取り付けたときの読取値とシミュレーションした
SpO2精度の範囲内で一致することを確認できる。妥当性確認をするための基礎実験は,次に示すよう
な各種の条件下で何回も実施することが望ましい。
1) 多波長オキシメータ(例えば,COオキシメータ)による動脈血サンプルの計測によってSaO2値が
分かっている人に,オキシメータ及びパルスオキシメータプローブを取り付ける。
2) パルスオキシメータが表示するSpO2値を確認する。この値が正しいかどうかは問題ではない。
3) 同じオキシメータ及びパルスオキシメータプローブを,被験者で計測されたのと同じSaO2値をシ
ミュレーションするPOCに取り付ける。
4) パルスオキシメータが表示するSpO2値を確認する。
5) 二つのSpO2値の差をPOCの誤差として計算する。
− POC性能の妥当性確認は,次に示す条件の範囲での試験を含むことが望ましい。
6) 多くの異なったブランドのパルスオキシメータで,最も幅広い波長分布の光放射器をもつもの。
7) 選択した体の部分に適用するように設計した多くのパルスオキシメータプローブで,形状及び材料
の色が様々に異なるもの。患者への使用時に極めて不正確だとの評価が下されている“適用困難な”
パルスオキシメータプローブを,試験対象に含むのが望ましい。POCは,オキシメータを実際の患
者に使用したときに示すのと同様の不正確さを正しく示す必要がある。
8) 同じSaO2値をもつ何人ものボランティアに使用するとSpO2値表示が大きく異なってしまうことが
分かっている特殊な種類の“適用困難な”パルスオキシメータプローブを試験対象に含めるのが望
ましい。そのようなパルスオキシメータプローブの例として,図FF.5に特定の青色ばんそうこう材
料の反射スペクトルを示す。このような材料を用いた場合には,患者が変わると性能が極端に変わ
ってしまう。市販のパルスオキシメータプローブでこのような材料を使用しているものはないであ
ろう。これは,標準的なパルスオキシメータプローブと比較すると校正結果が異なってしまうこと
を証明するために特別に選んだものである。図FF.6に示すのは,標準的なパルスオキシメータプロ
ーブと比較すると,このような極度に異なる校正である。このパルスオキシメータプローブは,パ
ルスオキシメータ本体にどのような校正曲線を用いても,全ての患者に対して正確な値を示すこと
はないであろう。このようなパルスオキシメータプローブとの試験でPOCの妥当性確認をしていな
い場合は(これは,ある特定のパルスオキシメータプローブとパルスオキシメータとの組合せを
POCで試験したときには正確でも,患者で試験した多くの場合には不正確になることがあるという
ことを示唆している。),POCに附属する文書にこの限界を明確に記載することが望ましく,かつ,
POCを使用する責任部門に様々なボランティアに対するパルスオキシメータの試験実施の重要性
を助言することが望ましい。このような異なる校正の“適用困難な”パルスオキシメータプローブ
の挙動を試験することに意義をもたせるためには,POCが調整可能になっていて,異なった何人か
の被験者のうちの一人に対してシミュレーションができるようにしておくことがおそらく必要であ
ろう。
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多くの患者又はボランティア被験者に対して,POCの使用を規定した各SaO2レベルでの試験をするこ
とが望ましい。POCの使用を規定したSaO2の最低値での試験を特に強調することが望ましい。低酸素飽
和度では,パルスオキシメータの誤差がより大きくなる傾向があるからである。
POCの精度仕様には,パルスオキシメータの不正確さに関わる要素は何も含んでいない(これを,“±1 %
SpO2±規定したオキシメータSpO2精度”といった典型的な機能試験器の仕様と比較してみるとよい。)。
直接人に用いないで,パルスオキシメータのSpO2精度を決定することがPOCの目的である。その意味で
は,人での低酸素飽和度試験が“ゴールドスタンダード”の役割は変わらず,POCは二次標準となる。EE.3
も参照する。
A 吸光度(反射で測定)
波長
図FF.5−患者間校正変動の大きい特殊な試験用パルスオキシメータプローブに用いた
青色ばんそうこう材料の(反射によって測定した)吸光度
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X : SpO2基準値,(%) Y : 青色試験センサSpO2,(%)
a) 標準生産パルスオキシメータプローブに対する青色試験パルスオキシメータプローブの比較
X : SpO2基準値,(%) Y : 試験SpO2,(%)
b) ある標準生産パルスオキシメータプローブに対する他のパルスオキシメータプローブの比較
a)は,基準センサSpO2(左小指に装着)の関数としての青色試験センサSpO2(左人差し指に装着)を示す。
b)は,基準センサSpO2(左小指に装着)の関数としての試験センサSpO2(左中指に装着)を示す。各回帰直
線は,5人の被験者に対応する。
図FF.6−5人の被験者における低酸素飽和度試験でのばらつきの大きい
パルスオキシメータプローブの校正曲線
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附属書GG
(参考)
システム対応時間の概念
GG.1 一般
酸素飽和度変化に対する正確な追従と雑音の影響を最小限に抑えることとの間には,二律背反するもの
がある。一般に,応答時間が早くなると,パルスオキシメータには雑音が混入しやすくなるが,実際の酸
素飽和度に素早く追従するようになる。特定の臨床状態に対して最適な応答時間を決めている装置もある。
パルスオキシメータの応答を考慮する上で,二つの重要な概念がある。一つは,酸素飽和度変化に対する
追従の“忠実度”であり,もう一つは,事象発生の時間からその事象発生の表示又はアラーム信号発生ま
での“遅延”である。“忠実度”及び“遅延”は,パルスオキシメータの設計及び操作者の設定の影響を
受ける。パルスオキシメータでは,信号の処理及び整形時間並びにデータ転送遅延も設計要素となること
がある。平均化時間及びアラーム信号発生遅延時間の調整機能は,その例である。
GG.2 忠実度
忠実度は,酸素飽和度変化に対するパルスオキシメータの応答を示した図で表示できる。図GG.1は,
酸素飽和度変化に対するパルスオキシメータの応答をシミュレーションした図であり,図GG.2は,パル
スオキシメータ応答時間に対する平均化時間の違いの影響をシミュレーションした図である。
X 時間 s 1 SaO2 酸素飽和度のずれ
Y SpO2 % 2 SpO2表示 遅延時間
図GG.1−パルスオキシメータの酸素飽和度変化追従の忠実度性能の図示
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1 SaO2 4 SpO2表示(遅い平均化)
2 SpO2表示(速い平均化) X 時間 s
3 SpO2表示(通常の平均化) Y SpO2 %
図GG.2−平均化時間が忠実度に及ぼす影響
図GG.1内の記号 び この個別規格のいかなる個別要求事項にも関係してはいない。これらは,
平均化又はフィルタリングの応答曲線が違うためにSpO2精度が影響を受けやすい領域にある注目点とし
て,この図に示してある。記号 酸素飽和度の変化が処理後のSpO2値に反映されるまでの時間の遅れ
を表している。この遅れは,例えば,データ収集,信号整形,アルゴリズム処理などに必要な時間に起因
する。ずれ 過渡的な低酸素状態変化を再現するときの忠実度が十分ではないことを示している。一
般的に P ける例としては,信号の平均化及び/又はデータ更新期間がある。
SpO2パラメータの処理のために発生する誤差, び 要性については,参考文献[54]に良い説明が
ある。この参考文献は,パルスオキシメータの購入者が臨床で使用するとき[201.7.9.2.1.101 d) 参照]に
考慮する必要があるアラーム信号の発生についても良い説明をしている。
GG.3 遅延の影響
遅延は,例えば,図GG.3のように,パルスオキシメータの応答を示すことによって図示できる。時刻
t1からt2までの時間は,アラーム状態遅延時間であり,時刻t2からt3までは,アラーム信号発生遅延時間
である。
パルスオキシメータのアラーム状態遅延時間とアラーム信号発生遅延時間との合計を測定する手順と
して考えることができる例を次に示す。
− シミュレータを最初の酸素飽和度レベル,例えば,98 %に設定する。
− このレベルは,試験対照となるパルスオキシメータが安定するまでの十分な時間に対するシミュレー
ションとなることが望ましい。
− 次に,シミュレータの酸素飽和度レベルを,あらかじめ決めておいた傾きの直線ランプ関数(又はあ
らかじめ決めておいた他の関数)状に,与えられた最終値(例えば,アラーム設定値よりも5 %下の
値)まで変化させる。
− アラーム状態遅延時間とアラーム信号発生遅延時間との合計は,酸素飽和度のシミュレーション値が
アラーム設定値いき(閾)値(例えば,85 %又は低酸素飽和度アラーム設定値の初期設定値)を超え
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JIS T 80601-2-61:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 80601-2-61:2011(IDT)
JIS T 80601-2-61:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.10 : 麻酔設備,呼吸設備及び蘇生設備
JIS T 80601-2-61:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7761-3:2007
- 手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
- JISB9707:2002
- 機械類の安全性―危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9711:2002
- 機械類の安全性―人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま
- JISC0445:1999
- 文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
- JISC0447:1997
- マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1509-2:2018
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC60079-0:2010
- 爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
- JISC60079-2:2008
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
- JISC60079-6:2004
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
- JISC60364-4-41:2010
- 低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC6965:2007
- ブラウン管の機械的安全性
- JISC8282-1:2019
- 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
- JISC8303:2007
- 配線用差込接続器
- JIST0307:2004
- 医療機器―医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号
- JIST0601-1-3:2012
- 医用電気機器―第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:診断用X線装置における放射線防護
- JISZ8202:1985
- 量記号,単位記号及び化学記号
- JISZ8203:1964
- 単位記号
- JISZ8203:2000
- 国際単位系(SI)及びその使い方
- JISZ8736-1:1999
- 音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定