JIS Z 4325:2019 環境γ線連続モニタ | ページ 2

                                                                                              3
Z 4325 : 2019
測定値がある設定を超えたことを知らせること又はその信号。
3.4
モニタ形式(monitor type)
3.4.1
据置形(installed)
使用する場所に永続的に据え付けられた装置。
3.4.2
可搬形(transportable)
異なる場所に移動できる装置。ただし,移動中は測定しない。
3.4.3
移動形(mobile)
移動体に取り付け,移動中に測定する装置。
3.5
線量率の取決め真値(conventionally true dose rate)
モニタの試験に用いる線量率の最良推定値。
3.6
指示誤差(error of indication)
バックグラウンドを差し引いたモニタの正味の指示値(D I DT
と線量率の取決め真値( との差。
3.7
レスポンス,R(response)
正味の指示値(D I DT
の線量率の取決め真値( に対する比。レスポンスは,次の式によって求められ
る。
DI
R
DT
3.8
基準レスポンス,R0(reference response)
基準となる条件下で得られた正味の指示値(G0)の線量率の取決め真値(Ht,0)に対する比。基準レスポ
ンスは,次の式によって求められる。
G0
R0
H0,t
3.9
相対レスポンス,r(relative response)
特定の試験条件で得られたレスポンス(R)の基準レスポンス(R0)に対する比。相対レスポンスは,
次の式によって求められる。
R
r
R0
3.10
変動係数,V(coefficient of variation)
n個の測定値(xi)の標準偏差の推定値(s)の平均値(x)に対する比。変動係数は,次の式によって求
められる。

――――― [JIS Z 4325 pdf 6] ―――――

4
Z 4325 : 2019
n
s 1 1
V (xix2)
x x n 1i 1
3.11
有効測定範囲(effective range of measurement)
この規格で規定する性能に適合する測定値の範囲。
3.12
有効測定範囲の下限値,H 0
lower limit of effective range of measurement)
有効測定範囲の最小の線量率。
3.13
試験用語
3.13.1
基準点(reference point of an assembly)
試験において基準とするモニタの構造上の点。製造業者が指定する。
3.13.2
試験点(point of test)
製造業者が放射線を用いて試験するときにモニタの基準点を置く点であって,線量率の取決め真値が既
知の点。

4 性能

4.1 モニタ形式に適用する性能

  放射線特性に関連する4.24.10の性能は,全てのモニタ形式に適用するが,電気的特性,機械的特性及
び環境特性に関連する4.114.24の性能は,モニタ形式に応じて表1のとおり適用する。

――――― [JIS Z 4325 pdf 7] ―――――

                                                                                              5
Z 4325 : 2019
表1−電気的特性試験,機械的特性試験及び環境特性試験の対象モニタ形式
細分 特性 据置形 可搬形 移動形
箇条
4.11 電源電圧及び電源周波数の変動に対する安定性
商用電源 適用 適用a) 適用a)
電池 適用外 適用b) 適用b)
4.12 静電気放電イミュニティ特性 適用 適用 適用
4.13 放射無線周波電磁界イミュニティ特性 適用 適用 適用
4.14 電気的ファストトランジェント/バース 適用 適用a) 適用a)
トイミュニティ特性
4.15 サージイミュニティ特性 適用 適用a) 適用a)
4.16 無線周波電磁界によって誘導する伝導妨 適用 適用a) 適用a)
害に対するイミュニティ特性
4.17 リング波イミュニティ特性 適用 適用a) 適用a)
4.18 電源周波数磁界イミュニティ特性 適用 適用 適用
4.19 電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に 適用 適用a) 適用a)
対するイミュニティ特性
4.20 耐インパクト特性 適用 適用 適用
4.21 耐衝撃特性 適用外 適用 適用
4.22 温度特性 適用 適用 適用
4.23 湿度特性 適用 適用 適用
4.24 防水特性 適用 適用 適用
注a) 商用電源を用いるものに適用。
b) 電池を用いるものに適用。

4.2 直線性

  直線性は,6.2.2によって試験したとき,モニタの有効測定範囲において,相対レスポンスの許容範囲は,
(0.85−Urel)(1.22+Urel)とする。ただし,空気吸収線量率若しくは空気カーマ率が0.1 μGy・h−1以下の場合,
又は周辺線量当量率が0.1 μSv・h−1以下の場合,相対レスポンスの許容範囲は,(0.7−Urel)(1.3+Urel)とす
る。ここで,Urelは,直線性試験における基準となる線量率の,試験点における線量率に対する比の拡張
不確かさ(包含係数k=2)である。
モニタの有効測定範囲は,少なくとも,次のいずれかの測定範囲を含まなければならない。
a) 30 nGy・h−130 μGy・h−1の空気吸収線量率又は空気カーマ率
b) 30 nSv・h−130 μSv・h−1の周辺線量当量率
放射線による低線量率領域の試験が難しい場合は,電気試験による代替試験によるか,又はモニタの有
効測定範囲の下限の線量率を引き上げてもよい。ただし,引き上げる下限の線量率は,空気吸収線量率又
は空気カーマ率の場合,0.1 μGy・h−1,周辺線量当量率の場合,下限線量率は0.1 μSv・h−1とする。低線量
率での試験における宇宙放射線及び内部バックグラウンドの影響については,附属書Aに記載されている。

4.3 エネルギー特性

  エネルギー特性は,6.2.3によって試験したとき,50 keV3 MeVのエネルギー範囲について,137Csのγ
線のレスポンスに対する比の許容範囲は,表2に適合しなければならない。

――――― [JIS Z 4325 pdf 8] ―――――

6
Z 4325 : 2019
表2−エネルギー特性の許容範囲
エネルギー範囲 レスポンスの比の許容範囲
50 keV以上 80 keV未満 受渡当事者間の協定による。
80 keV以上 1.5 MeV以下 0.71.3
1.5 MeVを超え 3 MeV以下 受渡当事者間の協定による。
3 MeVを超えるエネルギー範囲を測定対象とするモニタについては,許容範囲は受渡当事者間の協定に
よる。

4.4 方向特性

  方向特性は,許容範囲を規定する角度範囲の違いによって,AI形(0°±120°),AII形(0°±90°)
又はAIII形(検出器の垂直向0°±90°)に分類する。方向特性は,検出部の基準方向を含む水平面及び
垂直面について,6.2.4によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,表3に適合しなければならな
い。ただし,構造的に水平方向の特性が必要な場合には,水平方向360°にわたって試験をする。このと
きの試験方法及び許容範囲は,受渡当事者間の協定による。
表3−方向特性の許容範囲
形式 測定エネルギー範囲 放射線 角度範囲,角度間隔 許容範囲
137Cs 662 keV
AI形 80 keV1.5 MeV 0°±120°,15°間隔 ±20 %
X線 83 keV 0°±120°,15°間隔 製造業者指定
241Am 60 keV又は
50 keV80 keV 0°±120°,15°間隔 製造業者指定
X線65 keV
137Cs 662 keV
AII形 80 keV1.5 MeV 0°±90°,15°間隔 ±20 %
X線 83 keV 0°±90°,15°間隔 製造業者指定
241Am 60 keV又は
50 keV80 keV 0°±90°,15°間隔 製造業者指定
X線65 keV
137Cs 662 keV
AIII形 80 keV1.5 MeV 0°±90°,15°間隔 ±20 %
検出器に対し水平方向は除く。
X線 83 keV 0°±90°,15°間隔 製造業者指定
241Am 60 keV又は
50 keV80 keV 0°±90°,15°間隔 製造業者指定
X線65 keV
NaI(Tl)シンチレーション検出器などを用いた低レンジの線量率を測定するモニタにおいて,X線83 keV用い
た試験が線量率が高くて困難な場合には,57Coなどの線源を用いる。

4.5 指示値変動

  指示値変動は,6.2.5によって試験したとき,線量率の変動係数は0.2以下とする。

4.6 オーバロード特性

  オーバロード特性は,6.2.6によって試験したとき,アナログ表示の場合は,指針の位置は高線量率側の
目盛範囲外になければならない。デジタル表示の場合は,“オーバレンジ”であることが表示されなければ
ならない。オーバロード照射後の事前照射状態での指示値は,試験前の事前照射状態での指示値(基準値)
の±20 %でなければならない。また,オーバロード照射後に線量率が事前照射状態に復帰してから指示値
が試験前の事前照射状態での指示値(基準値)の±20 %に復帰するまでの時間は,製造業者が指定する時
間を超えてはならない。

4.7 警報応答時間

  警報応答時間は,6.2.7によって試験したとき,高レベル警報については1秒以内,低レベル警報につい
ては5分以内とする。

――――― [JIS Z 4325 pdf 9] ―――――

                                                                                              7
Z 4325 : 2019

4.8 警報レベルの安定性

  警報レベルの安定性は,高レベル警報について6.2.8によって試験したとき,許容範囲は,表4のとおり
とする。
表4−警報レベルの安定性の許容範囲
照射条件 動作内容
警報設定点の80 %に相当する線量率で1分間照射 警報は動作しない。
警報設定点の120 %に相当する線量率の照射 1分以内に動作する。

4.9 応答時間

  応答時間は,6.2.9によって試験したとき,製造業者が指定する時間を超えないものとする。
なお,試験回数は,製造業者が指定する。

4.10 予熱時間

  予熱時間は,6.2.10によって試験したとき,製造業者が指定した時間以内でなければならない。

4.11 電源電圧及び電源周波数の変動に対する安定性

  電源電圧及び電源周波数の変動に対する安定性は,6.2.11によって試験したとき,指示値の変化の許容
範囲は,±10 %とする。

4.12 静電気放電イミュニティ特性

  静電気放電イミュニティ特性は,6.2.12によって試験した場合,指示値の変化の許容範囲は,γ線を照射
して試験したときは±15 %,γ線を照射しないで試験したときは0.7 H0 下とする。
試験後,モニタは正常に動作しなければならない。

4.13 放射無線周波電磁界イミュニティ特性

  放射無線周波数電磁界イミュニティ特性は,6.2.13によって試験した場合,指示値の変化の許容範囲は,
γ線を照射して試験したときは±15 %,γ線を照射しないで試験したときは0.7H0 下とする。
放射無線周波電磁界の影響で,警報の発報及び機能の異常が生じてはならない。

4.14 電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ特性

  電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ特性は,6.2.14によって試験した場合,指示値
H0
の変化の許容範囲は,γ線を照射して試験したときは±15 %,γ線を照射しないで試験したときは0.7
下とする。
試験後,モニタは正常に動作しなければならない。

4.15 サージイミュニティ特性

  サージイミュニティ特性は,6.2.15によって試験した場合,指示値の変化の許容範囲は,γ線を照射して
試験したときは±15 %,γ線を照射しないで試験したときは0.7 H0 下とする。
試験後,モニタは正常に動作しなければならない。

4.16 無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ特性

  無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ特性は,6.2.16によって試験した場合,
指示値の変化の許容範囲は,γ線を照射して試験したときは±15 %,γ線を照射しないで試験したときは
0.7H0 下とする。
無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害の影響で,警報の発報及び機能の異常が生じてはならない。

4.17 リング波イミュニティ特性

  リング波イミュニティ特性は,6.2.17によって試験した場合,指示値の変化の許容範囲は,γ線を照射し

――――― [JIS Z 4325 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS Z 4325:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61017:2016(MOD)

JIS Z 4325:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4325:2019の関連規格と引用規格一覧