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A 9504 : 2017
開けた外被材の孔を通して針を垂直に挿入する。試験片に挿入した針を保持したまま,針に沿って厚
さ測定用プレートを試験片上に静かに下ろす。
e) 厚さ測定用プレートから突き出した針を指などで固定した状態で厚さ測定用プレートを試験片から外
す。ただし,グラスウール保温材の場合は,針挿入時の外圧で試験片が圧縮されやすいため,厚さ測
定用プレートを1分間程度保持し復元させた後に試験片から外す。
f) 6.1.2 c) に規定した金属製直尺又はノギスを用いて荷重板下面から突き出した針の長さを0.5 mmまで
測定する。ただし,針の代わりに用いた6.1.2 d) に規定したM形ノギスのデプスバーを用いて厚さを
測定してもよい。
g) 外被材のある製品は,外被材の厚さを,JIS B 7502に規定する目量が0.05 mmのマイクロメータを用
いて,はり合わせてある接着剤の付いていない部分を1か所選び,0.1 mmの読取り精度で測定し,f) で
測定した値から外被材の厚さを減じた値を厚さの測定値とする。ただし,外被材の厚さが0.1 mm以
下の場合は,f) で測定した値を厚さの測定値とする。
h) 厚さは全ての測定箇所における測定値の平均値とし,四捨五入によって整数に丸める。
単位 mm
図2−板状試験片の厚さ測定位置の例
6.2 保温板,フェルト,波形保温板,保温帯及びブランケットの密度
6.2.1 試験片
試験片は,製品から抽出したもの,又は製品から1 m2以上の大きさに切り出したものとする。
6.2.2 測定器
密度測定に用いる測定器は,次による。
a) 試験片の幅及び長さの測定器は,6.1.2 a) に規定した測定器を用いる。
b) 試験片の質量の測定器は,表7に規定した最小目盛をもつはかりを用いる。
表7−試験片の質量及びはかりの最小目盛
試験片の質量 はかりの最小目盛
5 kg以上 50 g
1 kg以上 5 kg未満 10 g
0.5 kg以上 1 kg未満 5g
0.5 kg未満 1g
6.2.3 測定手順
密度の測定手順は,次による。
――――― [JIS A 9504 pdf 11] ―――――
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a) 試験片の幅及び長さは,6.1.3に規定する方法によって測定した値とする。
b) 試験片の質量(m)は,はかりの最小目盛にて測定した値とする。ただし,金網状の外被材のある製
品は外被材を取り除いて測定する。また,布,又はフィルム状の外被材のある製品のうち,接着剤を
含む質量があらかじめ分かっているものは,外被材が付いた状態で測定し,外被材の接着剤塗布量を
含む質量を差し引く。
c) 試験片の体積は,a) で求めた試験片の幅及び長さを用いて計算によって体積を求め,その値を試験片
の体積(V)とする。ただし,体積の計算に用いる試験片の厚さは,呼び厚さとする。
d) 密度(ρ)は,式(1)によって求め,四捨五入によって整数に丸めた値とする。
m
(pdf 一覧ページ番号 )
V
ここに, ρ : 密度(kg/m3)
m : 質量(kg)
V : 体積(m3)
6.3 保温筒の寸法,密度及び直角度
保温筒の寸法測定,密度測定及び直角度測定は,附属書Aによる。
6.4 熱伝導率
6.4.1 試験片
熱伝導率の試験片は,次による。
a) ロックウール保温材のウールの試験片は,密度が150 kg/m3,グラスウール保温材のウールの試験片は,
密度が64 kg/m3に調整したものを用いる。
b) 保温板,フェルト,波形保温板,保温帯及びブランケットの試験片は,製品から切り出したものとす
る。試験片を製品から切り出すことができない場合は,製品と同一の製造条件で製造した製品を試験
片としてもよい。
c) 外被材の付いた製品は,外被材を取り外して試験片を切り出す。外被材が接着されている製品など,
外被材だけを取り外すことができない製品は,製品と同一の製造条件によって製造した外被材のない
製品から試験片を切り出してもよい。
d) 保温筒は,JIS A 1412-3の8.(試験体)によるか又は保温筒と同一条件で製造した保温板を試験片と
してもよい。
6.4.2 試験方法
熱伝導率の試験方法は,次による。
a) ウール,保温板,フェルト,波形保温板,保温帯及びブランケットの試験方法は,JIS A 1412-1又は
JIS A 1412-2のいずれかによるものとし,保温筒の試験方法は,JIS A 1412-3によるものとする。
なお,6.4.1 d) において,保温筒と同一条件で製造した保温板を試験片とする場合は,保温板の試
験方法を用いる。
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b) 熱伝導率は平均温度70 +0
℃での値とする。
c) 厚さは,呼び厚さとする。ただし,試験片の厚さを6.1.3.2によって測定し,呼び厚さに満たない試験
片については試験片の厚さとする。
6.5 熱間収縮温度
熱間収縮温度の試験は,附属書Bによる。
――――― [JIS A 9504 pdf 12] ―――――
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6.6 繊維の平均太さ
6.6.1 試験片
繊維の平均太さの試験片は,製品の3か所からそれぞれ約20 gの試料を採り,更にそれぞれの試料から
20本の繊維を採ったものとする。
6.6.2 測定器
測定器は,繊維の外径を0.5 μmの精度で測定できる測微接眼装置を備えた顕微鏡又はこれと同等以上の
性能をもつ拡大鏡とする。
6.6.3 測定手順
繊維の外径を6.6.2に規定した測定器を用いて測定し,その平均値を四捨五入によって整数に丸めた値を
繊維の平均太さとする。
6.7 粒子の含有率
6.7.1 試験片
粒子の含有率の測定に用いるロックウール保温材のウールの試験片は,製品から約100 gを採取したも
のとする。
6.7.2 測定器
測定器は,次による。
a) 最小目盛が0.1 gのはかり。
b) IS Z 8801-1に規定する公称目開きが500 μmの金属製網ふるい。
6.7.3 測定手順
粒子の含有率の測定手順は,次による。
a) 試験片の質量を6.7.2 a) に規定したはかりを用いて測定し,その値を試験片の質量(m0)とする。
b) 試験片を十分水洗いし,6.7.2 b) に規定した金属製網ふるいの上に残ったものを105 ℃以上で乾燥し,
6.7.2 a) に規定したはかりを用いてその質量を測定し,粒子の質量(m1)とする。
c) 粒子の含有率(SC)は,式(2)によって求め,四捨五入によって整数に丸めた値とする。
1
SC 100 (2)
0
ここに, SC : 粒子の含有率(%)
m1 : 粒子の質量(g)
m0 : 試験片の質量(g)
6.8 ホルムアルデヒド放散特性
6.8.1 試験片
ホルムアルデヒド放散特性試験片は,次による。ただし,金網状の外被材が付いた製品は,外被材を取
り除いたものを試験片とする。
a) 試験片作製のためのサンプル採取及び試験片作製は,JIS A 1902-4による。ただし,試験片の寸法は
b)による。
b) 試験片は,製品から1包装抽出し,試験片の厚さ面を含む全表面積と6.8.2に規定する試験装置の容積
との比率(以下,試料負荷率という。)が10 m2/m3以下になるように試験片の寸法を算出し,切り出
して作製する。
c) 製品厚さが50 mmを超えるもので試料負荷率を10 m2/m3以下として試験を行う場合は,厚さを50 mm
に圧縮した試験片を用いてもよい。このとき,試料負荷率算定に用いる表面積は,圧縮前の製品呼び
――――― [JIS A 9504 pdf 13] ―――――
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厚さでの表面積とする。試験装置(6.8.2参照)の容積が20 L,試料負荷率10 m2/m3の場合の試験片の
寸法例を表8に示す。
d) 切り出した試験片は,直ちに試験しなければならない。ただし,やむを得ず試験まで試験片を保管す
る場合,又は外部機関に試験を委託するために移送する場合の試験片の保護は,いずれもJIS A 1902-4
の規定による。
e) 試験片の作製及び包装は,1時間以内に終了しなければならない。
表8−試料負荷率10 m2/m3の試験片の寸法例
単位 mm
呼び厚さ 幅×長さ×試験片数
100 145×145×2個
75 162×162×2個
60 172×172×2個
55 175×175×2個
50 179×179×2個
6.8.2 試験装置
ホルムアルデヒド放散特性試験装置は,JIS A 1901の箇条6(器具)による。
6.8.3 試験手順
ホルムアルデヒド放散特性試験手順は,次による。
a) ホルムアルデヒド放散特性試験は,JIS A 1901の箇条11(試験方法)による。ただし,試験条件は,
JIS A 1902-4の箇条7(測定条件)による。ただし,試料負荷率は6.8.1 b)による。
b) 6.8.1に規定した試験片をそのまま6.8.2に規定した試験装置(以下,小形チャンバーという。)内に静
置し,試験を開始する。
c) 試験開始後7日以内に,JIS A 1901の箇条11に規定する捕集管を用いて小形チャンバーからの排出空
気を1回捕集する。
d) 捕集した排出空気をJIS A 1901の箇条12(分析方法)に規定する分析方法を用いてホルムアルデヒド
濃度を求め,その濃度を小形チャンバー出口のホルムアルデヒド濃度とする。
e) 小形チャンバー出口のホルムアルデヒド濃度が100 μg/m3を超える場合は,試験片の寸法を修正する
などして試料負荷率を試験開始のときより小さくし,再度b) から試験を行い,小形チャンバー出口
のホルムアルデヒド濃度が100 μg/m3以下になるまで繰り返す。
f) 小形チャンバー出口のホルムアルデヒド濃度が100 μg/m3以下である場合は,JIS A 1901の箇条12及
び箇条13(放散速度の算出及び結果の表現方法)によって放散速度を求める。
g) 放散速度は,四捨五入によって整数に丸め,μg/(m2・h)の単位で表す。
6.9 外観
外観は,使用上支障となるきず,汚れ及び欠けの有無を目視で調べる。
7 検査
7.1 検査の種類及び検査項目
検査は,形式検査1)と受渡検査2)とに区分し,検査の項目は,それぞれ次による。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,合理的な抜取方式によるものとし,受渡当事者間の協
定によって定めてもよい。
――――― [JIS A 9504 pdf 14] ―――――
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注1) 形式検査とは,保温材の品質が,設計(新しく設計又は生産条件が変更など)で示した全ての
特性を満足するかどうかを判定するための検査。
2) 受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による保温材の受渡しをする場
合,必要と認める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査項目は,次による。
1) 熱伝導率
2) 熱間収縮温度
3) 繊維の平均太さ
4) 粒子の含有率
5) ホルムアルデヒド放散特性
6) 寸法(保温筒を除く製品は,幅,長さ及び厚さ,保温筒は,長さ,厚さ,内径及び直角度)
7) 密度
8) 外観
b) 受渡検査項目は,次による。
1) 寸法(保温筒を除く製品は,幅,長さ及び厚さ,保温筒は長さ,厚さ,内径及び直角度)
2) 密度
3) 外観
7.2 判定基準
検査は,箇条6に規定した試験を行ったとき,箇条5の規定に適合したものを合格とする。
8 製品の呼び方
製品の呼び方を,例1例5に示す。
例1 ロックウール保温筒 F☆☆☆☆ 200A-50
筒の呼び方−呼び厚さ(表6参照)
ホルムアルデヒド放散特性(表3参照)
種類
例2 グラスウール保温板32K F☆☆☆☆−50 1 000×2 000
呼び厚さ 幅×長さ(表5参照)
ホルムアルデヒド放散特性(表3参照)
種類
例3 GW保温筒 F☆☆☆☆ 100A-25
筒の呼び方−呼び厚さ(表6参照)
ホルムアルデヒド放散特性(表3参照)
種類
例4 RW保温板1号 F☆☆☆☆−50 605×910
呼び厚さ 幅×長さ(表5参照)
ホルムアルデヒド放散特性(表3参照)
種類
――――― [JIS A 9504 pdf 15] ―――――
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JIS A 9504:2017の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 9504:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA0202:2008
- 断熱用語
- JISA1412-1:2016
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第1部:保護熱板法(GHP法)
- JISA1412-2:1999
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第2部:熱流計法(HFM法)
- JISA1412-3:1999
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第3部:円筒法
- JISA1901:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法―小形チャンバー法
- JISA1902-4:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第4部:断熱材
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7512:2018
- 鋼製巻尺
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISB7522:2018
- 繊維製巻尺
- JISB7526:1995
- 直角定規
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISG3452:2019
- 配管用炭素鋼鋼管
- JISH3300:2018
- 銅及び銅合金の継目無管
- JISH4160:1994
- アルミニウム及びアルミニウム合金はく
- JISR3414:2012
- ガラスクロス
- JISZ1520:1990
- はり合せアルミニウムはく
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい