JIS B 8821:2013 クレーン鋼構造部分の計算基準 | ページ 5

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B 8821 : 2013
注記1 グラフ中の数値は,強度等級を示す。
注記2 グラフの交点座標は表10参照。
図10−直応力を受ける非溶接継手及び溶接継手のΔσ-N線図

――――― [JIS B 8821 pdf 21] ―――――

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注記1 グラフ中の数値は,強度等級を示す。
注記2 グラフの交点座標は表11参照。
図11−せん断応力を受ける継手のΔτ-N線図

10.8 設計総繰返し数

  設計総繰返し数は,式(20)による。
nt=T・Σni (20)
ここに, nt : 設計総繰返し数
Σni : 単位期間内の応力の総繰返し数
T : 設計寿命中の単位期間の数

10.9 等価応力範囲

  変動応力と同じ繰返し数の下で,一定応力範囲及び等価な疲労被害を受ける応力範囲,すなわち等価応
力範囲又は等価せん断応力範囲は,式(21)及び式(22)による。
なお,繰返し数が5×106を超える等価応力範囲は附属書Aによる。
m m
Δσe Δσini ni (21)
m m
Δτe Δ i ni ni (22)
ここに, Δσe : 等価応力範囲(N/mm2)
Δτe : 等価せん断応力範囲(N/mm2)
Δσi : 応力範囲頻度分布中の一応力範囲成分(N/mm2)
Δτi : せん断応力範囲頻度分布中の一せん断応力範囲(N/mm2)
ni : 応力頻度分布におけるΔσi又はΔτiの繰返し数
m : Δσ-N線図又はΔτ-N線図の傾斜を表す定数

10.10 設計応力範囲

  設計応力範囲は,式(23)及び式(24)による。
Δσd=αΔσe (23)
Δτd=αΔτe (24)

――――― [JIS B 8821 pdf 22] ―――――

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ここに, Δσd : 設計応力範囲(N/mm2)
Δτd : 設計せん断応力範囲(N/mm2)
α : 設計応力補正係数(計算した応力が実際の応力と異なること
が明らかな場合に乗じる係数)
クレーンの場合α=1
Δσe : 等価応力範囲(N/mm2)
Δτe : 等価せん断応力範囲(N/mm2)

10.11 疲労許容応力範囲

  設計総繰返し数に対する許容応力範囲及び設計総繰返し数に対する許容せん断応力範囲は,式(25)及び
式(26)による。
Δσ R
m
C0 nt CR Ct (25)
R
Δ m
D0 nt (26)
ここに, ΔσR : 設計総繰返し数に対する許容応力範囲(N/mm2)
ΔτR : 設計総繰返し数に対する許容せん断応力範囲(N/mm2)
C0 : Δσ-N線図の定数(表9参照)
D0 : Δτ-N線図の定数(表9参照)
m : Δσ-N線図又はΔτ-N線図の傾斜を表す定数(表9参照)
nt : 設計総繰返し数
CR : 平均応力補正係数
Ct : 板厚補正係数

10.12 疲労照査法

  式(27)及び式(28)が成立することを確認する。
(γb・γw・γi)Δσd≦ΔσR (27)
(γb・γw・γi)Δτd≦ΔτR (28)
ここに, γb : 損傷影響度係数(表12参照)
γw : 重要度係数(表13参照)
γi : 検査係数(表14参照)
Δσd : 設計応力範囲(N/mm2)
ΔσR : 設計総繰返し数に対する許容応力範囲(N/mm2)
Δτd : 設計総繰返し数に対する設計せん断応力範囲(N/mm2)
ΔτR : 設計総繰返し数に対する許容せん断応力範囲(N/mm2)
なお,冗長度係数(γb・γw・γi)の上限は1.25,下限は0.80とする。
表12−損傷影響度係数γbの値
γb 条件
1.1 疲労損傷がクレーン全体の崩壊を引き起こす場合
1.001.10 疲労損傷がクレーンの強度又は機能に影響を及ぼす場合
0.80 疲労損傷が生じてもクレーンの強度上,機能上特に問題が生じない場合
表13−重要度係数γwの値
γw 条件
0.801.10 重要度に依存,通常は1

――――― [JIS B 8821 pdf 23] ―――――

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表14−検査係数γiの値
γi 条件
0.901.00 検査又は管理の容易な構造の場合
1.10 検査が困難な場合

10.13 疲労照査手順及び流れ図

  疲労照査手順は,次による。
a) 照査部位を決める。
b) 対象部材に加わる垂直動荷重,垂直静荷重,水平動荷重,作業係数,衝撃係数,動荷重係数及び静荷
重係数から,部材に作用する最大応力σmaxと最小応力σminとを求め,最大応力範囲を決める。
c) 対象部材の設計総繰返し数を決める。
d) 継手の強度等級(表15及び表16)を決め,Δσ-N線図(図10)又はΔτ-N線図(図11)を参照して,
設計総繰返し数が2×106回以下の場合には2×106回疲労強度を,設計総繰返し数が2×106回以上の
場合には応力範囲の打切り限界(表10及び表11)を定める。
e) 応力範囲の最大値に構造補正係数を乗じた値と,200万回基本許容応力範囲又は応力範囲の打切り限
界に平均応力補正係数及び板厚補正係数を乗じた値とを比較し,応力範囲の最大値に構造補正係数を
乗じた値の方が小さければ疲労照査を終了する。大きい場合には,詳細疲労照査を行う。
f) クレーンの使用年数,取扱物の質量と分布,荷役回数などから応力頻度分布を求める。
g) 等価応力範囲を計算する。
h) 等価応力範囲に設計計算補正係数を乗じて設計応力範囲を求める。
i) 継手の強度等級,設計総繰返し数,平均応力補正係数,板厚補正係数などから許容応力範囲を計算す
る。
j) 設計応力範囲と板厚補正係数との積と,許容応力範囲との比較を行い,設計応力範囲と板厚補正係数
との積の方が許容応力範囲よりも小さければ照査を終了する。大きい場合は,設計変更を行う。
疲労照査の流れ図を図12に示す。また,疲労照査の計算例を参考として附属書Bに示す。

――――― [JIS B 8821 pdf 24] ―――――

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疲労照査
対象部位
応力範囲の最大値Δσmaxの計算 垂直動荷重
垂直静荷重
水平動荷重
設計総繰返し数
作業係数K
衝撃係数Ψ
NO 動荷重係数γ
N<200万回
静荷重係数φ
YES
継手の強度等級
応力範囲打切り限界 200万回基本許容応力範囲 Δσ-N線図
Δσu=k Δσc=k
NO 構造補正係数γb・γw・γi
(γb・γw・γi) Δσmax≦k・CR・Ct
平均応力補正係数CR
板厚補正係数Ct
YES
変動応力範囲下の詳細疲労照査
応力頻度Δσ 応力頻度分布の計算Δσi,ni
各応力の繰返し数ni
設計計算補正係数α
等価応力範囲の計算Δσe
設計応力範囲
継手の強度等級 Δσd=αΔσe 設計変更
設計総繰返し数
平均応力補正係数CR
板厚補正係数Ct 許容応力範囲の計算ΔσR
NO
構造補正係数 (γb・γw・γi) Δσd≦ΔσR
γb・γw・γi
YES
疲労照査終了
図12−疲労照査フローチャート

――――― [JIS B 8821 pdf 25] ―――――

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