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5 6
7
2 3 4
1
13 8
11 9
12 10
a) 視図 b) 視図
5
b)
6
11
a)
c) 魚肉採取機の上面
1 ローラ 8 電動機
2 ゴムベルトカバー 9 電動機カバー
3 ゴムベルト 10 ギヤボックス
4 網ロール 11 肉受けシュート
5 開口部の可動式ガード 12 かす排出口
6 ホッパ 13 スクレーパ
7 操作盤又は制御盤
図1−魚肉採取機及び各部の例
4.1.1.4 衛生的危険源
4.1.1.4.1 魚肉採取機の衛生区域
魚肉採取機の衛生区域の主な分類は,次による(図2参照)。
――――― [JIS B 9654 pdf 6] ―――――
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a) 食品接触部 食品接触部は,次による。
1) ホッパ内部
2) 網ロール
3) ゴムベルト表面
4) 肉受けシュート内部
5) かす排出口内部
b) 食品飛散部 食品飛散部は,次による。
1) 魚肉加工部
2) ゴムベルトカバー内部
c) 食品非接触部 食品非接触部は,次による。
1) 魚肉加工部以外の機械内部
2) 操作・制御盤
3) 駆動部
4) 機械の設置部
a) 図1のa) b) 図1のb)
食品接触部 食品飛散部 食品非接触部
図2−魚肉採取機の衛生区域
4.1.1.4.2 食品接触部
食品接触部の重要な危険源は,次による。
a) 一般構造 構成材料表面の凹凸,割れ及び腐食,有害物質の溶出,外部物質の吸収・収着などによっ
て,生物的,化学的及び物理的な危害が生じる危険がある。
b) 表面形状 表面の隙間,継ぎ目などによって,生物的,化学的及び物理的な危害が生じる危険がある。
c) 洗浄・清掃性 分解できない構造,作業者の手指が届かない構造,又は作業者が確認しにくい構造に
よって,生物的,化学的及び物理的な危害が生じる危険がある。
d) 滞留部 くぼ(窪)みなどの滞留部への食品,洗浄剤などの滞留によって,生物的,化学的及び物理
的な危害が生じる危険がある。
e) デッドスペース デッドスペースでの食品,洗浄剤などの滞留,目視できないことによる洗浄不良に
――――― [JIS B 9654 pdf 7] ―――――
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よって,生物的,化学的及び物理的な危害が生じる危険がある。
f) 接合部 接合部にできた凹凸での食品,洗浄剤などの滞留などによって,生物的,化学的及び物理的
な危害が生じる危険がある。
g) 隅の丸み 隅部の清掃不良によって,生物的,化学的及び物理的な危害が生じる危険がある。
h) 採肉用ゴムベルト ゴムベルトによる食品,洗浄剤などの吸収及び収着による生物的及び化学的な危
害,並びにベルトのほつれによる物理的な危害が生じる危険がある。
4.1.1.4.3 食品飛散部を含む食品非接触部
食品飛散部を含む食品非接触部の重要な危険源は,次による。
a) 一般構造 構成材料表面の凹凸,割れ及び腐食,外部物質の吸収・収着などによって,生物的,化学
的及び物理的な危害が生じる危険がある。
b) ファスナ ファスナへの物質の侵入,侵入した物質の腐敗などによって,生物的,化学的及び物理的
な危害が生じる危険がある。
4.1.1.4.4 機械の設置部の構造
洗浄・清掃しにくい設置部,及び接近しにくい設置部の構造は,食品及び水の滞留などによる生物的,
化学的及び物理的危険源によって,作業環境汚染を生じる危険がある。
4.1.2 魚肉採取機の安全要求事項
4.1.2.1 機械的危険源
4.1.2.1.1 一般
一般要求事項は,次による。
a) 機械的危険源付近での保守作業時又は調整作業時において,予期しない起動を防止するため,制御盤
の電源断路器は,エンクロージャの扉が閉じているときだけオンにすることができるように,電源断
路器及びエンクロージャの扉をインタロックする(JIS B 9960-1の6.2.2参照)。
b) 電源断路器は,オフ状態でロックアウト可能な構造とする(JIS B 9960-1の5.6参照)。
4.1.2.1.2 採肉用ゴムベルトと網ロールとの隙間
採肉用ゴムベルトと網ロールとの隙間は,次による。
a) ホッパには,JIS B 9716に従って可動式ガードを設ける。
b) 可動式ガードを閉じた際の開口部の寸法は,最大120 mmとする。開口部の寸法が120 mmの場合は,
開口部から採肉用ゴムベルトと網ロールとの隙間まで,少なくとも850 mm以上の距離を設ける(図
3参照)。
なお,開口部の寸法が120 mm未満の場合は,JIS B 9718に従って安全距離を短くすることができ
る。
c) 内部を確認するため,格子状などの隙間をガードに設ける場合は,隙間の寸法を最大20 mmとする。
その他の構造は,JIS B 9716に従う。
d) 採用するインタロックは,次による。
1) インタロック装置の構造,制御回路などは,JIS B 9710に従う。
2) 10 mm以下のガードの開放によって,0.5秒以内に採肉用ゴムベルト及び網ロールが停止する構造
とする。
3) 0.5秒以内の停止時間は,非常停止操作時及び停電時にも適用する。
4) インタロックの制御システムの安全関連部の要求パフォーマンスレベル(以下,PLrという。)は,
JIS B 9705-1に規定する“b”以上とする。
――――― [JIS B 9654 pdf 8] ―――――
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e) 可動式ガードの開口部から600 mm以内の目立つ場所に,必要に応じてJIS B 9703に従って非常停止
機器を設置する。
4.1.2.1.3 採肉用ゴムベルトとローラとの隙間
採肉用ゴムベルトとローラとの隙間の構造は,次による。
a) 手指を挟むおそれのあるローラ両脇の隙間が6 mm以下となる固定式ガードを設ける。固定式ガード
のその他の構造は,JIS B 9716に従う(図4参照)。
b) ローラに設ける固定式ガードガードは,ホッパを取り外した後でなければ,外すことができない構造
とする。
4.1.2.1.4 網ロールの穴とスクレーパとの隙間
網ロールに設ける穴の直径は,5 mm以下とする。
単位 mm
可動式ガード
120 max
850 min
図3−ホッパに設ける可動式ガードの例
ローラの両脇の隙間が
6 mm以下となるガード
図4−ローラに設ける固定式ガードの例
4.1.2.1.5 分解可能な重量物
分解可能な重量物に対する保護方策は,次による。
――――― [JIS B 9654 pdf 9] ―――――
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a) IS B 9700の6.2.8の保護方策を用いる。
b) 清掃,洗浄,保守などの作業時に分解を要する構成部品で,質量が25 kgを超えるものは,つ(吊)
り上げ用の装置及び運搬車を用いることとし,関連する情報を,4.1.5に規定する使用上の情報として
提供する。
4.1.2.2 電気的危険源
4.1.2.2.1 一般
充電部,操作盤,制御盤及び電気装置に対する保護方策は,JIS B 9960-1に規定する要求事項による。
4.1.2.2.2 保護等級
水がかかるおそれのある制御盤エンクロージャ,及び外付けの電気機械器具の外郭による保護等級は,
JIS C 0920に規定するIPX5以上とする。
4.1.2.3 安定性欠如による危険源
安定性欠如に対する保護方策は,次による。
a) IS B 9700の5.3に規定する機械類の制限で定めた量の食材をホッパに載せた状態で,機械を最も好
ましくない方向に水平面から10°傾けても,もとの水平面に戻る。
b) 機械類の制限で定めた作業時に,設置部から機械のずれが生じない構造とする。
c) アンカによる固定を機械類の制限に定める場合は,設置に関する注意事項を4.1.5に規定する使用上の
情報として提供する。
d) 安定した作業に必要な設置場所に関する注意事項を4.1.5に規定する使用上の情報として提供する。
4.1.3 魚肉採取機の衛生要求事項
魚肉採取機の衛生面に対する保護方策は,次による。
a) 食品接触部 食品接触部の危険源に対する保護方策については,JIS B 9650-2の6.2の要求事項を適用
するほか,次による。
1) 食品接触部の二つの面による内角の角度は90°以上とし,隅の丸み(r1)は3.2 mm以上とする。た
だし,加工・製造技術,経費などの合理的な理由によって不可能な場合は,適切な洗浄・清掃方法
に関する4.1.5に規定する使用上の情報の提供を条件として,更に小さい隅の丸みを採用することが
できる[図5 a)参照]。内角の角度が135°以上の場合は,隅の丸みを設けなくてもよい。
2) 食品接触部の三つの面による内角の角度は90°以上とし,隅の丸み(r2)は6.4 mm以上とする[図
5 b)参照]。ただし,内角の角度が135°以上ある場合及び二つの曲げの間の寸法が7 mm以上ある
場合は,隅の丸みを設けなくてもよい[図5 c)参照]。
3) 食品接触部に溝を設ける場合は,溝の隅の丸み(r1)を3.2 mm以上とし,かつ,深さを隅の丸みの
0.7倍以下とする[図5 d)参照]。
4) 食品接触部の表面粗さRaは,25 μmを超えてはならない。可能な場合は,16 μmが望ましい。
b) 食品飛散部 食品飛散部の危険源に対する保護方策については,JIS B 9650-2の6.3の要求事項を適用
するほか,次による。
1) 食品飛散部の二つの面による内角の角度は80°以上とし,隅の丸みは3.2 mm以上とする。食品飛
散部の三つの面による内角の場合は,そのうちの二つの面の隅の丸みは6.2 mm以上とするが,残
りの1面については隅の丸みを取らなくてもよい。また,全ての内角の角度が110°以上である場
合も,隅の丸みを取らなくてもよい。
2) 溝を設ける場合は,溝の隅の丸み(r1)を3.2 mm以上とし,かつ,深さを隅の丸みの1.0倍以下と
する。
――――― [JIS B 9654 pdf 10] ―――――
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JIS B 9654:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 67 : 食品技術 > 67.260 : 食品製造工場及び設備
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.110 : 機械の安全
JIS B 9654:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9650-1:2011
- 食料品加工機械の安全及び衛生に関する設計基準通則―第1部:安全設計基準
- JISB9650-2:2011
- 食料品加工機械の安全及び衛生に関する設計基準通則―第2部:衛生設計基準
- JISB9700:2013
- 機械類の安全性―設計のための一般原則―リスクアセスメント及びリスク低減
- JISB9703:2019
- 機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9710:2019
- 機械類の安全性―ガードと共同するインターロック装置―設計及び選択のための原則
- JISB9712:2006
- 機械類の安全性―両手操作制御装置―機能的側面及び設計原則
- JISB9713-3:2004
- 機械類の安全性―機械類への常設接近手段―第3部:階段,段ばしご及び防護さく(柵)
- JISB9716:2019
- 機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項
- JISB9718:2013
- 機械類の安全性―危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)