JIS C 2107:2011 電気絶縁用粘着テープ試験方法 | ページ 7

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c) IS K 7342の7.11(着火源 P/PF2)に準拠した点火用口火付きのガスバーナが望ましい2)。
点火用のガスパイロットライト付き又はなしのチリルバーナ(チリルバーナは,ガス流量と同様に
空気流量を調整できる点で,ブンゼンバーナとは異なる。)。バーナ胴体は内径が9.5 mmで,空気取入
口から上に102 mmまで伸びる。胴体が垂直な状態で試験片から十分離れているときは,炎の全体の
高さは約100125 mmに調整する。青色内心炎の高さは38 mmであり,クロメルアルメル(ニッケ
ルクロム及びニッケルマグネシウム)の熱電対を使って測定したとき,炎の先は816 ℃以上でなけれ
ばならない。炎の高さの調整を乱すことなく,バーナへの供給ガスバルブ及びパイロット炎への供給
ガス分離バルブが閉じられるようになっていなければならない。
注2) 検討中
d) 脱脂綿を準備する。
e) バーナの底を垂直から20°の角度に固定するくさびを準備する(図15参照)。
f) 直径3.5 mm,長さ460 mmの鋼製マンドレルを準備する。
g) マンドレル上にテープを巻くように,マンドレルが回転し,両端で心棒が支える巻きジグを準備する。
巻きジグは,マンドレルの主軸を水平に対し傾けて,回転できるような形でしっかりと取り付ける。
h) 94 g/m2で幅13 mm,厚さ約0.1 mmの無補強クラフト紙を準備する。
単位 mm
図15−バーナ設置台

20.3 試験片の準備

  鋼製マンドレルを巻きジグに固定し,長さ900 mmのテープをロールから切り取り,テープの最初の一
巻きを重ね,水平方向に取り付けられた鋼製マンドレルにしっかりとテープを固定する。2 kg±20 gのお
もりをテープの端に取り付け,張力を与える。張力を与えた1分後,マンドレルをゆっくり回転させ,取
付具を傾けて,テープ幅の1/2程度を重ねてテープを巻き付ける。巻付けが完了した後,テープの下端を
固定し,残りのテープは切り取る。2回目の巻付けも同様に行うが,テープの巻取り方向は1回目と逆方
向にする。最終3回目の巻付けも同様に行うが,巻付け方向は2回目と逆方向とし,最終的には巻かれた
マンドレルの各点はテープ6枚分の厚さとなる。
片面がのり付けされたクラフト紙のひときれを標示旗として使用する。のり付けは,粘着力が必要以上
にならないように行う。試験片にのりを塗り,青色内心炎が試験片と接するB点の上部254 mmを下端と
して,クラフト片を試験片に1周巻き付ける。クラフト片の両端は均一にのり付けし,囲いの後ろの方向
に試験片から19 mmはみ出して旗を作るように切り取る(図14参照)。

20.4 手順

  試験片は囲いの中央部に置き,試験片の下端から76 mm のB点あたりが垂直になるよう,下部クラン

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プ又は支柱に,しっかりと固定する。バーナは,調整可能な支柱ジグを備えたくさび及び部品にしっかり
と固定する。脱脂綿の一重ねを625 mmの厚さで,くさび上のバーナの周りに置く。ガスパイロットラ
イトのないバーナの場合,バーナの支え及びくさびが,後述の位置に素早く正確に動いて戻るように調整
する。ジグは,試験片の長軸を含む垂直面にバーナ胴体の長軸を置くように,囲いのどちらかの面に合わ
せる。その面は,囲いの両面に平行とする。また,A点の位置を定めるために,ジグを囲いの前後方向に
動かして調整する。A点はバーナ胴体の先端の平面と胴体の長軸との交点であり,胴体の伸ばした長軸が
試験片の外側表面と当たるB点から38 mmのところにある。B点は,青色内心炎が試験片の正面中央に触
れる点とする。
ガスパイロットライト付きバーナの場合は,バーナへのガス供給バルブは,炎を出すときに自動的に開
く。バルブは15秒間開け,その後15秒間はバルブを閉じる。それを5回繰り返す。試験片の燃焼が15
秒以上続くときは,炎の移動後15秒間バルブを閉じ,試験片の燃焼が止むまで再び炎は当てない。
ガスパイロットライトのないバーナの場合は,バーナを試験片にガス炎が当たる位置に移動し,15秒間
炎を当てた後,15秒間元に戻す。全体で5回の接炎を繰り返す。試験片の燃焼が炎の移動後15秒を超え
て続くなら,試験片の燃焼が止むまで炎は当てない。

20.5 結果

  この試験では,全サイズ(幅)におけるテープの性能を代表すると考えられる幅19 mmのテープを使い,
試験結果は,次の三つの基準によって判定する。
a) 試験片が,標示旗の25 %以下の燃焼又は炭化を示し(指又は布で除去できるすす又は焦げは無視す
る。),どんなときにも炎,光輝がある粒子若しくは有炎滴下物がなく,又はバーナ,くさび若しくは
囲い底部の脱脂綿に着火せず(火炎のない炭化は無視する。),かつ,炎を当てた後60秒未満に火炎が
なくなる場合は,テープは難燃性と判定する。
b) 試験片が,5回の接炎の後で標示旗の25 %を超えて燃焼又は炭化を示した場合,テープは,火炎が長
手方向に沿って伝搬の可能性ありと,判定する。
c) 試験片が,バーナ,くさび又は囲い底部の脱脂綿に着火するような炎,光輝がある粒子又は有炎滴下
物を生じる場合,テープは,炎をその付近の可燃性材料に伝ぱ(播)する可能性がありと,判定する。

21 熱的耐久性

21.1 熱的耐久性の測定

  個別製品規格は,終点の判定基準とともに,21.2及び21.3の試験方法のどれを用いるかを規定する。購
入者から要求があったとき,製造業者は,規定した要求事項を満足する製品が作れることが証明されてい
る材料及び方法で,粘着テープが製造したものであることを保証しなければならない。
21.2及び21.3に規定した方法は,いずれかの国で成功した経験に基づくものである。したがって,この
方法は改良手順を開発する出発点と考えてよい。改良が証明され,かつ適切なデータが活用できれば,最
終的には個別製品規格に規定することになる。
注記 この測定は,JIS C 2143-1及びJIS C 2143-2に基づくものである。

21.2 絶縁破壊

21.2.1 試験片
使用するテープの幅は,1225 mmの範囲とする。望ましい幅は,25 mmとする。
試験片を,清浄な黄銅(温度が150 ℃なら銅,200 ℃を超えるならステンレス鋼を用いる。)の直径8 mm
の棒に,重なりが50 %未満になるように,長さ200 mmを超えてらせん状に巻き付ける。棒の一方の端は

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巻かずに残し,電気的接続に使用できる長さがあればよい。
棒にテープを巻き付ける場合,十分な張力を必要とする。
熱硬化性テープでは,巻付け後直ちに,製造業者の指示に従って硬化させる。
試験片の数は,各ばく露温度での各試験時間用に,5枚以上とする。
21.2.2 手順
使用するオーブンは,JIS C 2143-1の5.6(劣化処理用オーブン)による。
棒にテープを巻き付けた後,テープの巻き付けていない方を下に向けて,試験片をオーブンの中に垂直
にして入れる。
試験温度及びサイクル時間に関する規定は,JIS C 2143-1の5.5(暴露温度及び暴露時間)による。各種
の粘着テープのばく露温度は,個別製品規格による。絶縁破壊は破壊試験であるから,試験片は,終点の
判定基準を上回る試験期間の数だけ準備する。各試験時間が経過したら試験中の試験片を,オーブンから
取り出し,約2時間室温で放置する。
個別製品規格で規定するように,試験片の中央部に付けた導電性塗料又は金属はくは,100 mmの長さの
一方の電極となる。もう一方の電極は棒の巻き付けていない部分である。
JIS C 2110-1の10.1に従い,4862 Hzの交流を印加する。個別製品規格に規定がなければ,電圧は破
壊が発生するまで500 V/sの一定の割合で,上昇させる。
21.2.3 評価
各ばく露温度及び各試験時間の5個の測定値の中央値を選ぶ。
JIS C 2143-1の7.6.1の指示に従ってグラフを作成し,JIS C 2143-1の図1と同じように各ばく露時間に
ついてばく露温度を決定する。3個の異なるばく露温度についての交点を,破壊までの時間として読み取
る。JIS C 2143-1の7.6.2の指示及び図4に従って,結果の図形処理,又はIEC 60216-3の箇条6及び箇条
7並びに関連する細分箇条に従って,熱的耐久性グラフを完成させる。グラフから20 000時間の温度指数
を導き出す(JIS C 2143-1参照)。

21.3 質量減少

21.3.1 試験片
長さ約100 mm,幅25 mmの試験片を15枚準備する。初期質量をはっきりさせるために,個別製品規格
に規定がなければ,23±2 ℃,相対湿度は(50±5)%で48時間放置する。その後,0.1 mgの精度で質量
を測定する。支持具の質量は,差し引いて測定する。
21.3.2 手順
個別製品規格で規定する三つの温度に保ったオーブンの中に,それぞれに5枚の試験片を,垂直に置く。
オーブンは,21.2.2による。
試験片は,試験管の中に又は試験管なしに軽金属製のフレームに何も触れないようにつるす。試験管は,
空気の流れによって試験片が触れるのを防ぐために使用する。
質量減少の試験は非破壊試験であるから,試験時間はJIS C 2143-1の5.5に基づいて調節してよい。熱
処理を個別製品規格で規定する最低温度で行うときは,7日,14日,28日,56日又はそれ以上の時間経過
後,質量の変化を調べることが望ましい。異なる温度での試験時間は,7日,14日,28日,56日又はそれ
以上の時間経過後に応じて選択する。
各試験時間経過後,試験片をオーブン又は試験管から取り出す。そして23±2 ℃,相対湿度(50±5)%
の雰囲気の中に2時間保持する。その後,その質量を0.1 mgの精度で測定する。個別製品規格に規定する

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とおり,終点に達するまで熱処理を継続する。
21.3.3 評価
得られた個々の結果を,次の式によってそれぞれの質量の損失に換算する。
m0 m1
Lm 100
m0
ここに, Lm : 質量の損失(%)
m0 : 初期質量(mg)
m1 : 熱処理後の質量(mg)
各ばく露温度及び各試験時間の5個の測定値の中央値を選ぶ。
JIS C 2143-1の7.6.1の規定に従ってグラフを作成し,JIS C 2143-1の図1と同じようにして各ばく露温
度について,ばく露時間を決定する。3個の異なるばく露温度との交点を破壊までの時間として読み取る。
JIS C 2143-1の7.6.2の指示及び図4に従って,結果の図形処理,又はIEC 60216-3の箇条6及び箇条7
並びに関連する細分箇条に従って,熱的耐久性グラフを完成させる。グラフから20 000時間での温度指数
を導き出す(JIS C 2143-1参照)。

――――― [JIS C 2107 pdf 34] ―――――

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附属書A
(規定)
各種試験用ローラ
試験用ローラは,次の2種類のローラの中から,いずれかを選ぶ。
a) 直径85±2.5 mm,幅45±1.5 mm,厚さ約6 mmで硬度がショアA 80±5のゴムで被覆された鋼のロー
ラ。表面は正確な円柱で,凹凸があってはならない。また,ローラの質量は2±0.1 kgとする。ローラ
で圧着中に荷重を増加させてはならない。
自動又は手動のローラで速度10±0.5 mm/sで動かす。
b) 自動式圧着装置の例を図A.1に,手動式圧着装置の例を図A.2に示す。ローラは直径約83 mm,幅約
45 mmの鋼鉄製で,厚さ約6 mmのJIS K 6253に規定するデュロメータ硬さ(Hs)80±5のゴム層で
被覆された,質量2±0.05 kgとする。
全てのローラともに,ローリング動作中に,追加荷重がかからない構造とする。
単位 mm
図A.1−自動式圧着装置
図A.2−手動式圧着装置

――――― [JIS C 2107 pdf 35] ―――――

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JIS C 2107:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60454-2:2007(MOD)

JIS C 2107:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2107:2011の関連規格と引用規格一覧