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8.6 インパルスサージ電流耐不要動作に対する漏電遮断器の性能の検証
8.6.1 一般
可調整時延形漏電遮断器(3.3.2.2参照)は,時延時間を最小値に設定する。
8.6.2 ネットワーク静電容量負荷時の耐不要動作性能の検証
図4に示す減衰振動電流(リングウェーブ電流)が供給可能なサージ電流発生装置を用いて,漏電遮断
器の試験を行う。
漏電遮断器の接続回路の例を,図5に示す。
漏電遮断器の任意に選択した1極に,サージ電流を10回通電する。
サージ電流波形の極性を,2回の通電後ごとに逆にする。
二つの連続する通電間隔は,約30秒とする。
同一形式の供試品(3.4参照)を用いて,次の要求事項に適合するように適切な方法でインパルス電流を
測定し,調整する。
+10
− 波高値 : 200A 0 %
− 波頭長 : 0.5 μs±30 %
− 次の振動波の期間 : 10 μs±20 %
− 各連続する波高値 : 前の波高値の約60 %
漏電遮断器は,試験中動作してはならない。
8.6.3 続流電流のないフラッシオーバの場合の耐不要動作性能の検証
漏電遮断器は,図6に示すような逆極性がない8/20 μsサージ電流波形を供給可能なサージ電流発生装置
を用い試験する。
漏電遮断器の接続回路の例を,図7に示す。
漏電遮断器の任意に選択した1極に,サージ電流を10回通電する。サージ電流波形の極性を,2回の通
電後ごとに逆にする。二つの連続する通電間隔は,約30秒とする。
同形式の供試品(3.4参照)を用いて,次の要求事項に適合するように適切な方法でインパルス電流を測
定し,調整する。
+10
− 波高値 : 250A 0 % 動作してはならない。
+10
3000A 0 % 動作してもよい。
− 波頭長(フロントタイム)T1 : 8 μs±10 %
− 波尾長(半値時間)T2 : 20 μs±10 %
8.6.4 試験後の検証
8.6.2及び8.6.3の試験後,8.2.4.4の定格感度電流(IΔn)の動作時間の検証を行わなければならない。
8.7 A形漏電遮断器及びB形漏電遮断器に対する追加検証
8.7.1 試験条件
図8及び図9に示す試験回路を適用する以外は,8.1.1,8.2.1,8.2.2及び8.2.3の試験条件を適用する。
8.7.2 検証
8.7.2.1 連続して増加する脈流漏電電流の場合の正常動作の検証
試験回路は,図8の回路を適用する。可調整時延形漏電遮断器(3.3.2.2参照)の場合,設定は,最小設
定とする。
スイッチS1,スイッチS2及び漏電遮断器Dを閉路する。0°,90°及び135°の電流遅れ角度 霰
れる方法で,適切にサイリスタを制御する。スイッチS3の位置Iで2回及び位置IIで2回,各電流遅れ角
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度 杯 器の各極を試験する。
全ての試験において,ゼロ(0)から開始した電流を,ほぼ次の割合で徐々に増加させる。
− 定格感度電流(IΔn)が0.030 A以上の漏電遮断器では,1.4 IΔn /30(A/s)
− 定格感度電流(IΔn)が0.030 A未満の漏電遮断器では,2 IΔn /30(A/s)
動作電流は,表6による。
表6−直流成分を含む漏電電流における漏電遮断器の動作電流範囲
電流遅れ 動作電流
角度 愀 A
下限値 上限値
°
0 0.35 I I 滿
0.030では,2 I
90 0.25 I I 最 1.4 I
135 0.11 I
8.7.2.2 脈流漏電電流を,急に通電した場合の正常動作の検証
試験回路は,図8の回路を用いる。
回路を,この細分箇条で規定する値に順次測定できるようにしておき,スイッチS1及び漏電遮断器を閉
路状態として,スイッチS2を閉路して,漏電電流を急に通電する。
注記 3.1.2.2による分類の電源電圧依存形漏電遮断器の場合,漏電遮断器の制御回路には主回路の電
源側から電源が供給されており,この検証は,漏電遮断器を励起するのに必要とする時間を考
慮していない。この場合,検証に当たっては,試験中の漏電遮断器及びスイッチS2を前もって
閉路しておき,スイッチS1の閉路によって漏電電流を通電することを検討する。
スイッチS3の位置Iで2回及び位置IIで2回,計4回の測定を,電流遅れ角度αを0°で,試験電流の
各値について行う。
定格感度電流(IΔn)が0.030 A以上の漏電遮断器の場合,試験は,表1に規定する定格感度電流(IΔn)
の各値に係数1.4を乗じた値で行う。
定格感度電流(IΔn)が 0.030 A未満の漏電遮断器の場合,試験は,表1に規定する定格感度電流(IΔn)
の各値に係数2を乗じた値で行う。
測定値は,この規格で規定する限界値以下でなければならない(7.2.9参照)。
8.7.2.3 基準周囲温度における負荷状態での正常動作の検証
漏電遮断器の試験中の極及び他の1極には,試験直前から定格電流を負荷した状態で,8.7.2.1及び8.7.2.2
の試験を繰り返す。
注記 定格電流を負荷することは,図8には示していない。
8.7.2.4 0.006 Aの純直流漏電電流が重畳した脈流漏電電流の場合の正常動作の検証
B形漏電遮断器は,8.8.5の試験を行うため,この試験は適用しない。
漏電遮断器は,0.006 Aの純直流漏電電流が重畳した半波整流の漏電電流(電流遅れ角度 懿 0°)を通
電して,図9に示す回路で試験する。
漏電遮断器の各極性は交互に,位置Iで2回及び位置IIで2回試験する。
定格感度電流(IΔn)が0.030 A以上の漏電遮断器の場合,ゼロ(0)から開始した半波電流を約(1.4 IΔn /30)
A/sの割合で徐々に増加させたとき,電流が“1.4 IΔn+0.006 A”を超える前に動作しなければならない。
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定格感度電流(IΔn)が0.030 Aを未満の漏電遮断器の場合,ゼロ(0)から開始した半波電流を約(2 IΔn
/30)A/sの割合で徐々に増加させたとき,電流が“2 IΔn+0.006 A”を超える前に動作しなければならない。
8.8 B形漏電遮断器に対する追加検証
8.8.1 複合漏電電流を投入したときの正常動作の検証
漏電遮断器の動作は,表7に示す複合漏電電流によって検証する。
試験は,図14の回路によって行う。
スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器は,閉路位置で,表7に示す初期値から開始し,表8に
示す漏電電流の上限値まで約30秒で達するように,徐々に漏電電流を流す。
周波数の異なる漏電電流の複合比は,初期値から動作する値まで維持しなければならない。
試験は,任意に選択した1極に対して,3回続けて繰り返す。動作する値は,表8の範囲内でなければ
ならない。
試験周波数は,許容差±2 %とする。
表7−複合漏電電流の定義及び初期電流値
合成初期電流の周波数成分値 発生する合成電流初期
値
(RMS)
I(定格周波数による) I 1kHz IF motor (10 Hz) IΔ
0.138 IΔn 0.138 IΔn 0.035 IΔn 0.2 IΔn
注記1 定格感度電流(IΔn)は,定格周波数における定格感度電流を示す。
注記2 試験目的のため,10 Hz及び1 kHzの値は,出力及びクロック周波数でそれぞれ最も厳しい条
件を表すものとして使われた。
表8−複合漏電電流の動作電流範囲
動作電流(RMS)
下限値 上限値
0.5 IΔn 1.4 IΔn
8.8.2 複合漏電電流の急激な増加時における正常動作の検証
この試験は,漏電遮断器の動作時間を検証するために実施する。試験電流は,表8に規定する上限値の
5倍の電流とする。
この試験は,図14の回路によって行う。
スイッチS1及び漏電遮断器を閉路位置にする。スイッチS2を閉路して,急に漏電電流を流す。
動作時間測定を3回行う。
非時延形漏電遮断器は,0.04秒以内に動作しなければならない。
時延形漏電遮断器の動作時間は,表2によるか,又は適応できる場合,定格感度電流(IΔn)の5倍の電
流から製造業者が指定する値による。
時延形漏電遮断器は加えて,慣性不動作時間の検証を行わなければならない。0.06秒又は適応できる場
合,製造業者が指定する慣性不動作時間の間,スイッチS2を閉路して,急に漏電電流を流す。許容差は,
−05 %とする。
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試験は,1分以上の間隔で3回行う。全ての試験の間,漏電遮断器は動作してはならない。
8.8.3 1 000 Hz以下の正弦波交流漏電電流に対する正常動作の検証
この試験は,図14の回路によって行う。
試験は,次の2段階で実施する。
a) 動作電流の検証 スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器を閉路位置にして,漏電電流を定格
感度電流(IΔn)の0.2倍より小さい値から開始させて徐々に増加させ,約30秒以内に表9に示す感度
電流に達するようにしたとき,動作電流を測定する。
試験は,任意に選択した1極に対して,表9に示す各周波数で各5回実施する。
動作する値は,表9による。
b) 動作時間の検証 試験電流は,表9に示す1 000 Hzに一致する感度電流で測定する。スイッチS1及び
漏電遮断器を閉路位置にしてから,スイッチS2を閉路して,急に漏電電流を流す。
動作時間の2回の測定は,任意に選択した1極で行う。
非時延形漏電遮断器は,最大動作時間が0.3秒を超えてはならない。
時延形漏電遮断器は,最大動作時間が0.5秒又は定格感度電流(IΔn)に対して,製造業者が指定す
る値を超えてはならない。
表9−1 000 Hz以下の正弦波交流漏電電流の動作限界値
周波数 漏電不動作電流 感度電流
Hz
150 0.5 IΔn 2.4 IΔna)
400 0.5 IΔn 6 IΔna)
1 000 IΔn 14 IΔna) b)
注a) これらの値は,IEC 60479-1に示す心室細動保護と併せて,IEC 60479-2に示す心室細動周波
数に由来する。
b) IEC 60479-2は,1 kHz以上の周波数について示していない。
8.8.4 純直流漏電電流を重畳した交流漏電電流に対する正常動作の検証
試験は,図10の回路によって行う。
スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器を閉路位置にして,任意に選択した1極に,定格感度電
流(IΔn)の0.4倍又は10 mAのいずれか大きい方の値の直流漏電電流を流す。
任意の他の1極に,定格周波数の交流漏電電流を,定格感度電流(IΔn)の0.2倍以下の値から開始して,
約30秒以内に定格感度電流(IΔn)に達するように増加させたときの動作電流を測定する。
試験は,スイッチS3のI及びIIの各位置で2回ずつ行う。
交流漏電電流は,定格感度電流(IΔn)以下でなければならない。
8.8.5 純直流を重畳した脈流漏電電流に対する正常動作の検証
試験は,図9の回路によって行う。
スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器を閉路位置にして,任意に選択した1極に,定格感度電
流(IΔn)の0.4倍又は10 mAのいずれか大きい方の値の直流漏電電流を流す。
任意の他の1極に,0°の電流遅れ角度αで,脈流漏電電流を,定格感度電流(IΔn)0.2倍以下の値から
開始し,定格感度電流(IΔn)が0.030 A以上の場合は,定格感度電流(IΔn)の1.4倍,定格感度電流(IΔn)
が0.030 A未満の場合は,定格感度電流(IΔn)の2倍に,約30秒以内に達するように増加させたときの動
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作電流を測定する。
試験は,スイッチS3のI及びIIの各位置で2回ずつ行う。
漏電遮断器は,定格感度電流(IΔn)が0.030 A以上の場合,定格感度電流(IΔn)の1.4倍の値を超えな
い値,定格感度電流(IΔn)が0.030 A未満の場合,定格感度電流(IΔn)の2倍の値を超えない値の脈流漏
電電流で動作しなければならない。
8.8.6 2極から供給される整流回路による直流漏電電流に対する正常動作の検証
試験は,図11の回路よって行う。
試験は,次の2段階で実施する。
a) 動作電流の検証 スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器を閉路位置にして,脈流漏電電流を
定格感度電流(IΔn)の0.2倍の値より小さい値から開始させて,徐々に増加させ,約30秒以内に定格
感度電流(IΔn)の2倍の値に達するようにしたとき,動作電流を測定する。
漏電遮断器の任意の二つの電源端子に試験回路を接続する。
試験は,スイッチS3のI及びIIの各位置で5回ずつ行う。
漏電遮断器は,定格感度電流(IΔn)の0.5倍2倍の間で動作しなければならない。
b) 動作時間の検証 試験は,表1で規定する各電流値で,連続して2回測定する。スイッチS1及び漏電
遮断器を閉路して,スイッチS2を閉路して,急に漏電電流を流す。
任意に選択した二つの電源端子に接続した漏電遮断器で,スイッチS3の位置I及び位置IIの各位置
で,表1の漏電電流の各値で,動作時間を5回測定する。
動作時間は,4.2.4による。
8.8.7 三相から供給される整流回路による直流漏電電流に対する正常動作の検証
この試験は,2極のB形漏電遮断器には適用しない。
試験は,図12の回路によって行う。
試験は,次の2段階で実施する。
a) 動作電流の検証 スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器を閉路位置にして,直流脈流漏電電
流を定格感度電流(IΔn)の0.2倍の値以下から開始して,約30秒間で,定格感度電流(IΔn)の2倍の
値に到達するように,徐々に増加させて,動作電流を測定する。
漏電遮断器は,スイッチS3の位置I及び位置IIで各5回試験する。
漏電遮断器は,定格感度電流(IΔn)の0.5倍2倍の範囲内で動作しなければならない。
b) 動作時間の検証 試験回路は,表1に示す各電流値の2倍になるように調整し,スイッチS1及び漏電
遮断器を閉路位置にしてから,スイッチS2を閉路して,漏電電流を急激に加える。
スイッチS3の位置I及び位置IIで漏電電流の各値において,動作時間を5回測定する。
動作時間は,4.2.4による。
8.8.8 純直流漏電電流の場合の正常動作の検証
8.8.8.1 無負荷時の純直流漏電電流の場合の正常動作の検証
試験は,図13の回路によって行う。
試験は,次の2段階で実施する。
a) 動作電流の検証 スイッチS1及びスイッチS2並びに漏電遮断器を閉路位置にして,直流脈流漏電電
流を定格感度電流(IΔn)の0.2倍以下から開始して,約30秒で,定格感度電流(IΔn)の2倍に到達す
るように徐々に増加させて,動作電流を測定する。
図13に示すように,漏電遮断器の任意の1極に対し,スイッチS3の位置I及び位置IIで各2回試
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JIS C 8201-2-2:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60947-2:2016(MOD)
- IEC 60947-2:2016/AMENDMENT 1:2019(MOD)
JIS C 8201-2-2:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.20 : 低電圧開閉用及び制御装置
JIS C 8201-2-2:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC3307:2000
- 600Vビニル絶縁電線(IV)
- JISC3662-3:2003
- 定格電圧450/750V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル―第3部:固定配線用シースなしケーブル
- JISC60068-2-14:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-14部:温度変化試験方法(試験記号:N)
- JISC60068-2-30:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-11:2021
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験(1相当たりの入力電流が16A以下の機器)
- JISC8201-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則
- JISC8201-2-1:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-1部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)
- JISC8201-2-1:2021
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-1部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)
- JISC8201-2-2:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
- JISC8201-2-2:2021
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
- JISC8201-4-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第4-1部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ
- JISC8221:2020
- 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置なし(RCCBs)
- JISC8222:2004
- 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
- JISC8222:2021
- 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
- JISC8300:2019
- 配線器具の安全性